少年の異世界戦記~ハイスクール D×D編~   作:クロイツヴァルト

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修行風景を一気に飛ばします(・_・;)


少女の切なる願い

 

 

 ダイオラマ魔法球修行終了二日前

 

 「今日はここまでにして夕食にしようか。 エヴァ、フェイト達に飯の時間だと伝えて置いてくれ。 俺は食事の準備をする。」

 

 「あぁ、分かった。」

 

 「わ、私もお手伝いします!」

 

 リビングにて魔法の講義をしていた戒翔は掛け時計で時間を確認してエヴァに指示を出して席を立つとそれに続く様にアーシアも席を立ち戒翔について行く。

 

 「戒翔さん、私達は強くなれるんでしょうか?」

 

 「不安なのか? 大丈夫だ・・・それになれるんじゃないなるんだ。 俺やエヴァと言った戦闘のエキスパートが揃っているんだ。」

 

 キッチンにて調理をしている戒翔とその隣で野菜の処理をしていたアーシアは不安気な声と表情で戒翔に問うが、戒翔は一度調理の手を休めアーシアの頭に手を置いて優しく、そして温もりが伝わるように撫でながらアーシアに喋る。

 

 「戒翔さん・・・」

 

 「それに愛しの一誠もいるのだから安心出来るだろ? ま、肝心の一誠は一切気付いている様子は無いけどな。」

 

 「あぅぅ・・・イッセーさんにはまだ言わないで下さいよ!」

 

 「はっはっは、大丈夫。 アーシアがちゃんと言うんだろ? 応援しているからな。」

 

 そうして暫く談笑しながらアーシアと共に料理する戒翔であった。

 

 ――――――――――――――――

 

 「さぁ、今日の料理は俺とアーシアの二人で作った物だ。」

 

 「わ、私はほんのお手伝い程度ですよぉ」

 

 料理が並んだテーブルを前に各々が座った中で戒翔がそう宣言するが、アーシアは顔を赤くしてあうあうしながらそう付け加える。

 

 「・・・美味しそう」

 

 「さぁ、食べましょう。」

 

 白音の言葉に苦笑しながらリアスがそう告げて皆が料理を口に入れた瞬間、オカ研のメンバーは衝撃を受ける。

 

 「う、美味い!」

 

 「・・・これは言葉に尽くし難い美味しさだね。」

 

 「女としてのプライドが・・・」

 

 「リアスと同じですわ」

 

 感激した一誠と木場。 そして戒翔の料理に項垂れるリアスと朱乃・・・だが、料理はしっかりと味わっていた。

 

 「ふむ、相変わらず戒翔の作る料理は美味いな。」

 

 「そうだね。 料理だけに関わらずコーヒーや紅茶と言った物の淹れ方もプロ級だからね。」

 

 「ウチはメイドですけど、お館様以上の腕は持ち合わせておりませんえ。」

 

 そうエヴァ達三人はしみじみと言うのであった。

 

 ―――――――――――――――

 

 「さて、食事も終わった事だし風呂に入ってくると良い。 エヴァと月詠は風呂場に案内してやってくれ。 兵藤と木場の二人はフェイトに案内させる。」

 

 「ふむ、ここの風呂は解放感溢れる露天風呂から源泉を態々移した天然の物等もある・・・勿論、女には嬉しい美肌効果のある物やそこの朱髪の女や黒髪の女の様な物には肩こり解消の効能のある温泉もある。」

 

 「まぁ、それは楽しみですわね。」

 

 「一種のメジャーランドの様ね・・・広い空間にあらゆる環境が整って尚且つ多種多様なお風呂、美味しすぎる食事・・・表で開けば一儲けできる規模よね・・・。」

 

 食事も終わり皆で紅茶やコーヒーを飲んで一息吐いた所で戒翔はエヴァ達にリアス達を風呂場に案内するように言ってフェイト達にも同じ事を言う。

 

 「露天風呂!? つまり 「先に言っておくが覗きや犯罪行為を行おうとすればエヴァや月詠からの制裁と俺からの地獄の特訓メニューも付属するからそのつもりでいろよ兵藤。」 ま、マジで?!」

 

 「ふむ・・・わたしだけならば良いが、一応客人がいるのだから氷漬けで済ますか?」

 

 「ならウチはオイタが出来ない様にナニを斬りましょうか。」

 

 興奮する一誠だったが、それを遮るようにして告げた戒翔とエヴァそして月詠の三人の言葉には流石の一誠も青い顔をして自分の股間を抑える。

 

 「じょ、冗談ですよね?」

 

 「・・・冗談に聞こえたか? 聞こえたなら実践してみると良い。」

 

 「え、遠慮しておきます!」

 

 冷や汗を掻きつつも戒翔に聞く一誠だったが、戒翔の言葉に何故か敬礼した後に脱兎の如くその場から離れるのであった。

 

 「・・・ふむ、少し脅かし過ぎたか?」

 

 「流石にあれはヤリ過ぎたかも知れんな。」

 

 エヴァの言葉に戒翔も同意する。

 

 「さて、リアス達も入ってくるといい。 エヴァ達は案内の方を頼むぞ?」

 

 「分かっている。」

 

 そう言ってエヴァと月詠はリアス達を伴って浴場に向かう。

 

