IS インフィニット・ストラトス ~世界を変える一人の傭兵~ 作:八神刹那
休み時間になり、ウルフは一夏のもとにやってきた。
「大丈夫か?」
ウルフが声をかけると
「アースさんだっけ?悪いな迷惑かけちゃって」
「別に構わない。それとオレのことはウルフでいい。アースって呼びにくいだろ。そのかわり、オレも一夏って呼ばしてもらう」
ウルフの言葉に一夏は
「わかった。よろしくなウルフ」
2人が簡単な挨拶をしていると
「ちょっとよろしくて?」
「ん?」
「?」
2人が顔を向けると金髪碧眼のいかにもどこかのお嬢様のような少女がいた。
「まあ!なんですのそのお返事。このわたくしに話しかけられたのならそれ相応の挨拶があるでしょう?」
その少女にウルフは面倒くさそうに天を仰いでいると一夏が
「悪いな。俺、君のこと知らないし」
失礼なことを言った。
「知らない?このわたくしを!?入試主席であり、イギリス代表候補生であるこのセシリア・オルコットを!?」
金髪の少女セシリアがあり得ないという表情になる中、ウルフは
(セシリア・オルコット。確か、BT兵器の有用性を世界に知らしめたやつか)
自分の記憶をたどり知っている情報と照らし合わせていた。すると、一夏が
「質問良いか?」
「ええ、どうぞ。下々の質問に答えるのも貴族の役目ですから」
「代表候補生って何?」
とんでもないことを言った。そして、クラスメートの数人がこけた。かく言うセシリアも口を開け絶句している。
「一夏。さすが知らないとヤバいぞ」
ウルフが言うと
「それで代表候補生って?」
「言葉の通り、その国家の代表候補のIS操縦者のことだ」
「それってすごいのか?」
「専用機が与えられるからな。それ相応の実力がなきゃなれるものじゃない」
ウルフが言うと
「そう!エリートなのですわ!」
セシリアが復活した。
「本来ならわたくしと教室をともにすることでさえ幸運なのですよ」
セシリアの言葉に一夏とウルフは
「そうか。それはラッキーだ」
「そうらしいな」
棒読みで言った。それを聞いたセシリアの額に青筋が浮かぶ。
「バカにしてますの?」
「別に」
「まあ、そんなことよりがっかりですわ。世界初の男性IS操縦者と聞いていましたけど」
「そんなこと言われてもな」
一夏が言うとセシリアはさらに続ける。
「あなたが泣いて頼むのであればわたくしが直々に教えてもよくってよ。なんせわたくしは入試で唯一教官を倒しましたから」
その言葉に一夏が
「入試ってあれか?ISに乗って戦うやつのことか」
「それ以外に何がありますの?」
「俺も倒したぞ」
一夏の記憶には勝手に突っ込んできて自滅した真耶が浮かび。
「オレも」
ウルフは1対3と圧倒的不利な状況だったが圧勝していることは黙っていると
「わたくしだけと聞きましたが・・・!」
セシリアの額にさらに青筋が浮かぶ。
「女子だけとかいうオチじゃないのか」
「オレは編入試験を受けたのが最近だからじゃないのか?」
2人の説明にセシリアが一夏の机をバンッと叩く。
「あ、あなたたちも教官を倒したのですか!?」
「少し落ち着いたらどうだ?」
ウルフが言うが
「これが落ち着いて・・・!」
キーンコーンカーンコーン
チャイムなった。
「話はまた後で!」
自分の席に戻るセシリア。それを見たウルフは
(一波乱ありそうだな)
やっかいごとの違和感を感じていた。
次の時間。
教卓にいるのは真耶では千冬だ。
「さて、授業の前に来月行われるクラス対抗戦の代表者を決めないとな。代表にはクラス長もやってもらう。自薦他薦は問わない。誰かいるか?」
千冬の言葉に真っ先に反応した女子が
「はい!織斑くんを推薦します!」
言い切った。言われた一夏が
「お、俺!?」
立ち上がって抗議しようとするが
「織斑。席に着け。自薦他薦は問わないと言ったはずだ」
千冬に一蹴されてしまう。そこで一夏は
「はい!アースさんを推薦します!」
ある意味関係ないウルフを推薦した。
「オレを巻き込むな・・・」
「他にいないか?」
千冬が確認すると
「なっとくいきませんわ!」
それにセシリアが立ち上がった。
「 そのような選出は認められません! 男 がクラス代表なんていい恥さらしですわ! このセシリア・オルコットにそのような 屈辱を一年間味わえと仰るのですか!?」
(あーあー、面倒くさい)
ウルフが思っていると
「只でさえ後進的な国で暮らすのに耐え難いのに---」
セシリアが日本のことをバカにしようとし、一夏が言い返そうすると、
「後進的なのはイギリスだろ?不味い料理の覇者なんだから」
ウルフが冷たい視線を投げかけていた。
「な!あなたはわたくしの祖国を侮辱しますの!?」
「先に侮辱したのはそっちだろ」
そこに一夏が加わる。セシリアの怒りが頂点達し
「決闘ですわ!ウルフ・アース!織斑一夏!」
言い切った。それを見た千冬がニヤリと笑い。
「わかった。では、一週間後にクラス代表の決定戦を行ってもらう。最初はアースとオルコット。その勝者が織斑との戦ってもらう」
「了解」
ウルフが頷くと
「それとアース。手加減してやれ。オルコットがかわいそうだからな」
「手加減など不要です。それに手加減するのはわたくしのはずではないのですか?」
セシリアが笑うと千冬は
「今の貴様ではアースに掠り傷さえ与えられないだろう。だからだ」
「手加減など不要です。あんな無名の者に負けるわたくしではありません」
セシリアが言い切ると
「心配するな。手加減するつもりはない。せめて言い夢だけ見てろ」
ウルフが言う。
「では、一週間後にクラス代表戦を行う」