ウルトラマンビズファス   作:愛染マコト

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突然、街中に現れた怪しいアパート。そこの調査に行くように言われた進吾と蓮加だったのだが、アパートの住人は宇宙人だった!
しかし彼らは侵略の事など、とうの昔に諦めたと言う。一体何故なのか…。

注:このウルトラマンビズファスの世界感は、全てのウルトラシリーズの世界感から独立しています。今回、スペシャルゲストが登場しますが、あくまでも別世界の地球にやって来たと言う設定です。登場する宇宙人達も、オリジナルと同個体です。どれだけオリジナルで悪事を働いていようが、善良で侵略の意志を持っていない事にしています。あしからず。
対話宇宙人 メトロン星人

電磁波怪人 メシエ星雲人
宇宙ビジネスマン ヴァルカヌス星人

その他、宇宙人多数

迷子珍獣 ハネジロー

甲獣 ヨロガ
脱皮怪獣 ドフィラス
一本角怪獣 ズパイラス 登場





地球防衛・怪獣保護組織「ERIKA」日本支部に配属された新人隊員『早田 進吾』。
彼は偶然にも、凶悪な宇宙怪獣のゲレーカを追って地球にやって来た光の巨人『ウルトラマンビズファス』と遭遇し、一体化することで共に戦う事になった。
ゲレーカを倒したものの、まだ地球には悪の魔の手が迫って来ている事をビズファスは察し、地球に留まる事に成ったのだ!


第2話 狙われた筈の街

昨日のウルトラマンビズファスの出現の興奮冷め止まぬ「ERIKA」日本支部のオペレーションルーム。

進吾は当然、ビズファスである事を隠している。パニックになったら大変だと思ったからだ。ゲン「うわ…凄いですね…。新聞にテレビにネットニュースにSNS…ほとんど全ての情報ツールで、昨日出現したウルトラマンビジターの話題で持ち切りですよ…」ケント「進吾さんに蓮加さん。君達はビズファスさんに助けられたんだろう?どうだった?近くで見てさ」蓮加「私の場合、すぐに気を失っちゃったので…。でも良いなぁ〜進吾は!名前教えてくれたんでしょ?」進吾「うん。結構良い声だったぜ!蓮加が好きそうなタイプだと思うなぁ〜」蓮加「やっぱり!?私の場合はどストライク!友好的な宇宙人だったらしいし、私の中の株価がメチャクチャ上がってるよ!」ケント「宇宙人自体初めて見つかったって言うのに…。だけどビズファスには人間に化けれる能力とかは無いんですかね?あの姿なら、やっぱり人間に化けた方がこの地球で活動するには都合が良いですし…」

「(ギクッ)」進吾「ほへ〜。人間態ね…」蓮加「ねーねー。進吾は知らない?ビジターの人間態とか」進吾「えっ?あっ…あぁ!蓮加実は、僕も知らないんだよね…。ははは…」蓮加「そっか〜残念だな…」隊長が皆を招集する。秀行「みんな集まったななせまる?昨日、風情のある夕焼けの街で知られる眼兎路メトロ町のとある空き地に、1日足らずでアパートが建ったらしい」進吾「それがどうかしたんですか?」秀行「うむ。そのアパートはその日に出来たはずなのに、外観はボロボロのサビだらけらしく、辺りには埃が積もっているらしいんだ」蓮加「何年も前のじゃないとそんなことにはなりませんよね。怪しい…」

ケント「そうですね!蓮加さん!」

秀行「上層部はウルトラマンビズファスの出現により、明確に宇宙人は存在していると判断し、『問題のアパートにも宇宙人が潜伏している可能性が高い』との判断だ。実際、アパートからは僅かだが、不思議な生体反応があった。そこでだ。進吾、蓮加。お前たちは今日と明日、そのアパートに行ってもらう。もし宇宙人が居た場合、友好的なのであればコンタクトを、友好的ではなく、襲いかかって来た場合は攻撃だ。気をつけろよ。2人とも」進吾&蓮加「はい!」進吾「ここか…」進吾と蓮加が到着したアパートは、隊長が言っていたように「オンボロ」以外の感想しか無かった。2階へと繋がる階段の手すりは、少しでも寄りかかれば、すぐに折れてしまいそうな感じだった。サビもわんさか付いている。辺りには埃が積もり、雑草も大量に生えている。ここだけ、50年前の建物のような感じだった。周りにはきれいな一軒家しか無いのも、このボロアパートの場違い感と、時代遅れ感を演出している。

