STRIKEWITCHES 01 RELOADED   作:アレクサンデル・G・ゴリアス上級大将

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RGM-96X ジェスタ

クルーゼ・エレクトロニクス製少数量産型MS。オリジナルとの相違は腕部ラックには両方ともビーム・サーベルが収納されている点である(ウィッチ用MSのビーム兵器はウィッチの魔法力をエネルギー源としているため、Eパック方式を採用したビーム兵器が存在しないので、オリジナルではEパックのラックになっていた右腕のラックがビーム・サーベルのラックになっている)。扶桑陸海軍ではジェガンD型と同じ『九七式重装戦闘脚』に分類されている。各国のエースウィッチや皇室を護衛する近衛魔女に主に与えられている。有名な乗り手はフランチェスカ・ルッキーニ、三隅美也など。




閑話 上司に振り回される

U.C.0003 太平洋上のどこか

 

地球連邦宇宙軍 第二哨戒艦隊 旗艦 『カヴール(ラー・カイラム級)』艦内

 

 

「はぁ・・・。」

 

何でこんな所に配属されたのかしら・・・栄光の第七艦隊への配属から始まり余多の戦場を潜り抜け武勲をあげ、軍の教育機関を全て卒業し、地球連邦軍に・・・しかも腕の立つ上級者しか入隊を許されないエリート部隊である地球連邦宇宙軍に私は栄転できた。やる事はちゃんとやって来たつもりだし指揮能力とて疑われた事は一度もない。上層部の受けも良いしエリートコースまっしぐらだと思えば・・・

 

「三隅~、この書類お願いね~。ニシシシ。」爽やかな笑顔のルッキーニ

 

「・・・。」黙って青筋をたてる三隅美也

 

何故こうなったかと言うと・・・

 

 

 

回想

 

 

 

「三隅美也大佐、着任しました。」敬礼

 

「ご苦労だったね三隅君。」答礼

 

「ひとまず座りたまえ。」ソファを指す

 

「はっ。」 座る

 

「まず事実確認だ。君は地球連邦宇宙軍移籍にあたり第三艦隊へ参謀系での配属を希望している・・・間違いは無いかね?」

 

「はい。間違いありません。“扶桑皇国最高戦力”の一人であり友人であるひかりさん・・・いえ、雁淵大将と共に働けたら幸せだなと思いまして。」

 

「私は記憶力は良い方だ。佐世保航空予備学校で君を見た日を忘れた事はない。ひかりちゃんと良きライバルであり友人である事は承知している。海軍兵学校へ推薦したのも他ならぬ私だからね。」

 

「・・・。」

 

「正直君の希望する人事は叶えてあげたい。だが既にポポワ君が着任してしまっているし他の参謀の席も満杯だ。かと言って君を一艦の艦長クラス、或いは司令部に留め置くのも才能の無駄遣いに他ならない。故に君には第二哨戒艦隊参謀兼旗艦艦長の席を用意した。第四宇宙艦隊用ドックにこのまま直行したまえ。そのまま着任してもらう。」

 

 

 

 

 

回想終了

 

 

 

クルーゼ宇宙軍総司令はこの人のサボりの後始末を私にさせる為に第二哨戒艦隊に参謀として配属したのね・・・着任して二週間。もう逃げたくなってきたわ。

 

「うじゅ?どうしたの三隅?元気なさそうだけど?」

 

あんたのせいでしょうが。

 

フランチェスカ・ルッキーニ・・・今の私の上司であり地球連邦宇宙軍第二哨戒艦隊司令を務めている地球連邦軍建軍最初期将官“44年マフィア”の一員。私より2歳下だがネウロイの巣“グリプス”破壊の功績を皮切りに武勲をあげ続け、たぐいまれな戦闘力・指揮能力を持つまごうことなき“天才”。故に若くして連邦軍准将の地位に就けている。だが書類仕事が致命的に遅いし嫌いだし私に全て押し付けるしで・・・駄目よもう限界。備蓄しておいた栄養剤はまだ残ってたかしら・・・胃が痛くなってきたから胃薬も飲まなくちゃ。

 

「・・・クルーゼ総司令にはひかりさんを通して文句の一つでも言っておこうかしら・・・。」

 

母さんから婿養子の話を聞いて喜んだそばからこの有り様。

 

「・・・はぁ。」深いため息

 

ちなみに今は深夜3時。ルッキーニ司令の後始末をやっています。誰か助けて。

 




本作のルッキーニは軍人としては成長しますが人間としてはちっとも1944年頃から成長しません。故に未来では三隅さんは地獄を見ます。

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