老練少年兵と氷川さん   作:ちりめ

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後書きに前回出てきたバイト君の初陣ことカセリーヌ峠の戦いをさっぱりまとめました。詳細が気になったらウィキで調べてください。(投げやり)


個人差

紗夜視点

 

この人は、唐突に何を言っているんだろう。普段から様々な場面でお世話になっているが、こんな要求はさすがに困る。確かに、彼には幾度となく愚痴をこぼしてしまっていた。

相談したこともあった。日菜とのことも。バンドのことも。そんな時、いつも黙って聞いてくれて、でも、アドバイスには常に中立の意見をくれた。時には解決する気などあるのかというような意見もあった。そんな時に怒鳴ってしまったことも、笑ってしまったことも。でも、彼の今までの恩義には答えるべきだろう。しかし、いくら尊敬するといえど、家族に確認をとらずに了承はできない。

 

 

 

 

 

 

 

「すいません。家族に確認をしてからでも大丈夫ですか?」

 

すると彼は自分から聞いておきながら少々驚いたような顔をして、いつもの自信のなさげな微笑を浮かべながら「悪いね」と軽い口調で返事をした。

 

Roseliaの皆から付いてこれないという戸惑いの空気を感じる。当然だが、私も戸惑っている。寧ろ戸惑いの空気の源泉は私からであるような気もしてしまう。

 

「…もしもし、紗夜、どうかしたの?」

 

電話には母が応じてくれた。安心、とはいかないが、日菜がでていたら、面倒なことになっていたかもしれない。

 

「お母さん?週末の外出に同行したいって人がいるの。」

 

「あら、そうなの。もしかしてバンドの皆?」

 

「いえ、ちが「紗夜さん!あこたちも行きたいです!」宇田川さん?!」

 

友希那「紗夜。私からもお願いするわ。迷惑なのはわかってる。でも、折角のRoseliaなのだから、ね。」

 

「湊さんまで…宇田川さん、何か湊さんに言ったんでしょう?」

 

あこ「えっと…その、Roseliaの皆と一緒でないと出来ないことがたくさんあるって考えちゃって。ほら、タカ兄が行けるなら~って、思っちゃって…その、ごめんなさい!」

 

「…いいのよ、宇田川さん。お母さん、五人なのだけど、大丈夫?」

 

「あら、四人じゃないの?誰か来るの?」

 

「ええと、私たちがいつも練習しているライブハウスの人…なのだけど。」

 

「ふ~ん、わかった。お父さんに相談してみる。」

 

そして通話を終え、とりあえず皆にそのことを伝えた。

 

あこ「本当!?ありがとう紗夜さん!」

 

燐子「あの……ありがとう、ございます。」

 

リサ「ホントにごめんね、紗夜。」

 

友希那「ありがとう、そしてごめんなさい、紗夜。これは私の我儘でもあったの。」

 

「なんか大分でかい話になったね、その、我儘なのはわかってるんだけど、ごめん。最悪、足ならこっちでも手配するからさ。」

 

皆口々に感謝と謝罪を告げ、彼に至っては足の用意までしようとしてくれている。

兎にも角にもその日はここで打ち切りとなり、それぞれが帰路についた。

最近の暑さも夜には引いて、涼しい風が吹いていた。

 

「ただいま。」

 

「あら、おかえり。もう夕飯だからね。」

 

家に帰りつくと意外にも早い夕飯であり、すぐに席に着くようにうながされた。

そして夕飯になると、地雷を踏んでいたのは日菜と自分であることを思い知らされた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「紗夜、どうかしたの?」

 

「日菜…」

 

日菜「ごめんなさい…おねーちゃん…」

 

きっと彼のことは日菜から両親は聞いていたのか、夕飯には赤飯がでていた。

 

「紗夜もそんな相手がいるなんて、もう聞いたときはおどろいたわ」

 

大変な事態になってしまった

 

 

 

日菜視点

 

やっぱりおかしーと思ったのに、なんでタカさんのこと言っちゃったんだろあたし…

お母さんに聞かれて、ついつい仲が良いからって、話しすぎちゃった…おねーちゃん、顔真っ赤だもん。

悪いことしちゃったな。また、変に場を乱しちゃったかな。タカさんは空気を読んで行動することが必ずしも身を助けることはないって言ってたけど、絶対今は違うよね?とりあえずなにかしらおねーちゃんと話さないと…

 

紗夜「日菜?」

 

「わっ、え、お、おねーちゃん、なに、かな?」

 

あからさまに挙動不審だよ!どうしよう!?

 

紗夜「気にすることはないわ。彼、用があるのはおじいさんなの」

 

「え?おじーちゃんなの?」

 

紗夜「そうよ。だから、あまり気にする必要はないわ。」

 

「え、うん、わかった…ありがと」

 

な、なにかな?ここのなんとも言えない雰囲気




カセリーヌ峠の戦い
第二次世界大戦(チュニジア戦線)
1943年2月19日~2月25日
チュニジア、カセリーヌ峠
枢軸国の勝利

この戦線では、アメリカの対戦車戦の経験の少なさ、それに伴った効果の薄い対戦車攻撃が仇となり、初日から撤退を強いられた。また、上層組織に支援を要請したのにも関わらず、防衛線をドイツが突破した後に前進命令が出されたことでの混乱により、さらに打撃を受けた。その後はドイツの進攻に対し勢いを落とせないことにより士気の低下、撤退するものの、残されたアメリカ兵の抵抗により、ドイツの進攻は少しずつ鈍った。2月21日にはテベッサへ繋がる道の近くの町のすぐそばに至っていた。もし町が制圧されていればアメリカ第9歩兵師団は北部との補給線を断たれていた可能性があった。
しかし、フランス、イギリス、アメリカの混合軍の到着、並びに第9歩兵師団所属の重火砲、約48門が配備されたこともあり、翌日には連合軍の防衛力は飛躍的に向上していた。その後は、連合軍の巻き返しもあったものの、最終的に枢軸国の勝利で幕を閉じた。この結果はアメリカの指揮官の戦地における指揮能力の教育の大穴を浮き彫りにすることとなった。
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