八百万な、この世界で   作:水混汁

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観光区“秋葉原”

「と、いうわけで付き合って」

「どういうわけだ」

 週に1度の休日、自室にて入学資料の漫画を読んでいるとサイボーグが襲来した。

「おっとボクとした事が。実はね、ある“観光区”の義体ショップにレアパーツが入荷したって情報があったんだ。ただ、異世界出身で観光名所を知らないし、1人で行くには寂しいから道連れが欲しいんだ」

「それで俺か」

 “観光区”とは、名前の通り海外国との交流を目的とした特別区だ。

 現在、各国家は異世界が齎す技術の流出を防ぐため、領土の大半は国民を除いて立ち入り禁止となっている。

 それでも交流を完全に断つ事は各国の本位ではない。

 元より有名観光地であった観光名所以外にも、首都近辺にも特別区を作って国家間の交流を図っていた。

 その立場ゆえに特別区では、時折海外の技術が紛れ込む事がある。

 今回のレアパーツについてもそうだろう。

「言っておくが、海外だけは行かんぞ」

 しかし、特別区というのは技術の流失やスパイに対する監視は厳しいが、“安全”かといえば違う。

 代表的な地域では米国のニューヨークだろうか。

 俺は絶対に行きたくはないが。

 なにせ近隣区域に“ゴッサム・シティ”と“ヘルサレムズ・ロット”が存在するのだ。

 前者は超人と超人が鎬を削り、後者は魑魅魍魎が住まうあっさり死ねるのに素直に死ねるのかが分からない異界の町だ。

 こんなバイオレンスな区域に囲まれた場所に好んで行きたいと思えるものか。

 自ら危険地帯に近づくような事はしたくない。

「“弾丸ライナー”に乗りたくないのもあるけど、ヒーローやヴィランがドンパチやってる場所とか危険が過ぎるからな」

 海外国との交流が制限されているのは、技術の流出の心配だけではない。

 物理的な障害もあるのだ。

 ある時から地海空のいずれにも魔物が発生してしまったからだ。

 海には海竜ラギアクルスを始めとした海王類が、空はリオレウスを始めとした飛竜種などと、危険が山盛りだ。

 前世の様な航空機でのんびり飛行では、飛竜に襲われ墜落は免れない。

 命からがら海に着水しても、今度は海王類に襲われる。

 こうして人類は人外魔境の環境に囲まれる事となったのだ。

 結界や防衛網を敷く事で対応できてはいるが、その領域を拡張するにはまだ暫く掛るだろう。

「流石に、義体化もしてない人間を誘わないって。あれって確か音速を軽く超えるって話でしょ。安全な方のワープゲートは話にならないほどバカ高いしね」

 そんな中、他国へ渡るには主に2つの方法に絞られる。

 一つは、安全で確実に他国へと渡れるワープゲート移動。

 その利便性や技術からアホみたいな利用料が掛る。

 ツアーを企画する旅行会社なら割引もあるが、個人での旅行だと一般家庭でも数年は溜める必要がある。

 そしてもう一つは、通常の旅客機並みの価格で地球の裏までを3時間程度で飛び抜ける“運送”だ。

 襲われるのなら捕まらなければいい。

 そんな理念によって各国が共同開発した移動装置、それが“弾丸ライナー”。

 名は体を現すという言葉を体現した通り、見た目は紛う事なく巨大な“弾丸”だ。

 慣性制御装置が搭載されているとはいえ、乗り心地は絶叫マシンを軽く凌駕する。

 あんな物に乗るのは義体化した人間かロボ、超人、そしてドMだけだ。

 そしてこれらの技術の開発によって行こうと思えばちょっとコンビニ感覚で海外を行き来ができてしまうのだ。

「それなら安心して、目的の店は国内の秋葉原だから」

「あー秋葉原か」

 昨今、秋葉原といえば萌えというイメージがあるが、電気街として発展した場所だ。

 この世界でも電気街としての意味合いが強く、また特別区内であるために各国からジャンクパーツ集まる貴重な場となっていた。

「ほら、そろそろ異界での校外学習が始まるでしょ。その時のために装備を増やしておきたいんだ」

「今持ってるのじゃ駄目なのか?」

 先日の模擬戦ではシールドとヒートマシンガンを使用していた。

 対戦相手の新米戦士君は見事な引き撃ちの結果、剣を振るうことなく保健室送りにされていた。

「ダメダメ。ヒートマシンガンの弾は炸裂弾薬だから高いんだよ? 実体剣(ブレード)もあるけど、授業に使うならもう少しコストが軽い装備を用意しないと赤字なんだよ」

 やれやれ、これだから素人は、とでも言いたげに肩を竦める。

 いや、器用にも程があるだろ。

「そういう訳だから付き合ってよ。昼飯奢るからさ」

「よし乗った」

 

          ○

 

