IS インフィニット・ストラトス ~世界を変える一人の傭兵~   作:八神刹那

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第十八話 傭兵二人

アシェルの姿を見た赤いISは歓喜声を上げた。

 

「待ってたぜ!ベオウルフのリアクターさんよぉ!」

 

赤いISがファングをサイドアーマーに戻す。

 

「一夏!シャルル!箒とラウラを連れてピットに逃げろ!」

 

ウルフの指示に2人はすぐに行動に移す。

 

「逃がすかよ!」

 

赤いISが大剣バスターソードを右腕に装備し、赤いビームライフルを放つ。だが、ウルフを瞬時加速ですぐさま、2人の下へ、左手のビームシールドを展開し、赤いビームを防ぐ。

 

「行け!」

 

「了解!」

 

2人がピットへ戻ったことを確認し、ウルフはザンバスターをビームザンバーへ移行する。

 

「新しいリアクターか。どこの誰だ?」

 

ウルフが冷静に問う。

 

「俺か?教えてやらねぇよ!」

 

赤いISがビームライフルを放つ。ウルフはそれをビームシールドで防ぎ、距離をつめる。

 

「じゃあ、質問を変える。どのリアクターだ?」

 

ザンバスターを振りかぶり、斬る。だが、敵もすぐさまバスターソードを展開し、防ぐ。

 

「なかなかやるじゃねぇか!けどな!」

 

赤いISのサイドアーマーからファングが射出される。

 

「ビットか!」

 

ウルフはすぐさま距離をとり、ファングから放たれるビームをかわす。

アシェルのモードX1はバスターオリジンよりも傭兵使用に合わせてチューンされた機体だ。そのため、装甲がかなり薄い。ゆえにビームシールドとABCマントを装備しているのだ。

 

「だったら!」

 

シールドをかまえ、赤いISに向け、つっこむ。

 

「ああ!?」

 

赤いISは一瞬だけ、驚いた様子を見せたが

 

「特攻か!」

 

笑いながら、ビームライフルを乱射。さらに、ファングをビームライフルと同じように乱射する。だが、それらはシールドとマントにはじかれる。

 

「なに!?」

 

「ザンバスター!」

 

ザンバスターのブレードから圧縮されていた粒子が漏れ出し始める。ザンバスターはその性質上、対ビームサーベルようにビームコーティングがされているがアシェルのモードX1に装備されているモノは違う。

 

「裂けろ!」

 

驚いている赤いISの顔面の装甲部分を切る。赤いISは紙一重でそれを避けるが切られたところからは粗野な男性の顔が見えている。

 

「お前は誰だ!?なぜ、アニマの器のリアクターになった!」

 

ウルフの問いに男は顔を覆っていた装甲だけを解除する。年は30代位の赤茶色のボサボサの髪

 

「ははははは!久しぶりだぜ!このアルケーに傷を入れてくれたのは!俺はアリー・アル・サーシェス。ご覧通り、てめぇと同じ傭兵だ」

 

「……傭兵?雇い主はテスタメントか」

 

「おうよ。あいつらから織斑一夏をさらって来いって言われてなぁ。おまけにお前と楽しい戦争ができるって言われてよぉ。そしたら受けるしかねぇだろ。まぁ、ターゲットは逃がしたが。お前さえ、倒せば!ボーナスが出るってなぁ!」

 

サーシェスの機体アルケーがバスターソードを振りかぶり突っ込んでくる。ウルフはそれはザンバスターで防ぐが先ほどより重い。

 

「その粒子か!?」

 

「おうよ!このGN粒子の特徴ってやつよ!」

 

GN粒子?聞いたことがない。ウルフはすぐさま距離をとり、体勢を立て直そうとするが

 

「いけよ!ファング!」

 

アルケーのサイドアーマーから6つのファングが射出される。四方八方から放たれるビームをかわすと

 

「ぬらぁ!」

 

サーシェスがバスターソードを振り上げている。

 

「チィ!」

 

ザンバスターで防ぐ。そして、腰の部分にF91の武装であるヴェスパーをコール。

 

「くらえ!」

 

ヴェスパーから粒子ビームが放たれる。が、サーシェスはそれを予期していたかのようにそれを回避した。

 

「隠し武器?」

 

「避けた?」

 

驚くウルフ。そこにアルケーの両爪先からビームサーベルが展開される。

 

「こっちにもあるんだよ!」

 

それがヴェスパーを切り裂いた。ウルフはすぐにヴェスパーを切り離し、アルケーから距離をとる。

 

「おもしれぇな!おもしれぇぞ!ベオウルフ!」

 

サーシェスが嬉々とした表情を見せる。

 

「変則格闘戦のプロか。手数で押されている。なら、コールサバーニャ!」

 

X1では勝てないと判断したウルフは圧倒的な武装で敵軍を圧倒するための換装パッケージサバーニャをまとった。

10基のホルスタービットと両手に握った二丁のビームライフルショーティー。それらを組み合わせることで一機で大部隊を圧倒する事が可能になった機体だ。

 

アルケーのパイロット、サーシェスはアシェルの姿を見て、殺気を滲ませた。そして、右肩にGNランチャーをコールする。そして、

 

「その機体を見るとお!古傷が疼くんだよぉ!」

 

GNランチャーを放ちながら、さらに、ファングを射出し、突っ込む。

 

「なに!?ライフルビット・シールドビット展開!」

 

10基のホルスタービットがウルフの指令を受けて、縦横無尽に駆け回る。実際、ウルフはビットの制御をしていない。ビットを制御しているのはアシェルのAI。サバーニャの時だけ、ウルフは機体制御をしなければならないのだ。だが、

 

「負けるつもりはない!」

 

縦横無尽に駆け回るライフルビットがアルケーにビームの雨を降らす。が、サーシェスはそれらをことごとく回避し、さらに、接近してくる。

 

「あめぇ!」

 

「速い!」

 

ウルフはとっさにバスターソードをビームライフルショーティーで防ぐ。

 

「消えろよ!ソレスタルなんたら!」

 

バスターソードが振り切られ、吹き飛ばされるウルフ。サーシェスはGNランチャーの砲身を観客席に向けた。

 

「にゃろ!」

 

ウルフは瞬時加速でアリーナの前へ、だが、GNランチャーには超高濃度に圧縮された赤い粒子。

 

「ビームシールド!シールドビット最大展開!ライフルビットアサルト!」

 

ビームシールドを素早くコールし、重なるように投げる。さらに、アニマの器と同調させ、強度を上げたシールドビットを展開する。

 

「GNハイメガランチャー!」

 

赤い凶弾が放たれた。それはビームシールドとシールドビットを突き破る。だが、

 

「ここだ!」

 

ウルフがビームライフルショーティーとライフルビットから放たれた閃光で相殺した。

 

「なに!?」

 

驚くサーシェス。理屈は単純だった。ビームシールドとシールドビットで威力が下がったモノを高火力の武装で相殺したのだ。

 

「ち!粒子残量‥‥‥。オマケに増援。さすがに分が悪い。あばよ!」

 

センサーを確認したサーシェスは破壊したバリアーから空へと消えた。それと同時に教師部隊がアリーナへ。

 

「赤き傭兵。アリー・アル・サーシェス。新しいリアクターか」

 

ウルフがポツリとつぶやいた。

 

 

この事件のせいで学年別タッグトーナメントは中止になった。

 

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