ヘラクレスが現代日本倫理をインストールしたようです   作:飴玉鉛

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4.2 ケリュネイアの報われぬ恋

 

 

 

 

 ヒュドラが退治された。

 

 神蛇はオリンポスの主神によってウミヘビ座とされ、今またヘラクレスの功業が一つ加算されたのだ。

 

 その報を聞いたエウリュステウスはやはりと思う。もはや如何なる怪物も忌まわしい化物の英雄譚を彩る華になるだけだ。かくなる上は以前考えた通り、今回の件は独力によるものではないと難癖をつけ、勤めを果たしていないという扱いにするしかない。その上でヘラクレスを遠方に差し向け、面倒を片付けさせるのである。

 本当ならすぐにでも次の勤めを考えるべきだが、幸いにもその厄介事が向こうから転がり込んできてくれた。これを利用しない手はない。どう考えても時間がかかる上に、最悪……いや最高なことに勤めを果たせない可能性もある。

 

 月女神アルテミス。

 

 狩猟・貞潔の女神であり、神々の長からヘスティアやアテナと同様、処女神でいることを赦された神格だ。その女神がミュケナイの宮殿に押しかけてきた。

 出迎えたエウリュステウスはその美しさに目を奪われた。危うく魅了されるかと思ったほどだ。しかしすぐに恋の予熱は冷めきってくれる。女神の態度と性格、金切り声にうんざりさせられたためだ。

 

「だーかーらー! ヘラクレスを呼んでって言ってるでしょ!? 言うこと聞かないと神罰下すわよ!」

「いえ、ですから……ヘラクレスはまだヒュドラ退治から戻っておりません。レルネーからミュケナイまで戻るのに今暫しの時が……」

「私はもう待てないの! 遣いでもなんでも出して、早く命じなさいってば!」

「………」

 

 なんだこれは。これが、女神……? これでは駄々甘に甘やかされて育てられた王女だ。理屈が通じない。自分も娘は甘く育てているし、目に入れても痛くないほどかわいがっているが、ここまでひどくはない。ワガママは言う、しかし娘は無理だと言われたことを無理強いしようとはしないのだ。

 だというのに、これだ。アルテミスの態度にエウリュステウスは内心唖然としてしまう。こんなものが女神だと? まるで力と権力を与えられただけの子供ではないか。

 確かに美しい。そのウェーブの掛かった髪は月光を形にしたようだし、女神の美貌と瞳は殊更に夜を弾く淡い風のようである。その肢体は垂涎のもの。一晩の体だけの関係なら大歓迎だ、しかしそれ以上の関係は頼まれたとしても御免被りたい。

 

 エウリュステウスは嘆息してしまいたい。しかしこんなものでも女神は女神。疎かにする態度を見せたらミュケナイに災禍を招くし、何より己の身に危険が降り注ぐ。頼む早く帰ってきてくれ……エウリュステウスは今回唯一ヘラクレスに対してそう願った。後にも先にもあの化物の帰還が待ち遠しかったのはこの件だけであった。

 

「ミュケナイ王! ヘラクレスが戻りました!」

「おお! やっとか!」

 

 家臣の男が大急ぎでやって来て、ヘラクレスの帰還を報せてくれる。エウリュステウスは待ち侘びたと言わんばかりに声を上げた。

 とは言ったが、充分以上に早すぎる。どんな脚をしてるんだあの化物は。だがいい、こんな奴はさっさとヘラクレスに押し付けてくれる。エウリュステウスは玉座から離れてアルテミスから逃げつつ、家臣に対して申し伝えろと命じた。

 

「ヘラクレスに言え、女神アルテミスからの命令が第三の勤めだとな! ……ああ、あとヒュドラの件は、一人ではどうしようもなかったんだろ? そうに決まって……甥の手を借りたに決まっている。一人で果たしたわけではないんだ、ヒュドラ退治は勤めを果たしたとは言えんから無効だ。そう伝えろ!」

「え? は? ……え、今のを、わたしが、ヘラクレスに……?」

 

 怒り狂ったヘラクレスに殴り殺されるのではないか……エウリュステウスの家臣は恐怖に打ち震えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あっ! 貴方がヘラクレスね? 早速だけど私の命令を聞いてもらうわ」

「………」

 

