少年の異世界戦記~ハイスクール D×D編~   作:クロイツヴァルト

3 / 42
旧校舎のディアボロス
回り始める歯車


 

 

 「・・・またか。」

 

 「村山ってマジで胸デカそうだな!」

 

 「いや!片瀬のあの細くも均等のとれた足も中々・・・」

 

 この俺、御坂戒翔はバウンティハンターをしながらこの駒王学園に入学し、兵藤一誠と知り合った。当人とこの学園を管理している悪魔達は知らない様だが今代の・・・赤龍帝の担い手なのだが

 

 「うるさいぞ!この変態三馬鹿トリオが!」

 

 途轍もなく馬鹿で変態な上に煩悩の塊のような存在なのである。これでは此度の戦いというかコレの存在に気付いた堕天使や天使に何かされないか心配なのである。たかがクラスメートなら無視したが家が隣同士でそれなりに交流があるからそう言う訳にもいかないってんだよな・・。俺の性格ってお人好しって言うんだろうな・・。

 

 「「「いってぇー」」」

 

 「もうすぐ授業なのだから静かに準備も出来んのか?」

 

 「だけどよー」

 

 「貴様等はモテたいのかモテたくないのか分からん言動だな・・・。」

 

 俺はそう告げて自分の席に座る。

 

 「(悪魔が管理する学園ね・・・、シトリー家にグレモリー家、それに赤龍帝、堕天使の混血全く飽きない学生生活になりそうだな)」

 

 考え事をしている間にSHRが終わる。

 

 「おい、この後は移動教室なんだから着替えて行かないといけないだろ?」

 

 「あ、そうだ!更衣室に覗きに行かねば!」

 

 俺の言葉を聞いて三馬鹿はアホな事を叫んで教室から飛び出して行く。

 

 

 

 

 「やぁ、御坂くん今日もお相手願えないかな?」

 

 こいつは木場佑斗(きばゆうと)、学年一のイケメン王子と称される男で去年の合同教室の剣道で完膚なきまでに叩きのめしてからと言う物の事あるごとにって訳じゃないが剣道の授業で会えばこうやって練習を申し込んでくるようになっていた。

 

 「お前は懲りるって事を知らんのか・・まぁ、何処まで腕を上げたのか見せてみろ。」

 

 その後すぐに授業が始まり四面コートの内の一つを使い俺と木場が向かい合って竹刀を構える。

 

 毎回初手は木場に譲りその度に此奴の攻撃をいなし、打ち落として行く。

 

 木場は自身の素早さを活かした身のこなしと足捌きで此方を翻弄しつつ面、胴、小手と打って来るがそれらを見切り受け流す。そして・・・大体二、三分経ってから反撃に転じた。

 

 鋭い剣戟の中に時折フェイントを織り交ぜながら木場の反応出来るぎりぎりの速度で打ち合う。そして最後の剣戟は視認も認識も出来ない速度でしかし威力を抑えた胴で木場との練習を終える。

 

 「まったくあれだけ動いたのに汗ひとつ流してないなんてね」

 

 「うるさせぇな。」

 

 木場が面を取りながらそう言って握手を求めて来る。俺はそれに文句を言いつつ握手を返し剣道場の隅で座禅を組み今回の木場の動きを考える。

 

 「今回はどうだった?」

 

 「前よりも動きは良かったが、剣が真っ直ぐすぎる。それがいけないとは言わないが虚を突く動きも取り入れればもっとよくなると思う。」

 

 「そう、ありがとう。またお願いするよ。」

 

 それを聞いた木場はその場から離れて他のクラスの人間と練習をしに行った。

 

 「まったく、悪魔だといっても成長は人のそれと変わらないって事なのかね・・」

 

 そしてそんな事をしながら月日はあっと言う間に過ぎて二年になると一気に運命は加速した。それは一誠に彼女が出来た事から始まる。あいつから彼女を紹介された時には驚いたものだ。なにせ人外なのだから。まぁ、好きなら人外でもなんでも関係ないと俺は考えるがな・・。そうそう、名前は天野夕麻(あまのゆま)って子で黒髪で美少女に部類する子だが腹黒そうであったかな・・

 

 そして、運命の日曜日

 

 一誠が夕麻ちゃんとデートをすると言って気合いを入れていたっけな。そしてそんな俺はちょっと気になって黒歌と白音をサーゼクスの所に預けて2人を尾行する事にした・・・ん?だれが出歯亀だ

 

