「あぁ、キョウヤ!あんた明日のクラス模擬戦で私と戦って実力を証明しなさい!」
屋上を去ろうとするキョウヤにウサギは大声でそう言った。
その頬にはまだ赤みがさしていた。
「クラス模擬戦…?」
キョウヤは足を止めそこでウサギの言葉を聞くことにした。
「クラス模擬戦っていうのは…え~と、なんだっけ?どーんってなってバーンってなってズキューン!みたいな?」
さすがウサギだ、表現がバカすぎる。
「なるほど、全く分からん」
「むっか―!あんた私のこの説明でわからないっていうの!」
こんな説明じゃ誰もわからないのでユキに説明を促した。
「クラス模擬戦っていうのはね、クラス内でのトーナメント戦なんだ。3~4人のパーティを組んで勝ち進んでいくんだよ」
ユキは律儀にそう説明した。
「そうか、じゃあ俺がウサギのチームに勝ったらお前は俺に付き纏うな」
これはキョウヤとしては願ってもないチャンスであった。ここでウサギを倒せば平穏な学園ライフを満喫できるからだ。
「じゃあ私が勝ったらキョウヤは一生わたしの下僕ね!何でもしてもらうわよ!」
得意げな顔をして胸をそらしキョウヤを指差すウサギ。
その時その大きな胸が揺れたのを目にしたキョウヤはほんの2,3分前の出来事を思い出してしまった。
しかしすぐに首を振り雑念を飛ばすと冷静にウサギの言葉にツッコミを入れた。
「は?なんだよ、それ!?俺とお前の条件が全く釣り合ってないじゃねぇか!」
「男なんだからそんな細かいこと気にしない気にしな~い」
男だから気にするなっていうのは少し無茶だろとキョウヤは思った。
男だって気になるモノは気になるんだから、例えばむ、胸とか…。
キョウヤは一瞬そう思ったがそれを振り払うように頭を振った。
どうやら今さっきのことがキョウヤの中で渦巻いているようだ。
「ユキ!サクヤ呼んで来て!今すぐ作戦会議するよ」
サクヤ、それはこのストレンジ・ナイフの委員長である夜桜咲耶(ヨザクラ サクヤ)のことである。
ストレンジ・ナイフには様々な年齢の生徒が集まりそれをまとめるのがキョウヤと同い年の少女なのだから驚きである。
髪はクリーム色のショートカット、顔は少し凛々しい顔つき、身長は一般平均と同じぐらいだろう、胸は…まぁ並より少し位大きい。
(っていい加減胸から離れろよ、俺!)
「え?私ウサギと組まなくちゃダメなの?キョウヤと組みたかったんだけど…」
「問答無用!早く来る!」
と、ウサギは嫌がるユキを無理やり連れていく。
「ごめんね、キョウヤ。ちゃんとパーティメンバー見つけるんだよ~」
ウサギに連れていかれながらもユキはそう丁寧に忠告してくれたのだった。