少年の異世界戦記~ハイスクール D×D編~ 作:クロイツヴァルト
「それで、アイツの処分はどうなる?」
「一応、キミの発言で確認をしている所だけど、今回の事も含めて彼は爵位を継ぐことは永久に無くなったとだけ言っておくよ。」
式場を後にした戒翔達はサーゼクスの計らいの下で会議室の様な場所で会談を行っていた。 尚、リアスは戒翔のすぐ隣で何故かウェディングドレスを着たまま戒翔の腕に腕を絡ませていた。
「そうか」
「それに伴い、彼が使っていた悪魔の駒を全て没収し、眷族にしていた子達も解散させる事になったんだけど・・・困った事になってね。」
「・・・何か問題でもあったのか?」
苦笑するサーゼクスの言葉に訝しげな表情で聞く戒翔
「それがね・・・彼の眷族をしていた女王のユーベルーナ、兵士のミラ君の他に騎士をしていたカーラマイン、シーリス。 戦車をしていたイザベラに雪蘭が君の強さと想いに感銘を受けて眷族の解消をした後に人間界で君の側においてほしいそうなんだ。 やれやれ・・・敵の眷族すら魅了してしまうのだねキミは」
「・・・ちょっと待て。 簡単に解消など出来る物なのか?」
「契約した本人とその主が認めればアジュカ監修の下で駒の摘出を行う事により解消は出来る。 受けるかどうかはキミ次第だ。」
「・・・俺はリアスの眷族なんだが・・・」
頭を抑えて呻く戒翔に苦笑いをするサーゼクス。
「僕も一応言ったんだけどね? 彼女達いわく、眷族にならずとも時の御子であるキミの側にいて力になりたいそうだ。」
「・・・取り敢えず今は保留だ。」
「そうかい。 なら後はキミの後ろにいる二人の女性を紹介して欲しいけどいいかい?」
「・・・そうだな。 シグナム、ヴィータ。」
「は、私の名は御坂シグナム。 夜天の守護騎士のリーダーをしている。 二つ名は烈火の将」
「あたしは御坂ヴィータだ。 夜天の守護騎士のメンバーだ。 二つ名は鉄槌の騎士」
「御坂・・・? 御兄弟にしては・・・」
「前に話したよな? その関係だ」
「そうか。 彼女達が・・・中々に頼もしそうだね。」
「こいつ等を駒王学園に教師として編入して欲しい。 シグナムは体育関係で、ヴィータは生徒指導員として。」
戒翔の言葉にリアスは驚きを露わにするが、サーゼクスは納得した面持ちで
「確かに・・・これからの事も考えると君の知り合いの彼女達に駒王町にいてもらう事に異論はないね。 いいだろう、こちらで教員枠で捻じ込んでおくよ。」
「助かる。」
「いやいや、昔にあったあの戦争を止めてくれた事に旧魔王派のクーデターを止めてくれた事に比べれば些細な事だよ。」
「それじゃ、これで俺達は帰らせてもらう。」
「あぁ、また機会があれば冥界に来てくれ。 その時は盛大に歓迎するよ。」
「楽しみにしている。」
そう言って戒翔はリアスを連れてシグナムとヴィータも一緒に部屋から退室する。
「・・・時の御子もこれから大変だね。」
「貴方がそれを言いますか? もう少し真面目に政務をしてもらわないと配下の者達が大変ですよ?」
「うぐッ!? そ、それは」
「さ、会談も終わったのですし仕事をしましょうね?」
「ちょ、耳は止めて!?」
ルフィアに引きずられる形で部屋を退室する羽目になるサーゼクス。 その姿に先程までの魔王としての威厳は欠片も無いのであった。
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「やれやれ、漸く帰って来れたな。」
眠りの森の前に立つ戒翔はリアスを連れてそう零す。
「長かったわね。」
「そうだな。 俺としてはリアスのドレス姿が見れたから退屈はしなかったし、あの馬鹿も叩き潰せたから文句は無いな。」
「もう、そんな事を言って」
「我が主、返って来たのですか・・・そちらの女性は」
「あぁ、ただいま。 彼女は俺の守護する者で駒王学園の先輩になるリアス・グレモリーだ。」
「グレモリー・・・サーゼクスの妹君ですか。」
「ちゃんとした自己紹介はしていなかったわね?」
戒翔の紹介にアインスは目を細める。 その仕草を見てリアスは見せつける様に戒翔の腕に自身の腕を絡める。
「・・・我が主、この世界でも女性を魅了してしまうのですか」
「成り行き上でな? それに他人からは小さくとも女性としては大きな夢を護りたいと思うのは間違いか?」
「それは・・・」
溜め息交じりのアインスの言葉に戒翔は苦笑交じりの言葉で返す。
「兎に角、立ち話もなんだし家に入ろう。 紹介しないといけない子もいるわけだしな?」
「・・・確かにそうですね。 将たちはこの後はどうするんだ?」
「主はやてに断って長期休暇を二人で取っているのでしばらくの間は此方にいる事になるな。 戒翔の計らいで駒王学園にヴィータと共に教師として配属される事にもなっている。 少しは戒翔の周りに寄りつく女の事も調べる事も出来るしな。 (来る前に機動六課のメンバーでバトルロイヤルで勝ち抜いたとは口が裂けても言えんな)」
「不埒な奴はアタシのアイゼンの頑固な汚れにしてやるぜ!」
アインスの言葉にシグナムは事前に許可を得ていたかのように話すが、その裏では熾烈な駆け引きがあった事は内緒にしていた。
「・・・俺は疲れたから先に寝させて貰う。」
「はい。 ごゆっくりとお休みください我が主。」
そう言って戒翔は先に扉を潜り、家に入る。
「・・・それで、リアス・グレモリー。 貴女の狙いはなんですか? まさか、我が主に淡い恋心でも持ったのですか?」
「・・・結構ストレートに聞くのね? えぇ、そうよ。 私の夢を聞いても笑いもせず真剣に聞いてくれて肯定もしてくれた。 止めに危険を顧みずに洗脳状態の私を助けてくれたのよ? これで惚れるなって方が無理な話よ。」
「・・・はぁ、本当に我が主の下には女性が集まり易いようですね。」
「みたいね。 学園でも密かにファンクラブが出来る程に彼は人気なのよ。」
溜め息を吐くアインスに相槌を入れてリアスは自身も通う学園の事を教える。
「・・・まさかとは思いますが、冥界でも我が主は」
「えぇ、予想通り人気者・・・いえ、冥界天界問わずあの大戦の立役者でもある時の御子の再来に騒いでいる所でしょうね。」
リアスの言葉にアインス、シグナムにヴィータは天を仰ぐ。
「女性関係の問題は後々に対応するとして、問題は」
「戒翔が悪魔として転生し、冥界の陣営にいる事による弊害というものか」
「ちょっかいを掛けて来る奴がいれば潰せば問題ねぇだろ?」
「ヴィータ、物事とはそう単純な物では無い。 我が主の存在そのものが各陣営ひいては世界を揺るがす程の物だ。 それは我等が良く理解している筈だ。」
「た、確かにそうだけどよ・・・じゃあどうするってんだ?」
「今は静観するほか無いでしょう。 後手に回るのは癪ですが・・・我が主は何かと問題を呼ぶからな。」
アインスの意味深な言葉にシグナムとヴィータは深い溜め息を吐くのであった。
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