終焉ペレストロイカ   作:如月ライト

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兄妹のぬくもり

結局俺たちはあの後大騒ぎした。

満足いくまでご飯を食べたし笑いあった。

ケントがいつもみたいにバカなことをしてそれをマリナが制裁する。

相変わらずウサギはバカみたいなことを言ってたしキラはお肉ばっかり食べてるし。

ネムが歌おうとしてそれを控えめに止めるハルカ。

新参者二人もそれなりに馴染んできたようで楽しそうに話していた。

妹二人はというと…

「お兄ちゃん、あ~ん…」

「あ、ずるいですの!わたくしも…あ~ん」

「お、お前ら…どっちかしかくえねぇから…」

『あ~ん…!』

俺にひたすらあ~んさせていた…。

俺を取り合う妹戦争はまだまだ続いていたようで…

「あ!キョウヤなにあ~んされてるの!?私もやる~!」

そこにウサギも混ざってきた時には俺のライフは0に限りなく近い状態だった。

「ほら、キョウヤ…あ~ん…」

「あ、ウサギずるい!何お兄ちゃんにおっぱい押し当ててるの!?」

「ぐぬぬ…これはおっぱいがないわたくしたちへの宣戦布告ですのね…」

「おっぱいが無くてもお兄ちゃんはぎゅってして気持ちよかったらいいもんね!」

そうしてユキは俺の体にギュッとまとわりついてくる。

その時俺の鼓動が少し高鳴った。

多分それはユキの体の熱を感じたからだけではないだろう。

「あぁ!ずるいですのずるいですの!わたくしは…わたくしは…うぅ…なにもありませんの…」

今にも泣きだしそうなイリヤ。

俺は彼女の頭に手を置きそしてなでなで…

「ほら、お前にはこの綺麗な金髪があるんだから…」

するすると指の隙間をすり抜けていく金髪。

ふわっとシャンプーの香りだろうか?それとも女の子特有の香りなのか…とにかくいい匂いが漂ってきた。

それがオレの頭を刺激する。

「むぅ…キョウヤ!ウサギちゃんのおっぱいは!」

もにゅり…

身体に押し付けられたおっぱいがさらに形を歪めていく。

俺は3つの様々な刺激に押しつぶされそうになっていた。

「はは、キョウヤはモテモテだなぁ」

「羨ましいです~。マリナちゃんもモテモテになりたいです~」

いつもの二人は茶化したようにそう言っていた。

俺達は明日から戦争だというのさえ忘れて大いに盛り上がった。

これが最後の俺たちの思い出になるかもしれないから…。

 

そうしてオレたちはめいいっぱい盛り上がった後解散した。

俺は宴の熱気にあてられてクタクタだ。

少し重い足を引きずりながら部屋へと向かう。

そしてボフリとベットに飛び込んだ。

やっぱりベットは最高だ。

俺をやさしく出迎えてくれる。

それにしても…

「どうした、ユキ?まだ帰らないのか?」

「だって…眠れないんだもん…お兄ちゃんお願い…一緒に寝てほしいな?」

あぁ、だから俺の部屋にきたのか。

さっきの事もありすっかり聞き忘れていたぜ。

「ダメ…かな?」

くっ…上目遣いはやめろといつも言ってるだろ!

俺はそれに弱いんだよ…。

つぶらな妹の瞳がうるうると俺を見上げる。

俺は黙って頷くしかできなかった。

「あ、俺ちょっと着替えたいんだけど…」

「うん、いいじゃん着替えて」

「え~と…あっちむいててもらえると…」

さすがに妹の前で着換えるのはまだ恥ずかしいようで…。

「え?別にいいでしょ?私たち兄妹なんだから」

「兄妹だからって俺が恥ずかしいから…」

「何恥ずかしがってるの!男の子でしょ?ほら、着替えて着替えて!」

俺は有無を言わさずにユキに来ているものを全て剥がれてしまった…。

 

数分後…

ジャージに着替えた俺だが心には直るのが難しい傷がついてしまったことは言う必要もないだろう。

「はぁ…じゃあ寝よっか…」

「うん、そうだねお兄ちゃん!」

そうしてオレたちはベットにもぐりこんだ。

数分もすれば睡魔が襲ってくるだろう。

俺はそんな思いで瞳を閉じた。

が、数分後…俺を襲ったのは睡魔ではなかった。

「ふぇ…ひっく…グス…」

(これは…泣き声?もしかして…)

俺は瞳を開けて隣で眠るユキの方を見た。

案の定ユキは瞳に涙をいっぱい溜めてまるで子供のように泣きじゃくっていた。

「大丈夫か…ユキ…」

「ふえぇ…お兄ちゃぁん…グス…怖いよぉ…もうヤダよぉ…みんなと別れたくない…死にたくない…お兄ちゃんがいなくなっちゃうなんてヤダよぉ…!」

「ユキ…」

そうか…ユキも怖かったんだな…

アイツらと別れてしまうかもしれないことが…。

「お兄ちゃぁん…お兄ちゃぁん…どこにも行かないで…お兄ちゃぁん…!」

「大丈夫だ…俺はどこにも行かない…それにみんなも死なない…いや、俺が死なせない!」

俺はそう言って今にも潰れそうなユキの身体をぎゅっと抱きしめた。

口から出たそれは何の根拠もない。

ただの俺の戯言だ。

だが…それは俺の決意表明でもあった。

「ユキ…大丈夫…俺たちはみんなで帰ってくるんだ、ここに…必ず全員そろって生きて帰ってきて…またバカみたいに騒ぐんだ…」

「でも…でもぉ…」

「でもじゃない…俺が絶対に…ううん、俺達が絶対にそんなこと許さない…だから、ユキも頑張ろ?」

背中をさすりながら俺は優しく、けれど力強くユキに言った。

だんだんとユキの身体から震えが消えていく。

後に残るのはすぅすぅと気持ちよさそうな寝息だけだった。

泣き疲れたのか安心したのかわからない。

とにかくこの寝顔だけはこの先ずっと見ていたいと俺は思った。

「う~ん…お兄ちゃぁん…むにゃ…ありがと…」

「はは…どういたしまして」

俺は小さな妹の身体を守る様に眠りについた。

この先ずっと大切な妹を傷つけるものから必ず守ってやると誓いながら…。

 




「祝100話目です!」
「うぉっ!?…急にどうした?」
「だ~か~ら~…終焉ペレストロイカは今回で連載100話目なんです!」
「え!?マジ!?」
「マジです!」
「スゲェなぁ…もう100回目なんて…」
「でもマリナちゃんは納得いかないのです…」
「え?なんで?」
「むぅ…これだからケントはバカなのです…」
「いや…急に俺のことをバカって言われても…」
「ほんとうにわかんないです?」
「…うん」
「なんで記念すべき100話目がマリナちゃんとケントがイチャイチャする回じゃないんだってことです!」
「は!?」
「うぅ…マリナちゃんだってイチャイチャしたいんです~…ケントとイチャイチャしたいんですぅ…」
「マリナ…そこまで俺のことを…」
「べ、別にケントの事とか関係ないです?マリナちゃんもキョウヤみたいにイチャイチャしたいだけです」
「またまた~…照れることないだろ?」
「て、照れてないのです!」
「やっぱりマリナはかわいいなぁ…」
「黙るですこのくそケント!」
「…100話目でも結局殴るのな…」
「だってケントはこういうの好きです?」
「…どこか否定できない自分がいる…」
「ならもっと殴るです!マリナちゃんの日ごろの鬱憤をぶつけるです!」
「…ちょっ…痛い…痛いからぁぁぁ!」
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