 最寄の駅から乗り継ぎ、やってきました秋葉原。

「いやぁ、さすがは全国でもトップクラスの電気街“秋葉原”。自動人形にレプリロイドにヒューマギアとパーツを求めて大混雑。あ、メダロット発見」

 右も左も人外だらけ。

 一見すると人間にしか見えない者から非人間体までより取り見取りだ。

 普通の人間も居るには居るが、比率を見れば機械生命体の方に軍配が上がるだろう。

「で、肝心のジャンクショップって何所なんだ?」

「MAPによれば、ここから歩いて10分ってところかな。こっちだね」

 レイドの後に着いて歩き出す。

 前世でも何度かお世話になったが、大手チェーン店や老舗を除いて全く違う。

 カードショップもゲーセンもそれらがあった場所には別の店が存在し、全く別の場所に存在していたりする。

「ねぇ、ヒロ。あれって何?」

 過去の記憶を懐かしんでいるとレイドが何かを指差した。

 それは頭の上、一直線に伸びる高架橋だ。

 落下防止の半透明な壁に覆われたその道には、車一台走っていない。

「ああ、アレか。アレはな――」

「オラァ! どけどけぇ!! “ランナーウェイ”のお通りだぁ!!」

 説明は叫び声に掻き消された。

 そんな声と共にバイク集団が公道を駆け抜ける。

 違法改造されたパッシングとミュージックホーンによる合唱が辺りに響く。

「あ、アレって噂の暴走族!? 始めて見たよ!」

「絶滅危惧レベルでコッテコテの珍走団だな」

 テンションを上げるレイド。

 完全に観光気分であった。

 しかし、困った事になった。

 彼らはただ通り過ぎる事無く、周辺の公道を走り回る。

 信号無視や公道の逆走など道路交通法お構いなしだ。

 こんな状況では目的のジャンクショップに向かうのは危険が大きい。

「というかあのバイク、まさか……」

 大音量の騒音が響くほどに、その違和感は大きかった。

 エンジンの音がせず、甲高いファンが回るような音である事。

 その音は生前に聞き覚えのあるものだった。

「そこの暴走集団! 止まりなさい!」

 この暴走行為に警官がやって来たようだ。

 鋭角の目立つライトカバー、警察のシンボルである赤色灯はバイクのボディサイドとシートの後部に搭載されていた。

 多少の色が違うが、その車体にも酷く覚えがあった。

「班を二つに分け、牛馬班は迂回路から風尾班はこのまま連中を追跡しろ!」

 後から後からやって来る白バイク。

 それは普通のバイクではない、特殊な車両。

 大多数の人間が首を傾げるような機能が備え付けられているのだ。

 それが追いかける相手というのは必然的に――。

「隊長! 連中、止まる気配がありません! それどころか一般車両に対する危険行為も!」

 指示を出す為か一時停止した白バイク、通称“Dホイール”に隊員の一人が近づく。

「くっ、このままではヤツ等の思うがままか……」

 隊長と呼ばれた男は、隊員の報告に顔を顰める。

 そして一つの決断を示した。

「仕方ない……各員! ヤツ等をデュエルで拘束せよ!」

「了解! フィールド魔法《スピードワールド》セット、オン!」

 直後、公道の中央線に沿うようにホログラムの壁が浮かび上がる。

『当レーンはライディングデュエルが開始されます。一般車両は直ちに退避してください』

 周囲に響くアナウンス。

 それに合わせて一般車両が車線を変更する。

「レーンセレクション。使用可能な最適レーンをサーチ。デュエルレーン、セントラルに申請……Authoraization! 隊長、暴走集団のDホイール、全て補足しました!」

「よし、一般車両に注意しつつデュエルレーンに連れて行け。そこで一網打尽にする」

「ハッ、了解です」

『デュエルが開始されます。デュエルが開始されます。ルート上の一般車両は直ちに退避してください。繰り返します。デュエルが――』

 遠目にルート指定された道路が持ち上がっていく。

 あれは暴走集団を先程の高架橋に誘導するための機構だ。

 突然の出来事に騒然となる周囲。

 驚きはあれど、どちらかといえばショーが始まる期待によるものだ。

「え、何? 一体何が始まるの?」

 レイドは何が起きているのか分からないようだ。

 デュエルレーンの事も知らないから当然か。

「何ってそりゃアレだ――」

 スマートフォンを操作して一つの画面を見せる。

 そこには暴走集団の一人と白バイ隊の一人が並走している光景が映っていた。

「デュエルモンスターズだよ」

 

          ○

 

 そこは舗装された高架道路。

 道を遮る障害物は一切無く、ただ海へと真っ直ぐに伸びるレーン。

 並みの建物よりも高い位置に伸びる道は空に届きそうな錯覚さえ覚える。

 海へ続くハイウェイを2台のDホイールが駆ける。

 内、片方は至る所に改造が施された黒く巨大なDホイール。

 それに跨るのはパンクファッションに身を包むスキンヘッドの男だ。

 そのDホイールに見合う巨体は対峙する者に威圧感を与えるだろう。

「オイオイ、見覚えのある顔だと思ったらよぉ、この前コテンパンにされた雑魚じゃねぇか! 俺達に散々追い掛け回されてベソかかされたボウヤが今更何の用だぁ? お家に帰ってミルクでも飲んでな!」

