IS インフィニット・ストラトス ~世界を変える一人の傭兵~ 作:八神刹那
とある世界の未来。
その男は孤立無援のまま砂漠で戦っていた。傭兵である彼の仲間たちは皆死に。彼だけが生き残っていたが彼自身もボロボロだ。自分 が乗っていた機体アシェルは大破し、体にも力が入らない。満身創痍。おまけに 空には何十機ものISとESの小隊が彼を囲んでいる。
どうすることもできない絶望的な状況なのに男は空を見てニヤリと笑った。
「言ったろ?花火上げるって?」
そう言って機体の自爆コードをセットする。アニマの器が行き場のないエネルギーが暴走を始める。
敵は熱源から退避を始めるがすでに遅い。
死の直前、空を見上げ、男は言った。
「オレはおまえたちの作る世界を認めるつもりはない」
そして、砂漠地帯数キロを巻き込む閃光がほとばしった。
男が気がつくとなにもない真っ白な空間にいた。
「やあ」
男の目の前にいるのは銀髪の少年。
「ここは・・・?」
「簡単にいうなら次元と次元の狭間かな」
「お前は?」
「ボクは傍観者。かな。世界を監視する者」
「その傍観者がなんのようだ?」
男が訊ねると少年は琥珀色の瞳を向け、答えた。
「君のいた世界とはまた別の世界。平行世界が消 えようとしている」
「オレには関係ないことだ」
「・・・滅ぼすのはアニマの器とテスタメントたちだよ。だから、君 に助けてほしい」
少年の言葉に男は瞑目し考え、答えた。
「わかった。テスタメントとあの機関が関わって 来るんならオレがなんとかする。行き先は?」
「君のいた世界の過去。戦争の原因、某国企業と 篠之野束、織斑一夏のいる世界」
「アニマの器はあの時代には必要ない代物だ。それにオレはあの未来を認めるわけには行かない。あと、オレは傭兵だ。自由にやらせてもらう」
男の答えに少年は微笑んだ。
「ありがとう。ウルフ・アース」
そして、男はその空間から消えた。
一人残された少年はゆったりと呟いた。
「ごめんね。これしか方法がないんだ」
地球。某国企業のアジト。
「やはり、コアがない以上量産は厳しいか」
幹部の一人、ユーリエフは提出された報告書を見てつぶやいた。
「そうでしょう。我々はアニマの器があってISの模索品ESをうごかしているのですから」
赤い外套を身にまとった優男ケビンが言う。するとケビンとは色違いの黒い外套をまとったエーリッヒが
「アニマの器が共振した。新しい来訪者だ」
「新しい来訪者?我々は器の共振による局所事象変移のおかげでここいるが、他の器持ちは違うはずではないのか?」
軍服を着たマーグリスが言うとケビンが
「イエオーシュア。あの傍観者の仕業だろうね」
「まだ、動かなくて良いだろう。動いたらあの傭兵に任せるよ。別世界の傭兵に」
ユーリエフがニヤリと笑った。
「世界を無理矢理変えることなど許されない。これがボクにできる手の一つだから」
なにもない真っ白な空間銀髪の少年は呟いた。
感想待ってまーす。