IS インフィニット・ストラトス ~世界を変える一人の傭兵~ 作:八神刹那
クラス対抗戦からしばらく日が経った。
「一夏ぁ!避けねぇと死ぬぞ!」
ウルフが円運動の動きアサルトライフルEAGLEを放ち、一夏を追い込んで行く。
第3アリーナではいつものようにウルフが一夏に訓練をしていた。今回はウルフと一夏の一対一。箒、セシリア、鈴はウルフの操縦技術を見て学んでいる。
「うお!」
一夏がギリギリで回避したのを待っていたかのように続けてEAGLEを放ち、直撃させる。
「避けたらすぐに次の攻撃を予測しろって言ってるだろ!」
ウルフが円運動から直線の動きでEAGLEを放ち、一夏の動きを止める。しかも、右手にはバスターソードを握っている。
「しまった!?」
一夏がすぐさま、バスターソードの斬撃を防ぎ、鍔迫り合いに持ち込む。
「ほお、接近戦だけは良くなったな。んじゃあ、オモシレエもん見せてやるよ!」
ウルフが距離を取り、再び、接近する。一夏が構えると視界からウルフが消えた。
「消えた!?」
一夏が驚く中、背後から斬撃が襲う。振り返ると、再び、背後から
「こっちだ!」
ウルフの声とともに斬撃が襲う。
「な、なんなんだ!?」
一夏が驚く中、突然、ウルフが目の前にウルフが姿を表した。しかも、バスターソードを振りかぶっている。
「ゲームオーバー!」
斬撃が白式のシールドエネルギーをゼロにした。
訓練終了後。一行は食堂で少し、遅めの夕食を取っていた。
「なあ、ウルフ。さっきの訓練で消えたけど、あれ、なんなんだ?」
一夏が隣で定食を食べているウルフに尋ねる。
「瞬時加速の連続しよう。日本の武術だと横っ飛びとかって呼ばれてるやつ」
ウルフが答えると
「そんなことISできるのか?」
箒が聞く。
「まあな。二連瞬時加速よりは簡単だ。ただ、瞬時加速する向きを変えるだけなんだから」
ウルフは簡単に言っているが実際には二連瞬時加速並みに難しい高難度技術だ。直線の動きから急速に向きを変える。それがウルフの言う瞬時加速の新しい動きなのだ。
「まあ、追々教えてやるよ。とはいっても瞬時加速もろくにできない奴にはまだ、教えないけどな」
翌日。SHRが始まる前の時間。
「そう言えば、ウルフのISってまだ、武装があるのか?」
一夏が聞く。
「まあな。それは出してからのお楽しみってやつだけど」
ウルフがそんなこと言ってると
「アースさん。あれほどの武装をどうやって組み込んだのですか?」
セシリアが聞く。
「秘密。ってか、こればっかりは言えない。話すときがきたら話すよ」
ウルフはそう言って微笑む。すると、
「SHRを始めますので席についてください」
真耶の声が教室内に響く。
「今日は転校生を紹介します」
真耶の声を聞き、クラスがざわめく。その中、ウルフは心の中でため息をついた。
(また、面倒なことが・・・)
そんなことを思っていると、転校生が入って来た。
2人も、そして、そのうちの1人が男だった。
(あー、やっぱり、面倒ごとだ)
ウルフがまた、心の中でため息をつく。
「シャルル・デュノアです。よろしくお願いします」
金髪の転校生が自己紹介する。そして、
「キャーーーーーーッ!!!!!!!!」
とてつもない衝撃波がクラス全体を襲った。
(あー・・・)
ウルフは鬱陶しそうに耳を塞いでいる。そんなクラスを千冬が一括し、もう1人の転校生を見る。
「ラウラ。自己紹介しろ」
「はい。教官」
銀髪の転校生は姿勢を正し、
「ラウラ・ボーデヴィッヒだ」
めちゃくちゃ簡単な自己紹介をした。
「そ、それだけですか」
真耶が聞くがラウラは答えない。そして、
「貴様が・・・!」
一夏の前に立ち、
バシーーーン!
一夏をビンタした。
「私は認めない。貴様があの人の弟なのだと・・・!」
その光景を見ていたウルフは
(波乱を呼ぶ転校生。ってことか)
そんなことを思っていた。
一時間目。IS実習。第2アリーナでは、セシリアと鈴がラファールを纏った真耶に惨敗していた。
「・・・連携、悪」
それがウルフの素直な感想だった。
(まあ、深く教えてなかったし。それより・・・)
ウルフの視線は2人の転校生。シャルル・デュノアとラウラ・ボーデヴィッヒに向けられる。
(フランスとドイツ。未来だとオレのクライアントだが、あの二人、どこか、きな臭いな)
転校生が二人とも、同じクラスということは上層部からの圧力があるから。そして、一夏のデータを取りたいから。だが、
(あのラウラってやつは一夏に対して、何か恨みでもあるのか?)
そんなことを考えながら授業は終わっていった。