Kroneなヤツらのソード・ワールド 作:霧子のエビの天ぷら
ミカ:ちょ、ちょっと待って。もしここが本当にハーヴェスならほかのみんなはどうしたの!?
ネクベス:それに関しては、俺たちが建てていた計画について話す必要がある。俺たちは、どうやって人族を一掃し蛮族の支配領土を広げるかを考えた。地域を支配するのは簡単だ、だが、そこから拡大するには俺たちはあまりにも孤立無援だった。極北に存在するあの巨大な奈落が俺たちの敵とも限らなかったから。そこで考案されたのが、アビスボムだ。
ミカ:アビス、ボム?
ネクベス:“奈落爆弾”。起爆点で周辺の質量を飲み込み、奈落を形成するものだ。どういう論理かは知らんが、ヴェルファウストはこれを開発し、データを持ってきた。“奈落の魔域”は人類にとっても大きな脅威だ。そっちに目が行ってる間に魔神軍で襲撃、都市機能を制圧してしまおうというのがやつの考えだった。だが、一見完璧なその仕掛けには大きな欠点があった。奈落が消滅するとき、周辺に灰をまき散らすことだ。
ミカ:灰?
ネクベス:魔神でないものの魂を汚染し、魔神へと変化させる劇毒のような灰だ。これが降りしきる環境では傷の治療もままならん。ヤツは、俺たち蛮族を使って邪魔な人族を一掃した後は、灰を使って蛮族さえも一掃しようと考えていたのさ。奈落爆弾の起爆はハールーン襲撃から1年半後、灰の積もる量を考えると起爆後半年ってところか。
ミカ:そんな……ここから、どうやって帰るの?
ネクベス:さあな。
ミカ:さあなって……。
ネクベス:俺がこっちに来てからだいたい1カ月経っているが、そもそもこの街から出ることすらできやしねえ。白と黒の剣が揃っているから何か起きるかと思ったが……何も起こりはしねえ。
ミカ:そんな、それじゃあ、死ぬまでここで……?
ネクベス:かもな……ん?
ミカ:なに、今度はどうしたの?
ネクベス:シッ。静かに。
耳を澄ませると、遠くから、何か木製のものを砕くような音が聞こえた。そして、それは、段々と近づいてきているように感じた。
ミカ:この音は……!
ネクベス:どうやら、俺たちも年貢の納め時ってやつなのかもしれねえな。……。
ミカ:やるしか、ないか。
ネクベス:ミカ・キャストルテイン・フルーレ。1つ、頼まれてくれるか。
ミカ:こんな時に何!?
ネクベス:簡単なことだ。ダモクレスを持って行ってくれ。
ミカ:は?
ネクベス:どうやら、剣は俺じゃなくお前を選んだようだ。剣が語りかけてくれた、白と黒を1つにする時が来たってな。時間がない、早くしろ。
ミカ:……。わかった。この剣、貰っていく。
ミカが黒い剣を手にした瞬間、ミカの背後に渦巻くゲートのようなものが現れた。
ネクベス:その中に飛び込め。その先でこの街から出られるはずだ。それと、最後にやつの計画の最終目標について話しておく。
ミカ:最終目標?
ネクベス:ああ。やつは自身が地上の支配者となるために、ある計画を打ち出していた。それは、人の魂を礎にして遥か昔に封印された魔神王を復活させ、自らの支配下に置くということだ。やつの計画はすでに最終段階に入っているだろう。リカ、という名前に聞き覚えはあるだろう?
ミカ:リカ!? なんでここであの子の名前が!?
ネクベス:リカ・キャストルテイン・フルーレ。やはりお前の関係者だったか。……その子が、やつが選定した“生贄”であり“人柱”だ。もしやつの計画通りに魔神王が復活すれば、世界は終わる。この街の様に世界中が死の灰で覆われる。そうなる前に、止めてくれ。さあ、行け。
ミカ:──ッ!
剣を握りしめたミカがゲートの中に入るとだんだんと縮小をはじめ、やがて門は完全に消滅した。
ネクベス:……頼んだぞ。この世界を、俺の友を、救ってくれ。
◇ ◆ ◇ ◆ ◇
飛び込んだ先は、虹色のもやがかかったような、不思議な空間だった。
ミカ:ここは……。
ここは、試練の間。運命に導かれし者がその使命を継ぐに相応しいかを見極める場です。
ミカ:誰!?