 男は並走する白のDホイールの搭乗者に対し酷く罵る。

 対する白バイ隊員には怯えも動揺も無かった。

「……確かに、以前お前達“ランナーウェイ”には痛い目を見せられた。あの時のメンバーの何人かは今も病院の中だ。しかし、それは私達が弱かったからだ。そのザマがこれだ。結果としてお前達は勢力を拡大し、新勢力として台頭するまでに至ってしまった」

 淡々と語る言葉にあるのは強い後悔の念。

 自らの弱さと至らなさに対する怒りだ。

「お前達はやり過ぎた。もはや、ただの暴走集団では収まらない程に。だから私は……私達は今日、お前達を捕まえるために来た。そのために決闘者(デュエリスト)としての誇りを……信念を捨てた! 全てはお前達を捕まえ、罪を償わせるために!」

「ハッ! やれるモンならやってみろやぁ!! この泣き虫野郎がよぉ!!」

 両者は気炎を上げてDホイールの速度を上げた。

『ライディングデュエル、アクセラレーション!』

 共に叫ぶのは戦いの合図。

 その言葉に合わせて両者のDホイールも戦う準備に移行する。

『デュエルモードオン。オートパイロット、スタンバイ』

 速度やガソリンの残量を表示していた画面は切り替わる。

 映るのは縦に伸びる長方形がズラリと並ぶ画面。

 それは横7マスの前後2列の赤のフィールドであり、中央に2マスを挟んで向こう側にも同様の青のフィールドが並んでいた。

 画面の隅には自身と相手の顔写真があり、その横には『LP8000』という文字が刻まれていた。

「《スピードワールド》の効果は説明しなくても分かるな!」

 《スピードワールド》フィールド魔法

 このカードはカードの効果を受けず、フィールド魔法カードをセット及び発動できない。

 お互いのスタンバイフェイズ時に自分用スピードカウンターを1つ置く(最大12個まで)。

 自分用スピードカウンターを取り除く事で、以下の効果を発動する。

 以下の効果はそれぞれ1ターンに1度しか発動できない。

 ●4個:手札の「Sp(スピードスペル)魔法カード1枚につき、相手に800ポイントのダメージを与える。または自分フィールド上の表側表示モンスターすべての攻撃力をターン終了時まで300ポイントアップする。

 ●7個:自分のデッキからカード1枚ドローする。

 ●10個:フィールド上のカード1枚選んで破壊する。

「オイオイ、今更お行儀良くオベンキョウってか。……舐めてんじゃねぇぞ!」

 馬鹿にされたのかと顔を赤くして男は叫ぶ。

 その怒りに呼応するかのように画面横のランプが光る。

「……先行は俺だ!」

 男はDホイールの車体に備え付けられたカードポケットに目を向ける。

 そこには5枚のカードが差し込まれていた。

「チィ、手札が悪ぃ。俺は魔法(マジック)カード《闇の誘惑》を発動! 手札交換をさせてもらうぜ」

《闇の誘惑》通常魔法

 ①:自分はデッキから2枚ドローし、その後手札の闇属性モンスター1体を除外する。手札に闇属性モンスターが無い場合、手札を全て墓地へ送る。

「おいおい、またかよ。俺は闇属性の《異次元の偵察機》を除外する。そしてもう一度《闇の誘惑》を発動する!」

 男は緑色のカードをDホイールに読み込ませると設置された山札からカード2枚引き抜く。

 7枚に増えたカードの1枚を別のポケットに差し込むと、先程と同じ絵柄のカードをDホイールに読み込ませた。

 先と同様に引いた2枚のカードを一瞥すると男は笑みを浮かべる。

「オイ、泣き虫野郎。今度はベソかくだけじゃ済まねぇぞ。二度と病院から出れないようにしてやるよ!」

 男は嘲笑うが、白バイ隊員は何のリアクションも返さない。

「無視か……その強がりがどこまで続くか見物だぜ。――俺は《闇の誘惑》の効果によって闇属性の《異次元の哨戒機》を除外する。そしてぇ!」

 今度はオレンジ色のカードをDホイールに読み込ませる。

 するとそのカードの絵柄がDホイールの画面に映る。

 だが、それだけじゃない。

「俺はモンスターを通常召喚!」

 叫びに応えるように男のDホイールの傍に穴が開く。

 何も無い空中に開いた穴は光に満ちており奥は見えない。

 だが、何かがやってくるのは分かった。

 それは門であった。

「来い! 《召喚僧サモンプリースト》!」

 門を抜けて現れたのは一人の老人だ。

 体をすっぽりと包み込む紫のフード付きチャイナローブ。

 ローブから見えるのは青白い顔と目深に被ったフードから覗く赤い瞳だけだ。

 胡坐を掻いた体勢で宙に浮く彼はそのまま男のDホイールに並走する。

「《召喚僧サモンプリースト》は召喚・反転召喚に成功した時、守備表示になる。だが、関係ねぇ! 効果発動! 手札から魔法カード《幻影死槍》を墓地に送り、《終末の騎士》を山札(デッキ)から特殊召喚!」

