今回は一年前のお話になっています。
時系列ではゲーム本編第3章でヨークタウンが飛龍に沈められるあたりです。
どのような経緯で瑞鶴が重桜と縁を切ったのか。
第5話で明かされます。
それは今から一年前のことであった。
「姉さん。 姉さん…どこ?
姉さん……海が…燃えてるわ…
ごめんなさい…姉さん…彼らを守れなくて…」
「神よ、煉獄にいる憐れな羊たちを救い出してくれたまえ。この全ての犠牲に憐れみを、私たちの未来の行く先に光を。どうか私たちに、戦う勇気を授けてくれたまえ」
しかし、神に祈ったところで、何も変わらないのが現実だ。そういう歴史なのだから。
だが全てはたった一人の艦船少女により、歴史にほんの僅かなズレが生じた。
「これが僕たちの、最後の反撃だ!」
「きゃああ!」
白兎の空母から放たれた艦載機が今正にユニオンのとある空母を襲おうとしていた。
「姉さん!!」
妹二人は叫んだ。このままでは自分の姉が沈んでしまう。
その妹の一人、エンタープライズは駆け出した。
だが、間に合わない。
「このままじゃ、姉さんが…!
頼む…誰か、姉さんを…姉さんを……助けてくれ…!」
だが、誰も助けてくれない。
空母、ヨークタウンは飛龍に沈められる。
それが、この歴史のシナリオだから。
沈められる、…はずだった。
飛龍の放った艦載機が、どこからか飛ばされた別の艦載機によって撃ち落とされた。
「……え?」
飛龍もヨークタウンもそして、エンタープライズとさらにその妹ホーネットも、今の状況が理解できなかった。
何故ならそこにいたのは。
翼の羽織を身に纏った鶴の戦士、瑞鶴だったからだ。
「…も、もしかして、やっとレッドアクシズに入ってくれるんですか?それで僕たちの救援に来てくれたんですね!?…でも、それならなんで僕の艦載機を…」
瑞鶴はただ黙って飛龍や他の重桜海軍の艦船少女たちを見つめていた。そこには当然、赤城や翔鶴も含まれていた。
そして次の瞬間……。
「……!?」
それは信じられない光景だった。
「ず、瑞…鶴…さん…。な…ぜ…?」
瑞鶴の刀が、飛龍の腹を貫いていた。
「飛龍!!」
彼女の姉、蒼龍が駆けつけた。
「あ…、姉さん…僕、死ぬ…の…?」
血を吐きながら弱々しく飛龍は呟いた。
「そんなわけがないでしょう!必ず助けるから!だからしっかりしなさい!」
「大丈夫、さすがにコアまでは壊してないから死にやしないよ」
そんな様子を他人事の様に見ながら冷徹に話す瑞鶴。
「あなた…どういうつもりですか……!」
蒼龍は自身の妹を傷つけた瑞鶴を睨みつけた。
瑞鶴はしばらく黙っていたが、やがて…。
「私は何度も止めた。何度も説得した…。でも、皆は無視し続けた。そしてとうとう、一線を越えた。今のは警告よ。これ以上、皆を傷つけるつもりなら…それは私が許さない。だからお願い…。もうやめて…」
「やめろと言われてやめる愚か者がどこにいる」
白狐の空母、加賀は瑞鶴の説得を否定する。
「全ては"あの計画"のため…。さぁ、そこを退きなさい瑞鶴。私は今からそこの空母三姉妹沈めたくてたまらないの」
「瑞鶴。これは決して悪い話じゃないのよ?"あの計画"が上手く進めれば重桜は世界で一番強い帝国に生まれ変われるのよ?ユニオンも、セイレーンも、もはや敵では無くなる。お姉ちゃん素晴らしいと思うけどね。それにその計画を進めるためには瑞鶴、
赤城、翔鶴も瑞鶴の話に耳を傾けようともしない。
「なんで……。どうしてそこまで重桜にこだわるの!?私たちは重桜じゃなくて、日本の艦でしょ!?かつて敵だった皆が今は仲間になってくれているのに…。そんな皆を裏切ってまで、重桜を!…うっ!」
突然背中に火傷の様な痛みが走った。
「本当に貴様は駄目な奴だな五航戦の。貴様の戯れ言を馬鹿正直に聞いてくれるとでも思ったか?」
いつの間にか放った加賀の艦載機が、瑞鶴に爆撃を喰らわしたのだ。
「………」
「そこを退きなさい。まぁ退かなくても貴方ごと沈めれば問題はないわ」
赤城は大量の爆撃機を放った。
「ず、瑞鶴…!」
エンタープライズは思わず叫んだ。
仲間から集中攻撃を受ける瑞鶴。飛行甲板が真っ二つに折れた大破状態になっていた。
「……そう。わかったわ…」
攻撃を受けても無抵抗で黙っていた瑞鶴が口を開いた。
「貴方も諦めが悪いわねぇ」
「…赤城先輩あなたには失望しました。私は、皆に戻って欲しかった…。一緒にこの戦争を終わらしたかった…。でも、もうあなたたちを
「黙っていれば調子の良い事ばかり口にしよって!!殺れるものなら殺ってみろ七面鳥ぉぉ!!」
加賀は赤城の倍の艦載機を放った、…が。
