学戦都市アスタリスク 六花の巨砲   作:大極光

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こんにちは皆様、大極光です。

1週間くらい開けてしまいました、すみません。


第3話 トラブルと買い物

戦夜side

 

その日の夜

 

星導館学園 学生寮 屋上

 

やあ、僕だ。

とりあえず資金は確保したから次はあの二人が何が欲しいかなんだよね。

というわけで…

 

轟戦『おお、戦夜! よくかけてくれたの』

 

この人が僕のじっちゃん、艦原轟戦。

なんか六花じゃ有名人らしいが僕から言わせれば元気な老人だな。

で、この人に2人の欲しい物を聞くって寸法。

 

戦夜『相変わず元気だね〜、その調子じゃ100までくたばりそうにないね』

 

轟戦『そりゃそうじゃ! 戦夜の子供を見るまでは死ねんからの。

まあ、それは置いといて、どうしたんじゃ?

そっちからかけてくるとは』

 

戦夜『ああ、そろそろ海雪(みゆき)海雨(みう)の誕生日でしょ?

今日の試合で序列入りしてさ、資金手に入ったから何かプレゼントを用意しようと思ってね。

そこでさ、2人に何が欲しいかそれとなく聞いておいてくれない?

それとなくだよ』

 

絶対それとなくって念押ししとかないと直球で聞くからねこの人…

 

轟戦『分かった! しかし妹思いに育ってくれてわしゃ嬉しいの。

…ところで戦夜』

 

ん?

なんだろう… なんか嫌な予感が…

 

轟戦『もう彼女作ってヤったかn』(ブチッ

 

戦夜「沈めエロジジイ!」

 

僕はすぐに電話を切る。

やっぱり普通のじじいだろこの人…

三隈とかいない屋上選んで正解だったな。

まあ、いい、あとは待つだけだな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

商業エリア

 

じっちゃんから連絡が入ったから買い物に来たよ、ちなみに1人だ。

しかしあの二人、服が欲しいって、あの年頃だったらゲームとかでしょうに…

女の子ってそんなものなのかね?

まあそれはいいとして、問題は僕のセンスが試される、という事だ。

いやまあ… うん、恐らくどころじゃなく絶対僕には服のセンスなんて無い、断言出来る…

今思えばなんでそれでOKしちゃったのかな…

ああ、どうしよう…

変なの買って『嫌い』なんて言われた日には自殺ものだよ、いや冗談抜きで。

まあ、序列35位の支給金でそれなりに金はあるし、前から準備していた予算も合わせると結構なものが買えるはずだし、いざとなったら店員さんに写真見せて選んでもらおうそうしよう。

あ、そうそう、ちなみにあの後、例のメンツは全員が序列入りを果たしたよ。

順に紹介していくと…

 

三隈悠 序列38位

 

旗風里司 序列42位

 

那珂一輝 序列43位

 

蒼龍大生 序列72位

 

こんな感じかな?

見てわかる通り、僕がメンツの中ではトップだ、いやまあ僅差だけどね。

え? 蒼龍? 僅差じゃん(すっとぼけ)

まあ、それは良い、つまりみんな支給金を貰えたらしい、三隈は僕より少し安く、旗ちゃんとなかずきは同額らしい。

蒼龍? ああ、うん… 一応貰えたらしいよ…

何買うんだろ? まあ大体予想つくけど…

 

〜♪〜♪

 

っと電話か、相手は… 噂をすればなんとやら、三隈か。

 

戦夜『もしもし、どした? 』

 

とりあえず脇道に少しそれて応答する。

 

悠『ああ、艦原今商業エリアだよな? 』

 

戦夜『そうだよ、それが? 』

 

悠『蒼龍から飛行ユニットの開発を頼まれたから試しに作っている最中なんだがパーツが足りなくてな、商業エリアにいるならついでに買ってきて貰えないか? 』

 

要はパシリか。

まあ良い、三隈からの頼みならね。

 

戦夜『良いよ、カル○ス1本で手を打とう。

それで、どこで何を買えば良い? 』

 

カ○ピスは僕の1番好きな飲み物だ、多分世界で1番完成された飲み物だと思う。

 

悠『分かった、じゃあ今から送るデータの物をここで買ってきてくれ、金は後でたてかえる』

 

戦夜『了解』

 

通信を切ると、三隈からデータが送られてきた。

えーとどれどれ… 一昔前のパーツだな、三隈らしい。

三隈は最新式では無く、15年くらい前のパーツをよく使う。

なんでもココ最近のパーツは性能は大して伸びていないのに壊れやすく、値段も高いかららしい。

まあ、それは置いといて場所は… うわ… 再開発エリアのど真ん中じゃないか…

面倒事には関わりたくないんだよな…

 

再開発エリアとは、アスタリスクにある区画のひとつ。

廃ビルなどが所狭しと並び、不良(主にレヴォルフ黒学院の生徒)達のたまり場となっているのだ。

ただその分、掘り出し物なども多量に眠っており、今は手に入らないような古いものを探すのだったら、再開発エリア以外にうってつけの場所はない。

三隈曰く『虎穴に入らずんば虎子を得ず』らしい。

 

まあ、今更色々言っても仕方ない、日が高い内にそっちを先に片付けてしまおう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1時間後…

 

再開発エリア

 

やれやれ、道中何も無くて良かったよ…

まあ、レーダーを使って付近の不良どもの位置を常に確認しながら目的のジャンク屋に行ったから当然と言えば当然だけどね。

そのせいで時間がかかってしまったが、まあいい。

 

で、無事に物は揃えられた。

しかし三隈の奴何者だ? あの店で聞かれたから三隈の名前出したら、あっという間にパーツ揃えてくれたんだけど…

まあ、後で聞いてみるか、さて帰りますか…

 

ピコーン

 

うん?