???:初めまして。私はフォルトゥナ。運命の神とも呼ばれるものです。
ミカ:始まりの、剣……?
フォルトゥナ:はい。ですが、私はルミエルやイグニスとは出自が異なり、母体となった剣であるカルディアのコピーであるといった方が通じるでしょうか。我が母、カルディアは今は眠りについていますが、その間に地上の均衡が保たれなくなってしまうのを防ぐのが私の役割です。そして、あなたも見たでしょう。1年半後にバランスが大きく崩壊してしまうさまを。おそらくあの、人族と蛮族が滅び魔神が支配するようになった世界でも、数年後にはそのことを良しとしないルミエルとイグニスによる介入が始まるでしょう。ですが、ルミエルとイグニス、2本の始まりの剣が現世に干渉してしまった場合、どれほどの影響が起こるのか、私にも想像がつきません。あるいは、かの神々の戦争の時代に戻るのやもしれません。ですから、そうなる前にカルディアの子であり、調停者たる私が彼らの介入が始まる前に過去の改変を行うのです。しかし、今の私は世界に干渉できる素体を持ちません。私の力はあまりにも強大で、それを自在に操る術を、私はまだ得ることができていない。そのために、わずかな武器に私の力の一部を託し、世界中に張り巡らせることによってそれらが目覚める時を待っていたのです。言葉を換えれば、私は人族と蛮族の可能性に賭けたと言えましょう。
ミカ:始まりの剣ってことは、あなたがあれば私の願いは……!
フォルトゥナ:あなたの願い、自らの魂の穢れを抹消し、人間として本来得るはずだった幸せを手にするという夢。それは無論叶いますよ。ですが、その前にあなたには私の遺志を継ぐのにふさわしい存在であるか、その力と意志を試させていただきます。
ミカ:試す? どうやって?
フォルトゥナ:力比べです。ルールは単純、彼女に、私に使えるものに勝てばよい。
☆魔物知識判定
ミカ (5,6)→11 成功
“剣の巫女”ミオ Lv34
知能:高い 知覚:五感・魔法 言語:存在するすべての言語 反応:友好的 分類:神族
知名度/弱点値:5 先制値:24 弱点:なし 移動速度:150/450 生命抵抗:38(43) 精神抵抗:37(42) コア部位:なし
攻撃方法
武器(剣) 命中:24(31) 打撃点:2d+20 回避:22(29) 防護点:5 HP:136 MP:90
戦利品
なし
特殊能力
「複数回攻撃」1度の主動作で2回任意の対象に攻撃ができます。その対象は同一のものでも別々のものでも構いません。
「☆オートヒーリング」MPを3点消費することで10点のHPを回復します。この効果は1Rに1回使用可能です。
「試験監督官」自身以外の対象を選択し、その対象がファンブルした場合、その効果を無効にし振りなおさせます。この効果は1Rに何回でも使用可能です。この効果に対し対象は抵抗できません。
説明
“運命の神”フォルトゥナの願いによって時空間の狭間である剣の世界に留まることになった先代の“聖剣”と“魔剣”の所有者です。先々代から受け継いだ、剣の力を正しく振るえる者かをフォルトゥナ自身が確かめる儀式のためにためにその身を捧げる信心深い信徒であると同時に卓越した剣術の達人であり、心優しい人間でもあります。
フォルトゥナ:白き剣はあなたを長い旅路によって認めたようですが、黒き剣はまだあなたの力を認めていないようですから。しかし、使い方はお判りでしょう。ならば、存分にその力をふるってください。
・魔剣ダモクレス カテゴリ:ソード ランク:SS
用法:1H 必筋:10 命中:― 威力:20 追加ダメージ:― C値:9 売却:不可 製作時期:不明
【非ランク効果】
「適応」所有者のフェンサー技能レベル、もしくはファイター技能レベルが所有者の冒険者レベル以上である場合、Bランクの武器として扱い、ランク効果をすべて適用する。
【ランク効果】
「覇王の剣」装備者のHPが10点以下の場合、装備者が受けるダメージを+1し、回避判定に-1、命中判定、追加ダメージを+3する。
【説明】
とある蛮族が生まれながらにして保有していた黒い剣。対となる白い剣と共鳴し、絶大な力を生み出す
ミカ:(ずっと持ってたかのように、すごく手になじむ。これなら、きっと……!)
フォルトゥナ:準備はよろしいですね? では──試練、開始!
