少年の異世界戦記~ハイスクール D×D編~   作:クロイツヴァルト

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囮×偵察×誇り

 

 

 「はぁ・・・」

 

 数日後、俺達は生徒会メンバーの一人である匙を仲間に加えて駒王町内でエクスカリバーを捜索しているが一向に手掛かりを見つけられないでいた。

 

 「どうすれば良いんだ?」

 

 相手はいつかのイカレ神父のフリードだ。教会の追手を狩っていた事から魔の力を隠す意味でも神父服をゼノヴィア達から借りたが遭遇できないでいた。 はやいとこあのクソ神父を見つけて木場にエクスカリバーを叩き折って欲しいんだが・・・このままでは部長たちにバレテ大変な事になるかも・・・既に戒翔にはバレているけど、それが部長たちに報告されていないか・・・いや、部長たちの事だから戒翔に聞かなくても既に勘付いていそうな気もするけど・・・すんません部長、勝手な事をしている事は承知でやっています。 後でいくらでも謝りますし働きます。だから今回の事はどうか見逃してください。

 

 と心の中でそんな謝罪をしていると

 

 「最近、難しい顔をしてばかりだな、イッセー」

 

 元浜が眼鏡を指で押し上げながら話し掛けて来る。

 

 「え? まぁ、俺だって色々と悩む事だってある」

 

 「アレか? リアス先輩とか朱島先輩のおっぱい、どっちを揉むかとか?」

 

 「それは考えた事はあるけど、現状は二人は戒翔の事が好きだからなぁ」

 

 「やっぱりイケメンだからなのか?!」

 

 「というか、戒翔の場合は雰囲気がそうなったのかもな。 俺達と同い年な筈だけど時折年上と思える時があるんだよな」

 

 「そういえばその戒翔だが、朝から来ていないそうだぞ?」

 

 元浜の言葉に俺は不審に思い

 

 「戒翔がか? どういうことだ?」

 

 「いや、どういう訳か担任の話を聞いていたら風邪とか用事とかなんとか言っていたぞ」

 

 「そうなのか?」

 

 元浜の言葉に俺は納得・・・しかけた。 アイツまさか

 

 「おい、元浜。 戒翔の奴が休むって話は先生たちが言ってたって言ったよな?」

 

 「ん? あぁそうだけど」

 

 「どの位休むのかとか聞かなかったか?」

 

 「そう言えば風邪の症状が思ったよりも酷いらしくて一週間は休むみたいな事を聞いたな」

 

 「やっぱり」

 

 「やっぱり? おい、イッセーお前は何か知っているのか?」

 

 「悪い、戒翔の事だから俺からは言えないな」

 

 「・・・まぁ、人には言えない事は一つや二つあるから聞かないけど、あまり無茶な事をするなよ?」

 

 勘の良い元浜は何かに気付いたみたいだけど俺の言葉に素直に引き下がってくれたけど・・・戒翔の奴、また一人で無茶してるみたいだな・・・俺も人の事言えないけど・・・少しは頼ってくれないのか?

 

 ―――――――――――――――――――――

 

 その頃一誠が心配している戒翔は

 

 「・・・ここも既にやられた後か」

 

 目の前には背中からバッサリと切られ事切れた黒い神父服の男性が事切れて横たわっていた。

 

 「アインス、こっちも外れだ。」

 

 『こちらもです。 しかし、これほどまでに尻尾を掴ませないとは』

 

 「ま、向こうもコカビエルが親玉なのだ。 それに俺の力もこの世界での全体の六割は封印状態なのだから仕方ない。 宝具を使えば簡単だが・・・」

 

 『しかし』

 

 「あぁ、むやみやたらに使うべきものでは無いし、彼等の成長の妨げにもなるが・・・本当に危険だと判断した時には出る事になるがコカビエル相手には多少厳しいかも知れないが」

 

 『・・・?! 我が主、兵藤一誠達の方に異変がありました。 映像を送ります』

 

 廃ビルの中で通信をしていると傍らでサーチャーで街を監視していたアインスの言葉と同時にホログラム映像が戒翔の目の前に展開される。

 

 「・・・これは。 あの神父しぶとく生きていた訳だな。 それに後ろにいる男があの二人が言っていた皆殺しの大司教バルパー・ガリレィか。」

 

 暫くの間、その戦闘を見ているとフリードとバルパーの上に人が現れる。

 

 「コイツが聖書に記される堕天使コカビエルか。 明らかに悪人面だな。」

 

 『ですが、今の彼等では相手をするのは少々』

 

