関ヶ原の戦いが終わり日の本には安寧の時が訪れていた、その中で甲斐の武田道場では今日も二人の男の暑い声が響いていた。
「お館様」
「幸村」
「お館様!」
「幸村!」
「お館様!!」
「幸村!!」
「おー館様!!」
「ゆーきむら!!」
道場ではこの道場の師範でもある武田信玄とその弟子である真田幸村が互いを殴り合っているいつもの光景があった、それを道場の縁側で涼しい目で見ているのは幸村の忍の猿飛佐助だった。
「お館様もダンナもよく飽きないねぇ、俺様このノリだけはついていけないわ」
佐助が呆れた顔で二人を見ていると、後ろの庭に人の気配があるのに気付いた佐助は甲賀手裏剣を構えて振り返った、すると佐助の後ろにいたのは年端もいかない少女で、手には何か丸いものを持って立っていた。
(俺様に気付かれないように庭へ入るなんて侮れないな)
佐助が考えていると信玄も幸村も少女に気付いたようで武器を持って佐助に近づいた。
「佐助あの小娘は?」
「さあ?まあ俺様に気付かれずにこんなところまで来れるんだから只者じゃないことは確かすっね」
「某には只の娘に見えるが・・・」
三人が少女を警戒していると少女はゆっくり信玄たちに向かって歩いてきた、信玄は佐助よりも前に出て少女に質問をした。
「お館様危ないですよ、俺の後ろに」
「大丈夫じゃ怪しい気配はせん、何者じゃ?小娘」
「甲斐の虎、武田信玄殿とお見受けします」
「いかにもワシが武田信玄よ、してワシに何用じゃ」
「申し訳ありませんが話している時間はありません」
少女がそう告げると少女が手に持つ丸いものが急に光った。
「「お館様!?」」
「ぬう!?」
その光に信玄だけではなく、幸村と佐助も一緒に飲み込まれ光が消えるとそこには少女だけしかおらず、信玄たちがいなくなっていた。
「運命をどうか変えてください、紅き虎たちよ」
一人の女性が城壁の上から満天の星が輝く空を見上げていた。
「炎蓮様ー」
城壁の階段を名前を呼びながら上がって来るものがいた。
「こんなところに居られたか・・・大事な評定の最中ですぞ」
上がって来たのは背の低い少女だった、すると背の小さな少女が探し人を見つけると溜め息をつきながら、その探し人の元に近づいて来た。
「おう雷火か、下らねぇ会議を長引かせたって良いことなんかあるわけねぇだろ?なんなら星を見てた方が楽しめるってもんだ」
「全く勝手な、中身は何時までも悪ガキのままですな」
「うるせぇババア」
「誰がババアか!!」
二人が言い争っていると流れ星が落ちていくのが見えた、しかしそれは普通の流れ星ではなく大きい流れ星と小さな流れ星が全く同じところに落ちていったのだ。
「今のは・・・」
「占い通りだな、面白ぇ」
「占いとは官輅の占いの事ですな?」
「ああ、大陸に天の遣いと紅き虎が舞い降りるってな、天の遣いってのも気になるが、江東の狂虎の俺としては紅き虎の方が気になるぜ・・・雷火、雪蓮と祭に流れ星が落ちたところを見に行かせろ、それで誰か居たら連れ帰って来いとも付け加えとけ」
「全く何物かもしれない流れ星を見に行かせるなど時間の無駄ではございませんか」
「下手な評定よりは面白ぇよ、良いから早く行かせろ」
「やれやれ分かりました」
張昭は渋々城壁を降りて命令を伝えにいった、城壁の上では孫堅が笑っていた、まるでオモチャを見つけた子供のように、今この大陸に二匹の虎が合間見えようとしていた。
えーとりあえず孫堅さん出ちゃいました、前の呉編とは違うストーリーを考えているのでどうぞお楽しみに、それではまた2話でお会いしましょう、感想、評価お待ちしています。