 エウリュステウスの家臣にアルテミスと引き合わされ、ついでに第二の勤めは無効だと聞かされたヘラクレスは無言だった。

 イオラオスなど、ヒュドラ退治がカウント外だと言われ怒り心頭に発していたが、まあそれはいい。精々無理難題を考えて押し付けてくるが良い。そう思っていた。思っていたのだが……これはない。ヘラクレスは頭を抱えたくなっていた。

 玉座の間に通されるとエウリュステウスの家臣は早々に退散した。そこに月女神がいて。なにやら頭が痛くなるようなことをさせられる予感がしたのだ。エウリュステウス……無理な勤めは望むところだが、もう少しこう……あれだ、真っ当な手合いを引き合わせてほしかった。

 

 アルテミスは喜色満面だ。これで悩みが解消されるとでも思っているのかもしれないが……ヘラクレスは心の中で呟く。気儘に振る舞う阿呆の類か、と。ヘラクレスのアルテミスへの第一印象は、控えめに言ってよろしくないものだ。やはりハデスやヘスティア、ヘパイストスのような神は希少で、アテナのような神も少ないのだろう。

 月女神は親しげに言う。言うことを聞くのは当たり前とでもいうように。まあ実際、ギリシア世界では当然のことなのだが……この手の阿呆は体罰なくしてまともな性質を身につけられはしないと、子供を育てたことのあるヘラクレスは評価を下していた。

 

「ねえ、貴方ケイローンのところで修行したんでしょ? だったら狩猟のイロハぐらい知ってるわよね? ちょっと捕まえて来てほしい子がいるの。ね?」

「………」

 

 ね、ではないが。

 しかしその無垢な表情を見ると、なんとなく……どつき回したくなる。神という連中はやはりどうしようもないと再認識させられた気分だ。この手の神は他の神より貢物が少ないと癇癪を起こし、その国に災いを送り込む手合いに違いない。子供の癇癪のように悪気もないに決まっていた。

 決めつけはよくないと思うが、そう思わされる。アルテミスの信奉者に猛烈に同情したくなってしまう。この女神を直接見たら、信奉者はグッと減るのではないかと思わざるを得ない。まあその加護からして、狩人などからは奉じられるのかもしれないが、加護がなければ信仰は減るだろう。神としての威厳もクソもない。

 

 ヘラクレスは鉄壁の無表情で淡々と応じた。

 

「捕まえてほしい、というのは人の子か? であれば断らざるを得ん。そうでないなら承る」

「やたっ! 話が分かるわねぇ、さっすがケイローンのお弟子さん。そういうとこポイント高いわよ?」

「………」

 

 なんのポイントだ、と混ぜっ返したくなるのを堪える。

 師はこんなのと知り合いなのか、とか。こんなのに狩猟を学んだのか、とか。女神の孫弟子に当たってしまう我が身の不幸を嘆きたくなる。

 アルテミスは嬉々として言った。やはり、頭が痛くなった。

 

「実はね、私、五頭の神獣の兄妹を捕まえようとしたの。私の戦車を牽かせるのに、この子達ほど相応しい子はいないのよ。でも四頭は捕まえたんだけど最後の一頭がすっごく脚速くて……私でも捕まえられなかったの。だから代わりに貴方が捕まえてきて」

「………」

 

 なぜに狩猟の神をして追いつけない、捕まえられない神獣を人の身に捕まえろと命じるのか。ヘラクレスは目を細める。オリンポスの神々の中でも随一の脚を持つ伝令神に頼れと言いたい。ヘルメスなら追いつけるかもしれないではないか。

 まあヘルメスはゼウスの子で、神々の伝令を任される神だ。ゼウスの赦しもなく気軽に頼れないという事情もあるのかもしれないが、だからといって自分を当てにするなと思い――ふと狩猟の女神が捕まえられないと言っているのに、ヘラクレスなら捕まえられると考えている節から、アルテミスの真意をヘラクレスは看破した。

 

(この女……)

 

 内心舌打ちする。この女神は根気強く掛かれば捕まえられるのだろう。だが途中で追い掛け回すのが面倒になったに違いない。

 そこで半神であるヘラクレスが目当ての獣を捕まえられるだけの力量があると見て、これ幸いと押し付けることにした……そう考えれば筋が通る。女神とは総じて気位が高い、自分に無理だったからと他の者に頼るのは面子に関わる。そう考えるとやはり、アルテミスはその気になれば捕まえられると思っているのだと感じた。

