幻想物語=八雲紫の物語=   作:ライドウ

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夏の終わりまで、22日。

更新遅いなぁ・・・
と、この頃思う。


第十話 人と妖怪の希望の名前

「ルーミア様、ルーミア様は妖怪と人間が共存できると思う?」

 

正邪さんと師匠が寝付いた後、ルーミア様に聞いてみる。

むしろ、これを聞くためにルーミア様は起きててもらっていた。

私がそういったあと、ルーミア様は怒るというわけでもなく嘲笑うということもない。

 

「私はね、人間と妖怪が”仲良く共存”はできると思う。でもね。」

「?」

 

「それは、妖怪に死ねと言っているようなものよ?」

 

 

「・・・わかってます。」

 

そう、それは本当に妖怪にとって残酷なこと。

でも、師匠が願ったのだ。私はそれを成し遂げならなければならない。

たとえ、妖怪に死ねといっても。私は、それをかなえなくてはいけない。

冷酷だと思われただろうか、とてもひどい子だと思われたのか・・・

 

「紫ちゃん。」

「はい・・・」

「私は、宵闇(妖怪個人)としては納得できない。でも、宵闇(私個人)としてはそれに賛同するわ。」

「え・・・」

「いいじゃない、人間と妖怪が共存する世界。」

 

と、ルーミア様は私のもとに移動し、私を抱きしめる。

すこし、息苦しくなるけど、ほんのりとあったかさが伝わり、自然と涙が流れ始める。

そうだ・・・私は、この人に否定されるのも、いつの間にか嫌ったのだ。

 

「よしよし・・・」

「るーみぁさまぁ・・・」

「それに、それは、あの男の願いじゃない。あなた自身の願いでもあるのよ?」

「わたしの?」

「ええ、確かに貴女はあの人に願われ貴女はそれをかなえようとそれを夢と定めた。その時点でその夢は貴女のものなの。あなただけじゃない、みんなの夢。人間と妖怪の共存を望む、宵闇(私個人)や、その他みんなの」

 

そう・・・なのか。

いや、ルーミア様がそういったから、多分そうなのであろう。多分、みんな望んでいる。

共存を望む人間や妖怪たちはいる。むしろ、必要とされているのであろう。

でも・・・そこに師匠は・・・

 

「私はね、貴女の恋心はかなってほしいと思ってる」

「ふぇ?」

「いい?女の子の初恋は、叶うものじゃないの。叶えるものなの。」

「叶える・・・」

「そう、私も・・・初恋は叶えたもの。」

「ルーミア様も?」

「ええ」

 

私がルーミア様を見ると、ルーミア様は月を見て懐かしむような顔をしている。

それに、どこか悲しい表情で、とても幻想的だった。

 

「幻想・・・幻想・・・幻想・・・郷?、幻想郷・・・」

「?どうしたの?紫ちゃん。」

「私、決めました。人間と妖怪が共存できる世界の名前・・・”幻想郷”」

「幻想郷・・・いい名前じゃない。」

「はい・・・私がそう決めました、私の夢のためにも!」

 

そうだ、幻想郷は私の夢でもあるんだ。

それに、初恋を抑えることなんてそもそもできない。

なら、気づいてもらえるようにすればいい。

私は、安心してルーミア様に抱き着かれまま、そっと目を閉じた。

 

 

side rumia

 

「すぅ・・・すぅ・・・」

 

いつの間にか、私の腕の中で紫ちゃんがかわいい寝息をたたて眠り始めた。

その寝顔もまた可愛らしく、私の中の何かをくすぐるようだった。

もし、この子が本当に幻想郷を作るというのなら、私はそれを見てみたい。

私も、昔はそれを夢見て、叶えた。初恋も、夢も、自分の望みも。

でも、あの時は私にはできなかった。けれども、おそらくこの子なら成し遂げられる。

 

「実はね、紫ちゃん。私、大昔の妖怪さんなのよ。虫も殺せないは本当だけどね・・・」

 

そう、私はこの優しさゆえに全部を裏切ったこともある。

今は月にいる彼の為に私はこうして地上に残りあの人がいつ帰ってきてもいいように守り続けている。

でもまあ、少し寂しいから会いたいときもある。でも、あの人がいるのは月。

 

「会いたいなぁ・・・」

「会いに行けばいいじゃねぇか。」

「それは無理よ。」

 

寝たふりをしていた正邪が、私にそういう。

でも、それは無理な話だ。確かに私は月に行けるほどの能力と月人の退魔のちからに対抗できるほどの力を確かに持っている。確かに会いに行けるし、その気になれば彼以外の月人を滅ぼすことも容易だ。

だけど、私はそれを望んでいないし、彼もそれを望まない。だから私は、こうして地球でおとなしくしている。

 

「だから、どれだけ大切な人に出会えないか。大切な人に会えなくなる辛さを私は知っているから。」

「だから、紫に初恋を隠さないように教えたのか?」

「ええ」

 

私がそういうと、正邪があきれたようにため息をつく。

まあ、正邪と私の仲だから、何を考えたのかわかる。

どうせ、この馬鹿は。と考えているはずだ。確かに私は馬鹿だ。自分でも救いようのない程の間抜けだとも思ってる。何を思って、生きているかも。自分がどれほど情けないかも、百も承知。

 

「でも、この子は・・・」

「まだ救いようがあるってかい?」

「ええ、まだ私のように悲しい思いをする必要がない。」

 

私のように、離れ離れになる前に約束はした方がいい。

するとしないとは、後悔の差が違う。

 

 

「紫ちゃん・・・お願いね。あなたも私のようにはならないで。」

 

 

この子には、闇が多くこびりついてしまっている。

私の能力は、闇を司る程度の能力・・・それが、人の闇だろうが妖怪の闇であろうが見ることができる。

だから、この子の闇から見える未来を見てしまった。

 

 

 

 

 

紫ちゃんや萃香、勇儀ちゃんや幽香ちゃんが怒りに身に任せ世界を破壊する未来。

 

 

 

 




こえぇw
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