アパート横の石には、うすい文字で『こちら、アパート『銀河荘』 入居者募集中 受け付けは2階 1階は『飯江玩具店』 怪獣のおもちゃ 売ってます』

と書かれていた。進吾「本当にボロいなぁ…」

蓮加「一階は丸ごとおもちゃ屋なんだって!。えっと…『飯江めしえ玩具店』って名前みたいねとりあえず、お店の人に話を聞いてみようよ!進吾!」進吾「分かったよ!蓮加!」「いらっしゃい」店主らしき男があいさつをする。緑の服を着ており、店の外観と比べるとなかなかに派手だ。というより、店の内装も外観と比べるとキレイだった。さまざまなおもちゃが置いてある。どれもこれも、普通のおもちゃ屋には置いてなさそうな商品ばかりだ。進吾「すいません。このお店の主人ですか?」飯江店長「あぁ、そうだよ。私の名前は飯江。ほら、表にも書いてあっただろう?」蓮加「私達は『ERIKA』の者なのですが。飯江さんはこのアパートの住人なんでしょうか?」

飯江「あ...あぁ...」進吾「他に住人の方とか、従業員の方とかは居ないんですか?」飯江「皆んな今はバイトだよ。この店は私だけでやってる」蓮加「皆さんどのようなバイトを成されているのでしょうか?」飯江「地下鉄の駅員とか観覧車の管理とかしてる奴は知ってるがそれ以外は知らないな。このアパートの大家さんは2階で煙草とか携帯電話を売ってるぜ。今は行かない方が良いな。昼寝してるだろうから」進吾「飯江さんのお店は...。おもちゃ屋ですよね?」

飯江「そうだよ。イチオシの商品は...怪獣のソフビだな。良い出来だよ」蓮加「ホントだ...ゴモラのもある!私、怪獣のソフビって初めて見るかも!ってか凄い良く出来てますわ!飯江さん!」進吾「『多々良島』で保護してる怪獣がほとんどソフビになってるんだ...。凄いな...」飯江「店主の俺が個人的に好きなのは...キングザウルス三世とかアーストロンかな。あ、テロチルスもだ。なんか愛着が沸くんだよ」蓮加「怪獣に御詳しいんですね」飯江「あ、まぁ...詳しく無かったらこんなおもちゃ売ったりしないしな...。ここにあるのは怪獣のおもちゃばっかりさ」

進吾「何聞いてるの?蓮加ちゃん!怪獣のソフビを売っているから、詳しいに決まってじゃん!」

男「やあ、どうも店長」緑のローブを着た男がおもちゃ屋に入ってきた。飯江とは顔馴染みのようだ。進吾「すいません。『ERIKA』の者ですが。貴方もこのアパートの住人ですか?」男「え?あ...いや違う違う!私は羽屋 丈二。しがないビジネスマンです。このアパートの皆さんにはお世話になりましたが、住んではいませんよ」飯江「羽屋、例の物持ってきたのか?」丈ニ「あぁ、そうでした。ちゃんと持ってきましたよどうぞ。!」進吾「おぉ...ネズミのおもちゃですか?」蓮加「可愛い~!」丈ニ「これは動くネズミのおもちゃ『ロボネズ』。店長が一番欲しがってたおもちゃですよ」飯江「ありがとうな」

