俺が、張角だっ!!   作:井坂 環世

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2週間ぶりだぜよ!遅くなりました^^;


第6話 甘藷 Let's cooking!

第6話 甘藷 Let’s cooking!!

 

「ようやく、ここまできた・・・・・・!!」

 

目の前の成果を眼にして呟いたその内容。これまでのことを鑑みてみてもやっぱり「ようやく」という気持ちが出てくるのは抑えられなかった。

 

決して平らな道ではなかった。簡単な道ではなかった。茨の道と言って相違なかった。

 

一歩進んでは転んで。1つの成功のために10は失敗して。そうして進んではまた困難にぶつかって。そんなことの連続だった。

 

涙を流したのも1回や2回ではきかなかった。誰にも見えないところで1人涙を流すことが増えていった。

 

あの時思い描いた夢。その夢はまだ叶わなくて。挫折ばかりで諦めかけていた。そんな夢への途中に今もいるけれど。ようやく1区切り、という所まで漕ぎ着けた。

 

そして、今。そんな成果が目の前にあるのだ。これで感慨深くなるな、と言うほうが無理というものだった。

 

「ようやく、ようやくだ・・・・・・!!」

 

そう、ようやく・・・・・・

 

 

 

 

 

「食べても次の耕作への種芋が余るくらいの量のサツマイモの栽培に成功した・・・・・・!!」

 

本当に、本当に長い3年間だったぜ・・・・・・。目の前に好物の芋があるのに増やすためには食うのを我慢しなければならない。マジにこれほど困難な闘いがあるとはな・・・・・・。

 

だが!俺はその戦いに勝ったんだ!芋を食べたいという欲求に勝ち!芋を増産することに成功した!これほど自分に忍耐力があるとは思わなかったぜ。

 

1年目は苗を生やす適温となるための苗床を作る。その条件を探ることが困難を極めた・・・・・・。何個もの種芋が駄目になり、むしろ植える前よりも芋の数が減ったくらいだった・・・・・・。

 

2年目は苗を生やすことは上手くいった。だが、その苗を植えて芋が出来るのを待っていた時に油断をしてしまった・・・・・・。結果半分ほどの芋が病気となってしまい、多少しか芋を増やすことが出来なかった。

 

そしてこの3年目!これまで得た情報とノウハウをフルに活用し、失敗という失敗もなく大きく芋を増産することに成功した!

 

既に焼酎は作り始めている。そして目の前にはそれでも余った芋たちだ。既に種芋にする分は別枠で確保してあるために目の前の芋は食べてしまっても何ら問題はない。

 

そう、つまりは。

 

「芋!食わずにはいられないっ!」

 

 

 

チャララチャチャチャ♪

 

チャララチャチャチャ♪

 

チャララチャチャチャチャチャチャチャッチャッチャ♪

 

キョーイーの1時間クッキング

 

 

 

「さて、本日のキョーイー1時間クッキングでは、サツマイモのお菓子の定番!ということで、スイートポテトを作っていきたいと思います。用意していただく材料は↓に書いてある通り」

 

サツマイモ 400~430グラム(大体大きいの1本くらい)

 

バター 30グラム

 

グラニュー糖 60グラム

 

牛乳 大さじ4

 

バニラエッセンス 適量(大体数滴)

 

塩 少々

 

卵黄 1個

 

卵黄(つや付け用) 1個

 

「今回グラニュー糖は流石に用意出来なかったので、蜂蜜で代用したいと思います。残念・・・・・・。また、バニラエッセンスもバニラを発見できなかったので無いです・・・・・・」

 

ちなみに、牛乳とバターについては牛を家畜として飼っている家が村にあったので、その家から牛乳を買わしていただきました。バターを作るのはしんどかったぜぇ。

 

「さて、まずは芋の下ごしらえから」

 

芋の皮を剥き、大体1センチくらいの幅になるように輪切りにしていきます。これは茹でやすいようにするためなので、大きさはそこまで神経質になって揃えなくてもOK。どうせ後で潰しますので。

 

「切り終えたサツマイモは水にしばらくさらしていてください」

 

しばらく、って何分だよ!って人もいるかもしれませんが、暫くは暫くです。その間にバターやグラニュー糖を量っておいたり、使い終わった包丁を洗っておいたり。あるいは卵黄を白身と分けておいても可。そんな作業をやっている間くらいでいいでしょう。

 

水にさらし終えたら、次は茹でます。

 

鍋で湯を沸騰させておき、そこにサツマイモを投入!