 《召喚僧サモンプリースト》効果モンスター

 星4/闇属性/魔法使い族/攻 800/守1600

 ①:このカードが召喚・反転召喚に成功した場合に発動する。このカードを守備表示にする。

 ②:このカードがモンスターゾーンに存在する限り、このカードはリリースできない。

 ③:1ターンに1度、手札から魔法カード1枚を捨てて発動できる。デッキからレベル4モンスター1体を特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターはこのターン攻撃できない。

「これがお前を闇に誘うモンスターだ!」

 山札から飛び出た1枚のカードをDホイールに差し込む。

 するとまた光の門が開いて一つの人影が現れた。

 それは鎧を纏う騎士。

 かつては鮮やかな赤であっただろうマントはボロボロに千切れ、その色をくすませていた。

 鎧もまたくすんだ鈍色に陽光を反射する。

 それは数え切れない戦いを越えた騎士の果てであった。

 《終末の騎士》効果モンスター

 星4/闇属性/戦士族/攻1400/守1200

 ①:このカードが召喚・反転召喚・特殊召喚に成功した時に発動できる。デッキから闇属性モンスター1体を墓地へ送る。

「《終末の騎士》の効果! 召喚・反転召喚・特殊召喚に成功した時、デッキから闇属性モンスター1体を墓地へ送る! 俺は《サクリボー》を墓地に送るぜ!」

「墓地で真価を発揮する防御カード……っ」

 男が山札から伸びたカードをポケットに送る。

 《サクリボー》効果モンスター

 星1/闇属性/悪魔族/攻 300/守 200

 ①:このカードがリリースされた場合に発動する。自分はデッキから1枚ドローする。

 ②:自分のモンスターが戦闘で破壊される場合、代わりに墓地のこのカードを除外できる。

「それだけじゃないぜ! 俺は《召喚僧サモンプリースト》と《終末の騎士》でリンク召喚! 奔れ! 道理を圧殺するサーキット!」

 空に現れる光の門、その前に現れる四角い枠と四方と角に存在する三角の矢印。

 老人と騎士が光となって8つの内、左右斜め下2つの矢印を輝かせる。

「召喚条件は闇属性モンスター2体! 来い! リンク2、《見習い魔嬢》!」

 門と枠を突き抜け現れるのは白い羽を生やす赤毛の少女。

 箒に腰掛け、空を飛ぶ姿は魔女の見習いとしての姿だ。

 彼女を囲むように浮かぶリングには2つの矢印がその方向を指し示していた。

 《見習い魔嬢》リンク・効果モンスター

 リンク2/闇属性/魔法使い族/攻1400

 【リンクマーカー:左下/右下】

 闇属性モンスター2体

 このカード名の②の効果は1ターンに1度しか使用できない。

 ①:フィールドの闇属性モンスターの攻撃力・守備力は500アップし、光属性モンスターの攻撃力・守備力は400ダウンする。

 ②:このカードが戦闘・効果で破壊された場合、自分の墓地の闇属性モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを手札に加える。

「そして装備魔法《団結の力》を《見習い魔嬢》に装備させる!」

 《団結の力》装備魔法

 ①:装備モンスターの攻撃力・守備力は、自分フィールドの表側表示モンスターの数×800アップする。

「クッ、ククク。これで準備は整った」

「何?」

 突如意味ありげに笑う男に訝しむ白バイ隊員。

 その理由は直後に分かった。

「今、俺の墓地には闇属性モンスターが3体。そしてその条件のみ特殊召喚できる超レアカードが存在する事を知っているか?」

「まさか!」

「力のままに蹂躙しろ! 《ダーク・アームド・ドラゴン》を特殊召喚!」

 今までとは桁違いの大きさの光の門が開く。

 その門をこじ開けるかのように現れたのは黒い鎧を纏うドラゴン。

 鎧は大小様々な刃や棘が一体化しており、その攻撃性を現していた。

 《ダーク・アームド・ドラゴン》特殊召喚・効果モンスター

 星7/闇属性/ドラゴン族/攻2800/守1000

 このカードは通常召喚できない。

 自分の墓地の闇属性モンスターが3体の場合のみ特殊召喚できる。

 ①:自分の墓地から闇属性モンスター1体を除外し、フィールドのカード1枚を対象として発動できる。そのカードを破壊する。

「更にカードを2枚伏せ、そしてこのままエンドフェイズに移行だ!」

 Dホイールの前に伏せられたカードがその姿を現すが、直ぐに消えてしまう。」

「初手で攻撃力3000以上のモンスターを2体も召喚するとは……」

 男に付き従う2体のモンスター。

 それらから放たれる重圧に白バイ隊員の背中が冷たくなる。

「おいおい、こんな甘い展開で終る筈が無いだろうがっ! エンドフェイズに除外した《異次元の偵察機》と《異次元の哨戒機》の効果を発動する! こいつらは除外されたターンのエンドフェイズにフィールドに帰ってくる効果を持っている!」