 「確かに今の所は・・・な。 アイツ等は戦いの中で急激に成長し、進化している。 以前のレーティングゲームでもそうだ。 俺の予想以上の動きを見せ、その力を見せてくれた。 今回も最初は様子見をするが、ゼノヴィアと木場の方は万が一の為に一応マークだけはしておけ。 ・・・あの場所にいないイリナは正直やられた可能性があるか」

 

 『了解した。』

 

 そうして様子を見ているとコカビエルが何かを一誠達の前に投げた。

 

 「あれはもう一人の聖剣使いか?」

 

 『かなりボロボロのようですが』

 

 暫し静観していた戒翔だが、コカビエル達がその場から消えるのを確認すると

 

 「・・・あの状態では些か不味いな」

 

 『向かうのですか?』

 

 「仕方ないだろう。 怪我人をそのままには出来んだろうし連中が何を喋ったのかは知ってはいるがまさか見ていただけとはバレたら怖いからな」

 

 そう言って戒翔はその場から転移するのであった。

 

 「一誠、これはどういう状況だ?」

 

 「か、戒翔?! これは」

 

 転移した先には先程までいなかった会長の支取にリアス達までいた事に戒翔は疑問の声を上げるといち早く反応した一誠はどう説明したものかと口をなんとか開こうとする

 

 「・・・まぁ、事情は後で聞くとして今は治療の方が優先だな。」

 

 一誠の言葉を止めて、支取の女王に抱えられている瀕死一歩手前の聖剣使いの少女な前に進み出て

 

 「抱えたままでいいから動くなよ?」

 

 「この場で治療するのですか?」

 

 「その方が楽だからな。 【キュア】」

 

 戒翔が一言紡げば少女、イリナの体を淡い光が包み込み傷だらけの体が瞬時に傷が塞がっていく

 

 「凄い、こんなに強力な治癒魔法が出来るなんて」

 

 「・・・これで大丈夫だな。後はこれを」

 

 そう言って羽織っていたコートを傷で判別できなかったが、ボディースーツが所々破れておりかなり際どいのを感じた戒翔はイリナに被せる。

 

 「優しいのですね。」

 

 「・・・俺は優しくなどないさ。 自己満足で動いているだけの利己主義者さ。」

 

 そう言ってイリナを抱える女王に背を向けて戒翔はリアスの所に向かう。

 

 「リアス」

 

 「戒翔、あなたもこの件に関わっているのだったわね。」

 

 「俺の場合は依頼だがな。そこの聖剣使い共の補佐もしなければならんのだが闇雲に動かれている物だからフォローしてもしきれないのが現状で結果この有様さ。」

 

 彼女に肩を竦ませて苦笑する戒翔

 

 「それで、貴方の方は?」

 

 「虱潰しって訳じゃないが潜伏しそうな所を当たっているのだが当たりなのに外れとと言うのが現状だな。」

 

 「当たりなのに外れ?」

 

 「つまりはヤツらの食べ残ししか残っていなかったって事だ。」

 

 「食べ残しって」

 

 戒翔の物言いにリアスはその端整な顔を歪める。

 

 「酷い言い方だが、ただ自身の悦楽の為にしてることなのだから言い方は間違っていない。それと、コカビエルが現れたみたいだが何か言ったのか?」

 

 「ええ、駒王学園で儀式をすると言っていたわ。」

 

 「儀式?」

 

 「聖剣を統合する儀式らしいわ」

 

 戒翔の疑問にリアスが答えた途端、戒翔の雰囲気が激変する。

 

 「聖剣・・・つまりエクスカリバーを完全な形にすると・・・そう言う事か」

 

 「か、戒翔?」

 

 「彼女の剣とは違うが・・・しかし彼女と同じ聖剣をこれ以上悪に染めない為にもあれの封印を解かないとか」

 

 「戒翔君、キミは一体」

 

 戒翔の登場に場を離れる機会を逸した木場は戒翔の雰囲気に疑問を覚える。

 

 「木場、そしてゼノヴィアだったか? 真の聖剣と言う物を次の戦いで見せてやる。」

 

 そう言い捨てて戒翔はその場から背を向けて歩き出す。

 

 「戒翔、待ちなさい! 貴方は一体何をするつもりなの!」

 

 「・・・リアス、これからやる事は俺の矜持であり義務で誇りだ。 彼女の意志を・・・剣を受け継いだ者としての義務がな」

 

 リアスの声に一度だけその歩みを止めた戒翔はそう言葉を残して転移して消える。

 




年内最後の更新になるかも・・・もしかしたら別の話をアップできるかもです。 まぁ、出来たらなので期待しないで下さい(・_・;)
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