お父さんになったら部屋にサーヴァントが来るようになったんだが 作:きりがる
イベントあらかた終えて何気ない呼符単発で水着ジャンヌが来てくれたことにより、リリィは居ないけど、夢の(大人)ジャンヌハーレムができました。白黒水着、実に眼福。
ついでにようこそ運試し10連で来てくれたBBちゃん。デカイ(確信)
そしてようこそ、リアル不幸…運を使い切ったと翌日に悟った。
それは置いといて。
ピンクの髪はこの子です。感想で預言者が複数人居たけど、女性サーヴァントの中にためらいなく入れてくるあたり、同類なんだなぁ、と。類友類友。
この作品の一話の中心は主にヒロインになるはずなのに…ヒロイン? ああ、なんだ、問題ないじゃないか。
書けば出ると聞いて。
書いた。
単発。
出た(驚愕)
君はまさしく私のヒロインだった…!
静謐に手を離してもらうことを諦めながらベッド方向に向かうと、小さな影が突っ込んできて腹部に衝撃が加わる。慣れ親しんだ暖かさと衝撃は、娘となったジャックのだと瞬時にわかった。
「おとうさん…ごめんなさい……」
「別にプラモぐらいならいいって。直しておくから問題ない」
涙を流し俺の腹部を濡らすジャックを慰めるように頭を優しく撫でる。ゆっくりと安心させるように撫でれば、きゅっと力を入れて抱きしめ、顔を擦り付けてくるジャック。ああ、なんて可愛いんだろう…とても癒やされるでございますねぇ。
それにしても、ついに俺の部屋にやってくるサーヴァント三人が集合してしまった。別に静謐とジャックだけなら問題ないのだが、ここにダヴィンチちゃんまで入ってくるとなれば、絶対に面倒くさいことこの上ない。そう簡単に言いふらす人じゃないだろうけど、好奇心強いしな。
ほら、こっちをみて滅茶苦茶目をキラキラさせている。なんなの? 何にそんなに反応してんの? なにかキラキラさせるようなことあったか? MVPとった?
「ダヴィンチちゃん…なんでそんなに見てるんだよ」
「いやいや! だって君、さっき毒の塊みたいな静謐のハサンと手をつないで、しかも見たこともない魔法陣を展開して空間から出現したんだよ!? なんだいあれ!? 空間転移? 別の魔術? なんで毒が効かないの? ねぇ、どういうことなのさ!」
「五月蝿い唾飛んでる近いし離れろ!」
「むぐぅ…」
「おっと、悪いね。それで、どういうことなのかな!? 私、気になります!」
「近いっつってんだろ!!」
とっさに静謐を離し、悪いねとか言いながら離れたくせにもう一度鼻先が触れ合うほどにまで近寄ってくる変態を掴み、ベッドの方に放り投げる。その豊満な胸と俺に挟まれていたジャックが空気を求めて顔を上げ、ぷはぁと可愛らしい顔を見せる。ああ、可愛いんじゃ~。違う、そうじゃない。
「はぁ…ジャック、紅茶入れてくれないか?」
「うん、いいよ!」
「静謐は好きにしてくれていいけど…「なら散らばっているものを集めますね」……いいのか? ならお願いしようか」
「わかりました」
「ダヴィンチちゃんはステイ」
「わん!とでも言えばいいのかな?」
「ハウス!」
「拒否るぜ!」
随分とノリがいいな。プラモは魔法で集めて直そうと思ったが、静謐が集めてくれると言ったので任せた。
キラキラしている視線にため息を吐いて俺は自分の人を駄目にするソファーに沈み込む。もともとゲームをしようとしていたんだから、俺はこれからゲーム三昧を実行する。
テレビとゲーム本体の電源を入れ、コントローラーを手に画面を見つめる。今日はFPSの気分なのでCODシリーズのどれかでもしようかね。
よーし、やるかぁ!と気合を入れたところで待ったをかけられる。全く持って無粋である。
「ちょっと質問に答えてよ! ねぇ、さっきのはなんだったのさ!?」
「うるせぇなぁ…毒に対する完全耐性があって、魔法陣を通して転移できる転移魔法を使えるだけだ。はい、説明終了」
「転移魔法だって!? そうか、さっきの一瞬で現れたのも転移魔法とかいうのか…魔術じゃなくて魔法だと言ったのは? 違いは…」
