IS インフィニット・ストラトス ~世界を変える一人の傭兵~ 作:八神刹那
クラス対抗戦当日。
一夏と鈴がアリーナでにらみ合う中ウルフ、セシリア、箒の3人は千冬と真耶と共に司令室で試合を見ることになった。
「アースさん。織斑くんは勝てると思いますか?」
真耶が聞くと
「さあ?でも、鈴のIS、甲龍は近接から中距離戦を主軸にしている。一夏がオレとの訓練で学んだことを実戦すれば五分には持ってこれるんじゃないですかね?」
ウルフが素っ気なく言う中、試合が始まった。
甲龍から衝撃砲が放たれるが一夏はそれを難なく避ける。
『やるわね!でも、さっきのはジャブよ!』
鈴はさらに衝撃砲を放つが一夏はそれらをしっかりと避けている。
「あの武装は?」
箒が聞く。
「衝撃砲。空間に特殊な圧力をかけて放つ砲撃だ。簡単に言うと不可視の砲撃」
ウルフが淡々と説明する中でも一夏は砲撃を回避し、甲龍のシールドにダメージを与えていく。
「織斑くん。すごいですね」
真耶が驚くと千冬がウルフを見る。
「お前の入れ知恵か」
「まあね。それにあれだけ回避訓練したんだからそれぐらいできないとな」
ウルフは一夏との訓練では実践における回避の方法しか教えてない。むしろ、他の事は教えるつもりがなかったのだ。
「戦場だと回避できない奴は死ぬしかないからな。それに」
一週間前にウルフは一夏に弾丸の回避方法を教えていた。
「目線と銃口。それだけでたいていはよくできる。後はそれをうまく避けるための度胸だ」
それが一夏には大いに役立っている。
「回避の訓練をあれだけしたからな!」
一夏が鈴と鍔迫り合いに持ち込む。その瞬間、鈴がにやけた。
「かかったわね!」
衝撃砲で一夏をロックオンするが、
「それぐらい!百も承知!」
すれすれで回避し、カウンターを叩き込む。
「その戦法は知ってるぜ!」
勝ち誇る一夏。それもそうだろう。ウルフがよく使う戦術だ。それぐらい回避できなくてどうする。
とは言っても相手は代表候補生。一筋縄ではいかない。
「やはり、稼動時間の差か」
千冬が呟いた。
「当たり前だ」
ウルフがそれを肯定した瞬間、
ドゴーーーーーーン!!!!!
突然、アリーナのバリアが何者かによって破壊された。そして、学園の防御システムが一気にダウンする。
「なにごとだ!」
千冬が声をあらげる中、ウルフがパソコン操作し、
「アリーナとメインコンピューターに侵入者。目的は不明。現在、教師部隊と3年の精鋭がシステム解除に全力を注いでいる」
冷静に現状を報告する。そして、アリーナに目をやる。アリーナの中央に特異なISが一機。その乱雑な動きから
「・・・無人機か」
予想ができる。あの動きは人間では不可能だ。
「セシリア。ロック解除するから助けてこい」
ウルフがシステムのクラッキング開始する。すると、ドアが開き、セシリアが飛び出す。
「・・・勝手なことをするな」
千冬がウルフを睨むが
「早くしないとウルフが死ぬし」
そんなことを言っていると
キィーーーーーン・・・!
アシェルの動力源アニマの器が共振を始めた。
「ちっ!ESか!」
今度はウルフが司令室から飛び出す。
アリーナではゴーレムを倒し終えた一夏、鈴、セシリアは突如表れた謎のISとこ交戦していた。
「その程度か?」
敵機のパイロットである女性が一夏に槍を向ける。
「くっ・・・!」
一夏が回避行動を始める中、セシリアがブルー・ティアーズを展開し、援護射撃をするが
「ビットか。だが・・・」
謎のISの羽のような武装が展開される。
「行け!ファンネル!」
その6枚の羽は意思を持つように自由自在に動き、ブルー・ティアーズを撃墜した。
「な!?」
「しょせんは雑魚だ」
謎のISがセシリアと距離を一気に詰める。その目は人を殺す目そのもの。
「死ぬがいい!」
槍を振りかぶった時、一筋の光がセシリアと女性の間に割って入った。