丈ニ「良いって事よ」進吾「あ、俺達このアパートの事を良く聞けたんでこの辺りで帰りますね」

蓮加「あ!すいません!これ!御願い致します!」

蓮加は商品のゴモラのソフビを飯江の居るレジに差し出した。飯江さん「800円だよ。まいど、ありがとうね」

進吾「色々すいませんでした。では!」

蓮加「さようなら~」「...はぁ...」「...ふぅ...」二人は、進吾と蓮加が視界から消えたのを確認すると、どっとため息をついた。丈ニ「大丈夫だったかい?店長?」

飯江「まぁビビったな...。地球人のお客だったし。何よりも防衛組織だ。勘違いされてぶっ殺されても困るしな」

丈ニ「あ、大家さんは?」飯江「上で寝てるよ。商売上がったりみたいでな」丈ニ「昔は宇宙ケシの実とか使ってブイブイ言わせてたのにねぇ...。」飯江「もう50年も前の話だろうが」丈ニ「店長だってあれだろう?変なバンド使って女の子操ったりさ、してただろう?」飯江「昔の話さ。ちゃんと白鳥座出身のエリカちゃんには謝っておいたよ。相手も許してくれたみたいだし、年賀状来るしな」丈ニ「地球で元気に暮らしてるんですね~」飯江「お前だってあの拉致った女の子、どうしてるんだよ?」丈ニ「拉致ってなんかいませんよ!あれもちゃんと本人との合意の上でやっただけで!まぁ、美樹さんは今でも元気ですがね!」

飯江「相変わらず、地球の酒は美味いか?」丈ニ「ええ!あんなに美味しい飲み物は宇宙のどこ探しても見つかりませんよ!最近はファイル星人の5人組が近くでバーを開いたようで。あの人達のボディーガードが作る酒の美味いこと美味いこと」飯江「あぁ、確かベロンって言ったっけか。ただの酔っぱらいだと思ってたが...」丈ニ「あれ?ブラコさんは?住んでなかったですっけ?」飯江「北海道で牧場主になったよ。羊の」丈ニ「ジンギスカンとか送って来てくれませんかね〜。北海道の食べ物は美味しくて好きですし。あ、ギロンさんとケムールさんはそれぞれ地下鉄と観覧車のバイトですかね?」飯江「そうだよ」丈ニ「アリブンタとメフィラスさんのソフビがそろそろ入荷するらしいんで伝えたかったんだが...。店長、伝えといてくれないかい?」飯江「別にいいけど。あいつら喜ぶぜ」丈ニ「おっと、もうこんな時間。アクマニヤさんに目薬渡す約束をしたのをすっかり忘れてしまう所でした」飯江「あ、出掛けるんだったら...これ頼む」丈ニ「これって...レプリカのレオリングですかい?誰宛に?」飯江「ババルウだ。公園の清掃員のバイトで子供たちと仲良くなったから楽しませるために欲しいんだってよ」丈ニ「へぇ...人って変わるもんなんですね...。あ、ババルウさんの居る公園の名前を教えてくれませんか?」飯江「たしか...『大府公園』って言ったっけかな。ま、よろしく頼むわ。そろそろ日も落ちるし」丈ニ「では店長!また今度!ロボネズは大事にしてね~」飯江「おう!」アパートからの帰り道、進吾と蓮加は先ほどの飯江と羽屋を怪しんでいた。蓮加「うーん...。ちょっと怪しかったよね、あの御二人」進吾「うん。だけど宇宙人にしては侵略の意志が無さそうだったな...。優しかったしね」

蓮加「明日は2階に居るらしい大家さんを訪ねなきゃね」⁇⁇「パムー」可愛らしい鳴き声がどこからか聞こえてきた。蓮加「進吾~。可愛い声だしても、私は惚れたりしないよ~?」進吾「え?俺じゃないよ!」⁇⁇「パムー」蓮加「あ、また聞こえた!え?進吾じゃないの?」進吾「蓮加でもないよな?」蓮加「うん...」⁇⁇「パムー」

進吾「後ろだな...」蓮加「後ろね...」

 