なんかダヴィンチちゃんのせいでいろいろ考えていたのに気が抜けて説明が適当なことになってしまった。しかもダヴィンチちゃんは一人で何やら納得している。俺のことについては静謐とジャックには話しているが、ダヴィンチちゃんは色々と質問とかしてきてうるさそうだから話すの面倒くさいと考えていたんだが…。
武装を選択しながらソファに身を深く沈めてため息をつく。それと同時に静謐が壊れたプラモを持ってきてくれた。どうやら棚の上に乗せていたから結構散らばっていたらしく、小さなパーツを集めるのに苦労したっぽい。
「多分、これで全部だと思います……なかったらごめんなさい」
「あー、別に細かいのはいいさ。ある程度ありゃ修復可能だから」
申し訳なさそうにする静謐に礼を言いながら頭を撫でてやり、それからプラモに手をかざす。自分でパーツを作って直すのもいいのだが、今回は時間が勿体無いので魔法を使うことにする。
『魔法スキル、時間遡行を発動。対象の時間を損傷前まで戻します。ちなみに集められた中で夕立改二の頭と三番砲塔がありませんでした』
爆発でもしちゃったの? ぽいぬの頭もまたどっかいったの!?
掌の先に魔法陣が展開され、ナビの声と共に壊れていたプラモ達が時間を巻き戻して壊れる前まで戻っていく。何故か時間のズレていた時計の針を戻しただけで得た時属性魔法。うん、まぁ、本当にどんなことをきっかけにスキルや魔法を得るのかは、未だ俺にもわからん。
「おぉ、戻ってる…アルンさんはこんな事もできるんですね」
「まぁな。お前ら相手に出来るか分からんが静謐も若返りたいならその年代まで戻してやろうか?」
「いえ、今は貴方が見てくれる、この私でいいです……」
苦笑しながらそう冗談めかして言ってやると、静謐は小さく首を振って静かに微笑みながら、ソファに身を沈めている俺の頬に頬を擦り付けてくる。無自覚にこういう事を言い、遠慮なしにその魅力的すぎる身体をくっつけてくるのでこちらも赤くなるのは耐えられない。
「おとうさん、紅茶ー」
「おー、サンキューな」
ジャックが入れてくれた紅茶を貰い、画面の中で敵兵をヘッドショットしながら一口飲む。やっぱ自分で入れるのよりも人に入れてもらったほうが美味く感じるな。ジャックが入れてくれたということもあるんだろうけど。
静謐もジャックから紅茶を受け取ることで俺から離れる。代わりにジャックが俺の腹の上に乗ってくる。
「ジャック、重いぞ…」
「だめ…?」
「いや、いいけどな」
鼻先をくすぐるジャックの髪から逃げるように顔をズラして画面を見る。おっと、プラモも邪魔になるから片付けて置かないと。
使ってない指から魔力を使った糸である魔力糸を伸ばしてプラモを持ち上げ、指をくいと動かせばプラモが元あった場所に戻って立つ。実はこの魔力糸というのは便利なものでな、遠くにあるものでも自分の手足のように操って動かすことが出来る。
今みたいにソファにいると動きたくないという欲求は抑えられない。普通に面倒くさいよな? ほら、あれだ、炬燵に入ったら抜け出したくないあれと同じである。冬の炬燵から出たくない欲求はもはや人間の三大欲求に付け加えて四大欲求と言っても過言ではない。食欲、睡眠欲、性欲、コタツムリ欲。抗えないその魅力はドラゴンをも魅了する!
それにしても、先程からダヴィンチちゃんが静かだが、どうした?
「ダヴィンチちゃん、どした?」
「……………ねぇ、アルン君。さっきさ、時間を巻き戻したってこと?」
「ああ、そうだが……魔力糸は別だけど」
もうダヴィンチちゃんには隠しても無駄だろうし、何気なしに答えてしまったが大丈夫だよな? 実験動物扱いされないよな? そうなれば最大限の抵抗はさせてもらう。後頭部のたんこぶは覚悟してもらわねば。
いざとなったら名状しがたいバールのようなもので頭吹き飛ばして時間巻き戻して記憶を飛ばすしかない。助けて、超能力者!
