気づいた時には、もう遅かった...
“あいつ”は突然現れ、なんの前触れもなく攻撃を仕掛けてきた、狙われたのは遠坂とルヴィア、あいつは漆黒の剣で延長線上にいた二人目掛けて斬撃を放ったのだった
「くっ...!遠坂!ルヴィア!!」
俺はなんとかしようと盾になりそうなものをイメージしながら二人の所へ走ったが、何度イメージしても頭に浮かぶのは多種多様、しかしどれも”花弁が7枚ある花”ばかり
「こんな時に花なんかイメージしてる場合か...!」
すべきことが分かると言われた自らの投影を使用者自らが否定し、気づいた時にはとうとう自分自身が盾となってしまった
「...!っ...くっ.....!!」
「!衛宮くん!!あなた...!なんて無茶してんのよ!」
「シェロ!シェロ!しっかりしなさい!」
あいつが放った斬撃にやられた俺は、全身切り傷だらけ、血がとめどなく溢れてくる、衝撃によってかなりの距離を飛ばされてしまったようだった、起き上がろうにも腕や足には力が入らず、それどころか目も重くなってきていた...
「ちっ...!ルヴィア、どうする?」
「どうするも何も、シェロの治療を最優秀しなければ出血多量で彼は死んでしまいますわ!」
「そんなこと分かってるわよ!そうじゃなくて!その為にあいつをどうするかってことよ!!」
「どちらかが囮になる他ありませんわね.....!?」
一瞬だった、2人の元へ先程の斬撃が迫り、大きな爆発音が辺りに鳴り響いた、煙が晴れるとそこに2人の姿はなかった...
「え...嘘だよね?リンさんもルヴィアさんも...お兄ちゃんも無事だよね...?」
「.......」
残された魔法少女二人は目の前の光景が信じられず呆然と立ち尽くしていた、新たな魔力の塊を感知した2つのステッキは魔法少女2人に警告する
「イリヤさん!先程の斬撃が来ます!今はとりあえずあいつから距離をとってください!!」
「美遊様も急いであれから離れてください!!その後どうするか考えましょう!!」
「逃げたところで...その後どうするの...?あんなに強かったリンさんやルヴィアさん、お兄ちゃんまで一瞬でやられちゃったんだよ?一体どうすればいいのさ...」
「...リンさんもルヴィアさんも...士郎さんもあいつに殺られた...私の”家族”を殺した...!!あいつは...家族の仇!!」
そう言い美遊は我を忘れたかのように黒いバイザーの敵に向かっていった
「おやめください美遊様!今美遊様が突撃したところで何の解決にもなりません!今は引いてください!美遊様!!!」
「クラスカード、ランサー!限定展開(インクルード)!!」
サファイアの忠告を無視し、ステッキを赤い槍に変える
「刺し穿つ死棘の槍《ゲイボルク》!!!!」
アイルランドの光の御子、ケルトの大英雄であるクーフーリンが使う呪いの槍、その槍が狙った心臓は必ず穿たれるという槍、美遊はこの槍の特性を知っているためこの勝負は勝ったと確信していた.....はずだった
黒いバイザーの敵は漆黒の聖剣で槍の進路を逸らし、心臓を穿たれないようにした、勝ちを確信していた美遊はこうなることは予想外で姿勢を立て直すのに時間がかかってしまった、そのすきにやつは槍に変わっているステッキを払い除け、美遊の腹部に思いっきり蹴りを入れた
「...!!ぶはっ!!」
なにかがこみ上げて来そう、げんに吐き出している血だけでなく、家族と呼べる人達を目の前で倒された憎しみ、自分の力が及ばず何も出来ない悔しさ、そういった感情がこみ上げながらも、彼女は気絶してしまった
「.....またここか...」
気づくと俺は剣の丘に立っていた、もう慣れてしまった自分が怖い、どうせまたあいつがいて、皮肉じみたセリフやら妙にかっこつけたセリフやらを吐いて助言とか言うんだろ.....?...........え...?
白髪の赤い外套の男はおらずそこに居たのは...
「こんにちは!お兄ちゃん♪」
色合いはあいつそっくり...でも外見は、見慣れた妹だった
また頑張って書いてきます