書き方や描写に若干変化があります
また登場人物のセリフは原作を忠実にしていますが
素人ですので違和感を持たれるかもしれません
ご注意ください
【8月9日 午前7時頃】
飛んだ災難にあった
あんなキャッチセールスは聞いた事がない
お陰で2000円を持っていかれた
彼女曰く
「本来なら一千万は掛かる本なの!」
とか訳の分からない言い分を主張して来た
まったくどこの悪徳セールスだ…
一瞬捨てようかとも考えたが、
2000円と言う微妙な値段が
それを思い留まらせた
そういえば、妙な事を言っていた
「私この辺りを調査しているの、
もしかしたら、また会う機会があるかもね」
やれやれ、また会うのはゴメンだ
そんなこんなでやっと冬木教会に着いた
【午前7時過ぎ】
冬木教会は聖堂教会の息がかかった施設だ
ここには聖杯戦争の記録と監視を務める者
つまり監督役だ
事件の隠蔽は勿論だが
もし仮にこの争いに敗れた場合
この教会が保護するそうだ
いつの時代も戦争には必ず監督がいる
互いの利益を最低限でも保証するように
どんな争いにも見張る者《保護者》が
必要になるのだ
とは言っても、
負けた者のその後は悲惨なものだろうが…
教会の扉が開く
その先には身長190くらいの男が立っていた
男はキャソックを纏った大柄な男だった
おそらく神父だろう
神父が口を開く
「始めまして」
野太い声だった
電話越しで聞いた声で間違いない
「貴方が言峰綺礼さんですか?」
間違いなくこの人だろうが
一応聞いてみた
どんな時でも
会話の始まりは名前を聞く事からだ
「そうだ、此度の聖杯戦争において
監督役を請け負う事になった」
神父は続ける
「立ち話も難だ、入りたまえ」
客室ではなく懺悔室に案内された
ここに客室は無いのだろうか?
神父はコーヒーを入れていた
そして椅子に座るなり話しかけて来た
「君はこの競争の果てに
一体何を求めるのかね?」
事情聴取をするかのような聞き方だった
そんな事も記録するのだろうか?
「金が欲しいです」
素直に答える
そうだ…俺は借金を返したい
そんでもって研究費を確保したい
後は単純に裕福な暮らしがしたい
それ以外に何を求める必要があろうか?
それを聞いた神父は
フフと笑いながらコーヒーを啜る
どうやら俺の為に淹れたコーヒーでは無いようだ
そして俺の顔を見るなり語りかけた
「素晴らしい答えだ」
彼は立ち上がると
机の上に置かれた教典を手に取り
ページをめくる
「マタイ 6章24項にこんな言葉がある
“人は神とマモン (富)を両方に従える事は
出来ない”」
「はぁ…」
何が言いたいのかサッパリ分からない
そんな感情が全面的に出た一言だった
「君が求める富とは信仰を妨げる罪である
だが勤勉、信仰に務めるほど富とは付いてくるモノだ
人はそうして富に悩み続ける
そのような宿命を背負わされているのだ
そしてその宿命の果てに天の門は現れる
喜べ青年よ
君は此度の聖杯戦争で根源へと近づくことになろう」
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【14時半を過ぎ 冬木大橋にて】
宿泊場所と聖杯戦争についてのルールを聞き終え
冬木教会を後にした
若干説教じみた話を聞かされたが、
まあ…頑張れという気持ちの表れなのかもしれない
どうせすぐに忘れるだろう
そんな事より今日大事な作業に取り掛からなくてはいけない
心が高まるの感じる
この橋の先、深山町は古い町並みの残る住宅街だ
そこで俺の戦いの火蓋を切ることになる
そうだこの戦いに勝つんだ
勝って金を手に入れて
名声や、研究や、勉強や、美味いもの、女だって…
そうだ金さえあれば…
だが…
予算がパアッになったあの日を思い出す
俺は優秀じゃなかった
それは分かってる
でもせめてあの研究だけは続けさせて欲しかった
でも金がない信用されてない優秀ですらない
そんな俺に予算を割くほど協会は馬鹿じゃない
ましてや一族の奴らももう協力はしないだろう
こんな…
こんな俺に勝利の女神は微笑むのか?
橋の先に見える町並みを眺めながら
感傷に浸っていた
だがそれも長くは続かなかった
ドカァっと漫画のような擬音が聞こえた
道に突っ立ていたモノだから後ろの通行人とぶつかってしまったのだ
反射的に振り返って謝罪する
「すいません!お怪我は?」
そして相手の顔を見た
「いつつ…いえ大丈夫です」
相手は赤い髪の少年?
いや18、19くらいだろうから青年か…
ロンドン暮らしのせいか年齢感覚が分からなくなっていた
あっちは19くらいで既にダンディな奴も居るくらいだ仕方ない
「あれ…この辺だと見ない顔ですね」
「ええ仕事の都合でしばらく滞在する事になりまして
今日初めてここに来たんですよ」
仕事というのはあまり間違っていないだろう
ただ滞在時期は不明だが
「そうなんですか、じゃあ道とか分かります?」
「え…あぁ大丈夫です タウンマップも持っているんで」
ではっと言ってその場を離れた
あの青年の気遣いに感心はしたが
それ以上に…
いやそんな事を気にしてもしょうがない
とりあえず住宅街の少し先にある宿に行こう
召喚の場所も確保しなければならない
やる事は満載だ
どんな戦争にも保護者がいると言うのはただの妄言です
ただ休戦協定とか従属には第三者にその場を取り仕切っている場合が多い気がしたので感想を文にしました
ただ経済には監督が存在します
政府です
政府は資源配分や経済の安定化など企業ではどうしようもない貿易や金融の危機に介入しその調整を行います
経済学から見れば政府とは裁定者《ルーラー》のようなものなのです
上記の事で間違っている点があれば指摘してください