「もしかしてだけどさ……時間を操作できるのかな?」
「まぁ…」
「ということは、他にも魔法を…!?」
「ああ…」
その瞬間、俺の上に寝転んでいたジャックが一瞬で消え去り、代わりに違うデカいものがのしかかる。画面見えないしゲームができないし自キャラが死ぬ…!
何だと思えば案の定、ダヴィンチちゃんだし! どうもジャックを放り投げて代わりに馬乗りになってきたようだ。丁度下半身…骨盤周囲の腰部にのしかかる感じで、我が息子が潰れそうだが上に乗る柔らかな感触に違う意味で死にそうになる。
金属質の冷たい片手を俺の胸において動けなくし、もう片方は俺の頬に添えている。近すぎる顔に熱い吐息が顔の下半分を襲い、もはや互いの息を交換しているかのような距離で……
「ねぇ……もっと色々私に教えてくれないかい?」
内容は違うのにその妖艶さはとても危ないものだった…。
◇ ◇ ◇
翌日、俺は夜通しダヴィンチちゃんに攻められて(質問)絞り尽くされた(情報)。もうまじで疲れた…後半になればもはや俺が何を言っているのかすらわからないほどには疲れた…。
疲れて眠い身体に鞭打って仕事をこなす。俺達の部署が終わらせた書類を詰め込んだ、眼の前が見えないほどに積んだダンボールを倉庫に運ぶ作業で、フラフラと歩きながらも器用に落とさないように運ぶ。中は全て書類であり、紙というのは一枚が軽くても重なれば滅茶苦茶重いのは知っているだろう。それでも運べるのは怪力スキルのおかげである。
今の俺にとっては重さなど感じさせない…からなのか、余計にフラフラするが落としてないので無問題。
さて、問題は別に眠いことでもなければ、持っているもののことではない。
いつからだろうか。俺が仕事をしているときには感じなかったが、外に出るたびに視線は感じていた。
……ついこの前も同じような体験をした気がする。どこぞの誰かが俺のことを気になってストーキングしていたあの一件。デジャヴかな? 最近のカルデアのブームはストーキングなのか。そんなの静謐だけでいい。
スキルによる気配察知では確かに一人、俺の後ろについてきているやつが居る。ためしに本当に俺のことを見ているのかと思って、スキル視界ジャックを使って見ればずっと俺のことを見ているではないか。ははーん、さては俺のことを付け回す屍人さんだな? 恥ずかしがり屋さんめ、俺の聖剣で倒してあげるから出てきなさい。
「うわわ、落としちゃう…!」
違った。曲がり角でちらりと横目で見てみれば、先程から一人のサーヴァントらしきとんでもないピンク髪の美少女が俺のことを尾行していた。隠れる気があるのかは知らんが、めっちゃバレバレだけども。以前つけていたダヴィンチちゃんよりも下手くそだわ。
ピンクの髪を大きな三つ編みにし、ニーソとガーターが素晴らしく、所々に装備を身につけた忙しない彼女。おや? この姿も一瞬だがつい最近見た気がするな。
『鑑定結果より、シャルルマーニュ十二勇士、アストルフォと断定。数日ほど前に召喚されたばかりであり、男性です』
「……は?」
今、ナビさんがなにやらとんでもないことを言った気がする。
『男性です』
「男…?」
『はい』
「Man?」
『はい』
「彼?」
『はい』
「リアルガチで?」
『リアルガチです』
「……………。…………マジか」
誰にも聞こえないくらいの声でナビさんに聞いてみれば、本当に彼女は彼だという…え、マジか。マジで女の子にしか見えないのにち○こ付いてんのか。こんなに可愛い子が女の子のはずがないのか。マジか。
…………マジかー。
まあいいか()。俺、男の娘もいける罪深い男だし。いや、リアルは流石に無理だけど、ここまでリアルを越えたリアルだとなんかもう一周回ってオッケーって…もうホモでいいや…。
ないけども。マッスルマッスルゥな筋肉ムキムキマッチョマンの変態は流石に無理だろJK。
「あ…」
「あっ!」
あまりの衝撃の事実に足元が疎かになり、躓いてダンボールを落としてしまった。つまり、中の書類がぶちまけられてしまったということで……
