IS インフィニット・ストラトス ~世界を変える一人の傭兵~   作:八神刹那

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第九話 鈍感と書いて罪と読む

翌日、SHRの前。

 

「知っては狂編入生が来るんだって」

 

そんな噂がクラスに流れていた。

 

「珍しいな。こんな時期に編入生なんて」

 

一夏が言うと

 

「原因はお前だけどな」

 

ウルフは目を細めて一夏を見る。

世界初の男性IS操縦者だ。各国がデータを集めるために躍起になるのも無理はない。

 

「当面の目標はクラス対抗戦だな」

 

ウルフが言うと

 

「そうだよ!織斑くんにはガンバってもらわないと!」

 

女子が張り切っている。優勝したクラスにはそれなりに豪華な景品がでるらしい。

 

(平和ってこういうことか)

 

ウルフが考えていると

 

「その情報。古いよ!」

 

ドアにツインテールの少女がいる。それを見た一夏が

 

「鈴?お前、鈴か?」

 

どうやら一夏の知り合いのようだ。それからの光景を見ていたウルフは

 

「・・・一波乱ありそうだな」

 

人知れず呟いた。

 

 

 

 

放課後。

ウルフは昨日と同じように一夏たちの訓練につき合うことになった。そこに鈴がいるのだがウルフは関係ないと言わんばかりに今日の内容を説明する。

 

「今日はセシリアを見るから、一夏。お前は箒と近接戦やっとけ」

 

それだけ言うとなぜか朝から不機嫌な箒が一夏に切りかかる。

 

「まぁ、稼動時間を増やすにはちょうど良いか。セシリアにはできるだけ早いうちに同時思考を覚えてもらう」

 

そう言ってウルフは新たな武装パッケージを展開する。

 

「モードサバーニャ」

 

基本的な姿は変わってないが両手にはビームライフル。背中には合計6つのビットが装備されている。

 

「ウルフさんのISっていくつ武装パッケージがあるんですか?」

 

セシリアが驚く中、ウルフは秘密なといって、ターゲットを見る。

 

「BT兵器を最大限使うなら同時思考は必須になる。オレはそこまで射撃は得意じゃないから自分で覚えてくれとしか言いようがないが。オレの知り合いは同時思考は武装の分担だって言っていた」

 

「武装の分担?」

 

「簡単に言うならちょっと先を見ることだ。後は隙を見つけられるなら、視点を少し変えれば良いだけだ。それじゃあ、同時思考を意識しながらやってみろ」

 

ウルフがそう言うと

 

「ウルフ!助けてー!」

 

一夏がある意味危篤状態に陥っていた。

 

 

 

 

訓練終了後。ウルフが自室で各種データを整理していた。

 

「・・・パッケージは基本的には変わらないか」

 

アシェルの軌道データを確認する。

アシェルはこちらの世界では第三世代に相当するESだ。各種武装パッケージを強引にインストールすることによって単騎で大部隊を相手にすることが可能な機体だ。

 

「・・・デュランダルはそれなり使ってもリスクは少ないがグラムはどうしようもないな」

 

ウルフが考えていると

 

バチーーーン!!!

 

とんでない音が聞こえた。

 

「一夏か」

 

ウルフが隣の一夏の部屋に行くと一夏の左の頬に紅葉があった。どうやら、鈴にビンタされたらしい。

 

「大丈夫か?」

 

「おれ、なんか悪いことしたか?」

 

「さあ?」

 

そう言いながら、ウルフは

 

(鈍感は女の大敵らしいな)

 

そんなことを考えていた。

 

 

 

 

そんな一夏のクラス対抗戦の初戦の相手は仕組まれたように鈴であった。

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