レーダーに感あり、反応は全部で4つか…

どうやら1人を3人が囲っているらしいな。

ちょいとチラ見…

 

僕は壁に背を向け、角の向こうの様子を見る。

すると…

 

???「困ります、通してください!」

 

「釣れないこと言うなよ、ちょっと付き合うだけだからさ」

 

???「きゃっ!? 離してください!」

 

レーダーの情報通り、銀髪の人を不良3人が囲っていた。

あの銀髪の人は確か… 同じクラスの紲星さんだったかな?

面倒事には関わりたくないけど、見ちゃった以上はね、それにじっちゃん曰く『女の子を泣かせるのは男が1番やっちゃいかん事じゃ!』って言われてるからな、その延長線と思って助けに行きますか。

ふぅ〜、良し! はったりスイッチオン!

 

戦夜「女の子を集団で襲うとは、随分かっこ悪いことをしますね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あかりside

 

はあ…

私は今、すごく後悔している。

アスタリスクに来れたことが嬉しくて、つい探検気分で再開発エリアに入ってしまった。

でもそれがいけなかった、現に私は不良に絡まれてしまい、助けを呼ぼうにも呼べない…

端末は不良の前では使えないし、大声を上げても大通りから離れてるし、仮に聞こえてたとしても、多分誰も助けてはくれないよね…

残念だけどそれが普通、誰も好きこのんでこんな面倒事に関わりに来るなんて多分いない…

私がそんな事を考えていると…

 

???「女の子を集団で襲うとは、随分かっこ悪いことをしますね」

 

……え?

声がした方を振り向くと私と同じ年くらいの男の子が立っていた。

あの人は確か…

 

「あ? 誰だお前? この子の彼氏かなんかか? 」

 

戦夜「だったら良かったんですがね… あいにくクラスメイト止まりです」

 

「だったら俺らに口出しすんじゃねぇ! 優等生気取りか!? 」

 

戦夜「気取りではなく事実優等生ですよ私は」

 

ちょっ!?

今刺激したらまずいよ!

 

「ちっ! 嫌味な野郎だぜ、まあいい、おいお前ら!

誰に喧嘩売ったか、分からせてやれ!」

 

リーダー格の不良がそう言うと、残りの2人が煌式武装を展開して突っ込んでいった。

すると…

 

戦夜「撹乱『煙幕散布』

視界『補正視界(デジタルビジョン)

 

えっ!?

な、何!? 煙!? 何も見えないよ…

 

戦夜「君! こっちです!」

 

そう言いつつ、煙を出した張本人は、まるで煙など存在しないかのように的確に道を選び、私の手を掴んで不良をまいてくれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

戦夜side

 

数分後…

 

商業エリア

 

大通り

 

はあ… はあ…

ふう、そこそこ走ったな…

だがまあ、ここまで来れば大丈夫だろう。

 

???「ありがとう、助けてくれて」

 

戦夜「いやいや、そんな大したことはしてないよ、煙幕張って逃げただけだからね。

えっとクラスメイトの紲星あかりさん… であってる? 」

 

あかり「うん、君は艦原くんだよね? 兵器好きの」

 

お、覚えておいてくれたんだ。

やっぱり自己紹介って大事だね。

 

戦夜「そうだよ、…おっともうこんな時間か…

では僕はこれで、次からは不用意に再開発エリアに入る事はやめた方が良いよ、じゃあね」

 

さて、買い物買い物っと。

 

あかり「ま、待って!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

十数分後…

 

商業エリア 洋服屋

 

あかり「これとかどうかな? 」

 

そう言いつつ紲星さんが白色のワンピースを見せてくる。

 

戦艦「あー… 良いかもね、海雨に似合いそうだし、海雨のはそれにするよ」

 

あかり「じゃあ決まりだね〜!」

 

って何普通に受け答えしてんの僕!?

あ、ありのまま今起こっている事を話すぜ!

あのあと、『何かお礼させて』って言われたけど断ったら『何しに行くの』って聞かれたから服買いに行くって言われたから『じゃあ私が手伝ってあげる』って言われて今に至る。

あの時僕が服選べないなんて口を滑らせなきゃ良かった…

ああ、周りの男どもの視線が痛い…

 

あかり「艦原くん? どうしたの? 」

 

戦夜「な、なんでもないよ…」

 

言えない… 親切心で着いてきてくれてるんだからあなたのせいですなんて言えない…

 

そんな感じで無事?買い物は終了した。




今回はここまでです、お疲れ様でした。

次回はもっと早く上げたいな〜(願望)


せつめーはいりまーす!

はったりスイッチ

戦夜がはったりかますときに入るスイッチ。
口調が丁寧になり、一人称が私になり、本来は出来もしないことをできるかのように虚勢を張る。
なので、今回の不良と話す時も実はガクガクブルブルしていた。


煙幕散布

元ネタはアプリゲー『アズールレーン』のスキルの1つの『煙幕散布』(え? まんまだろって? そうだよ)。
元ネタの方では発動すると回避率が20%あがる。
本ssではただ煙幕をばら撒くだけである。


補正視界(デジタルビジョン)

元ネタはPCもしくはプレステ2の艦船ゲーム『鋼鉄の咆哮』の兵装の1つ。
元ネタでは暗闇と悪天候による視界不良を無効化する装置である。
本ssではそれらに加え、界龍第七学院の星仙術による幻影なども無効化出来る。

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