 苦言を呈するのも馬鹿らしくなったヘラクレスは、アルテミスに最低限の情報を求めることにする。どのみち女神からの命令は断れず、エウリュステウスからはこれが第三の勤めだと言われてしまった。二重に逃げ道は塞がれているのだから是非もない。やるしかなかった。まさかこんな形で忍耐力を試される羽目になるとは……ヘラクレスも全く予想していなかった。

 

「承知した。では女神アルテミスよ、御身が求める神獣の姿形をお教え願いたい」

「あ、そうね。それ知らないとどうしようもないか……」

 

 当たり前だ。

 

「ケリュネイアに住んでるとっても大きな牝鹿よ。神馬並みに大きいわ。黄金の双角と青銅の蹄を持ってて、小麦色の毛並みが綺麗で、それからとんでもなく疾いの! 空まで駆けちゃうし……傷つけないように捕まえるの大変なのよね……」

「………? ………!」

 

 ヘラクレスはアルテミスの説明に首をひねり、次いで絶句した。

 

 なんと言った? 傷つけないように捕まえる、だと? 道理で狩猟の女神が捕獲を諦めるわけだ。神獣を相手に傷つけてはならないとは、とんでもなく無謀で無茶でしか無いのだから。

 アルテミスはにっこりとヘラクレスに笑い掛ける。ヘラクレスのこめかみに青筋が浮かんだのに、女神はきっと気づいていない。

 

「私の戦車を牽かせる子にするんだから、傷つけちゃ駄目よ(・・・・・・・・)

「……その牝鹿はどこにいる?」

「このギリシア中のどこかね」

「………」

「大変よー? あっちこっち逃げ回ると思うから、根気強くやるんだぞっ。がんばっ」

「………」

 

 ヘラクレスは心を無にし、その試練を甘んじて受け入れた。

 

 ――しかし、事の顛末は意外なものになる。

 

 相手は話に聞く限り慎重で、臆病で、戦うよりも逃げることを選択し、凄まじく脚が速い。であれば無闇矢鱈と追い掛け回すのは愚の骨頂、罠に掛けるか、小動物にするように穏やかに近づいて捕まえるしかないだろう。習性を観察して待ち伏せするというのも一つの手だ。

 ヘラクレスはそう考え、まずはギリシア中を探し回る。牝鹿の生息しやすい森や山を中心に。最悪ギリシアからトラキア、イストリア、ヒュペルボレイオスまで追い掛ける覚悟を固めつつ。

 

 そうしてヘラクレスは、ある山中に黄金の双角と青銅の蹄を持つ、大きな牝鹿を発見した。間違いなくケリュネイアの牝鹿だろう。威圧感を与えないために獅子の鎧を脱いで、裸で相対するべくゆっくりと歩を進める。

 丸腰だ。ヘラクレスは敢えて姿を隠さず、牝鹿の真正面に立った。

 案の定びくりと背筋を震わせ、牝鹿が脚を曲げてこちらの様子を窺い始める。いつでも逃げられるようにする構えだ。

 

 ヘラクレスはぴたりと止まり、牝鹿の目を遠くから見詰めた。つぶらな瞳がヘラクレスを見詰めたまま動かない。ヘラクレスは敵意がないことを目で訴えかけ、素振りでも見せない。一時間かけて一歩を踏み出す。その度に牝鹿は警戒するが、その警戒心がほつれる度に一歩ずつ近づいていく。

 朝に見つけ、夜にまで続く。牝鹿は立ち疲れたのかこちらを見たままその場に座り込む。ヘラクレスも音を立てずゆっくりと座った。ずっと目を合わせ続ける。

 

 やがて目が離された。牝鹿からだ。しかしヘラクレスは動かない。目を離した今が一番警戒心が強くなっていると見たのだ。夜が明ける。朝になると、牝鹿はちらりとヘラクレスを見た。ヘラクレスは、動いていない。

 

(………)

 

