Fate/EXTELLA × Dead Space 作:マルルス
地球から遠くはなれた星「月」。そこに霊子虚構世界と呼ばれる電脳世界があった。
「うん 復興も大分進みましたね」
このローマの形をなした町は以前、カール大帝が率いる機動聖都の襲撃で破壊されてしまったが
かつて月の聖杯戦争の覇者で新たに生まれた月の世界の王である少女「岸波白野」は自身が治める町が以前の形に戻っていく事に喜んでいた。
「あっ マスター ここにいたんですね」
振り向くと白い少女が立っていた。
少女の名前はアルテラ。白野の大切な仲間の一人だ。
「アルテラは何をしてるの?」
「私も町を見ながらお散歩してたんです」
「じゃあ一緒に散歩しましょう」
「はい!」
アルテラは嬉しそうに笑顔になる。
それから二人は一緒に歩きながら町を見ていく。時間が経つたびに徐々に人々、NPCが増えていきとても賑やかになっていた。
「そろそろ戻りましょう。 ネロと玉藻が心配するでしょうし」
「はい」
いつの間にか大分時間が経っていた事に気付いた白野は自身のパートナーがいる城に戻ろうとした時だった。
「お~い! マスター」
大きな風が白野とアルテラの前に吹いてきた。目を開けるとそこには鷹と馬を組み合わせた生物いわゆる幻獣とよばれるヒポクリフだった。
このヒポクリフを持つものは只一人、それは。
「やっとハァ…ハァ…見つけたよマスター」
ヒポクリフの背からヒョイと降りてきたのは一見少女に見えるが男性であるサーヴァント・アストルフォだった。
「アストルフォどうしたの? そんなに息を切らせて?」
「ハァハァ…ごめんマスター。急ぎだったからさ…
実はすぐに
いつも賑やかなムードメーカーのアストルフォだったがこの時ばかりは深刻な表情していた。
「分かりました。すぐに戻ります。」
何か大きな問題が起きたと理解した白野はアルテラと共にヒポクリフの背に乗り急ぎ飛び立った。
ヒポクリフのおかげですぐに
「
申し訳ない表情をするセイバー・ネロ・クラウディウス。白野とパートナーとして聖杯戦争を共にしてくれたサーヴァントだ。
「気にしないで それで何かあったの?」
「うむ…。つい最近、新しい
「うん。ここから結構離れた場所にだったけ? 探索隊を送り込んだよね。」
白野が探索隊といった時、ネロの顔が曇る。
「実は奏者… その探索隊が」
「誰一人戻ってこないんです… ご主人様…。」
ネロの言葉を遮って言葉を出したのは和服を着込み頭部に獣耳を生やした美女、キャスター玉藻の前だった。
彼女もまた深刻な表情をしていた。
「戻ってこない…? 誰も…。ロビンは? 彼も戻ってないの?」
探索隊を送り込んだ時、アーチャーのサーヴァント「ロビンフッド」を一緒に送り込んだのだがその彼も戻ってきてないというのか…? ロビンフッドは生存に長けた英霊で探索隊として送ったのはそれが理由だった。
「そんな…」
白野は愕然とした。彼らを送り込んだのは自分だ…。それが誰一人戻ってこない…。
自責の念が彼女の心が覆っていく…。
「奏者…実はそれだけではないのだ…」
ネロは重々しく口を開く。 問題は探索隊だけではないようだ…
「ご主人様…まずはコレをご覧ください」
玉藻はマップを開き白野に見せる。
「この青い
玉藻が指さした問題の領域を見てみると白野の目が大きく開く。
まさかこれって…
「そうだ奏者。この発見された
ネロの口から放たれた先ほど事よりも更に驚愕する事実だった。
「なんですって…!」
「攻撃を受けているという事…?」
ネロと玉藻はコクリと頷く…。しかし一体何者が…? カール大帝はすでに消滅し機動聖都もまた消滅した。自分達が知らない新たな侵略者が現れたというのか?
「おまけにこの
早く手を打たなければ取り返しのつかない事になります…」
事態は思ったより最悪だった。ようやく町が復興し人々の顔が笑顔に戻ったというのにまた失うのはごめんだった。
故に白野はすぐに決断は下した。
「なら、すぐにこのセクターに行き原因を取り除きます。
二人ともいける?」
白野の言葉にネロと玉藻は笑みを浮かべる。
「勿論だ奏者。余達のローマが侵略されているのだ。民草を守らずにして何が皇帝か!」
ふんすと気合を入れるネロ。
「勿論です!ご主人様! 貴方の為なら水の中火の中どこまでもお供します!」
玉藻はピョンピョンと飛んで賛同の意を示した。
「僕も行くよ!マスター! ロビンをほっとけないよ」
「マスター私も行きます 貴方の力になりたい」
話を聞いていたアルテラとアストルフォも加わった。
「ありがとう! みんな…!
白野は仲間達に感謝し頼もしさ感じた。
「じゃあみんな僕のヒポクリフに乗ってよ。問題の
「ありがとうアストルフォ。 玉藻、式神で他のみんなに知らせて。」
「お任せくださいご主人様!」
玉藻は式神を取り出してSE.RA.PH各地にいる仲間のサーヴァントの元に送り込んだ。
白野も白い巫女服から野戦用の戦闘服に着替えた。
「みんな行こう!」
ヒポクリフの背に乗り白野は決意が籠った目で前を見据えていた。
町から飛びだって数時間が経った。
途中ヒポクリフを休ませながら白野達は問題の
「ご主人様。そろそろ例の
現地に一体何があるのか分からない。玉藻の言葉に気を引き締める白野。
「奏者なにが起ころうと余が奏者を守る。大船に乗ったつもりいるがいい!」
「なっ! ご主人様! この玉藻、全身全霊をかけてご主人様をお守りいたします!」
「ありがとう二人とも」
ネロと玉藻の言葉に嬉しさと頼もしさを感じ笑顔を向ける白野。
「見えた! マスター アレだよ!」
アストルフォが指さした方向には白い靄のようなもの包まれた
「アレが…」
「いよいよだな…」
「みんなしっかり捕まってね」
アストルフォはヒポクリフに命じ問題の
一面霧に包まれ辺りが見渡せず奥へと深く進んでいく。
やがて霧が晴れて辺りを見渡すとそこは荒野だった。草木も生えておらずあちこちにクレーターがあった。
「随分と殺風景な
アルテラはそう言い周りを見渡した。
それからヒポクリフは飛び続けたが荒野が広がりばかりで何も見つからなった。
「うん? まって前方に何かあるよ。」
アストルフォの言う通り前方に何か物体が見えてきた。
「アストルフォ あそこに向かって」
「わかったよ」
白野の指示に従いアストルフォは遠くにある物体に向かってヒポクリフを飛ばした。
徐々にだが物体の全容が見えてきた。そして近づいていくと…
「これは…?」
「なんとまぁ…」
「大きいです」
白野も驚く。それはとてつもない大きさだった。
まるで
「うわ~すっごく大きいよコレ」
余りの大きさに一同は口を開けたままだった。
「何だろう? 船に見えるけど… アレ?なにか書いてある」
船に見えるものに何か文字が書かれているに気付いた白野。
「えっと…
「Ishimura? それがコレの名前なのか…」
白野は何処かは入れないか探す。すると大きな穴が開いていた
「アストルフォ あそこ」
ヒポクリフは穴が開いた場所から中を入っていく…。
彼女らはまだ知らない…。そこには想像が絶する恐怖が待ち受けていることに…