 

「竹串を刺した時に、すっと通るようになっていたら茹ではOK」

 

サツマイモをフライパンに上げて、温かいうちに潰していきます。

 

「結構細かくなるように潰していきましょう。大きな塊が残らないように」

 

潰し終えたら次はバターと練り合わせていきます。

 

「バターの塊がなくなるまで錬り練りしましょう。ねるねるね~るね」

 

バターを練り終えたら、グラニュー糖と牛乳と塩少々を投入します。この時に混ぜ合わせながら弱火にかけておきます。

 

「フライパンに上げておいたのはこの為ですね。火にかけるのは牛乳とグラニュー糖と塩少々をいれたタイミングでですよー」

 

弱火にかけながら混ぜ合わせていきます。水分を蒸発させながらしっかりと混ぜ合わせていきましょう。

 

「モッタリとするようになったらOK。モッタリとは木ベラで持ち上げて下を向けたときに落ちないくらいですかね」

 

混ぜ合わせた芋をチョイと摘まんで口へと運んでみる。うん。美味い。正直このままでも食べられるけども・・・・・・。

 

「まぁ、まだ完成ではないので我慢です」

 

この状態で暫くおいておき、荒熱を取り除きます。

 

荒熱を取り除いたら、ここで卵黄とバニラエッセンスをいれ、混ぜ合わせます。そうするとバニラのいい香りがフワリと立ち上がってきて・・・・・・。もうたまらん!って感じになりますよ。

 

「まぁ、バニラエッセンスは無いんですがね!」

 

さて、いよいよ最終工程。自分の好きな形に整えます。そうしたらその上に卵黄を塗っていきましょう。別にハケが無くてもスプーンとかでも塗れますよ。

 

つや用の卵黄を塗ったら焼きに入ります。180℃に暖めておいたオーブンで。オー・・・ブン・・・・・・で。

 

「オーブン、ないじゃん・・・・・・」

 

し、しまったあああぁぁぁぁーーーーーー!!ついうっかりオーブンの存在を忘れていた!!完全にあると思い込んでしまっていた!!

 

「こ、ここまで来て諦めなければいけないというのか?」

 

か、神は何故俺にここまでの試練を与えるというのか・・・・・・!?ここまで来て焼けないなんて画竜点睛を欠くにも程がある!!

 

何か、何かないのか?何かで代用できないか?

 

「竈を今から作っていたら時間が掛かりすぎる・・・・・・。第一ちゃんと焼けるようになる竈を作れるかどうかも怪しい・・・・・・。」

 

ここまで来て諦められるか!

 

俺の脳内の情報を隅から隅まで検索しろ。自らの知識から生かせそうなものを探り当てろ。人生は準備不足の連続だって某焼き鳥先生の師匠だって言っていたじゃぁないか。自分の手札の中から利用できるものを探し出すんだ・・・・・・!!

 

と、そこにきて俺の頭に閃光が走った。まさしく閃きというものだったのだろう。

 

「そうだ・・・・・・!あれなら使えるかもしれない・・・・・・」

 

そうと分かれば早速調達してこなければ!!

 

 

――少女?調達中――

 

 

30分後。家へと帰ってきた俺は無事目的のものを手に入れることが出来ていた。

 

そんな俺が持っているのは竹である。比較的細めの竹だ。

 

まぁ、何故竹を取ってきたかというと、竹輪のように、或いはバウムクーヘンのようにしてスイートポテトを焼き上げようとしたんだ。それしか思いつかなかった。

 

と、いう訳でサツマイモを潰したやつを竹(きちんと綺麗に洗ったよ?)の上に巻き付け?ていった

 

そして先っちょをV字型の枝の上に乗せ、反対側を俺が持つ。ちょうどスイートポテトに火が当るように調節して準備完了!