 そして、定番の映画を見て食事をすると言う無難なデートプランにあの馬鹿が真面な考えをしている事に驚いている間にデートも終盤に入り公園に入る。人気のない(・・・・・)公園に

 

 聴覚はその気になれば五㌔先の音でも聞き取れるがそのまま物陰から覗いていると天野夕麻の背中から堕天使の翼を生やし一誠の腹をその手に持った光の槍で貫こうとした所、二人の間の影から黒いヒトが出てきてその槍を掴むことで殺されそうになっていた一誠の救出に成功する。

 

 「天野夕麻・・・何故、一誠を殺そうとする?」

 

 「ッ!?誰!?此処は人払いの結界が敷いてあるのよ!」

 

 「誰でも構わないだろう?いま、此処で退くのならば見逃すがこのままやりあうならば俺が相手をするが・・・わざわざ彼等を刺激する様な行動をとって其方に得する事でもあればだがな・・・。」

 

 「く・・・この借りはいつか返させて貰うわよ!」

 

 「夕麻ちゃん!」

 

 天野夕麻・・・堕天使が翼をはためかせて空に逃げる時、一誠が天野夕麻を追いかけようとするのを俺は片手で制する。

 

 「戒翔!なんで邪魔をするんだよ!?」

 

 「お前は馬鹿か?俺が間に合ったから良い物の悪ければ殺されていたんだぞ。その殺そうとした奴を追い掛けてお前に何が出来る?」

 

 戒翔のキツい言い方に一誠は俯きながらも拳を握り締め体を震わせて何かを耐えようとしているのが伺える。

 

 「・・・貴様がどんなに否定しようとも天野夕麻・・・いや、あの堕天使は貴様を殺そうとした。そして、明日になれば学園の・・・近隣住民の記憶から天野夕麻の存在は始めから無かった物となる。それを見れば理解するか?」

 

 「でも・・・確かに夕麻ちゃんはそこにいた・・・そこにいたんだよ。」

 

 「なら、一度死ぬか?馬鹿は死ななければ治らんと言うし・・・今代の赤龍帝が軟弱者と言うのも嘆かわしいしな・・・。」

 

 戒翔はそう言って掌に紫電を纏った魔力弾を形成し一誠に向ける。

 

 「な、何の冗談だよ・・・。悪ふざけすんなよ!」

 

 「コレは悪ふざけでも何でもない。事実で現実で本気だ。ただ殺される相手があの堕天使から俺に変わっただけの話だ・・・。」

 

 「なんで俺が殺されなきゃなんねぇんだ!」

 

 「なら、どうする?この理不尽な世界を運命を呪って死ぬか?それともそれらを跳ね飛ばし生にしがみつくか?」

 

 「決まってる!どんなにみっともなくても惨めだろうと生きて夕麻ちゃんに本当の事を聞くまで死ぬもんか!」

 

 一誠のその強い意志と言葉に呼応するかの様にして一誠の左腕に真紅の籠手が顕れる。

 

 「な、なんだコレ!?」

 

 「漸くか・・・しかし未だに完全なる覚醒には至らずか。」

 

 戒翔の言葉が耳に入っていない一誠は未だに混乱しておりなんとか自身の左腕に顕れた得体の知れない籠手を外そうと躍起になっている。

 

 「・・・そこで見物するのは構わんが見物料は払ってくれるんだろうな。」

 

 一誠を尻目に戒翔は背後に生えている数ある生えている木の一際大きな木を睨み付けてそう告げるとそこから1人の人物が現れる。暗い夜の中でも街灯の僅かな光量で浮かび上がる影のシルエットが女性の形をしていることから出て来たのが女である事が一誠にでも分かる。そして立て続けに起きた不可思議な出来事により警戒の色を示す。

 

 「・・・リアス先輩?」

 

 ユックリとこちらに向けて歩いて来る女性のシルエットは近づくにつれて視認出来る所までくると一誠の眼でも確認できる。そしてその女性は駒王学園では知る人ぞ知る超絶美人のリアス・グレモリーその人であった。

 

 「リアス・グレモリー、堕天使との交戦を静観するとは・・・何が目的だ?」

 

 「それは・・・その子が私達の配ったチラシを目印にしていただけでその後に御坂くんが彼を庇ったのを見てちょっと興味があって手出ししなかったのよ。流石にさっきのはヒヤッとしたけどね?」

 

 腰まで届くほどの赤い髪を揺らしながらリアスは戒翔の近くを通り過ぎて一誠の前に来る。

 

 「あなた、私の眷族にならない?」

 

