blank page   作:瀧音静

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巫女さんと勝負すると言ったなあれh(ry

おっかしーなー。バトルに入れると思ったんだけどなー。

この流れで流石に次回もバトルしません。
なんて事にはならないと思いますので、気長にお待ちくだされば……。




多造構築(プルペッシー)

 風呂上り。ベッドに腰を掛け、髪を櫛で()かしているカイ。

当然の事ながら自分の髪では無く、膝の上に座らせた、未だ女体化実行中のプラムの髪を。であるが。

 

 そんなカイの前には、呆れ顔で二人を見下ろす巫女が居て。

いつ声を掛けようかと考えあぐねていると。

 

「ところで巫女さん? 私に何か用があるんじゃない?」

「用も無いのにここまで来んよ。そないに暇やあらへんし」

「じゃあさっさと要件を言いやがればいいんですぅ。待て。なんて誰も言ってない事ですしぃ」

「この状況を普通に受け入れとるあんたにちぃと困惑しとったんや」

 

 ため息すら出ない。と首を横に振る巫女に、カイは隠す事無くド直球な質問を投げる。

 

「いのさんが伝えて来た事に関する裏取り。でしょ? 聞きたい事って」

「何ですぅ? そのすっごく気になってしまう内容はぁ。――カイ様ぁ♪ 僕、ずっと傍にいてもいいですぅ?」

「普通に邪魔なんやけどな。ま、ええわ。単刀直入に聞くで? どこから手に入れたん?」

 

 カイの胸に後頭部を擦りつけ、あからさまに甘えるプラムを無視し、巫女もカイに習い単刀直入に問う。

 

「手に入れるも何も、知ってた。ただそれだけ」

「よう分からんな。人間種(イマニティ)と違うん? 未来視の魔法なんて使えると思えへんのやけど」

 

 困惑したように首を傾げて見せて。苦笑いを浮かべる巫女は、その表情とは裏腹に自分の持てる最高速で脳を回転させていた。知ってた。という単語から、未来視の魔法の可能性に辿り着き、カマをかける意味も込めてその可能性を口にする。

 

 反応さえ見ればどのような返答をしようが絞り込める。そう踏んだ巫女は――しかし。

 

「未来視じゃなくて、確定事項? なんて言うんだろ。別の次元の観測者……的な?」

「えぇと、一応フォローを入れときますけどぉ。カイ様はぁ、ある程度先までは全て把握しているみたいですぅ。どこまでなのか、どのくらい先までなのかは教えてくれませんけどぉ」

「んん~? ……ほんまに人類種(イマニティ)なん? 納得出来へんのやけど」

 

 カイとプラム。両名の心音等は特に変化無く。嘘偽り無い言葉だという事が巫女を混乱せしめていた。

 

「空や白と一緒で異世界人。この説明忘れてた――テヘペロ☆」

「……うちを馬鹿にしとるん? そない大事な事、はよ言いや。なんや無駄に考えてもうたわ」

「そもそも未来視の魔法なんて有る筈無いですぅ。そんなの使えるんでしたらぁ、とっくに種のコマを独占されてますぅ」

「せやね。んで、あんたが知ってるんは納得いったわ。……何企んどるん?」

「何だと思う? 聞きたいなら――いや。言いふらされたくなかったら私にゲーム吹っ掛けるしか無いね」

 

 これ以上に無いほど瞳を輝かせ、顔の前で手を合わせて上目遣いでカイを見上げるプラムと。

内心拳を握りしめる巫女。だが、彼女の手札は一枚のみ。

 

「はいはい。思い通りにしたるわ。盟約に誓ったゲームを申し込むわ。……これでええやろ?」

「どうも、巫女さん。じゃあ勝負内容は陬雀(すうじゃん)で――」

「はいぃっ!? ちょ、カイ様ぁ? 僕そのゲーム、ルールすら知らないんですけどぉ。……大丈夫なんですぅ?」

 

 カイが巫女からの挑戦を受けて指定したゲームは、まさかの東部連合の伝統遊技であり。

触れる機会が無いゲームの為、ルールすら知らぬ。ときっぱり言い切り慌てるプラムに、カイは満面の笑みを向けて。

 

「大丈夫! 私も知らないから!」

 

 と元気に右手をサムズアップし笑顔を向けるカイ。

全く大丈夫では無いのだが、それでもプラムはそれだけで落ち着いて。

 

「ま、まぁ。――勝てるんなら別にいいですけどぉ」

 

 巫女が思わず顔をしかめるような事を呟き、こめかみ部分を指で掻いた。

 

「もちろんルールとかは少しいじくるけどね?」

「ほんならうちもルールに口挟ませてもらうえ?」

「どうぞどうぞ。大体予想は出来るけどね」

「ほうけ。んならルールは後回しに、先にお互いの要求だけ言わへん? ルール決めに時間掛かりそうやし」

「時間掛けさせたい。が正解でしょ? 日の出まであとどれくらいだろうね?」

 

 プラムがまともに活動出来なくなる日中に勝負をしたい巫女だが。あっさりとカイに看破されて。

しっかりと警戒したうえで、要求を口にする。

 

「うちからの要求は、あんたが知っとる情報の提供。ほんで、うち以外へのその情報の伝達の禁止や」

「おーけーおーけー。じゃあ私からは、東部連合のとある場所への立ち入り許可。並びにその場所への魔法設置の許可。で」

 

 巫女の要求に、知ってた。と言わんばかりに反応したカイと。

カイの要求に冷や汗を垂らした巫女とは何が違うのか。

 

 いや、カイの要求を聞いて反応してしまった存在がもう一人。

 

「その要求ってぇ、思いっきり間者のソレなんですけどぉ……実は森精種(エルフ)の息がかかってました。なんて言いませんよねぇ?」

「? 何で? そう聞こえた?」

「いや、考えてもみぃや。東部連合(ねろ)とる種族で魔法言うたら、そこしかあらへんで?」

「別に深い意味は無いんだけどなぁ。完全に私の娯楽の為だし」

「娯楽の為とこの世界での情報アドを取る為の要求がぁ、対等であるとは思えないんですけどぉ」

 

 そこまで変な事を言ったのか? という態度のカイに、プラムと巫女は双方違った反応を示した。

片方は勿体無い。そして片方は疑わしい。である。

 

「うちはまぁ、その要求でかまへんけど。あんたはうちの要求でええのん? ……あ、ほんまに娯楽目的でのみ受け付けるんやで?」

「オールオッケー。要求に異議なーし。んじゃルールを詰めていきますか」

 

 保険までかけて要求を認めた巫女に対し、カイはあっけらかんと要求を呑む。

 

 げんなりした顔で腕の中でぐったりするプラムを尻目に、カイと巫女はこれから戦う為のルールを練るのだった。




さぁて、皆様をお待たせしない為に巫女さんに勝つ勝負方法考えなきゃ←

……頑張ります。(いの戦の難産を思い出しながら)
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