IS インフィニット・ストラトス ~世界を変える一人の傭兵~   作:八神刹那

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第七話 弧狼に挑む白い騎士

「すげー、ウルフってあんなに強いのか」

 

ピットでウルフの戦闘を見ていた一夏が言った。

 

「ああ。デタラメな動きだが、そこにいっさいの無駄がない。まるで、本物の戦士のようだ」

 

箒が感心するとウルフが戻って来る。

 

「あー。疲れた」

 

アシェルを解除し、近くのベンチに寝転がる。寝るつもりらしい。それを見ていた一夏が千冬に尋ねる。

 

「千冬姉。ウルフって何者なんだ?」

 

「さあな。素性よくわからんが実力だけは分かる。国家代表クラスの実力者だってことは確かだ」

 

 

 

20分後。ウルフが目を覚ました。

 

「さて、やるか。一夏」

 

ウルフがアシェルをまとう。それを見た一夏白式をまとう。

 

「ウルフ。手加減はなしだ!」

 

一夏が言い切ると

 

「そうか。じゃあ、それ相応の武装で行くか。モードウィング」

 

それと同時にアシェルに新たな武装が装備される。右手には何もないが左手にはツインバスターライフル。そして、背中のスラスター部分には天使の翼が広がる。

 

「ウルフって武装どんだけあるんだよ!」

 

「秘密だ」

 

一夏が驚いている間にウルフはカタパルトにつく。

 

『リニアボルトボルテージ上昇!射出タイミングを譲渡します!』

 

「了解!ウルフ・アース!アシェルウィング!出撃する!」

 

ウルフが空へと飛び立つと一夏がカタパルトにつく。

 

『織斑くん。頑張ってくださいね!』

 

真耶が激励の言葉を贈る。

 

(ウルフがあんなこと言ってたし。真似してみるか)

 

「わかりました!織斑一夏!白式!行くぜ!」

 

一夏がカタパルトから飛び出すと目の前には天使のような翼のアシェルがいる。

 

「手加減する気はない。本気で潰してやる」

 

殺気を醸し出すウルフに一夏は気圧されるながらも近接ブレード雪片弐型を握り構える。

 

『試合開始!』

 

「初手だ!」

 

最初に動いたのはウルフだった。ツインバスターライフルを一夏に向け撃つ。セシリアのブルー・ティアーズのスターライトMK3よりも凶悪なレーザーが白式を襲う。

 

「うおっ!?」

 

一夏は間一髪で回避するが

 

「よお!」

 

回避した目の前にウルフが右手にビームサーベルを握って襲いかかる。一夏はそれを雪片で防ぐ。

 

「やるな!」

 

ウルフは軽口をたたくが一夏にそんな余裕ない。そんな一夏にウルフはツインバスターライフルを向ける。

 

「!?」

 

「接近したのは間違いじゃなかったか?」

 

そして、戸惑うことなくトリガーを引く。凶悪なレーザーが白式のシールドエネルギーを三分の一近く削り取る。

ほぼ0距離からの射撃といってもモーションがデカい。一夏は直撃は免れたがかなりの装甲がけずられた。

 

「そのビームライフル凶悪過ぎだぞ!」

 

一夏が抗議するが

 

「そんなの知らないね。無駄口たたく暇があるのか?」

 

今度は両手にバスターライフルを持ちながら高速で接近してくる。

 

「くそっ!」

 

遠距離戦じゃないのかよと一夏は毒づく。

元来、アシェルのモードウィングは対艦もしくは集団戦用の武装だが、ウルフはビームサーベルと共に接近戦を仕掛けてくる。

 

「そんな、バレバレな戦術はしないんだよ!」

 

アクロバティックな動きだが、的確に白式のシールドエネルギーを減らして行く。

 

「だったら!」

 

一夏が動いた。スラスターをふかせ、一気に間合いを詰めていく。バスターライフルの攻撃を物ともせずに。

 

「!?冗談だろ?」

 

まさか、特攻と戦術を一夏がとってくると予想していなかったウルフは慌てて雪片の斬撃をバスターライフルで防ぐ。バスターライフルはものの見事に両断される。

 

「よし!」

 

さらにアシェルのシールドエネルギーを幾分か減らした。

 

「・・・侮っていたよ。じゃあ、やるか」

 

その言葉を聞いた一夏が大きく飛び退いた。

全身から冷や汗止まらない。本能が危険だと告げる。

 

「コール“デュランダル”」

 

ウルフの右手にバスターソードが握られる。基本的なバスターソードではない。まるで、英雄物語に出てくる聖剣のような剣。

 

「同調完了。一夏。零落白夜を使え。ラストだ」

 

ウルフの言葉に応じ、一夏は零落白夜を発動させる。

 

そして、勝負は一瞬でついた。

 

『勝者!ウルフ・アース』

 

 

 

 

試合後。ピットでは、

 

「まあ、初めてしては上出来じゃないかオレに傷つけるなんて」

 

ウルフは一夏のことをほめていた。そこに一夏が

 

「ウルフ。何者なんだ?」

 

「今はまだ秘密だ。それより、鍛えて欲しいなら教える。都合が空いた日にしてやるから」

 

一夏にそう告げるとウルフはピットから出て行った。

ピットから出ると千冬が待ちかまえている。

 

「・・・さっきの試合のことをはなしてもらおうか

 

「ああ。デュランダルのこと?」

 

「それと貴様の機体の動力源についてだ」

 

「良いけど。他言無用ね。動力源はアニマの器って呼ばれる未知の動力機関。それだけだよ。オレも詳しくはわからないんだ」

 

「わからない?」

 

「うん。知ってるのはアニマの器は人を選ぶこと。それでオレはリアクターとか適合者って呼ばれていた。それぐらいしか知らない」

 

ウルフの答えに千冬は不機嫌そうな顔になる。それをウルフは

 

「何かわかったら教えるよ。まだ、話すべきじゃないから」

 

それだけ言ってウルフは自室へ戻っていった。





機体情報。

モードウィング。モチーフはもちろんガンダムW(EW)です。

武装としてはビームサーベルとツインバスターライフルです。

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