◇ ◆ ◇ ◆ ◇
☆戦闘前準備
ミカ→【ジィプロフェシー】
☆先制判定
(4,5)+21→30 先制奪取!
戦闘開始!
ミカ:全力で行きます! 【キャッツアイ】【ガゼルフット】【マッスルベアー】【ビートルスキン】【ケンタウロスレッグ】【ジャイアントアーム】【デーモンフィンガー】【リカバリィ】、[異貌]、《必殺攻撃Ⅲ》!
《必殺攻撃Ⅲ》ミカ→ミオ (4,6)+25→35 vs (5,6)+22→33 命中 (4,6)(4,5)(4,6)(3,6)(1,3)+29-5→56ダメージ 残りHP80
《必殺攻撃Ⅲ》ミカ→ミオ (6,6)+24→自動成功 vs (2,3)+22→27 命中 (3,3)+29-5→28ダメージ 残りHP54
《ファストアクション》《必殺攻撃Ⅲ》ミカ→ミオ (3,6)+25→34 vs (6,6)+22→自動成功 回避
ミカ→ミオ (3,4)+24→31 vs (5,6)+22→33 回避
フォルトゥナ:ほう、これは……。
ミオ:あなた、なかなかいい腕してるね。つぎはこっちの番。
《☆オートヒーリング》ミオ 残りHP64
ミオ→ミカ (1,3)+24→28 vs (2,3)+23→28 回避
ミオ→ミカ (1,5)+24→30 vs (5,6)+23→34 回避
ミカ:これなら……! もう一回【リカバリィ】、【ターゲットサイト】起動! 《必殺攻撃Ⅲ》!!
《必殺攻撃Ⅲ》ミカ→ミオ (4,5)+26→35 vs (1,5)+22→28 命中 (4,6)(4,6)(1,4)+29-5→43ダメージ 残りHP11
《必殺攻撃Ⅲ》ミカ→ミオ (3,4)+25→32 vs (2,6)+22→28 命中 (4,5)(6,6)(2,3)+29-5→54ダメージ 残りHP0 ミオは膝をついた!
戦闘終了。
◇ ◆ ◇ ◆ ◇
ミオ:くっ……私の負け。悔しいけど、あなたとても強かったよ。
フォルトゥナ:お見事です。よき戦いでしたよ、2人とも。では、これより継承の儀へ参ります。ミカ、一歩前へ。
ミカ:は、はい!
フォルトゥナ:白と黒がこうしてともに目覚めるのはいつ以来でしょう……もうこのようなことはないとは思ってはいましたが。白き王よ、黒き覇者よ。強き者の気高き魂に呼応し、今再び目覚めよ!
フォルトゥナがそう詠唱すると、剣の持ち手の部分から眩いばかりの光が大量にほとばしり、ミカを包み込む。
ミカ:──っ! こ、これは……!
フォルトゥナ:これにて、継承の儀は完了です。あなたなら、この力を正しく振るえると信じていますよ。
GM:待たせたな。これがとっておきのプレゼントだ。
美嘉:うー、どんな効果なんだろう……はい!?
聖剣リュミエール カテゴリ:ソード ランク:SS 第二世代神器
用法:1H 必筋:12 命中:+1 威力:40 追加ダメージ:+1 C値:8 売却:不可 製作時期:不明
【非ランク効果】
「覚醒の剣」所有者のフェンサー技能レベル、もしくはファイター技能レベルが所有者の冒険者レベル以上である場合、Bランクの武器として扱い、ランク効果をすべて適用します。
【ランク効果】
「アーマーブレイク」この武器で攻撃を宣言した手番の間、クリティカルを無効化する効果を無効化し、装備者の命中判定に+2、追加ダメージに+2、攻撃を行う対象の装甲点を5点に変更します。
「共鳴連鎖」戦闘中、この武器で攻撃する前に同一対象に[魔剣イグニスター]で攻撃し、命中していた場合、合算ダメージを2倍にします。
「必死の決意」装備者のMPの現在値が10点以下の場合、あらゆるMP消費を3点軽減(最低値0)、追加で4回の主動作を得ます。この時、宣言特技の宣言も追加で4回可能になります。
「超越輪舞・剛ノ型」装備者が[魔剣イグニスター]を装備しているときに1戦闘中1度だけHPとMPの現在値を10点以下になるまで下げることができます。下げた数値の合計÷10(端数切捨て)点分、この効果を発動した戦闘中装備者の追加ダメージを上昇させます。
【説明】