 

「本来は、180℃に暖めたオーブンで20分ほど焼いてくださいね~」

 

焦げ付かないように、満遍なく火が通るように竹を回していく。気分は肉をこんがりと焼くハンターだ。

 

チャラララ♪チャラララ♪

 

チャッチャチャ♪チャチャチャ♪

 

チャッチャチャ♪チャチャチャ♪

 

チャララッ♪チャララッ♪チャララッ♪チャララ♪チャチャチャチャッチャ♪

 

「上手に焼けました~~!!」

 

包丁を使ってスイートポテトを剥がして皿の上に乗せる。バニラエッセンスを使ってないので香りは弱いが、それでもサツマイモを焼いたいい匂いが漂ってきた。

 

「もう辛抱たまらん!いただきます!!」

 

箸を使って一欠けらを口に含む。そうして口の中に広がったのは懐かしくも優しい甘さ。蜂蜜を使ったり等色々代用しているせいか、本来の味とは多少は違うけど。それでもスイートポテトといえる範疇だった。

 

「美味い、美味いなぁ・・・・・・」

 

洋菓子店で食べるようなものじゃなくて。自分で作った安っぽい味だったけど。それでもとても美味しくて。懐かしい味だった。

 

だから、だろう。

 

「あいつら、何してるかなぁ・・・・・・」

 

不意に、前世(むかし)のことを思い出した。

 

スイートポテト。俺が初めて食ったのは学校の家庭科実習だった。その時に食べたサツマイモの味が子供ながらにとても美味しく感じられて。そこから芋好きになっていったんだ。

 

その後で自分でも作ってみたりして。他の芋料理にも手を出し始めて。芋って何なんだろうって気になって図書館で調べたりもした。

 

芋好きが高じて農大にも入って。それを友達に話したら「どんだけ芋好きなんだよ」って笑われたりしたっけ。

 

勉強も程ほどにやって。友達と遊んだり。飲みに行ったり。誰々が付き合ったぞ別れたぞって馬鹿話で盛り上がって。

 

そんな何でもないような生活をしていたのに。今では外史の住人だなんて。

 

「あぁ、クソッ。あんまり考えないようにしてたのに・・・・・・。最近涙腺緩くなり過ぎだろ」

 

目の前が滲んでいく。目頭が熱くなる。頬を伝っていくものがあるのが触覚で感じ取れた。それが口の中に入ったのだろう。口の中の甘さにしょっぱさが混じりこんだ。

 

かつての両親は何をしてるだろうか?友人は?悲しんでないだろうか?幸せに生きているだろうか。就職難だったから、きちんと生きていけてるかな。

 

そんな疑問が沸いてきて止まらなかった。けれど、本当は今までも出てきていたのだろう。無理矢理蓋をしていただけなんだ。その蓋が今外れたというだけの話。

 

「やめやめ!!こんなしけたこと考えてたら折角の芋が不味くなる」

 

口の中の芋を咀嚼する。けれど、口の中からしょっぱさがなくなることはなかった。

 

「美味い、美味いなぁ」

 

その後、料理(スイートポテト)は美味しくいただかせてもらいました。

 




ちなみに今回の話を書くために実際にスイートポテトを作ってみました。おいしかったです。





前回のネタから連想したネタ

秋蘭「悠久の試練よ、彼のものに宿れ」

凪「喰らえ、私達の最後の一矢(ファイナルショット)!!」

秋蘭&凪「千里飛翔弓(サンザンド・ブレイバー)!!」







更に連想したネタ

華雄「私の背後に立つんじゃねぇぇぇ!!」

華雄「武人に後退の2文字はねぇぇぇ!!」

華雄「死ぬか!消えるか!土下座してでも生き延びるのか!」

華雄「ブルァァァァァ!!」

華雄「計略なぞぉ、使ってんじゃねえええぇぇぇぇっっ!!!」
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