アズールレーン ―炎ノ翼―   作:キリュー

3 / 16
お ま た せ

第二話、スタート!


Episode 2 ―二人の幸運艦―

赤城せんぱ~い 、加賀せんぱ~い、おはよーございまーす!

 

 

雪風ちゃん、今日も元気いっぱいだね!

 

 

 

翔鶴姉、今日も演習頑張ろう!絶対にあのグレイゴーストを追い抜いてやるんだから!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ねぇ、どうして?

 

なんで皆行っちゃうの?

 

そんなのおかしいよ…。

 

赤城先輩、あなたには失望しました。

 

 

 

翔鶴姉は、行かないよね?

 

 

 

そんな………翔鶴姉まで、なんで…。

 

 

 

 

アノ空母ヲ沈メロ

奴ハ重桜ノ艦デアリナガラ、ユニオンナンゾニ肩入レシテイル

 

奴ヲ、裏切リ()瑞鶴ヲ始末シロ

 

 

我々アズールレーンヲ裏切ッタ重桜ノ空母カ

精々、背中ニハ気ヲツケルンダナ

 

 

 

コノ裏切リモノガ

コノ裏切リモノガ

 

 

 

 

 

 

 

ズイカク……

 

 

 

 

ズイカク…

 

 

 

 

 

瑞鶴

 

 

 

 

 

 

 

「ん?あ、おはよー ティル」

 

「"おはよう"じゃない瑞鶴。あなた、いつまで店で寝てるつもり?」

 

 

鎮守府内のバー、「クナイペ鉄血」。主に戦艦や空母が通う店。

 

 

 

「あなた、今朝ここに来たのよね?もう夕方よ」

 

「あっれ~?私そんなに寝てた?」

 

グラスを拭きながら寝ている瑞鶴を咎めているのはここのマスターであるビスマルク型二番艦、ティルピッツ。数少ない鉄血の1人。

 

 

「生活習慣が乱れたら、戦闘時に船体(からだ)が持たないわ」

 

「だって、昨日の朝から徹夜で委託だったんだもーん。休みの日ぐらいはダラダラしたいわ」

 

「どうやら生活面も明石に管理させないとダメなようね」

 

「!? やめてよティルー!()()()()()()()()生活まで管理されるとか冗談じゃないわ~!もはやエンガノ沖で沈んだ時より悪夢よ~。せめてヴェスタルさんにして~」

 

ティルピッツの言葉に頭を抱えて拒否する瑞鶴。

 

「自分が沈んだ時の事をネタにするものじゃないわ。

それにヴェスタルはなんだかんだで甘やかすからダメよ。他の子達と違って、()()()()()()()()()()()()()からもっと大切に扱うべきよ。…………それと明日の演習はどうするの?」

 

 

「………」

 

 

「まぁ、任務と違ってあれは自由参加制だから強制はしないわ。でもたまには顔を出してあげなさい。因みに明日はエンタープライズも出るわ」

 

 

「…演習には出ないわ。私にはやらなきゃいけないことがたくさんあるから。それに演習に出たとこでどうせグレイゴーストには勝てないし。それよりも、重桜の問題を解決したい。私があの人たちを止めていれば、こんなことにはならなかった…。だから私がやらなくちゃいけないの。そのためには多少無理する必要があるの。だから……明石ちゃんの管理だけは勘弁して!ね?」

 

拝むように頼む瑞鶴。それに呆れるティルピッツ。

 

 

「あなたという人は本当に……」

 

 

「なら私が君の面倒を見てやろうか?」

 

「え?」

 

いつの間にか、グレイゴーストことエンタープライズが店に来ていた。

 

 

「全く、あまりティルピッツを困らせるんじゃないぞ瑞鶴。彼女は君のため言ってくれているのだからな」

 

 

「うぅ…だって~…」

 

「それと瑞鶴、明日の演習久しぶりに出てみないか?今回は敵じゃなく同じチームで入ってほしいんだ。他の子にも声をかけたが、明日の予定が合わなくて今回は無理らしい。」

 

 

「グレイゴーストと一緒に戦えるなら…それも悪くないかも」

 

「決まりだな」

 

 

その時、店のドアが音をたてながら思いっきり開いた。

 

「にゃー!瑞鶴こんなところにいたにゃ!今日の昼に船体メンテナンスに来るように言ったにゃー!」

 

「……あああー!忘れてたぁぁ!!」

 

「早く来るにゃ!」

 

「わ、わかったから…髪引っ張らないでー!痛てて」

 

 

明石に引っ張られ、瑞鶴は店を出た。

 

 

 

 

「冗談じゃなく真剣に考えたほうがいいかも」

 

「まぁ、瑞鶴は私が見ているから大丈夫さ」

 

 

「あの子、一年前まではあんな風じゃなかったわ。

演習にも積極的に参加して、いつかあなたを越えるって息巻いていたわ。でも、重桜がアズールレーンに反逆してからあの子は変わった。それこそ、前から多少の無茶はしていたけど、純粋に強くなりたいって気持ちを感じられた。けど今は本当に無茶ばかりする。何かに追われているみたいに。きっとあの子はどこかで責任を感じているのよ」

 

 

「そうか……瑞鶴…」

 

 

「最近はあの子の船体メンテナンスの頻度が上がっている。このままでは本当にあの子、潰れてしまうかもしれないわ。それにアズールレーン反逆前から、瑞鶴と重桜の間には大きな亀裂が走っていた。ずっと辛い思いをしてたのよ」

 

 

 

「ああ、だからこそ私が彼女を支えるんだ。彼女の苦しみにずっと気づけなかったからこそなんだ」

 

 

夕暮れの鎮守府。海は夕日の色に、染まっていた。

 




お気に入り4件ありがとうございます!
いやー本当にうれしいですね!



エンタープライズ、ホントイケメンやーヽ(*´▽)ノ

今回初登場のティルピッツ。なんかバーでマスターしてるようなイメージがあったのでこの配役にしました。

因みに本作品の設定では、瑞鶴とティルピッツは旧知の仲です。


では、次回もお楽しみに~。

なんとなく質問!炎ノ翼がアニメ化してほしい人!

  • してほしい!
  • するべき!
  • したら良いなぁ~
  • そんなことより、おうどん食べたい
  • どうでも良いけど、猫ってかわいいよね?
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。