終焉ペレストロイカ   作:如月ライト

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第29章「勃発したのは小さな戦争?」
首都到着


さて森を抜けた俺たちはそのままペガサスと別れを告げて首都へと入った。

さすがにペガサスとともに首都入りなんてことはできない。

「ここが…青の首都か…」

街へ入り俺たちは感嘆の声を漏らした。

なんせ人の波が激しいからだ。

そこらじゅうに人人人…。

そのどれもが笑顔に満ちていた。

今もどこかで戦っている奴らの事を知らないとでも言うように。

「しかし…こう簡単に入れるとはな…」

この街に入る中俺は一つの疑問にぶち当たっていた。

そう、首都だというのに部外者の俺たちを簡単に迎え入れたのだ。

正確に言えば検問などが無かったというべきか。

とにかく首都だというのにこの守りの薄さはなんだ?

「まぁ入れたんだしいいんじゃない?それより私疲れちゃったなぁ…お兄ちゃん、休憩できるところ探そう?」

でも俺たちにはやるべきことがあるし…

「センパイ、疲れてたら簡単な事でも失敗しちゃうかもですよ?」

「そうだぜ!俺休みたい!」

ついでキラとケントもそう言ってきた。

そうだな…情報収集もかねてここに滞在していたいな…。

さすがに何の情報も無く攻め落とすのは無理があるか…。

「よし分かった。宿を探そう」

「さっすがお兄ちゃん!よくわかってる!」

「はぁ…やっと休めるぜ…」

「ケントは休むことしか頭にないのです!?」

そうしてオレたち一行は宿を探すことに。

 

「おいおい…いっぱいってどういうことだよ…」

「団体様のご予約がありまして…3部屋しか空き部屋が残っていなくて…」

宿を探す俺たちだったがどうもうまくいかない。

最後の希望だったこの宿も3部屋しか空いていないようだ。

いや、3部屋空いてればいいほうだ。

他の宿なんて汚い部屋しか残ってなかったりめんどくさそうな客が泊まっていたりと散々だ。

ここは綺麗だしお客も人当たりがよさそうなご老人ばかりだ。

なのでどうしても泊まりたいのだが…3部屋か…

「お兄ちゃん、私ここでもいいと思うんだけど…泊まれるところは他にないんだし…」

「そうですわね…お兄様は何を気にしていられるかさっぱりですわ…泊まれるところがあるならさっさと泊まってしまうのが得策ですわよ」

妹二人の声に合わせて他の奴らもうなずく。

どうやらみなここでいいようだ。

「じゃあその3部屋貸してもらおうかな」

「はい、ごゆっくりどうぞ」

俺は宿主から鍵を預かり早速部屋へと向かう。

しかし俺の行く手を妹が遮った。

「ねぇお兄ちゃん?部屋わけはどうするの?私お兄ちゃんと一緒がいいなぁ…」

「あっ!ずるい!ウサギちゃんも!キョウヤと一緒の部屋がいいの!」

「ぬ、抜けがけは許しませんわよ!わたくしも!わたくしもお兄様と一緒に!」

「むぅ…私とお兄ちゃんのイチャラブタイムを邪魔する気!?」

「なにがイチャラブタイムよ!キョウヤは私とパフパフタイムするの!」

パフパフタイムって何だよ…

てか俺を取り合うなって…

俺の予定では男は男だけでまとまる予定だったんだけど…

言い出しにくい雰囲気だよなぁ…

「さてお兄様?あのバカ二人が言い争っているうちにお部屋にいきましょう?」

「抜けがけ禁止!お兄ちゃんもなについて行こうとしてるの!」

「…うるせぇ!お前ら全員俺の部屋だ!それでいいな!」

ついに我慢の限界を迎えた俺はそんな言葉を出していた。

言ってからはっとした俺だったがこいつらの目は本気だった。

まるで得物を見つけたタカのようだった。

ぎらぎらと光るその瞳に押されて撤回しようにもできない。

もし撤回しようものならおれは彼女たちの手で葬り去られてしまうだろう。

「お兄ちゃんと一緒のお部屋…ウサギもイリヤもじゃましないでね!」

いや、何を邪魔するんだよ、何を…

と、俺の服の袖がきゅっと引っ張られた。

「ん?キラ…?」

「せ、センパイ…私も一緒の部屋がいいな…」

「は?」

「そ、その…監視!そう、センパイを監視するの!センパイが女の子に囲まれて変な気をおこさないように監視するの!」

頬を少し朱に染めてキラは早口にそうまくしたてる。

監視されるほど俺って信用ないのかな…。

仮にも妹二人と幼女だし…。

手を出せば犯罪級だぜ?

「むっ…キョウヤ…さっき私のこと幼女って…こんなにおっぱいばいんばいんな幼女なんていないよ!」

「はいはい分かった分かった…」

「ねぇ…センパイ…ダメ、かな?」

「はぁ…分かったよ…お前も来たらいい…」

その言葉をきいたキラは小さくガッツポーズ。

遠くから氷のように冷たい視線が突き刺さっているが…気にしたら負けだ。

「じゃあマリナはケントと一緒がいいです!」

「おっ、俺もマリナと一緒がいいなぁって思ってたんだ」

「さっすがケントです!マリナちゃんと一緒がいいなんて…これでマリナは暇しなくて済むのです」

ニヤリとマリナが唇の端を釣り上げる。

「…キョウヤ…俺が死んだらちゃんと葬式あげてくれよ?」

オイオイ…。

ドタバタしながらも俺たちはやっとひと時の休息を手に入れたのだった。

 

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