FA:Gとして暮らそう 《書き直します》 作:強襲装備斬雷
もう原作なんて無いのだろうか?
少なくとも俺はこんな展開を知らない。そもそもこのアニメはシリアスではなく、轟雷の成長物語でありシリアス全開な話じゃないはずだ。
なら何故、こんなニュースがネットで流れているんだ?
急いで外に出て装備を召喚。現場にブースターを使い跳びながら移動する
内容は神姫がFAガールを破壊したというもの。
最近になってよく見かけるようになったこの記事。やったのは野良神姫だろう。バトルフィールド外では何もできないFAガールが戦闘の出来る神姫に勝てるはずもないしマスターが付いているならそんな事させないはずだ。仮に戦ってもFAガールが勝てると思えないが....
現場周辺は、人通りが少ない路地裏でいかにも怪しい店が数件ある。ほらあそこのヴァルハラとか言う店。いかにも怪しい。
今は現場を見ることがメインだからゆっくり見ることが出来ないが後で少し見てみたいな.....
現場はさっきの場所より奥が現場で店の数も少ないし人も通らないし昼間のはずなのに暗い。街灯はあるが付いたり消えたりし、より恐怖度が増している。
先に進む。ネズミがいるだけで神姫は見つからない。無駄足だったかな?それなら帰って武器の慣らしをしていざという時に戦えるようにしたい。
「アレサおか「アレサ!また一人で、どこに行っていたんですか!?」えぇ...」
家に着くとあおの言葉を遮り轟雷が俺に問う。普通なら何処に行ってたかと言うより何で外に出たかを答えた方がいいのだが答えられないよね...誤魔化すしかないのは心配してくれる轟雷に悪いけど。
まるで機械だ.....自分を笑いたくなる。どうしてここに俺がいるのかもわからず周りに流されて.....これじゃ機械というか人形だな...FAガールって人形みたいなものだから合ってるか。アハハハ....はぁ、このままじゃ駄目だよな。
俺がどうしたいか.....それが無いんだ。ただアニメの流れを壊したくない....それだけで俺がどうしたいかを考えたことがなかった。俺は何がしたいのだろうか?
「誰か俺を助けてくれ」と...
「はあぁーーー.....」
クッソでかい溜息と共に屋上から空を見上げる。町の街灯は消えず明るいが空はまだ暗く真ん丸な月が地上を見下ろしている。マンションの上からでも星が見えないあたり都会の人が田舎まで星を見に来る理由がよくわかる。
夜くらいゆっくりしたいがそんな場合でもない。【FAガールでは神姫に勝てない】普通はそうだ。俺とフレズヴェルクが例外らしい。別にそのことで調子に乗るとか俺が最強だ!とかは言わない。本当はFAガールで対神姫用で作られたのが俺たちだけって話だし、フレズヴェルクと戦って勝てる気しないし.....。まぁそのせいでロクにゆっくりできないし寝ることも許されないような日もある。
なんとなく天使コマンド装備を展開する。何とも頼りない装備はいつ見ても頼りなかった。
「おいおい、考え込むのはいいが少しは俺たちを頼ったらどうだ?」
後ろから声を掛けられる。慌てながら装備を消す。
「...漸雷。起きてたのか」
「おうよ。あいつらと違って俺は幼くないし良い子でもないしな」
「良い子って.....バーゼやマテリア姉妹は良い子じゃなくないか?」
「いやいや、あいつらは純粋なだけだろ」
漸雷が隣に座る。
「で?」
「は?」
「は?じゃねぇよ。そんな考え込んでなんでもないとは言わせないぞ?」
.....お前は何者なんだよ。そんなに俺はわかりやすいか?
「それを言ってお前になにか出来るのか?」
「先輩として一言なら言ってやれると思うぞ」
「先輩としてってな....」
お互い笑う。何かおかしなことを言ったわけでもない何で漸雷が笑ったかもわからない。でも俺は心配してくれるやつがいるのが嬉しかった。だからだろうか?気が付けば口を開き話していたのだ。
「俺が本当に生きていいのか。生きる目的も理由もわからない俺が.....だからって死にたいとかっていう訳じゃないぞ?でも....こう...なんかピンとくるものが無くて」
「あぁー.....やっぱりそうかぁ....そうだなぁ........うん。昔話をしてあげよう」
「なんだよ?急に俺は昔話で喜ぶほど子供じゃない」
「まぁまぁ、良いから聞いてくれ、最初の部分だけだからそんなに時間かからない」
漸雷は月を見上げて話を続ける。昔を懐かしむような雰囲気を出しているその姿は美しいがどこか悲しそうに見えた。
「時代は少し遡る。これは出来損ないの神姫とそのマスターである少年の話しだ」
____________________________________________
その少年は一人暮らしでな一人の時のが多かった。
家族は他界、親戚に頼ることもできなくて.....もう限界だったんだろうな。
ある日、学校をさぼってあてもなく歩いていた。適当に歩いていたからか気が付いたら路地裏に入ってしまっていて迷ってしまったんだ。
すると、奥の方から音がして誰かいるのか?と思った少年はそっちに行ってみた。
そこには神姫が一体。それがさっき言った出来損ないの神姫だ。
彼女は少年を見ると警戒し銃で威嚇した。その姿はかつての自分を思い出したのだろう。だから彼女を救おうとした。
初めは警戒していた彼女は徐々に警戒を薄めていき少年と共に暮らすことになった。
少年は彼女と関わり思い詰めることも無くなった。おかげで話す友達もできて孤独じゃなくなったんだ。
彼女の方は警戒することは無くなったがどこかの誰かさんみたいに思い詰めた様子だった。
それを察知した少年は彼女へのお礼の為に色々教えたんだ。
そしてある日、彼女は少年に聞いた。
「何故俺はここに居ていいのだろうか?」
と、彼女が何故そんなことに悩んでいたのか。今になってはわからない。でもこれだけは言えた。
「君が何故ここに居るかは自分が引き取ったからだ。勝手に居なくなったら許さない」
そう言われた時の彼女の顔はわからない。でも「なんだそれ」とか言いながら笑ってたと思う。
____________________________________________
「.....まぁ、そんな話でしたとさ。おしまい」
「随分と話を斬ったな....で?何が言いたいんだ?」
まったくわからない。というか話が急すぎるんだよ。最初の部分いるか?最後の部分だけ言えばいいだけじゃん.....いや、多分話を短くするのに慣れていないというか下手なだけか?それとも伝えたいことを俺が理解できてないだけか?
「えぇ...わからなかったのか。まぁ簡単なことで、考えすぎないで誰かに頼れば少しは楽になれるだろうってことを言いたかっただけだよ」
そう言って屋上から出ていった。
漸雷って本当に何者なんだろうか?FAガールって割には大人びてるし、俺に色々アドバイスをくれるし....俺と同じだったりするか?どうだろう...確信もないから聞くことは出来ないけど
というか頼れれば俺も頼りたいわっ!!
一体、漸雷は何者なのか!?
それが明らかになるのは終盤(....何話後になるか)
それに敵が決まっていない今ストーリーはより進まなくなる!
この小説はギャグ路線に変更できるのか!?主人公は立ち直れるのか!?
次回もきっとシリアスが待っている。