信玄との対決の後孫堅は丸一日寝込み、信玄が目通りできたのは信玄がこの世界に来てから三日後の事だった、玉座の間には信玄たちや一刀孫堅の他にも呉の重鎮たちが顔を揃えていた。
「信玄、待たせて悪かったな」
「それは構わん、怪我の方はどうじゃ?」
「まあまだ痛むがもう大丈夫だほんとは昨日の時点でもう大丈夫だったんだが、ババアがうるさくてよ」
「何を言われる大殿、昨日あれだけ熱を出しておきながら」
「飯はたらふく食ってたろ?だから大丈夫だっつうのに」
「ワシが止めないと止めるものは他におりませんからな」
「たく・・・でだ信玄よ、家臣やその小僧共々俺の城に住まねえか?」
「良いのか?」
「俺を倒せるくらいだ実力は申し分ないだろ、それに伯符から聞いたが別の世界から来てそこでは国長何だろ?」
「ああ」
「俺も同じ立場だからなお前の気持ちはよく分かる、俺たちのところにいれば、放浪をするよりか沢山の情報も入ってくる、どうだ?それにお前は占い通り紅き虎だったみたいだからな、そういえばこの話はお前らにはしてなかったな?」
「ああ、だがお主が床に伏せっておる間、孫策から官路の占いの事は聞かせてもらった」
「そうか、でだどうする?信玄」
ニヤリと笑いながら孫堅は信玄に聞いた、すると信玄もニヤリと笑い答えた。
「ならば世話になるとしよう、幸村たちもそれで良いな?」
「無論にでございますお館様」
「俺様は構わないよ、回りはきれいな女の人ばっかりだし」
「一刀はどうする?」
「俺は・・・」
「小僧お前は身なりから見て天の御遣いだろう、お前には信玄とは違うことで孫呉に手を貸してもらいてぇ」
「どうゆう事ですか?」
「お前には孫呉の名だたる将に天の血を入れてもらう」
孫堅の言葉に一刀は意味が分からず首をかしげていたが、信玄はなるほどなと首を縦に振り孫堅の意図を分かっているようだった。
「ようするに俺や臣下、それと娘たち全員を抱けってことだ」
「ぶっ!?」
孫堅の突拍子もない提案に思わず吹き出してしまった。
「大殿!?何を破廉恥な!!」
「流石は大殿じゃな」
「中々良い男じゃない、最初はお姉さんとどう?」
「あら、母様にしては良い提案じゃない」
「まあ大殿の言うことには一理ある」
「ですねぇ~」
張昭以外の将たちは孫堅の提案に乗り気であった、そして幸村はまだ孫堅の意図が分からず、佐助は吹き出そうな笑いを堪えていた。
「佐助、孫堅殿は何を言っておるのだ?」
「俺様が分かりやすく教えて上げるよ、耳貸して旦那」
佐助が幸村に孫堅の言わんとしてることを教えると、幸村は顔を真っ赤にした。
「な、なんと破廉恥な」
「幸村よ大事なことじゃ、天の御遣いがこの大陸に舞い降りる事は官路がこの大陸中に広めておる、そんな時孫呉が天の御遣いを拾った、これだけでも孫堅たちは天意を得たことになり漢室にも影響するだろう」
「そういうことだ、何だ?何か問題でもあるのか?一刀」
「い、いやないけど」
「バカ野郎、男ならこの状況喜ばねえか、てめぇも金玉がちゃんと二つ付いてんだろが!!」
「は、はい!!」
すると孫策が一刀に近づき孫堅の話に割って入った。
「安心しなさい一刀、うちの子達はみんな良い子ばかりよ、でももし抱くなら互いの了承を得てからになさい」
「了承なんか要らねぇよ、なんなら俺とやるか?」
「え!?」
「もう母様、病み上がりなんだから後にしなさいよ」
「まあこれからする機会はいくらでもあるか、それじゃあ信玄、幸村、佐助、一刀、お前らを孫呉に迎える、それとお前らに預けたいものがある」
「預けたいもの?」
「俺たちの真名だ」
「真名とは何だ?」