 《異次元の偵察機》効果モンスター

 星2/闇属性/機械族/攻 800/守1200

 ①:このカードが除外されたターンのエンドフェイズに発動する。除外されているこのカードを攻撃表示で特殊召喚する(1ターンに1度のみ)。

 《異次元の哨戒機》効果モンスター

 星3/闇属性/機械族/攻1200/守 800

 このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できない。

 ①:このカードが除外されたターンのエンドフェイズに発動できる。自分の手札・フィールド・墓地のカード1枚を選んで除外し、このカードを攻撃表示で特殊召喚する。

「《哨戒機》は手札の《異次元の偵察機》を除外して特殊召喚する!」

 現れるのはSFチックな戦闘機。

 戦闘機の下部には傘を逆さまにしたような機械と球状の機械が接続されていた。

 直後、球状の機械が分離して自立行動を始める。

 どうやら親機と子機の関係であるようだが、それぞれが別の存在として独立しているようだ。

「更に! 《哨戒機》のコストで除外した《偵察機》も特殊召喚させてもらう。《偵察機》の効果はエンドフェイズ中に除外されても発動できるからな」

 瞬く間に男の周りは機械の群れができる。

「……《見習い魔嬢》の効果で攻撃力1300が2体、1700が1体、3300が1体そして《見習い魔嬢》自体の攻撃力は――」

 《見習い魔嬢》:攻撃力(1400+500)+(800×5)=5900

「ギャハハハ! あの《F・G・D(ファイブ・ゴッド・ドラゴン)》を越える攻撃力5900だ! 攻撃力を下げたかったら周りの《偵察機》でも破壊するこった! ま、《ダーク・アームド・ドラゴン》の効果コストに早変わりだがな!」

 男は笑う、自身の勝利を確信して。

 鬱陶しい羽虫であったが、全力で叩き潰す。

 その爽快感に勝るモノを男は知らない。

 ……フィールドに伏せたのは《聖なるバリア -ミラーフォース-》とブラフ兼返しのターンでトドメ用の《リミッター解除》。そして次のターン、例え場の魔法・罠が除去されようが、モンスターを守る保険は墓地にある。

《聖なるバリア -ミラーフォース-》通常罠

 ①:相手モンスターの攻撃宣言時に発動できる。相手フィールドの攻撃表示モンスターを全て破壊する。

《リミッター解除》速攻魔法

 ①:自分フィールドの全ての機械族モンスターの攻撃力は、ターン終了時まで倍になる。この効果が適用されているモンスターはこのターンのエンドフェイズに破壊される。

 ……更には攻撃力を削ぐ為に《偵察機》や《哨戒機》を狙おうが《聖バリ》で返り討ちだ。次の俺のターンが来れば《ダムド》の効果で相手の場を更地にして《リミ解》で攻撃力を上げての総攻撃、それで俺の勝ちだ!

 男は勝利を確信する。

「さぁ、お前のターンだ! ブルッちまったのなら降参(サレンダー)でもするんだな! 今なら安全にDホイールから降りれるぜ!」

 男は白バイ隊員に視線を向ける。

 恐怖で顔面蒼白になった表情を見るために。

「……テメェッ!」

「…………」

 しかし、隊員の視界に既に男は映っていなかった。

 

          ○

 

 暴走族 LP8000 手札0枚

 隊員  LP8000 手札5枚

 

          ○

 

「私のターン、ドロー。スタンバイ。この瞬間、スピードカウンターが1つ乗る」

 隊員は山札から引いたカードをカードポケットに差し込む。

「……我々は凶悪犯に対し特殊なデッキを使用することを許可されている」

「あぁ!? いきなり何だ?」

 唐突に語りだした隊員に男は怪訝そうに眉を顰める。

「通称“特殊追跡デッキ”と呼ばれるそれらには、現環境で禁止されたカードが投入されており、その使用を許可されている」

「なんだぁ? 《強欲な壺》でも使うってのか?」

 《強欲な壺》通常魔法(禁止カード)