「!?」
瑞鶴は刀を横に一振り、火炎を撒き散らしながら艦載機を打ち消した。
「上等だ…女狐…
オマエラ全員皆殺シニシテヤル」
―SKILL ACTIVATION"◼️◼️◼️◼️"―
そこから先は一瞬の出来事に見えた。
瑞鶴は刀で色んな重桜艦船少女たちを斬りつけた。
海が血で真っ赤に染まった。
だが、やはりどこかに躊躇があったのかコアまでは破壊しなかった。
それでもやられた艦船少女たちは皆、轟沈寸前の状態で、赤城・加賀・翔鶴もまともに戦える状態じゃなかった。
赤城率いる艦隊はほぼ壊滅状態に追い込まれ、やむを得ず撤退した。
返り血を浴びた瑞鶴。ゆっくりとエンタープライズの方を向いた。その目はどこか悲しそうなものだった。
「ハ…、ハハ…。ハハハハハハハハ……。
もっと早くこうしていれば良かった…………」
エンタープライズは瑞鶴に近づき、そっと彼女を抱き締めた。
「約束する。君のことは必ず私が守る」
エンタープライズに抱き締められながら、瑞鶴はそのまま意識を手離した。
ここが歴史の転換点になった。
「これは随分おもしろい事になったわねぇ」
「えぇ、今回はかなり興味深いものになるわ」
この一連の様子を影から観ていた者がいた。
「まさかあんな"特異点"が存在するとは思ってなかったわよ」
「どの時間軸にも存在しない唯一無二の"特異点"。これなら我々の更なる進化と種の繁栄が期待できるわ。これも全てメンタルエネルギーのお陰ね」
「もう我々を下等生物とは言わせない。次に生存の覇権を握るのは私たちセイレーンよ。ま、そのセイレーンという名前自体人間が勝手につけたものだけどね。私は結構気に入ってるわ」
「「あはははははは!!」」
深海のそこで高らかに笑う二人。
その"
そして現在に至る……。
今作品にはオリジナルのスキルが存在します。
設定では"エクストラオリジナルスキル"という名前で、本来は存在しないスキルです。
特定の艦船少女のみだけがもっている言わば、固有特殊能力(?)みたいなもの。
今回、瑞鶴が発動したエクストラオリジナルスキルに関しては今後明かされる予定です。
因みに瑞鶴の他にもあと4人、エクストラオリジナルスキルを持っていますが、これ以上は今後のストーリーのネタバレになるのでこの辺で。
ではまた次回。
予告。
本作品お気に入り10件越えとアズレンアニメ化を記念して、「炎ノ翼」のスピンオフ短編集三部作を書くことにしましたー。題名だけ決めてる。
「―アスカ― 始まりの物語」
「炎ノ翼 EPISODE―Z―」
「GLAY GHOST―翼ノ絆―」
ん?いつ公開だって?…そのうち公開。(本編ssが進んだらちゃんと作るよー)
2018/9/21 追記
「ご機嫌麗しゅうございます。メイドのベルファストです。
今回は作者に代わって読者の皆様に本作品の設定について、お知らせがあります。先日放送されましたアズールレーン公式生放送にてキャラクターの正式な決定が成されました。正式名称は『艦船』のようです。
意味は
Kinetics……動力学→兵器
Artifactual……人工的→兵器
Navy……海軍→軍艦
Self-fegulative……自律的→自己のある
En-lore……伝承、史実への接続
Node……端子、分岐点、接続点
KAN-SEN(艦船)
本作品ではゲーム原作設定を踏まえたオリジナル設定にしています。なので今後設定の変更も予想されます。
(現時点での本作品のキャラクターの名称と設定は『海上起動型思念兵器"艦船少女"』となっており、現在は変更の予定はありません)
上記のことから、作者は公式設定を取り入れつつ、オリジナルの要素で書いていきたいとの事です。
指揮官の皆様、何卒ご容赦くださいませ」
なんとなく質問!炎ノ翼がアニメ化してほしい人!
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してほしい!
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するべき!
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したら良いなぁ~
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そんなことより、おうどん食べたい
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どうでも良いけど、猫ってかわいいよね?