少年の異世界戦記~ハイスクール D×D編~ 作:クロイツヴァルト
時は黒歌と白音を拾った少年、名は御坂戒翔。この少年が八歳の時の事。
「黒歌!お前はまたそんな恰好をして!」
「にゃはは、この格好の方が動き易いのにゃ!」
少年はとある理由により冥界に赴き賞金稼ぎをしていた。その中で家に戻ると悪魔である猫魈の黒歌が着物を着崩した状態でいた事に少年、戒翔が怒る。
「にゃ~、仕方ないのにゃ。それはそうと今、町はずれの山にある神社で不穏な動きを感じたのにゃ。」
「山奥の神社?ってぇと、姫島神社の事か。」
「そこの神社に魔力反応と複数の人間が集まって何かをしようとしているのにゃ。」
「・・・魔力反応、か。黒歌は白音と留守番をしていろ。ナハト」
『反応の特定は完了してる。後はその場に転移出来るよ。』
「それは重々。行くぞ!」
戒翔は光に包まれてその場から消える。
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-朱璃side-
「死ね!」
「お母さん!」
娘を明け渡せと言う人達の言葉を拒否した私に向けて刀が振るわれようとしたその時、私と剣を持った人の間に魔法陣が出現した事に同様して振るわれずにすむ。
「これは・・・」
「・・・おいおい、魔力反応を感じて来てみればなんだこれは?女子供に寄って集って」
「部外者が・・邪魔立てするのなら貴様も」
「身の程を知れ。痴れ者が!」
剣を振り翳した人が魔法陣から現れた子供に向けて剣を振るう。わたしは咄嗟で動こうとしたけれどそれよりもその子供・・朱乃よりも一つか二つ年下と思える子が一瞬でその人を殴り飛ばしていた。わたしはそれを理解する事が一瞬だけ遅れてしまう。
「・・・え?」
「くそッ!?餓鬼一人に手間取るな!一気に殺せ!」
「ッ!?そこの君、逃げなさい!私は良いからこの子だけでも連れて」
「バカを言うな。母親が子供を見ないでどうする?それにその子はアンタと離れたくないみたいだが?」
「朱乃・・」
少年の言葉に朱乃の方を向けば朱乃が瞳に涙をためて此方を見ていた。
「その子供は化物だ!堕天使との間に生まれた人間と堕天使の
この中でのリーダーらしき人が私とあの人の間に出来た朱乃の事を少年に明かす。その時、朱乃が暗い表情をする。母親として朱乃にこの様な表情をさせる自分が不甲斐無いと思ってしまう。しかし、少年はそれをあろう事か鼻で笑ってしまう。
「それがなんだ?俺の目の前にいるのは母親にしがみ付くか弱い少女しかいないぞ?」
「我々の邪魔をするな!魔術師隊やれ!」
それが勘に触ったのか男は魔術師の恰好をした人たちに指示を出す。その時、その人達の周囲に魔法陣が現れて攻撃に映ろうとしていた。
「
少年が何かを呟いた途端、集まっていた魔力が霧散し魔法陣が消える。その光景を見て我が目を疑っているとその現象に狼狽える人達を尻目に少年は瞬く間に集まっていた人達を倒して行く。
「・・・この程度か。」
「ば、化物か!?」
「俺は一応生物学上では人間なのだがな」
狼狽える男の言葉に苦笑しながら最後の一人を斃してから少年は此方を見る。金色の髪に血の様に紅い真紅の瞳、あどけなさがまだまだある子の顔だけれどその表情は戦うあの人と同じ戦士の表情をしていた。こんなに小さな子がこんな表情をしている事に私は困惑をする。
-朱璃sideout-
―戒翔side―
俺が転移して来てみると丁度、刀を振り下ろそうとしている男と少女を護るように庇っている女性との間に出てしまう。取り合えず喚き散らす馬鹿を叩き潰す。
呆気に取られている女性は一先ず置いといて周りを取り囲んでいる襲撃者と思われる者達をESPの力を使い無力化する。
「その子供は化物だ!堕天使との間に生まれた人間と堕天使の
なんかほざいているが黙らせるか・・・
「それがなんだ?俺の目の前にいるのは母親にしがみ付くか弱い少女しかいないぞ?」
俺がそう言えば相手側は俺も纏めて始末しようと後ろに控えていたローブの男たちが魔法・・いや、魔術を発動しようとしていた。
「【空間支配】」
俺が能力を使い相手の行動を制限すれば面白い位に狼狽える男達
「さて、これ以上やるのであれば俺もそれ相応の覚悟をしてもらうが?」
丁度、こっちに向かってそこそこ強い気配が高速で近づいて来るのを感じながら行動をする。
「くそッ!?こうなったら」
「こうなったらどうだと言うのだ?」
「ッ!?堕天使!?」
「アンタがこの少女の親父さんか?」
「あぁ、朱璃と朱乃を守ってくれてありがとう。感謝する」
「・・・混血はいつの世も虐げられるのだな」
「君は」
「時の御子とでも呼べばいい。用事は済んだ・・・ではな。」
「待って!」
戒翔が偉丈夫の堕天使に告げてその場で魔法陣を展開した所で母親にしがみ付いていた少女が戒翔に駆け寄る。
「あ、あの・・・お母さんを助けてくれてありがとう!」
「ふふ、どういたしまして。こんなに良い子はそうそういないな・・。」
そう言って戒翔は少女の頭を撫でる。
「あ・・」
「さて、長居する訳にもいかないからそろそろお暇させて貰う。」
手を除ける戒翔に寂しげな表情をする少女
「娘と朱璃を助けて貰った礼もしていないのだぞ」
「それなら次に会う時にでもお願いする。」
「また会える?」
「会えるさ。思う気持ちが有れば叶う。」
「朱乃はまた会えるって信じて待つ!」
そう言って笑う朱乃
「ほんとうにありがとう。」
その言葉を聞きながら戒翔はその場から消える。