仮面ライダーディケイド New Legend   作:survive 2nd

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今のところオリ主は出てきません。
次話以降で、考えております。

電王は、なぜかオチ要因…。


第0話 プロローグ -世界の終焉-

 

 

 

 

 

 -

 

 ある世界の、とある場所。

 荒れ果てた大地が一面に広がる世界に、9人の男たちが居た。それぞれ風貌も体格も違う9人の男は、しかし共通して、腰にベルトのようなものをつけている。

「ワタル…状況は」

 その中の一人、黒髪の青年、『小野寺ユウスケ』が『ワタル』と呼ばれた少年に問いかける。どうやらこのユウスケが男たちのリーダーのようだ。彼を中心に、横一列で荒野の先を見つめている。

「イクサからの連絡はまだない…ファンガイアたちは予想通り、向こう側についたようだ」

「フン…所詮、化け物は化け物同士しか仲良くなれない、か」

「やめてくださいカズマさん!ワタル君の気持ちも考えて…」

 ワタルからの報告に、茶髪に水色の服を着た青年『剣立カズマ』が鼻で笑うと紺色の道着を着た少年『アスム』が庇うように叫ぶ。

「まぁまぁ、少年」

 すると、柔らかい雰囲気の青年『ソウジ』がアスムの肩をたたき、なだめる様に諭す。

「カズマは同じ境遇で争った相手だから、ああいう皮肉が言える。仲間だって認めてる証拠だよ」

「にしても、もう少し愛想よく言えないものか…カズマ」

 それに続いて、精悍な印象の男、『芦河ショウイチ』がカズマを嗜める。

「そう言えば一人足りないような…」

「あ、モモタロス!」

 その会話を聞いていた二人の青年、『尾上タクミ』と『辰巳シンジ』が、足りない人物…否、イマジンの名前を叫んだ。

「あいつのことだ、『最初からクライマックス』とか叫んで先走ってるんだろ」

 最後の一人、マゼンタ色のカメラを首から提げている男、『門矢士』は冷静に分析する。

 と、そこに。

「誰か来る…!」

 荒野の先から感じる気配に、ユウスケが声を上げ、他の者は警戒を強める。

 やって来たのは、薄汚く汚れた白い鎧を纏っている戦士。

 

 仮面ライダー、イクサだった。

 

「イクサ!」

 その姿を確認したワタルが、急いでイクサの元に駆け寄る。他の者も、『ワタル!』『駄目だ迂闊に!』『しょうがないやつだ…!』と口々に言いながら続いていく。

「お、王…!」

「イクサ!しっかりしろイクサ!」

「落ち着け少年!」

「イクサ、一体何があった?」

 ソウジがワタルを落ち着かせようとしている隙に、ユウスケがイクサの側に寄り、状況を確認する。

「わ、わからない…ただ、大量の何かが…」

「大量の…?」

「ああ…まるで湧いて出てきたかのように…無限に…」

「一体何が…」

 今にも力尽きそうなイクサを目の当たりにして、アスムが声を漏らす。

「しかも…お、俺たちの力を使っていた…」

「俺たちって…ライダーの力を?!」

 更なる報告に、シンジが叫ぶ。それを聞いていたカズマは、おもむろにその場を立ち去ろうとする。

「カズマ」

 それを引き止める士。

「どこへ行く…」

「決まってるだろ…イクサの仇を…!」

 悔しそうに呟くカズマの拳が強く握られている。もう少しで血が滲み出そうなほど、強く。

「まあ、そう焦るな。こっちから行かなくても向こうさんからお邪魔してくると思うぜ…?」

「何…?」

「ほら、噂をすれば」

 そう言って士が指差した方向をカズマ、そして残りの7人が見つめる。

 やって来たのは、大量の軍勢。計り知れない数で、まるで一つの生き物に見えてしまう程だ。

「サガも先代の王も…みな倒されてしまいました…王、気をつけて…奴らは死を恐れぬ…人形…で…」

 その一言を最後に、イクサは力を失い、地に伏せてしまった。

「イクサ…」

「ワタル君…」

 涙するワタルの肩を、アスムが強く支える。

 その様子を見ていた。タクミは歯軋りすると、うなり声を上げ始めた。

「ウゥゥゥ…」

「お、おいタクミが!」

 それに気付いたシンジが、驚いたように叫ぶ。見かねた士は、親指を突き立てると、タクミのうなじ辺りを思いっきり突いた。

「うっ?!あはははははっ?!えへへへへぇへぇえええ?!」

「誰かさん秘伝の笑いのツボだ…オルフェノクの力じゃ、あいつらには太刀打ちできないだろうからな」

「あはは…ありがとう」

「感情が昂ぶると暴走する癖…いい加減治せよ」

 治そうと思って治るもんじゃ…と呟くタクミを尻目に、士は項垂れるワタルに歩み寄る。

「落ち込む暇があったら、やれることがあるんじゃないか…王様」

「…あなたは相変わらず、励ましてるんだか煽ってるんだか」

「悪いな、性分だ」

「分かってる…すまない」

「気にするな、慣れてる」

 ワタルを立ち直らせた士は、腰に下げたホルダーから一枚のカードを取り出し、顔の前で掲げた。カードには、緑色の複眼、バーコードのような顔をした戦士が描かれている。顔の下に『DECADE』という名前が書かれている。

「そろそろ、時間みたいだぜ…」

「ああ…」

 士の呟きに、ユウスケは立ち上がり、無限の軍勢を睨みつける。

 それが合図のように、他の者たちも軍勢を見据えると、おのおの構えを取り、カードデッキ、携帯、音叉などを取り出した。

 そして…。

「行くぞ…」

 

「「「「「「「「「「変身!」」」」」」」」」」

 

《STANDING BY…COMPLETE!》

《TURN UP!》

《HENSHIN…Change, BEETLE!》

《KAMEN RIDE…DECADE!》

 

 それぞれが使う『ベルト』を作動させると、そこには変わり果てた男たちの姿が…。

 彼らの名は…。

 

 仮面ライダー…―――。

 

 

 

 

 

「―――俺をわすれるんじゃねええぇぇぇぇぇぇぇ!!」

 

 

 フオォォォォォン―――。

 

 

 

 

 

 

 




書いてみて思った。
ブランクが…大丈夫かこれ。

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