継承の儀を経て完全なる力を取り戻した聖剣の真の姿です。所持者の決意の強さに応じて力を与え、あらゆる困難を切り開くとされています。
魔剣イグニスター カテゴリ:ソード ランクSS 第二世代神器
用法:1H/2H 必筋:12 命中:+1 威力:40/45 追加ダメージ:+1 C値:8 売却:不可 製作時期:不明
【非ランク効果】
「覚醒の剣」所有者のフェンサー技能レベル、もしくはファイター技能レベルが所有者の冒険者レベル以上である場合、Bランクの武器として扱い、ランク効果をすべて適用します。
【ランク効果】
「オーバーロード」この武器による近接攻撃が命中したとき、クリィティカルを無効にする効果を無効にし、命中判定の出目に6の目が含まれていれば追加で主動作と宣言特技を宣言することができます。
「共鳴連鎖」戦闘中、この武器で攻撃する前に同一対象に[聖剣クリアアンサラー]もしくは[聖剣リュミエール]で攻撃し、命中していた場合、合算ダメージを2倍にします。
「決死の覚悟」装備者のHPが10点以下の場合、装備者の命中判定と回避判定の達成値を2倍にし、被ダメージを+5、追加ダメージをさらに+5します。
「超越輪舞・技ノ型」装備者が[聖剣リュミエール]を装備しているとき、1回の命中判定ごとに発生したクリティカルによるダメージの追加の回数に応じて以下の効果を適用します。
・1回以上:次の命中判定と回避判定の達成値に+2します。この効果は累積します。
・2回以上:次の自身の手番まで、受けるダメージを2点減少させ、魔神と蛮族に与えるダメージを5点上昇させます。この効果は累積しません。
・3回以上:与えるダメージを魔法ダメージに変更することができます。
・4回以上:その攻撃の合算ダメージを2倍にします。(共鳴連鎖が発動している場合合計で4倍になります)
【説明】
継承の儀を経て完全なる力を取り戻した魔剣の真の姿です。所持者の覚悟の強さに応え力を与え、その圧倒的な力はあらゆる障害をはねのけるとされています。
美嘉:すっご……。
GM:喜んでもらえたようで何よりだ。さあ、セッションに戻ろう。
ミオ:この輝き、今までに見たこともない強さ……。
フォルトゥナ:どうやら、剣も彼女の気高き魂に呼応したようです。さあ、門を開けましょう。
ミオ:ミカ、これからあなたの前にはいろんな困難が待ってると思う。でも、決してあきらめないで。諦めなかったら、必ず夢はかなうから。
ミカ:ミオさん……短い間でしたが、ありがとうございました。
GM:やがて門が開いた。そこから先には、懐かしい気配を感じる。
ミカ:また門が……!
フォルトゥナ:この先で、あなたの友人が待ってます。さあ、早く元気な顔を見せてあげてください。
ミカ:フォルトゥナ様……ありがとうございました。また、いつかどこかで!
フォルトゥナ:あなたなら、そう焦らずとも、会えますよ。いつか必ず。
◇ ◆ ◇ ◆ ◇
GM:では、本日のセッションはこれで終わり。お疲れさん。
美嘉:お疲れ様でした!
GM:無事にクリアしてくれてよかったよ。
美嘉:2回回避されたときにはどうしようかと思ったけどね。
GM:ま、ダメージ計算が大変なのはこれからだしな。経験点の計算をしよう。今回はミッション達成報酬込みで、4400点。成長回数は2回。他のメンバーにも言ってあるが、次で限界突破するから経験点は使わないほうがいいんじゃないかとは言っておく。
美嘉:うーん、スカウトLv15にしようかと思ってたんだけど……。
GM:まあそれぐらいならいいんじゃないか。名誉点は前回分込みで2920点、思い出は8D6で頼む。
美嘉:思い出何に使うの?
GM:ラスボス戦で使うかな。
美嘉:うわぁ。高い目出さなきゃ……。
☆冒険の思い出
ミカ 76→105(+29)
GM:さて、そんなところでアフターセッションも終了。これからはどうするんだっけ?
美嘉:うーん、今日はオフだし、プロデューサーどっかに連れて行ってよ。
P:お、いいぞ。どこがいい?
美嘉:気分的にお魚かな。
P:んじゃ、寿司行くか。
美嘉:よっし! それじゃ、下で待ってるよ~。
P:おう。