終焉ペレストロイカ   作:如月ライト

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第32章「開戦の朝」
朝のドタバタ


「んっ…ふわぁ…」

窓から眩しい日差しが漏れこんでくる。

窓にできた隙間から入り込んだ朝の匂いが俺の鼻孔をくすぐる。

外ではチュンチュンと小鳥の鳴き声とにぎわう街の声。

もう朝か…

俺は上半身を起こして一伸び。

全身の筋を引き延ばして気合を入れる。

さて…今日も一日がんばるか…

(…ってまだ6時半か…起きるには早かったな…)

部屋に備え付けられた時計を見て俺はそう考える。

「むにゃ…お兄ちゃん…むにゃむにゃ…」

「ユキ…」

隣で眠っていたユキが俺の名前を呼ぶ。

起こしてしまったかと思ったがまだ夢の中らしい。

気持ちよさそうな顔ですぅすぅと寝息を立てている。

そんな無防備な表情を見ているとなんだかイタズラしたくなってくる。

「…えい」

ふにっと妹のほっぺに指を沈めてみる。

ふにふにっとしていてもちっとしていて弾力もあって…

まるでお餅を指で突いているみたいだ。

妹のほっぺはどうやら中毒性が高いらしく…俺はずっと指を離せないでいた。

「んにゅぅ…やぁ…お兄ちゃぁん…」

「!?」

と、また俺のことをよんだが…

「すぅすぅ…」

どうやら寝言だったらしい。

ヤベェ…起きたら何言われるか…

さすがに寝てる妹のほっぺをふにふにしてる兄貴ってのはな…

俺はユキのサラサラの髪をなでながらそう考えていた。

「…ちょ、ちょっとキョウヤ…な、なにしてるの…?」

と、後ろから声が。

「お、ウサギか。おはよう」

「あ…おはようキョウヤ!…ってそうじゃない!キョウヤ…その…ユキに何してるの…?」

「え?いや、ただほっぺふにふにって…」

「そ、それだけなの!?」

だいぶ大きな声でそう叫んだウサギ。

「ちょっと…声が大きいって…他の奴らも起きちまう…」

「んにゃ…?ん…?センパイ…?もう起きてるの…?」

「お兄様…?むにゃむにゃ…おはようございますですわ…」

やっぱりそうだったか…

他の奴らが起きちまった…

しかしユキはまだぐっすりなようで…

「え…?センパイ…?何…したの…?」

「そうですわ…お兄様…もしかしてほんとに…」

目覚めたそうそう俺のほうを見てまるで信じられないという表情を向けてくる二人。

ウサギにはほっぺふにふにを見られたから仕方ないとして…何で俺この二人に…?

「ねぇキョウヤ…その…服は…?」

「え…?」

俺は改めて自分の格好を見る。

(ホントだ…服着てない…なんだかスース―すると思ったら…気絶してから服着てなかったのか…)

「センパイ…?もしかしてほんとにしちゃったの…?前々からシスコンだとは思ってたけど実妹に…」

「お兄様はそんなにけだものだったとは…わたくし知りませんでしたの…」

いや、ちょっと待て…

「何で俺がそんな汚名を…」

「むにゃ…あ、お兄ちゃんおはよ~…」

と、そこで何も知らないユキがむにゃむにゃと起き上ってくる。

「ユキ!昨日こいつと何したの!?」

「なにって…お兄ちゃんと私は昨日ぎゅーってしあったんだよ~…ふわぁぁ…昨日のお兄ちゃんはカッコよくってあったかくって…むにゃむにゃ…幸せだったなぁ…」

まだ覚醒してない頭をぐらぐらと揺らしながらそう答えるユキ。

まああながち間違いではないが…

と、そこで俺の頭が一つの答えを導き出した。

同じベッドに男女一組、そのうち片方は裸、そしてもう片方の証言…

ここから導き出される答え…それは…

「やっぱり…キョウヤ…実の妹に手を出して…ねぇ…死んだ方がいいんじゃない…?」

「そうだよね…私も珍しくウサギちゃんの意見に賛成…センパイ…死んでくれません?」

「ですわね…わたくしたちを無視して一番手を出してはいけない実の妹に揺らいだんですから…死してなお許されないですわよ…?」

「うにゅ…?みんな何怒ってるの…?」

「それはユキとキョウヤがぎゅーってしたっていうから!」

「ぎゅーってしちゃダメなの…?なんで…?お兄ちゃんとぎゅーってなったら幸せで体全体がポカポカぁってして…とっても気持ちよくなれるのに…?それにぎゅーってしてくれてるときのお兄ちゃん、男らしくてとってもかっこよくって…ドキドキしちゃったなぁ…」

おいユキ…それ結構誤解を招くから…

「キョウヤ~…?」

「あ、ヤバ…」

次の瞬間には俺の意識はどこかへ飛んで行っていた。

「お、お兄ちゃん!?だ、大丈夫!?お兄ちゃん?お兄ちゃーん!」

最後に聞こえたのはそんな声だった…

 

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