グレーの冒険 〈PIPE DREAM〉   作:DOFO
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書き方は童話風です。なので長ったらしい文章です。


第三話「夢物語」

 昔々、あるところに少女が住んでいました。名前はカルミーシア、周りからはキャルと呼ばれていました。村人からは元気で素直な少女、お手伝いをよくしてくれる子、と評判がよかったです。

 村も平穏でのんびりと過ごしてたある日、村の子供達が何やら集会をしていました。何事かと、キャルも集会に向かいました。話しの内容は近くの森に肝試しに行こうと言う話しでした。森の奥からは呻き声が聞こえ、森に迷った人を食べる悪魔が住むと噂になっているそうです。その真意を確かめようと大人の人には秘密にして行くそうです。キャルは面白そう!と思いお手伝いを終わらせて森へ向かいました。

 森へ行くと村の子供達が既に集まっています。出遅れた!と思ったキャルは直様、森の中へ入っていきました。森の中は日の光が射し込み、鳥の囀りが聞こえます。

 しばらく歩くと鳥の囀りとは違う音が聞こえました。よーく耳を耳を澄ますと叫び声のように聞こえます。すると前から村の子供達が必死になって走って来るではないですか。キャルには目をくれず森の外側へと。キャルは一人を捕まえ事情を聞きました。話しによれば、森の奥へと行くとおどろおどろしい声が聞こえたと言うことです。キャルはその子を解放し、森の奥へと進んでいきました。

 奥へ、奥へと進むにつれ、昼とは思えない暗さへと変わっていきました。すると何かが聞こえてきました。呻き声のような音で、子供達が言っていた声でしょうか。声のする方へと進むと森が開け、森の中にあるとは思えない程の大きなお花畑がありました。沢山の花々が咲き誇り、まるでおとぎ話に出てきそうな場所です。すると声はお花畑の中央にある大きな木にから聞えてきました。木まで行くと急に風が止み、なんと木から禍々しいオーラのようなものが見えているではないですか。少しづつオーラのようなものが固まり、まるで影で出来た人間の様になっていきました。

 

「我を眠りから覚ますのはだれだ!」

 

 キャルは危険と判断し直様、お腹にグーパンチを食らわせました。

 

 

 

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 …グーパンチ。

 グレーは急にぶっ飛んだ内容になった、と思っているとフィオがやって来ました。

 

「どう?なにか見つかった?」

 

 少し興味がある本があったと伝えました。

 

「よかったわ。あとね、これからちょっと用事が出来たの」

 

 グレーはお邪魔になるかと思い、本を借りてお家へ帰ることにしました。

 

「そう、じゃあ外まで見送るわ」

 

 フィオに見送られ、邸を離れたグレー。家に帰る前に一度、森の方へ寄ることにしました。

 

 

 

 道中、グレーはグレーの姉、セルイに会いました。身長は160cm程でホットパンツにTシャツという春先には少し寒そうな格好です。あっ、セルイっと声を掛けましたが

 

「……」

 

 じっと見つめるばかりでセルイは一言も発しません。いつもは一言余計なことを言いながら喋る筈なのにどうしたのでしょうか。グレーも、なんだか話しづらい空気です。しばらく二人が見つめあっているとセルイがポケットから指輪にチェーンを通したネックレスを取り出しました。

 

「これ、あげるわ。あと、友達と旅行へ行くからしばらくは家に居ないから」

 

 セルイはネックレスを渡し、何処かへと去って行きました。グレーは急にネックレスを渡されポカーンとしています。とりあえずネックレスをポケットに入れ、お花畑のある森へと向かいました。

 

 

 

 お花畑へ着いたグレー。夢について何かがわかると思い辺りを調べる事にしました。すると石で出来た塚があったのです。かなり古いもので、字が書かれていましたが霞んでいてよく読めません。他に手掛かりがないか調べましたが特に目新しい物はありませんでした。疲れたグレーはお家に帰って本の続きを読む事にしました。

 

 

 

 お家に着くとちょうど三時です。三時と言えばおやつの時間。グレーはお茶菓子を用意することにしました。今日のおやつはドーナツです。このドーナツはとても甘く、評判が良いドーナツで味はプレーンとチョコ、グレーの好物です。グレーはリビングでソファーに寝転がりながら、ドーナツを食べ、本の続きを読みました。

 

 

 

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 しばらく気絶していた影が起き上がりました。

 

「いきなり殴るのはダメでしょ!」

 

 キャルに向かって文句を言う影。キャルはそんな言い分を無視し、何故こんな所に居るのか尋ねました。影の言い分では昔、ライバル、白の魔女と勝負をし、三日三晩戦い続け、両者致命傷を受けたそうです。その時に封印され、この場所に留まっているということでした。