 デッキからカードを2枚ドローする。

「違う、もっとおぞましいものだ」

「――ッ!?」

 隊員からの気迫に一瞬気圧される。

 それは勝利に飢える熱ではない。

 ただただ、冷たさしかなかった。

「私は手札からカードを一枚捨て《ツインツイスター》を発動する。捨てるのは《メカ・ハンター》、選択するのはお前の伏せカード2枚だ」

 《ツインツイスター》速攻魔法

 ①:手札を1枚捨て、フィールドの魔法・罠カードを2枚まで対象として発動できる。そのカードを破壊する。

「中々のレアカードを持ってるじゃねぇかよ!」

 隊員のDホイールの脇に緑色のカードが現れる。

 様々な物体が2つの竜巻によって巻き上げられる様子が描かれたカード。

 そこから吹き荒れる竜巻が男を襲う。

「クソッ!」

 伏せられていたカードが男を守るように壁になる。

 カードは竜巻から男を守る代わりに破砕音を奏でて破壊された。

「《聖なるバリア》に《リミッター解除》か」

 隊員はカードを破壊した瞬間、公開された情報を見逃さずに把握する。

「私は手札から《高等儀式術》を発動。このカードは儀式モンスターの召喚に必要な専用儀式カードの代用として扱う事ができる」

 《高等儀式術》儀式魔法

 儀式モンスターの降臨に必要。

 ①:レベルの合計が儀式召喚するモンスターと同じになるように、デッキから通常モンスターを墓地へ送り、手札から儀式モンスター1体を儀式召喚する。

「私は手札のレベル8の《終焉の王デミス》を指定し、デッキからレベル4の通常モンスターである《メカ・ハンター》を2枚墓地へ送る。そして――」

 蒼炎の火柱が次々と巻き上がる。

 火柱の数は8つ。

 それらが一つに交わり、一際巨大な火柱が天を焦がすかのように燃え上がる。

「今ここに汝の終焉を告げる! 儀式召喚! 降臨せよ、《終焉の王デミス》!」

 火柱が膨れたかと思えば弾けて掻き消える。

 残ったのは一つの巨体。

 巨大な斧を持ち、鎧を纏う髑髏の王。

 頭部から伸びる双角は悪魔の象徴であった。

「儀式モンスター? 中々渋い召喚方法だが、その攻撃力は2400。それじゃ俺の主力モンスターは倒せないぜ?」

「それはどうかな?」

「何だと?」

「《終焉の王デミス》にはライフポイントを支払う事で使用できる効果がある」

「ライフコスト効果だと!?」

 《終焉の王デミス》儀式・効果モンスター

 星8/闇属性/悪魔族/攻2400/守2000

 「エンド・オブ・ザ・ワールド」により降臨。

 ①:2000LPを払って発動できる。

 フィールドの他のカードを全て破壊する。

「ライフポイントを2000支払い、《終焉の王デミス》以外の場のカードを全て破壊する!」

隊員 LP8000→LP6000

「させるかよッ! 墓地の《幻影死槍》の効果! 墓地に存在するこのカードをゲームから取り除く事で破壊から身を守る!」

 永続魔法

 ①:このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、自分フィールドの「幻影騎士団」モンスターを対象とする相手の効果が発動する度に相手に500ダメージを与える。

 ②:自分フィールドの闇属性モンスターが戦闘または相手の効果で破壊される場合、代わりに墓地のこのカードを除外できる。

「ぐぅ――ッ」

 終焉の王が蒼炎の波を男のモンスター達に叩きつける。

 炎が襲う寸前、どこからともなく現れた怨霊達が壁となる。

 モンスター達に炎が襲う事は無かったが、防いだ際に飛んだ火の粉が《団結の力》を焼き尽くしてしまった。

「これでお前はライフポイントの払い損って訳だ! その効果には驚いたが、無駄な足掻きだったな!」

 ……念のための保険が効いたな。だが、魔法カードの《団結の力》は守れなかったか。まぁ、戦闘に入ろうが《サクリボー》で耐えられる範囲内だ。

 男は自分の戦術の正しさを確信する。

「なら、もう一度だ。私はライフポイントを支払い、《終焉の王デミス》効果を発動する」

隊員 LP6000→LP4000

「は?」

 その言葉の意味を理解する前に男のモンスター達は灰燼と化した。

「ばっ、馬鹿な!? 何故2回も使えるんだ! モンスターの効果は“1ターンに1度”だろ!?」

「その質問に答えるならば《終焉の王デミス》のカードテキストには“1ターンに1度”という記述は無い。つまり、ライフポイントさえあれば何度も発動する事が可能だ。この効果は基本的に1度使えば十分だからな、お前のように知らない人間も多い」

