終焉ペレストロイカ   作:如月ライト

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洞窟の中には

ヒカリに通されて俺たちは奥に入ったのだがそこにあった光景は驚きのモノだった。

俺はてっきり寝袋が数個転がっている程度だろうと思っていたのだが…

「なにこれテント!?それに小っちゃい机もあるし!」

「こっちにはお鍋があるです!カップめんまであるです!」

「テントの中みてみろよ!すっげぇあったかそうな毛布があるぜ!それに枕もあるし!」

あまりの設備の良さに皆驚きと興奮が隠せないようだ。

落ち着かなさそうにあたりをきょろきょろしてるし…

「でも…これってどうやって持ってきたんだろ?センパイも気になるよね?」

「あぁ、確かにな…」

「これはここに乗り込む前にそろえたモノなの」

得意げにそう答えるサクヤ、だが俺にはもう一つ疑問があった。

なぜこのような設備を用意できたのか?

まるでこの要塞の中に森があり洞穴もあるって知っているかのような…

俺達も突入するまで森があるなんて思いもしなかったし…

「お前らどうだ?案外住みやすいだろ?」

「あ、ユラ兄ちゃんお帰り!」

「そうだな…けど敵陣のど真ん中でこんな生活してるって…」

「敵が知ったらそりゃ驚くよな」

ナイトはけらけらと笑いながらそう言った。

「ん、んん~…ん?ここどこぉ…?」

「お、やっと起きたかウサギ」

「うにゃ?私どうしちゃったんだっけ…?」

俺の背中でずっと気を失ったウサギがようやく目を覚ました。

ぼぉっとした虚ろな瞳で周りを不思議そうに見ている。

ホント、こうしてると可愛いのになぁ…

「あ、おはようウサギちゃん!久しぶりだなぁ…相変わらず小っちゃいなぁ」

「うにゅぅ…キラ、やめてよぉ…」

「キラは私!そっちはお姉ちゃんだよ!」

「そうだよ~イツキだよ~うりうり~」

まだ寝ぼけているウサギの頬をむにむにといじるイツキ。

こいつってこんなキャラだっけ?

久しぶりにあったのでどんな奴だったか忘れてしまっていた。

「イツキ…?…え!?い、イツキなの!?ほ、本物!?もしかして私死んじゃった!?ここはあの世!?」

「お姉ちゃんは死んでないよ!」

べしっとチョップを食らわせるキラ。

まぁウサギはさっきまで寝てたんだしこの反応は普通だよな。

「それにしても…キラってイツキのことお姉ちゃんって呼んでたか?」

「それマリナちゃんも思ったです!マリナの記憶が正しかったらイツキって呼んでたです!」

「え!?」

それは確かに俺も思っていたところだ。

あの時は感動の再開ということで突っ込まなかったが今ならいいだろう。

「え、え~と…そ、そうだっけ?」

明らかに動揺しているキラ。

あんまりツッコまないほうがよかったのかと心配になってきた。

「キラってたま~に子供の時に戻っちゃうと気があるからそれじゃないかな?先輩たちの前では普通にしてても二人っきりだといっつもこんな感じだけどなぁ…」

「イツキ!」

あははと軽快に笑うイツキに少し頬を膨らませたキラ。

やっぱりこいつらは二人一緒にいないと落ち着かないな。

「へぇ…キラって案外おこちゃまです~」

「ま、マリナちゃんに言われたくないかも!」

「なっ!?マリナが子供ってことです?心外です!マリナちゃんは大人のれでぃーです!」

なんだかこうしてると昔(って言っても数か月前だが)に戻ってきた気がした。

今は戦争中だけどそれを忘れるぐらいの笑みが俺たちの間に広がっていた。

「おいおい、お前ら楽しむのはいいけどさ…ほら、あそこで固まってる新人君たち、どうする?」

「あ…」

ナイトが指をさしたそこにはマヨ達がぽかんとしてたっていた。

そう言えばこいつらの事は知らなかったんだよな。

「ねぇキョウヤ、それにあの子…敵なんじゃなかったの?」

サクヤはイリヤの事をきいてきた。

そうだよな、ちゃんと説明しないとな…

「よし!飯にするぞ!そこで自己紹介でもしようか!ユラ!用意頼んだ!」

「わかった」

こうして俺たちの再開祝いのパーティー兼新人の自己紹介タイムが始まった。

俺達は戦いに来ているのにそれを忘れるほどの笑顔が場を包み込んだのだった…

 

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