 牝鹿は急に立ち上がり、駆け去った。ヘラクレスは動かず、牝鹿の姿が見えなくなると、適当にその場を散策して木の根を齧って飢えを凌いだ。

 逃げられたか? そう思うも、神獣の神聖な気配は薄れていない。まだ近くにいる。ヘラクレスは動かないことを選択した。

 そうして朝が昼になり、夕方に差し掛かると牝鹿が密かにヘラクレスの前に現れた。

 樹木に背を預け、座ったまま動かないヘラクレスの肩を鼻面で小突いてくる。ヘラクレスは声を出さずに笑った。牝鹿が小突いたり、角で軽く叩いたりしてくるのを、甘んじて受け続ける。そしてふと、左腕に唯一残り続けていたネメアの獅子に噛みつかれた牙の痕を舐めると、牝鹿は信じられないものを見たようにヘラクレスの顔を見詰めてくる。

 

「どうか……したのか……?」

(………)

「……ネメアーの痕跡だと気づいたか」

(………)

 

 小さく頷くような素振りがある。ヘラクレスは言葉を選び、告げた。

 

「恐ろしく強い、宿敵だった。命のやりとりをしたが、友になれたと思っている」

(………)

「………」

 

 お前を捕まえに来たと、告げるべきか。思い悩む。間近にいるのだ、捕まえるのは容易い。しかし騙し討にするのは気が引けた。

 なぜ獣は、こんなにも美しい。ヘラクレスはふいに思う。ネメアーも、ヒュドラも、あの名も知らぬ化け蟹も、どこか犯し難い美しさがあった。ヒュドラは遠目に見ただけだが、化け蟹が殉死したのを不思議には思わせない何かがあった。

 人は、汚い。神は悍ましい。そうした者ばかりだ。しかし獣はそうではない。亡き妻子と過ごした山の麓……そこで出会った総ての獣も、この牝鹿も、総て美しかった。

 純粋だからか、と思う。だから……心が惹かれるのか。野蛮としか思えない人と神ばかりの世界で、擦り切れようとしているヘラクレスの心が、獣と自然に癒やされているのかもしれない。

 

 騙し討にしたくはない。しかし、捕まえないわけにもいかない。

 

 ヘラクレスは更に二日間、牝鹿と過ごした。その頃になると牝鹿はヘラクレスにすっかり気を赦したのか、隣を歩くことを認め、触れることにも気にした素振りを見せなくなっていた。旦那様は、よく動物に懐かれますね――亡き妻の声が思い出される。苦笑した。しかしその笑みはすぐに消える。

 意を決して、ヘラクレスは牝鹿を制止した。牝鹿は訝しげにヘラクレスを見る。その眼を見て、男は一個の生命として、真摯に謝罪した。

 

「すまない」

(……?)

「私はお前を捕まえに来た。女神アルテミスの命を受け」

(……!)

 

 牝鹿は信じられないというように、目を見開いた。全身の毛を逆立たせている。裏切られた、目が潤んでいる。ヘラクレスは諭すように言った。

 

「女神に気に入られてしまった以上、いつかは捕まる。いつまでも逃げられはしない」

(………)

「そんなことはないと言いたいのか? ……困ったな、言いたいことがよく分からん。無口なんだな……」

(………)

「……ケリュネイア。お前の生地にちなみ、そう呼ぼう。ケリュネイア――今なら無傷で済ませられる……だから……」

(……!)

「っ……」

 

 牝鹿はヘラクレスの腕に噛み付いた。歯型が残る。腕に力を込めて弾き飛ばすのは簡単だ。あまり痛いとも思わない。しかしそのまま噛み付くのに任せる。

 

「……そんなに、嫌か?」

(………)

「……そうか。なら、仕方ない」

 

 此度の勤めは失敗か。ヘラクレスは苦笑する。失敗の責はどう取らされるのか、あまり考えたいものでもない。だがどうにも、無理強いして牝鹿を連れて行くのは気が引けた。ヘラクレスは立ち上がり、牝鹿の体を撫でてやる。毛並みを整えるように。

 

「さらばだ。私は去る。二度と会うことはあるまい」

(――!!)

「っ……? どうした……?」

 

 去ろうとしたヘラクレスの前に、牝鹿は先回りして通せんぼをした。困惑していると牝鹿は何かを訴えかけようとしているのか、何度もヘラクレスに体当たりしてくる。

 びくともしない。ケリュネイアが本気でぶつかってきているのではないと察した。

 何が言いたいのか。ふと――ヘラクレスは、ケリュネイアの目が記憶の隅に掠めた。あれは……そう、穏やかで、遠い思い出の中で見た。……妻や、子が、己を見る目……。

 

「………」

 

 ヘラクレスは唇を噛む。どうしようもなく遣る瀬ない。肩を落として、観念したふうに嘆息すると、その場に座り込んだ。

 

「……分かった。どうにかしてやろう。女神の聖獣とされるのが気に食わんのだろう。私もお前を献上するのは気に食わん。鼻を明かしてやろう」

(……!)

