IS インフィニット・ストラトス ~世界を変える一人の傭兵~ 作:八神刹那
その日の放課後はシャルルが一夏に射撃の訓練を教えることになった。
理由は単純、一夏が射撃武器の特性を把握していないとウルフが判断したから。
「一夏がオルコットさんに勝てなかったたり、アースさんの攻撃を回避でかないのは単純に射撃武器の特性を回避していないからだよ」
そんなことを言いながら、シャルルが一夏にアサルトライフルを渡す。
その光景をウルフは少し離れて、見ていた。もちろん、アシェルを纏って、今回はモードサバーニャである。
(まあ、そう簡単にはいかねぇのが現実なんだけど)
ウルフはサバーニャの6つのビットを展開しながら宙を漂っている。すると、
「ねえ、あれって・・・」
「ドイツの第三世代」
「本国では、まだ、トライアル段階だって話なのに」
アリーナて訓練中の生徒たちの視線の先には問題の転校生、ラウラがいた。しかも、ISを纏って、
『おい。貴様も専用機を持っているのだな。だったら話は早い私と勝負しろ』
ラウラが一夏を挑発する。
「やだね。戦う理由がない」
一夏が否定するとラウラが
「そうか。まら、いやでも戦ってもらう!」
レールガンの安全装置を解除し、一夏に狙いを定める。それを見たウルフはため息をつき、
「シールドビット。ライフルビット。同時展開」
そして、2つのビットが連結し一枚のシールドとなりラウラが放ったレールガンの弾丸を止める。
「なに!?」
驚くラウラをよその4つのビットが彼女を包囲しその砲身をラウラに向けている。
「ウルフ」
一夏が驚いているとウルフが冷たい目でラウラをにらむ。
「こんな密集地帯でそんなモンぶちかますな。ケガ人が出る」
「貴様……!邪魔をする気か!?」
「邪魔って……。こんなところで危険物ぶっ放す人間よりはまともだと思うけど?」
2人がにらみ合っている。
『そこの生徒!何をやっている!クラスと氏名を言え!』
先生の声が響いた。
「今回はやめといてやる」
ラウラがISをといて帰っていく。それを確認したウルフも6つのビットを待機状態に移行する。
「やれやれ。面倒なことだ」
「ウルフもビットが使えるのか?」
一夏が聞く。
「まあな。サバーニャは遠距離からの援護に主軸を置いたモードだからな」
そう言うと
「ウルフさん。ビットについて教えてくれませんか?」
セシリアが聞く。
「前に言ったろ。ビットは自分で何とかしろ。他人からの指摘でどうにかなるものじゃねぇ。自分でどうやればいいかを考えねぇと意味がねぇ。これはオレの師匠の受け売りだけどな」
ウルフはそう言って帰っていく。
(……あの転校生。やっぱり)
ウルフはそう言って、もときた道を戻り始めた。
更衣室。
(もう、一夏は・・・)
シャルルは着替えていた。
彼にはとある秘密があった。
「・・・やっぱり、正体は女だったか」
シャルルが振り返るとウルフがいた。
「アースさん!?・・・・・・そのいいかただと、わかってたの?僕が本当は女だって」
「まあな。一夏から変な愚痴聞かせられたのと、お前の体とか見破るための材料がたくさんある。さしずめ、目的は白式と俺のアシェルのデータを盗むってところか?」
ウルフの推理にシャルルはため息をつく。
「すごいね。目的までわかっちゃってるなんて」
「イグニッション・プランか。心配するな。誰にも言うつもりはない」
「え?」
ウルフの言葉にシャルルが目を丸くする。
「そんなことしてもオレに特がないからな。じゃあな」
そう言って立ち去っていくウルフ。
「それと、お前の機体に合う武装があるから気が向いたら取りに来いよ」
その言葉にシャルルは顔を赤らめるしかなかった。