 男が確かめるように画面を操作し、カードテキストを確認する。

「……クソッ、マジかよ!? 仕方ねぇ、俺は《見習い魔嬢》が破壊された場合の効果で墓地から《終末の騎士》を回収する!」

 一瞬で盤面を引っくり返された事は悪夢としか思えなかった。

「だ、だが、そのモンスターの攻撃力じゃゲームエンドまで持ってはいけまい。勝負はこれからだ!」

「興奮しているところ悪いが、私はまだ通常召喚を行っていない。そして、お前に次のターンなんて無い」

 平坦な声で告げるのは勝利宣言。

 ありえない、という言葉が男の脳裏を駆け巡る。

 しかし、隊員の言葉はそう確信させるだけの何かがあった。

「私は《ブラック・ボンバー》を通常召喚」

 《ブラック・ボンバー》チューナー・効果モンスター

 星3/闇属性/機械族/攻 100/守1100

 このカードが召喚に成功した時、自分の墓地から機械族・闇属性・レベル4のモンスター1体を選択して表側守備表示で特殊召喚できる。

 この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化される。

「効果により墓地から特殊召喚するのは《メカ・ハンター》だ」

 《メカ・ハンター》通常モンスター

 星4/闇属性/機械族/攻1850/守 800

 機械王の命令で、ターゲットを捕まえるまで追いつづけるハンター。

「そしてレベル4《メカ・ハンター》にレベル3《ブラック・ボンバー》をチューニング!」

 《ブラック・ボンバー》はその身を3つの輪へと変化させ、その中に《メカ・ハンター》は身を投じる。

「我が身に眠る、心の闇よ! 黒き暴風となりて、全ての敵を打ち払わん!」

 そのまま《メカ・ハンター》は4つの光となり、そして一筋の閃光を放つ。

「シンクロ召喚! 現れろ! 《ダーク・ダイブ・ボンバー》!」

 《ダーク・ダイブ・ボンバー》シンクロ・効果モンスター

 星7/闇属性/機械族/攻2600/守1800

 チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上

 ①:自分フィールド上のモンスター1体をリリースして発動できる。リリースしたモンスターのレベル×200ポイントダメージを相手ライフに与える。

「シンクロ召喚だとぉ!?」

 閃光の中から現れたのは爆撃機を人型にしたオレンジ色のロボット。

 両肩のエンジンを唸らせ、隊員と並走する。

「さぁバトルフェイズだ。《終焉の王デミス》と《ダーク・ダイブ・ボンバー》で直接攻撃(ダイレクトアタック)!」

 2体のモンスターは斧とミサイルの波状攻撃が男に襲い掛かる。

 その凶行を防ぐモンスターは男の場には居ない。

「ぐぁああ――!!」

 暴走族 LP8000→5600→3000

 その衝撃にDホイールが蛇行するが、ハンドルを握りコントロールを取り戻す。

「な、中々のダメージだったが、まだライフポイントは残ってるぞ」

「何勘違いしているんだ…」

「何?」

「まだ私のターンは残っている。バトルフェイズを終了し、メインフェイズ2へ移行する」

 男にはその言葉が死刑宣告の様に聞こえてしまった。

「《ダーク・ダイブ・ボンバー》の効果を発動。《終焉の王デミス》をリリースする事でレベル掛ける200ダメージ、つまりは1600ダメージを与える」

 《終焉の王デミス》はその姿を1本のミサイルに変え、《ダーク・ダイブ・ボンバー》は男へ向けて射出する。

「ば、バーン効果持ちだとぉおお――!?」

 暴走族 LP3000→1400

「そしてこの効果に“1ターンに1度”という記述は無いし、効果の対象は自身に対しても選択可能だ」

「《ダーク・ダイブ・ボンバー》のレベルは7、という事は……う、嘘だ」

 自身の敗北を突き付けられた男は絶望に顔を歪める。

「残念ながらこれが現実だ。《ダーク・ダイブ・ボンバー》をリリース」

「や、止めて――」

 男が何かを言おうとするが、言葉は爆炎の中に燃え尽きた。

 LP1400→0

 もうもうと煙る黒煙の中から男のDホイールが姿を現す。

 意識を失った男を乗せたDホイールは自動運転にて路肩に停車した。

 隊員は男に近づくと手錠を掛ける。

 そしてDホイールの無線にて仲間と連絡を取る。

「こちら風尾。“ランナーウェイ”のリーダーを確保しました。このまま署まで牽引します」

 無線を切り、空を見上げる。

「先輩……俺、仇を討ちましたよ」

 呟いた言葉は風に舞って空に溶けた。

 

          ○

 