廊下一面は紙の海により真っ白という名の絶望。まさしく
死ねる…。
「嘘やん……嘘だと言ってよバーニィ……誰かタスケテ…」
静謐、ジャック、助けてくれ…がくりと膝をついて絶望に浸る。あれかな、大きなことしたYouTuberとかも片付けが面倒臭すぎて絶望とかに浸るのかな? 俺ならソロだと絶対に絶望。
そんな時、俺の肩に誰かが手を置く。振り返ってみれば、女ではなく男だったストーカーが。
「助けを聞いたよ。もう大丈夫! 僕が助けてあげるから、一緒に頑張ろう!」
「…………アリガトウゴザイマス」
とても男には見えない素晴らしい笑みを浮かべながらそう言うが、俺の顔は死んでいただろう。心境は、原因が何を言うか、である。
同僚に書類だと言われて渡された大きな段ボール。中身は大切なものだから扱いには注意しろよと強面の顔を更に怖くして言いつけた彼。
そこまで鬼気迫る顔で言われれば、自分は見てはいけない機密事項なのだろうかと考えてしまう。運び場所はなんとその同僚の部屋だった。
同僚の彼は部屋に置いていたまとめ終わった書類入のダンボールを持ってきたはずだったのに、別のものと間違えてしまったのだ。
それも仕方ないだろう。つい最近、ダヴィンチちゃんが部屋に訪問するというドッキリのようなイベントがあったのは記憶に新しい。
そのダンボールは、同僚の彼が速攻でしまったものが入っていたのだ。
だが、同僚が必死に大切に扱えと言い、中は見るなと言ってもう一つの方のダンボールを持ってきてくれと更に頼み、上司に呼ばれていたためダッシュで消えていった。余程、大切な物に違いない。
だけども、今回必要だったのはもう一つのダンボールの方だった、ということだろう。
しかし、押し付けられたアルンはと言えば、とある人物の事によるショックでダンボールを落としてしまったではないか。
「嘘やん……嘘だと言ってよバーニィ……誰かタスケテ…」
何百という紙を整理して片付けるのか…と絶望に涙し、落ちた物に目を向け――固まった。
一方、彼の助けてコールを耳にしたアストルフォは助けてあげなきゃ!と隠れていたところから身を晒してアルンのもとへと躍り出て、宣言する。
「助けを聞いたよ。もう大丈夫! 僕が助けてあげるから、一緒に頑張……ろ……う……………ぇ?」
元気良く出た彼?だったが、落ちているものを目にして同じように固まってしまった。
二人がそこで目にしたものとは…!!
「「ナニコレ…」」
幼女がアイスを舐めている表紙、セーラー服の少女が恥ずかしそうに服を脱ごうとしている表紙、高校生くらいの水着姿の少女が胸を強調している表紙、女性が下着姿で大きく股を開いている表紙。
それだけではない。美男子が見つめ合い抱き合っている表紙、ムキムキの男が絡み合っている表紙にパンツなレスリング物もある。
しかも、まだ。老爺と老婆の表紙、熟女と言うには熟しすぎた女性の表紙、顔面偏差値が低すぎる女性の表紙やふくよかすぎるまるまるとした体型の女性がうつっている表紙まで。
下から上まで、美から醜まで幅広い範囲の薄い本が散らばっていた。
「こ、これ……君の?」
「いや、同僚が代わりに運べって……」
「そ、そう………凄いね…」
「凄いな…」
ストライクゾーンの幅が広すぎて、どこに投げてもストライクが取れるほど。
業が深すぎる。二人には、もう、どうすることもできなかった。
やがて、駆けつけた同僚がその現場を見て、絶望と羞恥を混ぜた汚い顔で泣きながら拾い集めていた。彼の恥ずかしさと絶望感は相当なものだろう。彼にとっては人類滅亡よりも絶望だったに違いない。まだ母親にKENZENなERO本を整理される方が良かっただろう。
奇妙な体験をしたアストルフォとアルンの間に、謎の友情が生まれたのは言うまでもない。
この事がカルデアに広まるかどうか。彼(同僚)の受難は始まったばかりである。
―――絶対に続かない謎の友情END―――
※この話はフィクションです。無難を求めたため私及び周囲の人物、趣味嗜好とは一切関係ありません。