 

「白の魔女はどうしたかって?そりゃ力を使い切ってしまってぽっくりいったわ。だからこの勝負は我の勝ちなのだ!」

 

 しかし影も致命傷で封印から力を戻すまで時間がかかったそうです。そのあと長い長い昔話を聞かされました。

 

「なんといってもこの封印、力を分散させる働きを持っていてな、なかなか力が元に戻らないのだ。このまま封印され、死ぬまで一生を過ごすのは退屈でたまらん」

 

 他に封印から解放される方法がないか尋ねました。

 

「あるにはある。我と他の者との契約で身を移すということが出来ればいいのだがな。……そうだお主!我と契約しないか?契約をすればお主の願いをなんでも叶えてやろう!」

 

 キャルはあまり欲深くありませんでしたので契約は断りました。

 

「そんなこと言わずにな〜。人助けだと思って、ここは契約してくれないか?」

 

 人ではありませんが困っている人を助けなさいと親によく言われていたキャルは仕方なく契約をすることにしました。そしてキャルが望んだ願いは暴れない事でした。

 

「なんだ、そんな願いでいいのか。変わった奴だな。まあいい、ほれ、手を出せ。」

 

 キャルが手を出すと影が手を重ねました。すると突然手が光出し、大きな風が吹きました。蹌踉けそうになりながらも不思議と手は離れません。しばらくして風が止み

 

「ほれ、これで契約は成立じゃ。これで我もこの封印から解かれる!やっほーい!」

 

 とても嬉しそうにしている影。これから何処か行くのかと尋ねると

 

「何を言っておる、この封印から解かれただけで、お主と契約した以上、お主が死ぬまで我はお主とずっと居るのだぞ」

 

 と衝撃の事実を言い渡されました。キャルはショックを受け、少し落ち込みました。

 

「そう言えばお主の名前はなんだ?」

 

 カルミーシアと名乗りました。影にも同じ質問を投げ返しました。

 

「実はな、封印されてから名前を思い出せなくてなー。よし、お前さんとずっと居るからもう一人の自分ってことでアナザーと呼ぶかよい!」

 

 

 

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 グレーは何か引っ掛かりました。何処かで聞いた事のある名前でした。思い出そうにもなかなか思い出せなくて頭がスッキリしません。糖分を取って考えようとドーナツに手を寄せましたがドーナツがありませんでした。それどころかキャルの周りがお花畑になっているではありませんか。

 

「あら、やっと気付いたのね」

 

 目の前にはアナザーが居ました。その時、やっと思い出したのです。本に出てくる影と名前が一緒だったことに。尋ねました、アナザーに、本に出てくる影と同じ名前だと言うことを。

 

「偶然の一致じゃない?そんなことより今日は何して遊ぶ?」

 

 質問は直ぐに流され、今日は何で遊ぶかと聞かれました。グレーは偶然なのかな?と思いながらもあまり深く考えるのはやめようと思い、アナザーと遊ぶことにしました。今日はキャッチボールの気分です。

 

「キャッチボールね、分かったわ。」

 

 不思議と二人分のグローブとボールが現れました。まるでマジックでも見せられた気分です。

 

「私、キャッチボールするのは久しぶりだわ」

 

 誰かとキャッチボールをしたことがあるのかと聞きただすと

 

「何を言ってるの、あなたとやったじゃない。キャッチボール」

 

 あれ?そうだったかな?と思いながらも他愛のない会話をする二人。

 しばらくキャッチボールをしているとグレーはボールを取り損ねて森の方へとボールが転がって行きました。直ぐに取ってくると言い、ボールを追い掛け、森の中へと入るとそこにはクロドリが居ました。

 

「ん?あれ?君はひょっとして昨日のお嬢さんかい?」

 

 クロドリにペコりと挨拶をします。

 

「それにしても急にイメチェンしたからビックリだよ。髪も黒くて瞳も赤い、服装だって赤いし」

 

 グレーにはクロドリが何を言っているのかよく分かりません。

 

「ほら君の今の姿」

 

 クロドリは少し大きな鏡を出すとグレーに向けました。鏡を見てその姿にグレーは驚きました。そこに写っていたのは黒い髪、真っ赤な瞳、赤い服、まるでアナザーではありませんか。

 次の瞬間、光景が自分のリビングになりました。びっしょりとかいた汗、食べかけのドーナツ、飲みかけお茶、どうやらグレーは本を読んでいる最中に眠ってしまっていたようです。




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