恐る恐る、二人が後ろを振り向くと、可愛らしい生物がふわふわと空を飛んでいた。

 

⁇⁇「パムー」蓮加「うわーっ!可愛い!!!モフモフしてる~!」蓮加が頬ズリをする。⁇⁇「パムゥ…」

 

謎の生物は少し嫌そうだ。

 

蓮加「ねぇねぇ、名前は?」

「パムムムー」

蓮加「名前なんだけどさ!パムムーってのはどう?」

進吾「いや!羽が生えてるから、『ハネジロー』っていうのはどうだ?」ハネジロー「パムー!パムー!パムム!」

蓮加「凄く喜んでるわ〜。そんなに気に入ったのね?まぁ…ピグモンみたいな珍獣の類いかな。一応、隊長に連絡しとこう」進吾と蓮加は、ハネジローを保護し、その場を去った。〜次の日〜 進吾「すいませーん。大家さんはいらっしゃいますか?」ハネジローの調査の為に蓮加は基地に留まる事になり、進吾一人だけでアパートの大家を訪ねる事になった。大家の部屋の前は、何故かとても煙草臭い。周りに吸い殻が落ちているわけでもないのにだ。

進吾「…居ないのかな?あの〜すいませーん。って、うわぁっ!」突然、部屋の扉が開いたと思うと、進吾は部屋に引きずり込まれしまった。「うわぁぁぁぁぁっ!」

⁇⁇「お目覚めかい?」進吾「ん…。えっ!?宇宙人!?」進吾の目の前には、まるで明太子のような宇宙人がちゃぶ台を挟んで向こう側であぐらをかいて座っていた。⁇⁇「ようこそウルトラマンビズファス。我々は君の来るのを待っていたのだ」進吾「えっ?何で俺の正体を?」⁇⁇「ハッハッハ。まぁ、そんな事より蓮加隊員も呼んだらどうだい?楽しくなるさ。質問があるんだろう?ほら、何なりと質問してくれたまえよ」進吾「まっ…まず、貴方の御名前は…?」⁇⁇「私かい?私はメトロン星人。このアパートの大家をしているよ」ビズファス「えっと…。いつから地球に?」メトロン星人「かれこれ50年も前からさ。50年前は地球の侵略計画なんてのも、模索したものさ」進吾「侵略の意志があるんでしょうか!?」メトロン星人「おっと、怖い顔しないでくれ。何、とうの昔さ。今はこの地球を侵略しようなんて気は無いよ」進吾「あ、すいません…カッとなってしまって…。質問に戻りますね。50年前の侵略計画を教えてくれませんか?」メトロン星人「あぁ。宇宙ケシの実っていう宇宙の大麻を煙草に入れて、人類の脳を狂わせるって作戦だったよ。そして人間の信頼関係を壊し、その隙に侵略!まぁ…失敗したんだがね」進吾「どうしてですか?」メトロン『1人の男に邪魔されてね…諭されたよ。そいつはこう論したのだ!君達が侵略なんてすれば、この美しい地球は薄く汚れてしまう。君達は地球の美しさに惚れたのではないのか!?』

とね。まぁ…交渉は決裂し、そいつのせいで何針か身体を縫ってしまったんだが…」進吾「その方とはそれっきりですか?」メトロン星人「あぁ。それっきりさ。そいつも宇宙人だったが勇気ある奴だった…。今は母星に帰っているらしいが。あ、私は元々この世界とは別の世界から来たんだがね。今頃、彼はその世界に居るだろう...。会えないのだよ...」メトロン「君もずっと私がこの姿だと怖いだろう?」

進吾「あ、いえ。別にそんな事は…」メトロン「よっ、と」メトロン星人は人間の姿に変身した。

黒い服を着て、髪は白髪にまみれている。

気前のいい紳士のような出で立ちだ。メトロン「せっかく来たんだ。御茶でもどうだい」進吾「あっ…有難う御座います…」丁度、喉が渇いたのでメトロン星人が差し出したお茶をありがたく思いながらも、怪しむ進吾。何せ、パッケージにメトロン星人がデカデカとデザインされ、商品名も『眼兎龍茶』と言う名前だ。胡散臭い事この上ない。毒でも入ってそうだ。メトロン「ハッハッハ。毒なんて入ってないよ。ほれ」そう言うと、メトロン星人は美味しそうにお茶を飲んだ。