 「け、眷族・・?」

 

 「そ。わたしの部下にならないかな?」

 

 「えっと、それはちょっと」

 

 「・・・一誠、決めるのならば今決めろ。お前の運命を切り開くにはリアス・グレモリーの助力無くしては成せないぞ?」

 

 リアスを目の前にしてドギマギしている一誠に淡々とした口調で戒翔が告げる。

 

 「・・・分かった。リアス先輩、俺を眷族にしてください。」

 

 「了承は得たけど、これからの生活は今までとは違う事になるけどいいのね?」

 

 「男に二言はありません!」

 

 「良い返事ね。良いわ貴方の潜在能力的に見れば兵士の駒八個って所ね・・。」

 

 そう言ってリアスが取り出したのはなんの変哲もないチェスの駒。しかしそれは常人(・・・)から見ればの話である。それを一誠の胸の中心に捻じ込む様にして埋め込んだ。

 

 「ッ・・・!?」

 

 異物を入れられたからかは分からいが一誠は叫び声も上げられずにその場で倒れてしまう。

 

 「・・・適応する為に体の構成から弄るって事か。」

 

 「入れた瞬間にそんな事を見破る貴方は何者なのかしら?堕天使の光の槍を苦も無く掴んで威圧もなにもしないで言葉の身で退却させるだけの物は見せて貰ったけど・・・」

 

 「俺はちょっと裏に詳しくてね。悪魔に魔王に堕天使に天使と熾天使、それに龍と至上の存在として無限(オーフィス)夢幻(グレートレッド)を知っているだけだ。」

 

 「ちょっとでそこまで知っているのは信じがたいけど私達の存在を知ってるだけで十分。で、貴方はどうするの?」

 

 「・・・まぁ、君の眷族になるってんなら条件がある。」

 

 「その条件って・・・なにかしら?」

 

 リアスがにこやかにしかし油断無く戒翔を観察している事に苦笑しつつもポケットから一個の駒をリアスに投げ渡す。

 

 「これは悪魔の駒!?どうしてあなたがこれを・・・?それに形状が見た事の無い物だけど・・・」

 

 リアスが受け取った駒は悪魔の翼と天使の翼が重なり合う龍の頭を持つ駒でそれがリアスが持つ駒のどれよりも強力な魔力を内包している事に驚愕しつつも疑問を戒翔に投げかける。

 

 「とある魔王と仲が良くてな・・・誰かの眷族となるのなら使えと言われていただけだ。先に言っておくが名前は教えないから悪しからず。その駒の役割はアイツの言から言わせれば守護者(ガーディアン)らしい」

 

 「・・・名前が言えない?兵士でも戦車でも僧侶、騎士や女王でもなくて守護者・・・」

 

 「取り敢えずその駒を俺の胸に埋め込めれば眷族化する事は可能だ。」

 

 戒翔の言葉にリアスは一瞬だけ思案したがそれをすぐに止めると戒翔の胸に躊躇なく戒翔から渡された駒を埋め込む。

 

 「これで君との契約は完了だ。あとは・・ぐッ!?」

 

 戒翔が一誠の方を見ようとして振り向こうとした所へ急激に痛みが走り苦悶の表情と声を上げ、ゆっくりと倒れる。それを見てリアスが戒翔に駆けより抱き上げる。

 

 「ちょ、ちょっとどうしたのよ!?」

 

 「・・・アイツめこの駒の特性を敢えて言わなかったのはこういう事か。」

 

 「特性・・って?守護者の特性の事よね・・?」

 

 「これは埋め込まれた者の能力を格段に上げてくれるかわりに特定の能力を一意的に使用不可にする様だな・・。」

 

 「ってどうするのよ!?」

 

 慌てふためくリアスを見てフッと笑う戒翔

 

 「取り敢えず内面に潜り少し整理をしてくる。その間の事は(キング)に任せる。」

 

 そう言って目を瞑り完全に力を抜いた戒翔と、その戒翔を抱えた状態になるリアスは・・・

 

 「取り敢えず、朱乃の所にお邪魔するとしましょう。あの子は使い魔に任せれば大丈夫でしょうしね・・。」

 

 そう言ってリアスは魔法陣を起動して公園から消える。その後、一誠は自宅のベットで目を覚ます事になるがどうでも良い事なのかも知れない。

 




一誠の扱いが難しいですが此処に一誠の魔改造フラグを建ててみました。この後どうなるかは読者様方の御感想に左右されるかも(笑)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。