ノゲノラが好きすぎて妄想が爆発したので突発的に書きました。
原作が難しい事もあり、マイペースでの投稿となるかと思いますが、温かい目で見守ってくれるとありがたいです。
――『都市伝説』。
それは一種の願望。世の中がこうあれば面白いという人々の願い。
しかし、ネットワーク社会として様々な映像や画像、噂がリアルタイムで飛び交うようになったこの世の中において、古い、昔からある様な都市伝説は
そんな世の中に突如として現れた……いや、産まれ出て来たというべきか。
新しい都市伝説は、聞いた人の心を躍らせるようなものだった。
『
しかし、残念な事にと言うべきか。調べて出てくるのはとあるライトノベル小説のみ。
それでもこのライトノベル小説を読み、影響を受けたものは少なくないらしく、あらゆるゲームやアプリのプレイヤー名に『
激増はしたがやはり二次元キャラのようにはいかず、黒星がいくつも付いているプレイヤーが当たり前となっていた。
■■■
「また負けた……。段々不毛な気がしてきたなぁ」
真っ暗な、スマフォの明かりだけが光る部屋の中で布団にくるまったまま何やらアプリを続ける女性が1人。
ついこの間まで大学生だった彼女は、卒業後も定職に就かず適当なバイトをこなしながらダラダラとした生活を送っていたのだが……。
暇つぶし、と友人に進められたライトノベル小説にどっぷりとハマり、果てには推しキャラまで作り、しかもその作品に影響されて今までやっていたアプリのアカウントを消し、無敗のまま頂上に登り詰めるという狂気としか思えない事を現在進行形で行っている。
全ては、そのドはまりした作品の中の設定にある異世界へ渡る方法を達成するため。
もちろん二次元の話であるし、それがこの現実世界において起こるとは思えない。
だが、一度目標を決めた彼女は誰が何と言おうと耳を貸さずに、一心不乱に注力した。
無課金で、無敗で、ランキングのトップに立つ。
すなわち『
いるかどうかすら定かではない遊技の神様に見つけて貰い、異世界へと渡る為に。
そんな決心から
スマフォの画面に表示されるのは、文字通り無敗の戦績でランキングトップに立つ彼女の操るアカウントで、『
「はー――、長かったー。けど達成感凄いー。何事も諦めないってのは本当に大事なのねー。……なんだっけ? 挫けぬ限り、そこに敗北はあり得ない♪」
ランキングトップをかけた最後の戦いが酷く長引いた、されども名勝負だった、という事もあり、彼女の頭を巡るエンドルフィンがもたらす幸福感に浸っている時であった。
ヴー、ヴー、ヴー
と、手に持つスマフォが振動し、メールが来た事を示す。
もう何年もの間使用していなかったメール機能。LINEやDiscord、果てはTwitter等々、メールが廃れる理由は多々あり、彼女もまたそういったアプリを活用していたからだ。
しかし、今更になってのメール機能。
震える手を操って、ずり落ちた眼鏡を指で押し上げながらメールアイコンに触れ、今しがた来たばかりのメール内容を確認すれば――。
【件名:『blank』へ】
【本文:そこまでして僕の世界に来たいのかい?】
そしてそのメールに添付されていた1つのURL。
紛れも無く、自分が夢見たそのメールは遊技の神に認められた証。
「しゃぁっ! 第一関門突破ぁっ!」
思わずガッツポーズを決めた彼女はしかし、URLに触れることなく一度深呼吸し自分を落ち着かせる。
そして、メールの送り主に
【本文:
即座に返って来たメールの内容は彼女にすら容易に想像できるものだった。
【本文:どこでそれを知ったのかな? いいよ。何で勝負するんだい?】
一瞬の戸惑いと、遊技の神として、また盟約を制定したものとして、先ほどのメールの内容を挑発と判断した神は、真正面からねじ伏せる事を選んだ。
それから彼女が提案したゲームを遊技の神が認め、また新しくURL付きのメールが届く。
しかし、
今度のメールの内容もまた、遊技の神への挑発。
【本文:私が勝ったら、願いを叶えて欲しい。【
【構わないよ。じゃあ僕は、今回のこのゲームを今後も僕が使う許可を貰うとしよう。【
メールで交わされた盟約に誓った賭け。
それを確認し、彼女はようやくURLに触れる。
スマフォの画面に出てきたのは何の変哲も無いチェス盤で、相手が黒、こちらが白。
遊技の神を自覚しているが故の後手であり、先手のミスがあって初めて引き分ける事の出来る黒は相手の自信の程を表していた。が、それは通常のチェスに限った話。今回の
初手で中央のポーンを進めた彼女の手から、神との遊技が始まった。
ご愛読ありがとうございました。
今後もゆったりペースで更新していけたらなーと思います。