「あっちで一人倒したのか、あいつら意外とやるじゃねぇか」
「ちっ、早々とやられやがって。」
そう舌打ちをしたようだがすぐに顔を引き締めて飛びかかってくる。
これ以上この攻撃を食らい続ければいずれキョウヤの方が倒れてしまう。
どうにかして対処しようとするが対処法がない。
キョウヤは今回もまた隙を見つけて飛び退くことしかできなかった。
「キョウヤさん、そろそろ終わりにしましょう。そろそろ僕も疲れてきたしね」
そう言ったヨウは腰をかがめて自分の靴に触れる。すると靴から鋭利な刃が出てきたのである。
「隠し刃なんてな…案外古典的な方法なんだな」
キョウヤは苦笑いしながらそう言った。まだこれだけでは終わらないだろうとキョウヤの脳は警報を鳴らす。
ヨウは途端にキョウヤめがけて走り出し、そして大きく跳びあがった。
飛び上がりキョウヤの懐までもぐりこむと蹴りを含めた連続攻撃をお見舞いする。
靴に仕込まれていた刃のせいもあり相当なダメージが来る。キョウヤはまたも隙を見つけていったん退く。
「案外しぶといんですね。でも、次で決めます!」
ヨウはそう言い構える。
キョウヤは万事休すかと思い思考を巡らすのをやめた。しかし頭の中で言葉が響く。
この言葉のことが可能ならキョウヤは確実に勝てると確信した、しかしそれはほぼ不可能に近かった。
「これで終わりです!」
そう言ってヨウが突進してくる。キョウヤには手段を選んでいる暇はなかった。
キョウヤは腕を前に突き出し頭の中に響いた言葉を叫んだ。
「アイギス!」
するとキョウヤの目の前に魔法の盾が現れる。そう、それは間違いなくアイギスそのものだった。
「な…!?」
勢いを付け過ぎたヨウはアイギスに当たり勢いよく跳ね返る。その瞬間をキョウヤはのがさなかった。
剣を構えねらいを定める。
「キョウヤ、剣を上に掲げるのです!」
「え?お、おう」
突如マリナからかかった言葉の意味が分からなかったがとりあえず剣を上に掲げた。
するとその剣に炎が渦巻き始めたのだ。
マリナが例の魔法で炎を特殊な形状にしたようだ。
「これで威力アップです!早くとどめを刺しに行くですよ!」
「ありがとな、マリナ!」
キョウヤは勢いを付けまだ体制の整っていないヨウを炎を纏った剣で切り伏せる。
「これで終わりだ!」
勢いよく地面に打ち付けられたヨウはそのまま気を失った。
その瞬間試合終了の合図を告げるベルが鳴った。
キョウヤ達は初陣にして初勝利を収めたのであった。