少年の異世界戦記~ハイスクール D×D編~ 作:クロイツヴァルト
「・・・此処はお前のフィールドと言う事か」
「そう言う事だ。 俺の能力はこれを見て貰えば分かると思うが勝ち目があると思うなよ?」
男、水鏡シロウは辺りに突き刺さる刀剣の類を浮遊させ、自身の周囲に待機させる。 その様子を戒翔はつまらなそうに見ていた。
「・・・あの男の模倣か。 確かに普通の奴ならば多少は厄介だが、俺にはあまり意味が無い」
「それなら、試して・・・みるか!」
そう言って男は滞空させていた刀剣を一斉に射出する。
「・・・ただがむしゃらに撃ち込んだ所で、無駄だと知れ」
ゆらりと躱しながら戒翔は水鏡に近づく。
「あの程度じゃ無理か! だけどなッ!」
飛来する剣群を抜けた戒翔に驚きつつもシロウは手に持った一対の双剣を手に戒翔に迫る
「近接の心得でもあるのかと思えば・・・そこまでの腕でもないのか」
襲い来る高速の連撃を魔力を纏わせただけの腕で捌きながら男の攻撃に対する評価を戒翔は述べる。
「防御ばかり上手くても俺の攻撃をいつまで捌けるかな!」
「確かにこのままでは埒が明かない上に時間が惜しいな。」
「ならさっさと殺されてくれや!」
言うや否や水鏡は今まで以上の速さで斬り掛かるが、そこには戒翔の姿は無かった。
「ど、何処に行った!?」
「この程度で俺を見失とは・・・気配を読む事すら出来んのか」
「なッ!?」
背後にいた戒翔は水鏡の背中に手を置く。
「アイツの技を模倣しているだけでは俺には勝てん。【斬華掌】」
その言葉と同時に水鏡の全身の至る所から大量の血を流し仰向けに倒れる。 そして今、自分に何が起きたのか理解出来ておらず体を動かそうともがいていた。
「ぐッ・・・何が」
「俺の魔力や氣を練り合わせた物を貴様の体の内に打ち込み破裂させたに過ぎん。 しかし、良く生きているな・・・常人であれば悲鳴を上げる前に絶命していても可笑しくは無い威力を籠めた筈だ。」
「俺はサーヴァントと顕色無い身体と能力を望んで手に入れたんだ・・・簡単に」
しかし、水鏡の言葉を遮るように戒翔は水鏡の心臓に魔力で出来た槍を突き立てる事で終わりにする。
「俺は貴様に用は無いんだ。 長居は無用だな」
そう言って戒翔は術者である転生者を下し、結界を破壊するべく準備を始める。
そして時を少し遡り、戒翔がイレギュラーと戦っているその頃リアス達は
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「クッ、戒翔が何処にいるのか分からない状態で・・・ライザー、卑劣な事をするわね!」
「戒翔君が見当たらないのは・・・闖入者がいたのかしら?」
「魔王様達が見ている所でそれをする意味が分からないけど・・・戒翔くんとの特訓の成果を彼女達で試す事が出来るかな?」
「戒翔の変わりに部長は俺が護る!」
「イッセーさん・・・無茶だけはしないで下さいね?」
「・・・叩き潰します」
レーティングゲームの会場である仮想フィールドに転移したリアス達は戒翔がいない事に気付きリアスが歯を食い縛りながら毒吐き、朱乃は疑問を口にする。 そしてその中で一誠と木場が奮起し、白音はポツリと呟きながらフィンガーグローブに包まれた拳をグッと握り静かに宣言していた。
「・・・戒翔がいないけど作戦はチェスと同じように進めるわ。」
「これを耳に着けて下さい。 これを使って連絡手段とします。」
リアスは椅子に座って溜め息を吐きながら告げる。 それに重なるようにして朱乃が一誠、木場、白音、アーシアの四人にインカムの様な物を手渡し、一誠達はそれを耳に装着する。
「・・・さぁ、見せてあげようじゃない・・・戒翔がいなくてもわたし達は戦えるって事を」
そう言ってリアスは口角を上げて宣言する。
「作戦開始」