 「さて、僕らは兵藤一誠を回収して浴場に向かうよ。」

 

 フェイトはそう告げて木場を伴ってリアス達が向かった方向とは真逆の方向に向かっていく。

 

 ――――――――――――――――――――

 

 「・・・ん? リアスに一誠か?」

 

 「戒翔?」

 

 「あら、どうしたの?」

 

 風呂も入り終わり就寝時間になって暫くして戒翔喉が渇いたためにリビングに使っている部屋に入ると一誠とリアスが向き合って何かを話しているのを見つける。

 

 「・・・リアスもあまり根を詰めても仕方ないぞ。 一誠も明日は戦闘訓練なのだから早めに寝て体力を回復して置け。」

 

 「そうしておくよ。 リアス部長、おやすみなさい。」

 

 「えぇ、イッセーおやすみなさい。」

 

 戒翔とリアスに挨拶した後に一誠はリビングを後にする。 後に残されたのは戒翔とリアスの二人だけである。

 

 「・・・レーティングゲームの資料か?」

 

 「えぇ、昔の人達が使っていた戦術を予習して置こうかと思ってね。」

 

 「そうか・・・それと眼鏡を掛けた姿は初めてだが、似合っているな。」

 

 「そう? ありがと。」

 

 テーブルに広げられた資料に視線を落とすと今までの記録に残っているレーティングゲームに関する資料の他にエヴァから渡されたのか戦術に関する資料まであった。

 

 「まだ不安か? 一誠は神器の覚醒に至り【赤龍帝の籠手】の能力を使える様になった。 木場も自身の技術向上をし、神器の応用と改善点を見つけた。 白音も今の状況から仙術と魔力を合わせた戦い方を見つけ始めた。 朱乃やリアスも魔力の向上も出来、応用力も付いた。 これの何処に不安がある?」

 

 「確かにあなたの御蔭で最高の環境で全員以前より強くはなった・・・けど、向こうはレーティングゲームで負け無しとは言わないけど勝ち星が多い・・・それに向こうの眷族はフルメンバーで王であるライザーはフェニックスの特性である不死を持っているわ。 並大抵の攻撃では歯が立たないわ。」

 

 「・・・ライザーと言えば、リアスは何故婚約に反対なんだ?」

 

 「私はね、グレモリーなの。」

 

 「・・・」

 

 「私はあくまでもグレモリー家の人間でどこまでいってもその名が付き纏うわ。」

 

 「家名と血筋か」

 

 「えぇ、確かに誇りに思ってはいるけど、私個人を殺している物でもあるの。 誰しもが私をグレモリーのリアスと見るわ。」

 

 「つまり色眼鏡無しで見てくれる悪魔がいないと言う訳か。」

 

 「えぇ。 だから人間界での生活は充実していたわ。 誰も私が悪魔グレモリーだと知らずに接してくれるもの。 皆、私を私として見てくれる・・・慕ってさえくれる。 そんな生活がとても新鮮だったわ・・・悪魔の世界では感じる事が出来なかったし、これからも感じる事は出来ないわ。 私が私としていられるのはこの人間界だけだわ。」

 

 リアスの独白を戒翔は時々相槌を打ちリアスの独白を聞いていた。

 

 「そして、私を・・・グレモリーを抜きにして愛してくれる人と一緒になりたいの。 それが私の小さな夢。 ・・・残念だけれど、ライザーは私の事をグレモリーのリアスとして見ているわ。 それが嫌なの。 それでもグレモリーとしての誇りは大切な物よ。 矛盾している想いだけど、それでも私はこの小さな夢を持っていたいわ。」

 

 「・・・良いじゃないか」

 

 「・・・え?」

 

 暫しの間聞いていた戒翔の言葉にリアスは不思議そうな表情をする。

 

 「キミの夢は決して小さい物では無い。 女性が持っていても不思議では無い大切な夢だ・・・リアス、君は確かに君はグレモリーの名を継いでいく女性だ。 だが、夢を諦める理由にはならない。 そしてその小さくとも大切な夢を俺が護ってみせる。」

 

 「戒翔・・・」

 

 「さ、明日も早いのだし早く寝る事だ・・・睡眠を取らないと正常な思考も儘ならないからな・・・っと、リアス?」

 

 「お願い、少し・・・少しだけこのままでいさせて」

 

 戒翔が後ろを向いた瞬間、リアスは戒翔の背中に抱き着き、そのまま声を押し殺して泣いていた。 そんなリアスの様子に戒翔はただ黙って立っていた。

 

 「・・・ありがとう。」

 

 「なんのお礼だ? 俺はただ立っていただけなのだが?」

 

 「あなたのそんな優しい所、好きよ。」

 

 「・・・そう言った事は真に好きになった者にとっておけ。」

 

 「ふふふ、あなたならそう言うと思ってたわ。」

 

 「ではな。 良い夢を」

 

 「えぇ。」

 

 そう言って戒翔はリアスを残して先に部屋に戻る為にリビングを後にする。

 

 「絶対に負けない・・・私の夢を応援してくれる人がいるのですもの・・・」

 

 蝋燭の火が灯るリビングにてリアスは戒翔との会話で何を思ったのか・・・その真紅の瞳に決意の意志を灯していた。

 




もし希望があるのなら修行風景を幕間の形で詳しく載せたいと思います。
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