進吾も思わず生唾を飲む。あまりにも美味しそうに飲むからだ。メトロン「か〜〜っ!美ち〜〜い!ほれ、君も」

進吾「あ、いただきます…」メトロン星人はニヤニヤしながら進吾を見ている。少し恥ずかしい。

一口飲んだ。進吾「あっ…美味しい…!」メトロン「ハッハッハ!良い顔をするね!そうだろう?何せ、宇宙から取り寄せた選りすぐりの食材を使っているからね。地球の酒に匹敵するさ」進吾「あの…質問に戻るんですが、メトロンさんは何故ここにアパートを建てたんですか?」メトロン「うむ、良き質問だね。まぁ、君ら的にはそっちの方が本題か。このアパートは元々、隣町の北川町にあってね。最近までずっと50年間、そこで暮らしていたんだ」進吾「何故、ここに移したんですか?」メトロン「元々建ててた土地の下に怪獣が居たんだよ。しかも凶暴な怪獣であるヨロガさ。君らも前に保護に失敗したんだろう?しかもヨロガの他にもう一体居た。ケムラーに似たドフィラスという怪獣さ。ドフィラスの方は我々が勝手に命名したが」

ヨロガは保護対象されていない危険な怪獣で、進吾が「ERIKA」に入る前にも現れていたらしい怪獣だった。

進吾「えっ?2体も!?何で通報しなかったんですか!?」

メトロン「通報なんてしたら我々の正体がバレて、何されるか知ったこっちゃない。我々も我々で、結界を張ったり色々したさ。だけどそろそろ無理だ。近くで大規模な工事があって、結界に激突されてね。耐えるのも限界さ。だから移った。怪獣共が復活したら戦う気でもあったんだぞ?こっちにもデスレ星雲人やグローザ星系人みたいに戦うのが得意なのが居たしね。ま、今回は君に任せるよ。ウルトラマンビズファス君。北川町の人たちは結界が破られると同時に、この町に転送されるシステムになっている。安全に戦えるだろう。建造物の弁償は我々がするよ。直すのが得意な奴も居るしね。準備万端って事さ」進吾「まぁ…別に良いんですけども、いつぐらいに復活…!?」地響きと、小規模の地震が発生した。メトロン「来たか…。ほら、窓を見たまえ。奴らだ。復活しやがったな…」巨大な土煙と爆音と共に、2体の怪獣が姿を現せた。

先ほどメトロン星人が話していた怪獣、ヨロガとドフィラスだ。

2体は雄叫びを上げ、北川町を歩いていく。進吾「貴重な御話と御茶、有難う御座いました!では!ジーっとしていても如何にも成らないのでこれで!」進吾は一目散に怪獣達に向かって駆けていった。メトロン「ふっ、本当に彼は君に似ているな…。ウルトラセブンよ………」

 

進吾「隊長!北川町に怪獣が2体出現!獰猛なヨロガと、新種の怪獣ドフィラスです!ドフィラスの名前は…俺が付けました!攻撃許可を!」進吾は無線で報告する。秀行『わかった!進吾はスーパーガンで追い討ちをかけておけ!すぐにチーム『フェニックス』を出撃させるからな!』

進吾「はい!」進吾はヨロガにめがけてスーパーガンを照射したが、手応えが無かった。

それもそのはず、ヨロガは硬い表皮に覆われた怪獣なのだ。進吾「くそっ!硬い装甲だな…」

ウルトラビートルで駆け付けたチーム『フェニックス』も、ヨロガの防御力に苦戦していた。

2体も、火球を吐いて攻撃してくる。

チーム『フェニックス』は、攻撃目標をドフィラスに変更する。

「ドフィラスに『ペンシルシャーク』を発射!」

 

