少年の異世界戦記~ハイスクール D×D編~   作:クロイツヴァルト

37 / 42
異なる聖剣

 

 

 「・・・もう一度言ってくれるかしら?」

 

 「先程言った通りだ。 ある筋の話で砕かれた聖剣が何者かによって奪われ、ここ駒王市に向かっている。 そして、それを取り戻す為に悪魔祓い二人もまた駒王市に向かっている」

 

 「悪魔祓いってあのフリードみたいなやつが来るのか!?」

 

 「一誠、フリードは狂人だ。 純粋な悪魔祓いと同一視するな。」

 

 駒王高校のオカ研の部室に集まったメンバーは戒翔の齎した情報に困惑の色を隠せないでいた。

 

 「・・・御坂君、それで聖剣はこの駒王市に来るのかい?」

 

 剣呑な雰囲気を隠しもせずに木場は戒翔に問い掛ける。

 

 「間違いなくな。 この駒王市には赤龍帝に俺、グレモリー家、シトリー家、特異点に成り得る者が多い。 それ故にそれを狙って悪意あるモノが近づく。」

 

 「・・・そうか。 それを聞いて安心したよ。 この手で僕の願いを成就させられるからね。」

 

 「・・・願い? 木場、お前の願いとはいったいなんだ?」

 

 「決まっているよ。 聖剣の破壊さ。 そうさ、僕はその為に今まで生きてきたんだから」

 

 そう言って木場は席を立つ。

 

 「佑斗、待ちなさい!」

 

 「すみません、ですがこればかりは譲る事は出来ません。」

 

 「佑斗!!!!」

 

 リアスの制止も虚しく木場は部室を後にする。 そして部室は暗い空気に包まれる。

 

 「リアス、俺は別件で動くからそのついでに木場の様子も逐一確認はしておく。 危なくなれば介入するし、危なくない様であれば監視だけに留めておく」

 

 「・・・そうね。 そうして貰えるか? それで別件っていうのは?」

 

 「まぁ、昔のお得意様の依頼が入ってな? 依頼は件の聖剣絡みって事だ。」

 

 「教会が絡んでいるのかしら? それなら」

 

 「それ以上の者だよ。リアス達が考えている以上の・・・な」

 

 「戒翔」

 

 そして戒翔はおもむろに席を立ち部室を後にしようとすると一誠が声を掛けて来る。

 

 「なんだ? 今回の件に関しては悪魔に成りたての奴が首を突っ込む事では無い。 ただ、真に友を思うのであれば己の事を見つめ直せ。 お前の中の龍と対話し、己が何を成したいのか明確にすることだ。」

 

 そう言って戒翔は部室を出る。

 

 「アインス、そっちの首尾はどうだ?」

 

 『順調です。 情報も随時蒐集し、今回の事件の首謀者と賛同者もほぼ判明しました。』

 

 「そうか。 真なる聖剣(エクスカリバー)は彼女から託されたあの一振りのみだ。 いくら原初の神が創り上げた神具とはいえ世界が創りだした物には到底及ぶべくもない。 たかが一人の神が創りだしたとしても世界(ガイア)に創られ鍛えられしアレには絶対に及ばない」

 

 『それを受け継ぐマスターもまた英雄と呼ばれるに値する者かと』

 

 「俺が英雄なものか、ただ単に不幸な結末が気に入らない利己主義者(エゴイスト)だ。 それで、首謀者はミカエルから聞いたが、賛同者は?」

 

 『あの忌まわしき計画により追放処分を受けた元大司教パルパー・ガリレイに加え、はぐれ悪魔祓いが数名で、その中に以前我が主が戦われたフリード・セルゼンもいる模様です。』

 

 戒翔の言葉に調査を任しているアインスの報告を聞き、あの廃教会で会った白髪のイカレ神父を思い出した。

 

 「あぁ、あのイカレタ神父か? 俺からすればあの程度のイカレ具合はどうでもいい。 あれよりも酷く歪み壊れた神父を知っているのでな。」

 

 とある世界の酷薄の笑みを張り付けた神父を思い浮かべながら戒翔は告げる。

 

 『それと此方はまだ確認途中ですが、保管されている聖剣が更に奪われた様なのです。』

 

 「・・・確か残っている聖剣は支配の聖剣・・・これは前大戦時に紛失したと聞いているから、祝福の聖剣か。」

 

 『保管場所になっていた教会の関係者はその殆どが斬殺されている様でした。』

 

 「生き証人は残さない・・・か。 多分だがこの件に関わって来るだろうな仮にも聖剣が集まるとされている所だ祝福だけでは使える能力が限られているからな。 他の聖剣の奪取に動くだろう」

 

 『では、闖入者の件も含めて調査を続行します。』

 

 「頼んだ。 俺は木場を追いながら悪魔祓い達の掃除と教会から派遣される二人の聖剣使いと合流せねばならないからな。」

 

 そして、通信を切った戒翔は夜も深まった夜空を見上げ

 

 「お前から託された聖剣とは似ても似つかぬ紛い物があると知ったらキミはどう思うかね? アルトリア」

 




久しぶりの投稿ですが、ご意見御感想をお待ちしております。

 そして色々と見て回っているのですが、いざ官能系の物を書こうとすると表現が難しい事に直面中の作者なのでした(・_・;)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。