「信玄たちの世界にはないのか、一刀の世界には?」
「ないです」
「真名っていうのは俺たちの人となりを現した名だ、例え相手の真名を知っていても相手の許しなく呼べば首を跳ねられても文句はいえねぇ神聖な名だ」
「なるほど預からせてもらう」
「某も預からせていただく」
「俺様も」
「俺もです」
「まずは俺からだ、性は孫 名は堅 字は文台 真名は炎蓮だ、炎に蓮と書く」
「次はアタシね、性は孫 名は策 字は伯符 真名は雪蓮、雪に蓮で雪蓮よ」
「ワシは、性は黄 名は蓋 字は公覆 真名は祭じゃ、祭と書く」
「私は、性は程 名は普 字は徳謀 真名は粋怜よ、粋に怜悧の怜で粋怜」
「私は、性は周 名は喩 字は公謹 真名は冥琳だ、冥府の冥に珠を表す琳と書く」
「次は私ですぅ~、性は陸 名は遜 字は伯言 真名は穏和の穏で穏と申します~」
「最後はワシか、性は張 名は昭 字は子布 真名は雷火じゃ、雷に火で雷火じゃ」
「さらに今別の用で建業を離れている俺の娘が二人と娘につけてる側近が一人、これが俺の臣下たちだ」
孫呉の自己紹介が終わると信玄たちも改めて名を名乗ることにした。
「ワシは甲斐の虎武田信玄よ、よろしく頼む」
「某は真田源二郎幸村にござる、孫呉の皆様よろしくお頼み申す」
「俺様は猿飛佐助、諜報なんかで役に立つよ、よろしく」
「俺は北郷一刀です、よろしくお願いします」
全員が自己紹介を終えると信玄たちは大陸の現状を確認しようと冥琳に訊ねた。
「冥琳よ、黄巾党という名前を聞いたことはないか?」
「黄巾党・・・いや、聞いたことがありませんな、何故です?」
「うむ実はな」
「ちょっと待った!!」
信玄が続きをしゃべろうとしたがそれを雪蓮が遮った。
「信玄、貴方これから起こることを言おうとしてるでしょ?」
「そうだが」
「悪いけどそれは聞けないわ、それを聞いてしまうと視野が狭くなってしまう、それに貴方の知る歴史通りに進むとは限らないでしょう?」
「雪蓮!!」
すると後ろから雪蓮を叱咤する声が聞こえた、その声を発したのは誰あろう母の炎蓮であった。
「な、何?、母様」
「そんなんだからお前はまだ青いんだ、利用できるものは何でも利用する、それが孫呉のやり方だ信玄続きを話してくれ」
「うむ、黄巾党とは大教祖張角が率いている賊だ、そのほとんどは民草でな、頭に黄色い布を巻いていることから黄巾党と呼ばれている」
「頭に黄色い布!?」
「どうした?冥琳」
「い、いえ最近中央で信玄殿の言う者たちが現れたと斥候から報告がありました、ただいかんせん小規模で建業にも入っていないのでお耳には入れませんでしたが」
「黄巾党か・・・冥琳少しこいつらの動向を探っておけ」
「御意」
「冥琳さん、俺様が斥候に出ようか?」
「ふむ、お前の能力を見るいい機会だな頼めるか?」
「勿論、お任せってね」
佐助はそう言い残すと皆の前から姿を消した、その行動信玄と幸村以外の者は驚いたが。
「流石に自分で諜報で使ってくれって言うだけはあるわね」
「これは期待が持てそうだな」
佐助が誉められたことで信玄も少し気持ちがよかった、すると一筋の気が信玄の背中を這い上がってきた。
「!?、この感じ・・・」
「どうした?信玄」
「やはりワシだけではなかったか」
場所は代わり建業と中央の国境近くの山の頂上に一人の男が立っていた。
「あなた様もこの世界に・・・」
その男の名は戦国の世界で信玄と幾度も死闘を繰り広げてきた上杉謙信であった。
これで物語の導入が終わり、一話幕間を挟んで黄巾党編を書いていきたいと思います、それではまた六話でお会いしましょう、感想、評価お待ちしています。