攻撃用ミサイル『ペンシルシャーク』はドフィラスに直撃し、唸り声を上げながらドフィラスは活動を停止した。「よっしゃ!ドフィラスの撃退に成功!」「はっ!待て!」

 

ドフィラスの身体が青白く光ったかと思うと、背中が裂け、裂け目からドフィラスが復活した。

ドフィラスは脱皮をする怪獣だったのだ。

 

「脱皮した…!」

「ドフィラス、活動再開!脱皮をしてダメージを防ぎました!」

「くそっ!どうしたら良いんだ!?」怪獣が復活したと聞き、慌てて帰って来たアパートの宇宙人達は、1階のおもちゃ屋から心配そうに様子を見ていた。

 

「お、良いぞ!そこだ!行け!」

「マグマ…少しだけ黙ってくれないか?うるさい」

「あんな怪獣共、俺ならすぐにカチコチに凍らせれるっていうのによ…」

「まぁまぁ、ここは「ERIKA」と、ウルトラマンビズファスに任せましょうや!」「無駄に張り切ってるな…レイビーク」「まぁ、無理もない。久々のウルトラファイトを見られるのだから。おい、レキューム。テレビを点けてくれ」「うい」

『北川町に現れた怪獣2体は、なおも侵攻を続けており…』

「あぁ…俺らが住んでた町が…」「そう悲しむなザゴン。おい、キュラソとスチールも泣くんじゃねぇ」「俺のバイト先のガソリンスタンドが…」「動物園…パンダ…」

「あーはいはい。俺らで直せば良いし、パンダとかも檻ごと転送しただろ?気にするなって」「店長、スフィンクスのソフビある?」「こんな時におもちゃ買うんじゃねぇ!」「おい、見ろ!とうとうお出ましだぞ!」「ゲレーカ倒したらしいけど、どんな感じなんだろ。カッコイイかな?」「昔は光の巨人が憎たらしかったが…応援するようになるとは…」「ま、昔の対立なんぞ忘れて、応援しようぜ。宇宙の救世主、ウルトラマンビズファスをな!」

進吾「生きましょう!ビズファスさん!」

ビズファス「嗚呼!」

進吾「ビズファァァァ〜〜〜〜ス!」メタモビジターを掲げると、進吾の身体が光り輝く。

そして進吾は光の巨人、ウルトラマンビズファスへと変身した。ビズファス「シュワッ!」2体の怪獣は雄叫びを上げ、ビズファスに向かっていった。ビズファスがヨロガに先制攻撃の蹴りを入れる。よろめくヨロガ。

ドフィラスも火球を吐いて応戦するが、ビズファスは火球を弾き、ドフィラスの顔にパンチを浴びせる。

 

「ビズファスを援護するぞ!」

「はい!」

 

チーム『ファルコン』に援護され、たじたじな2体の怪獣。そこへビズファスが光の剣『ビズファーブレード』を展開し、ドフィラスの胴体を真一文字に斬った。

ドフィラスはその場へ倒れる。ビズファス「やったか!?」進吾「いや…まだだ…と思うぜ!」またもや脱皮して、ダメージを受け流すドフィラス。ビズファスが呆気にとられている隙に、ヨロガの体当たりをもろに受けてしまった。

 

「大気が乱れてきやがった...。何か来るぞ...」

 

ゲレーカが来た時に起こっていた現象が、また発生していた。

 

「もう一体の怪獣!?」

イカルス星人「イカん!イカんよこれは!イカほどなんじゃなイカ!」

 

空を突き抜けて、地上に現れたその怪獣は、鋭利な爪を持ち、尻尾はスパイクのようにトゲトゲしており、頭から一本角が生えていた。

 

「大家さん!宇宙怪獣だ!」

「ふむ、ズパイラスと言った感じかね...。しかしまずいな...。これでは3対1だ...」

 