「ただし、今後お前は私と共に居続けねばならなくなる。それでも構わないか?」

(……!)

 

 激しく地面を蹴り、黄金の双角を振るケリュネイアに、ヘラクレスは「そうか」と頷いて笑った。

 

 

 

 ――そうして、ヘラクレスはケリュネイアに乗って(・・・)ミュケナイに戻った。

 

 

 

 ヘラクレスは宣言する。まだ赦しを得て間もないが、早速彼の戦女神の名を使わせてもらおう、と。

 

 

 

「このケリュネイアの牝鹿は月女神に献上する。しかし私にはヒュドラ狩りの際に戦女神より課せられた誓約がある。今後、神々に対する際には己を窓口とせよと。然るに牝鹿を献上するのに戦女神を通した。が、アテナは私への恩寵としてこの牝鹿を与えると言った! 故にこのケリュネイアの牝鹿は私のものだ!」

 

 

 

 この宣言に世界は揺れた。否、神々にも衝撃が走った。

 

 アテナは腹を抱えて笑い、どういうことだと怒鳴り込んできたアルテミスに「そういうことだ」と言って取り合わなかった。

 アルテミスとの間に亀裂が奔るのは必然、しかしそんなことなど気にもならない。アテナは愉快だったのだ。元より一度だけ己の名を使っていいと赦しを与えている。なら――こういうのもたまにはあり(・・)だと受け入れた。面白いのである、アルテミスの脳天気な顔が真っ赤になっていたのが。

 アテナはアルテミスを揶揄する。

 

『面倒くさがり、他者に労を強いた怠け者に灸が据えられただけの話よ。反省して今後に活かすと良い。……良かったな? 私が寛大で』

 

 最後の一言はヘラクレスに向けてのものだったが、アルテミスはそう取らなかったようで。以後、アテナとアルテミスは何かにつけては張り合うことになる。無論のこと、そういう時に限ってアテナは常に上機嫌だったという。

 そうして、第三の勤めは呆気なく、誰にとっても予想外な顛末をむかえたのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ここまでの試練でのヘラクレスとこの作品のヘラクレスの突破姿勢。おふざけ関西弁でお送りします。

ネメアー
 ・原典(おそらく原作も)。武器通じねぇ! まともにやったんじゃ勝てなくはないが面倒やな。せや、絞め殺したろ!
 ・ここ。武器通じないのは調べた通り。でも強くなるために自分で難易度上げるで。敢えて正面から殴り合ったろ!=技量早熟、ネメアーとの殴り愛友情芽生え。神の男の血を熱くして恩寵を。

ヒュドラ
 ・原典or原作。正面から挑むで! くっ、毒きつっ!? 首増えるし不死やし面倒臭! こうなったらこうや! 射殺す百頭開眼! 毒袋? まるごとゲッチュや!
 ・ここ。調べた通りに厄介やな。近づかんでネメアーとの戦いで開眼した射殺す百頭で安全圏から射殺したろ。あ、ゲットする毒は少しでいいよ。

ケリュネイア
 ・原典or原作。めんどくさっ!? 追いかけ回したろ!(威圧感ばりばり全力全開蛮族スタイル) 最後は待ち伏せでフィニッシュや!(一年掛かりました)
 ・ここ。こいつマジか(女神に真顔)、言うても相手は野生動物みたいなもんやろ? せやから警戒させたり怖がらせたりせんように慎重に行こな(威圧感消し消しの紳士スタイル)。……あれ? なんでこいつワイに懐いたねん(白目) え、兄弟たちを戦車を牽く馬扱いされて許せない? あの女神むかつく? ワイの方がええ? ぇぇ……。ま、しゃあないわ。アテナの名前使わせてもらお!(ケリュネイアを騎獣としてゲット)

なお技量的にはここも原作も大差なし。違うのは性格、属性、スキル、宝具、身長体重ぐらいなもの。
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