ぱっと目が覚めるとあまり見覚えがない背景が見えた。匂いも嗅いだことがなく、体は不思議と軽い。
目の前には円卓の席が。そしてそこには自分のみが座っている。
閻魔の集まりがこれから始まるのかとでも思ったがそれなら自分に今から何かしらの問いかけをしないといけない。
この私、ーーーーに。
「...よし、殴るか。誰だそれ。」
自分の腹を殴り夢から醒め様とする。
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「痛い。」
周りを見渡すと、どうやらカルデアの中に入るらしい。自分の部屋だと思われる場所にいて、私は寝てた。
「...セイバー?」
呼びかける。返事はない。
「いないか。座に帰ったのかな?」
本来なら聖杯戦争の結末が終わり次第座に帰るのが普通らしい。なのにあそこまで残ってたのはおそらく、聖杯の力か。 などと考えてるうちに扉が開く音が聞こえた。
「こんにちは。マスターちゃん。」
「...こんにちは?」
「気分はどーだい?寝てたから精密検査だけはして問題がなかったから寝かせたけど。」
「気分は普通。精密検査...は聞かなくていいや。大方予想できるし。」
「おや、てっきり聞いてくると思ってたが...君自身の決めつけは良くないよ?」
「そうですか?なら話してください。レオナルド・ディ・セル・ピエーロ・ダ・ヴィンチさん?」
「...驚いた。いつから私の名前を?」
「...モナリザのモデルが歴史の偉人かと言われたらそうではない。モナリザがあるのは書き手がいたから。世界有数の何でも屋の。」
「と考えただけ。違う?天才さん?」
「いや合ってるとも!そう!私は世界で一番な天才、ダ・ヴィンチちゃん!気軽にダ・ヴィンチちゃんと呼んでくれたまえ!」
「...じゃあダ・ヴィンチちゃん。バカ兄貴は?」
「君のお兄さんなら無事さ。今はもう管制室にいるよ。」
「ん。なら帰っても?確か、世界の過去が狂ってるのはあそこだけでしたよね?」
「あ、そうそう。その話をしに来たんだ。」
「?」
「成る程?つまり冬木の様なところがいくつが出て来たから解決するためにもう少し働くと。」
「そうだね。でその為の準備として、色々と。まずは魔力。」
「...魔力、そーいや、高いのなんのと言ってましたけど...ロマンが」
「うん。実際再測定ってみたら異常な数値を叩き出した。恐らく、これはあの危険なレイシフトが原因だ。」
「...安全装置がないレイシフト?」
「そう。それが原因と思われる。まだ調査が進んでないけどね。そして、君に電力による魔力の受け渡しは出来なかった。」
「...高い魔力に対する代償か。で、他は?」
「うん。だから、君が扱えるサーヴァントは君自身の力で後5騎しかいない。それでも、本当は異常な数なんだぜ?」
「...そうか、カルデアの電力≒魔力ならどんだけ多くても問題はないんですか。」
「そうだよ?けど君はそれを拒む身体なんだ。けど、それの代わりに異常な魔力の確認がされた。今はまだ自覚がないかもだけど。」
「...分かりました。じゃあ、セイバー呼んでも?」
「セイバーかい?彼女ならいないが...」
「...出て。セイバー。...うっ」
体を少し痛めてセイバーの名前を口にする
「...出ろ。
真名を口にした時だった。
「...貴様、呼ぶのが遅いぞ。」
「ごめん。」
「...ちょ、ちょっと待ってくれ。一体、何が起こったんだい?霊体化...ではなかったよな?」
「手を握った時、セイバーが入ってくるのを感じたんです。」
「そ、それはあれだぞ!?未だ誰もやったことない事だぞ!?」
「出来たならしょうがない。」
地の分を練習したい今日この頃。
こーいう設定じゃないと動かせないことに気づいた。