突如として現れたズパイラスは、ビズファスを長く鋭利な爪で攻撃してきた。

 

「グワァァッ!」

ビズファスはその場に倒れこんでしまった。胸のカラータイマーも点滅を始める。

 

「...せめて2対1に出来れば...。よし!ヨロガの関節を狙え!あんなに表皮が硬いんだ、関節は比較的柔らかいはずだ!」

「了解!『ペンシルシャーク』発射!これでも食らえ!」

 

チーム『フェニックス』が発射した『ペンシルシャーク』は、ヨロガの関節部を直撃した。

うめき声を上げてその場に倒れこむヨロガ。

弱点の関節部を攻撃したからだろうか、硬い表皮が次々に剥がれ落ちていく。

 

「今だ!ビズファス!」ビズファスは頷き、『ビズニウム光輪』を発射した。本体が丸出しのヨロガの首をはねると、ズパイラスの長い爪も切り裂いた。

続けざまにビジターは、ズパイラスめがけて『ビズファーブレード』を展開し、真一文字に切り裂いた。

一気に形勢逆転、残るはドフィラスのみになった。

ビズファス「シュワッ!」何を食らっても脱皮するドフィラスに対して、ビズファスは『重力光線』を発射した。

とてつもない重力が、ドフィラスを襲う。

脱皮の為の皮がどんどん裂けていき、もう脱皮出来ないツルツルの本体が丸裸となった。

すかさず、必殺の『ビズニウム光線』を発射し、ドフィラスは大爆発を起こして死亡した。

 

「やったぁぁぁぁ!」

「うぉぉ!凄いぜ!ウルトラマン!」

「俺、感動しちまった!」

「諸君!ウルトラマンビズファスの勝利記念に、パーッとするか!」

 

 

「俺達の援護、少しは役立ったかな...?」

「ありがとうな、ビズファス!」

「お疲れさんで~す!」

 

「ジュワッ!」

 

役目を終えたビズファスは、天高く飛んでいった。その背中には、燦々と輝く美しい夕日があった。進吾「色々、ありがとうございました!」進吾は北川町の建造物を直していた宇宙人達に例を言った。丈ニ「良いって事よ!」

飯江「あんたの活躍、見せてもらったぜ!」

黒座「俺が凍るかと思うぐらいの刺激を、ありがとうな!」間口魔「俺...感動した...。地球守る...お前に...」

鵤「いやぁ、良いんじゃなイカ!スゴかったんじゃなイカ!」

奥からメトロン星人が歩いてくる。

 

メトロン星人「これからも、私が愛したこの地球をよろしくな。ウルトラマンビズファス!」

進吾「...はい!」メトロン星人「うむ!良い返事だ!あ、どうかね?『眼兎龍茶』でもどうだ?冷えてて美味いぞ!」

進吾「有難う御座います!」

「ふぅ……」

自分の部屋でため息をつくメトロン星人。

その時、ドアを開けて誰かが入ってきた。

調査の為、この世界の地球にやって来た伝説の戦士、モロボシ・ダン、その人だった。メトロン「おぉ……。ふふっ、ようこそ。久しぶりだねウルトラセブン。私は君の来るのを、51年間待っていたのだよ...」ダン「はははっ。どうした?メトロン?泣くほどかい?」メトロン「いや、ついね。すまない。君のお蔭で全うに、楽しく、人生を過ごせているよ。まだ縫った所は痛いがね...はははっ」

メトロン星人とモロボシ・ダンは、ちゃぶ台を囲みながら談笑した。

そう、50年前のあの時のように...。

 

続く




身寄りの無い少年、『金山』は河川敷で必死になって穴を掘っていた。
金山少年を侵略宇宙人だと言って聞かない周辺住民達。優しく彼を見つめる、パン屋のおばあさん。
金山少年の怒りが爆発した時、突如として怪獣ムルチが現れる!
何故、彼は穴を掘るのか!?『佐久間 良』とは誰なのか!?

次回、ウルトラマンビズファス
『怪獣使いの少年』
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