side:seizya
「くそっ!!」
あたしは、刀で使徒を斬り捨てる。
大急ぎで、冥界へと向かっているが冥界の入り口で足止めを喰らっている。
あたしは元々、戦闘に向いているというわけではない。
むしろ、冥界の中で激戦を繰り広げていた死神たちより弱い。
「うへぇっ!?」
斬りかかってきた使徒を左手でパリィし。そのまま首を刎ねる。
私は、戦闘のセンスはあるようでこうして戦いでは切り込み隊長に任命されてしまう。
だが、勘違いしないで欲しい私は妖怪になったばかりの知性のない獣より弱い。
実際、ルーミアと一緒に旅してた時は戦闘はルーミアに任せきりだった。
「あーもう!あとで、有給とって家でゴロゴロしてやる!!」
そのために、使徒や天使の群れに突っ込んでゆく。
足の速さだけならあの天狗にさえ追いつく・・・その足を生かして群れの中を縫うように走る。
途中、使徒を踏み台にしたり、天使の股下をスライディングで抜けたりしながら、敵を斬ってゆく。
だけどこれは、人間から譲り受けた安い刀だ。耐久と持久力特価で本当は鈍らの刀だ。
「こんなんだったら、切れ味優先にしてもらえばよかったなぁッ!!」
使徒と使徒の間をジャンプしながら走り抜ける。
相手を消滅させる程度の能力を持つ使徒を居合いで切り捨て。
死者を操る程度の能力の天使の心臓を穿ち、厄介な能力を持つ使徒や天使を集中的に攻撃する。
「ひぃっ!!怖い怖いっ!!」
頭を伏せて、敵の攻撃を回避し、お返しに足を斬り捨ててやる。
すると、周りを取り囲んでいた奴ら全員が再生しようと謎の紅い薬を飲もうとする。
私はそれを好機と見て能力を発動させる。
「”
「ぐっ・・・ああああああああっ!!!」
「痛い痛い痛い痛い痛い!!」
「かっ、回復薬じゃないのかよ!?うがぁぁぁっ!!」
私の程度の能力、何でもひっくり返す程度の能力。
昔は、加減ができなくてとてもではないが使えなかった能力だが、あの方の元で修業し続け何とか局地的に発動できるようになった。
ここまでなるのに、血のにじむような努力もしたし敵わないような神を相手に何度も戦った。
そして私は、この能力のおかげで今の地位・・・”龍神様”の補佐官に収まったのだ。
私が望むのは、弱き者たちが安心して暮らせる楽園。まさに、あの八雲紫が目指している幻想郷そのものだ。
いつか、私自身で作ろうとしたもののあの子の方が立派な理由がある。
なら、私はそれの手助けをするだけ。
「そのためにも、狩らせてもらうぞ。
その言葉と同時に、走り出す。
邪魔な奴らは斬り捨てて、只々冥界の入口へと急ぐ。
上空では、ルーミアとこの邪魔な奴らの総大将アダムが派手にドンパチをしているからか
冥界の入り口付近はがら空きだ。
「ちょっせい!!」
私は、飛び蹴りで無理やり冥界の入り口に入り込む。
入り込んで、すぐに命乞いをしている死神にとどめを刺そうとしてた使徒を斬った。
「四季映姫・ヤマザナドゥは!?」
「えっ、映姫様は桜吹雪の宴会場だ!だが、そこにも大勢の敵が!!」
「ちぃっ!!ヤルことが多いな!」
私は、刀を右手でしっかりと持って桜吹雪の宴会場へと急ぐことにした。
その間に、死神たちを一人でも多く救うために大立ち回りをする。
「さあ!
「こざかしい!小鬼が調子に乗るな!!」
ひときわ体の大きい使徒が私に殴り掛かる。
それを、紙一重でかわし、斬りかかる。
「フハハハッ!!笑止!!その程度で俺様を切り裂けると思ったか!!」
しかし、奴の皮膚は固くなり私の刀は砕けてしまう。どうやら奴の能力は、皮膚を硬化させる能力のようだ。
くそっ、やっぱり切れ味を重視してもらった方がよかったかな?
なら・・・そう思い、懐から針とお札を大量に取り出す。
それを弾幕のように飛ばす、いくら硬い奴だかといってもそれは能力を使った技。
ならば!
「”
私の能力を発動させたと同時。
両手に持っていた針とお札を大量に投げつける。
それは、奴の体に突き刺さったり張り付いたりして力を吸い取ったりしている。
そのまま奴は絶命する。
「どうした、こんなものか!!
そう叫べば、死神たちの士気は上がり、使徒や天使たちの士気は逆に下がりはじめた。
私という、強者モドキ・・・まあ、ある意味では強者なのだろうか?
まあ、私が名のある使徒や天使を倒せば死神たちの士気が上がる。
そのおかげで、死神たちが不利だった戦場も段々と優勢になり始めた。
けれども、私のよく当たる勘が警鐘を鳴らしている。
(あぁ、こりゃぁ。)
下手したら、死ぬな。私。