 ……なぁにこれぇ。

 スマホに映る光景に唖然とする。

「何これ、何これ! カッコイイ」

 様々なモンスターの登場に興奮するレイド。

 映像を見ながら解説をしていたので最低限のルールは分かる筈だ。

 逆に、ルールを詳しく知るこちらの身としては混乱するばかりだ。

「まさかの【デミスボンバー】……てか禁止カードだけじゃなくてエラッタ前のカードまで有りなのかよ……」

 《ダーク(Dark)ダイブ(Dive)ボンバー(Bomber)》、頭文字をもじってDDB。

 誰が(D)どう見ても(D)ぶっ壊れ(B)、と揶揄されたカード。

 その召喚の難易度、性能の高さ、効果の汎用性のどれもが高水準で、前世では発売から290日と1年経たずに禁止カードへと指定された曰くつき。

 6年近い年月を経て、カードテキストを正誤表(エラッタ)修正する事で無制限へと解除された。

 そこに当時猛威を振るっていた姿は無く、大幅な弱体化を受けていた。

 それでも尚、汎用性の高いカードと評価されているのだから恐ろしい。

「ねぇねぇ、これって他の組も見れるんでしょ? 見ても良い?」

「ああ、構わないぞ」

 スマホを操作して別の組のデュエルを映す。

 果たして、そのどれもが地獄であった。

「《暗黒のマンティコア》の効果で《暗黒のマンティコア》を墓地から特殊召喚。墓地からモンスターが特殊召喚したので《生還の宝札》の効果でカードを1枚ドロー……手札に《エクゾディア》が5枚揃って私の勝ちだ」

「1000ライフポイント支払い《混沌帝龍 -終焉の使者-》の効果発動。お互いの手札とフィールド上に存在する全てのカードを墓地に送り、その枚数掛ける300ポイント与える! 更に墓地に送られた《クリッター》の効果でデッキから《八汰烏》を手札に加え、そのまま召喚、バトルで直接攻撃(ダイレクトアタック)! 《八汰烏》が相手ライフにダメージを与えた時、次の相手のドローフェイズをスキップする!」

「ライフを1000ポイント払い《現世と冥界の逆転》を発動します。デッキと墓地のカードを入れ替えます。そのままターンエンド。……おや、デッキゾーンにカードがありませんね? ではドローできないので貴方の負けです」

「《馬頭鬼》の効果、自身を除外し《ファイア・ウォール・ドラゴン》を蘇生。フィールド魔法《アンデットワールド》の効果により、アンデット族となっているので送りつけた《精気を吸う骨の塔》の効果でデッキトップから2枚墓地へ送る。《ジャックポット7》が相手の効果により墓地に送られたので除外。これで除外された《ジャックポット7》が3枚揃ったことで私の勝ちだ」

「お前のスタンバイフェイズに(トラップ)カード《マジカル・エクスプロージョン》を2枚発動! 墓地には魔法カードが28枚、故に28掛けることの200で5600ダメージを2回! 吹き飛べぇ!」

「《マスドライバー》の効果で《粋カエル》をリリースして400ダメージ。墓地の《粋カエル》の効果により墓地の《鬼ガエル》を除外し《粋カエル》を墓地から特殊召喚。《マスドライバー》の効果で《粋カエル》をリリースして――」

 容赦が無いにも程がある。

 禁止カードやエラッタ修正前カードのオンパレードだ。

 それらは前世だけでなく、この世界でも規制と修正を受けていた。

 その上で彼らはそのカード群を使用しているわけだ。

「凶悪犯罪者にはリミットレギュレーションも無いのか。確実に逮捕するためとはいえ酷い光景だな」

 前世で慣れ親しんだ遊戯なだけに彼らの所業がどれほど酷いか理解してしまい、思わず遠い目をしてしまう。

「……権力ってやつか」

「ん? 何か言った?」

「いんや何にも」

 結果として暴走族の集団は1時間も経たない内に全員がお縄となった。

「いやぁ、ドラゴンやヒーローみたいなカッコイイのから魔女っ子みたいな可愛い娘までいっぱいで楽しかった!」

 牽引されるDホイールを横目にレイドはその感想を述べる。

「一応、言っておくけど、あのモンスター達を実体化させて使役する決闘者(デュエリスト)の冒険者も居るからな」

「え、そんな人居るの!?」

「居るんだよ。昔はサイコデュエリストとか言われてたみたいだけどな。てか同学年に居るぞ」

「嘘、気付かなかったよ……」

「今度から模擬戦の授業はしっかり見学しとけー? で、交通規制も解けたしジャンクショップに行こうぜ」

「あ、そうだった。待っててよ、ボクのパーツ!」

「ちょっ! 置いてくなって!」

 雑踏の中に2人は姿を消す。

 街はいつの間にか騒がしくも賑やかな人混みを取り戻していた。




突然のデュエル回ですが許してください。
他の方の小説を読む内に書きたくなってしまいました。

《スピードワールド》の効果はこの小説オリジナルの効果です。
イメージとしては《スピードワールド2》にデュエルリンクスの《ライディングデュエル》のルールをちょこっと混ぜただけです。
《スピード・ワールド-ネオ》だと味気なく感じてしまったんでこういう形にしました。
結局SPカウンターは使いませんでしたが。

最後の隊員達の使用デッキについては分かる人には分かると思います。
月並みな感想ですが、一部のデッキ構築については考えた人は本当に天才だと思います。
暴走族の初手の展開だけでも5回は修正を入れた自分じゃ、到底思いつかない領域です。
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