ウルトラマンビズファス   作:愛染マコト

4 / 9
高宮は超獣の出現と、欠陥部の発見により、防衛プログラム『マケット怪獣』のデータの作り直しを強いられていた。
一方その頃、東京上空に現れた巨大気球船に、空飛ぶ巨大バイオリン、ビルに乗っかる巨大な卵、謎の怪獣像、目が光る雪だるま、怪魚の化石が出現。
しかも、東京中の信号機が狂ったり、謎の緑の巨大な影がビル街をすり抜けていく様子も確認された。
それらは、異次元人 ヤプールが送り込んだ超獣軍団が目覚める前兆だった。
そして、空を割って現れる超獣 バキシム。
しかしヤプールは、もっと別の事を考えているらしい…。一体、何を企んでいるのだろうか?

注:ウルトラマンビズファスの世界観は、全てのウルトラシリーズの世界観と独立しています。
異次元人 ヤプール

???

一角超獣 バキシム

気球船超獣 バッドバアロン

雪超獣 スノーギラン

鈍足超獣 マッハレス

バイオリン超獣 ギーゴン

信号超獣 シグナリオン

暗黒超獣 ブラックサタン

怪魚超獣 ガラン

古代超獣 カメレキング

マケット怪獣 ミクラス

マケット怪獣 ウインダム

マケット怪獣 アギラ

マケット怪獣 エレキング

マケット怪獣 レッドキング

マケット怪獣 ミラクロン

マケット怪獣 シルバゴン

タッグマケット怪獣 リトラ【S】

タッグマケット怪獣 ゴメス【S】

迷子珍獣 ハネジロー登場
〜前回のあらすじ〜

47年前からメイツ星へ行ける円盤を掘り返す為に穴を掘っていた男性、佐久間 良。
彼は自分の恩人であるメイツ星人、金山と同じ名の孤児である金山少年と共に穴を掘っていた。
超獣 ドラゴリーの攻撃で激怒した金山少年から誕生したムルチは、勇猛果敢にドラゴリーに挑む。
ビズファスはムルチと協力して、見事ドラゴリーを撃破し、佐久間も金山の息子であるメイツ星人ビオに出会い、メイツ星にて謝罪をした事によって『人類とメイツ星人の架け橋になる』という自身と金山の夢を叶えたのだった。
しかしその頃、東京のビル街では凶悪な異次元人 ヤプールが、新たな計画を模索していたのだった…。



第4話 異次元超人の侵略

〜〜とある パン屋〜〜

少年「パンくださいな」パン屋のおばさん「はい、いらっしゃい」少年「今日もおじさんとおばさん、仲良しだね!ほら、いつも同じ指輪してるよね?」パン屋のおじさん「はっはっは。坊や、これは結婚指輪って言うんだよ」

パン屋のおばさん「うふふ。もう君も、そんな事を言うような歳になったのね。はい、どうぞ!いつものクリームパンよ。おまけに…じゃん!このパンも入れてあげる」

少年「わぁ!ありがとう!…おまけしてくれたパンに書いてる字…何?」パン屋のおじさん「あ、これは『A』って書いてあるんだよ。このパンも美味しいよ」少年「おじさん、おばさんありがとう!じゃあね!」

〜「ERIKA」日本支部 研究室〜 進吾の同期であり、日本支部のオペレーターでもある高宮ゲンは、研究室で1人になって悩んでいた。

高宮「『メカニックの天才』とも言われる、ヨシダ博士にも怒られちゃったよ…。はぁ〜」対怪獣用プログラムであった『マケット怪獣』が、怪獣よりも強い超獣の登場によって、一からプログラムの改良をしなければならなかったからだ。怪獣よりも強い超獣よりも強いマケット怪獣を作る為に。まだまだマケット怪獣には改良点があったのも、データ入れ直しの原因の一つであったのもあり、高宮のメンタルはボロボロであった。初期から決められていたマケット怪獣であるアギラ、ミクラス、ウインダムのプログラムの入れ直しは完了したが、残りの6体のプログラムはそのままだ。その事を考えると、頭が痛くなってくる。『大丈夫かい?ゲン。目の下にクマもできている。睡眠は大事だよ』高宮「わかったよ…『パル』、ありがとうな。じゃあ遠慮なく!おやすみ〜!」パル『…単純な奴だ…』

 

高宮が作った人工知能『パル』は呆れる。何せ、高宮はもうスヤスヤと寝息を立てて寝ている。パル『手伝ってやろうかな…』

ヤプール「いよいよだ…。行け!超獣達よ!」ビルの屋上に居座っていたヤプールは、手に持っていた風船のうち、9つを天高く飛ばした。やがて破裂したかとおもうと、東京の上空に巨大な気球船が現れた。

それだけではない、巨大なバイオリンが空に浮かんでいる。

カップル♂「えっ!?バイオリン浮いてる!すげぇ!でっけぇ!マジックか何かか!?」

カップル♀「そうだね!」少年「ママー。お空にでっかいバイオリーン」「あい!あいったら!見て見て!あの気球船とバイオリン!怪獣かもよ!?」

「はいはい…凄いですね〜。うん」

パン屋を経営している夫婦も、その事を不思議に思っていた。

 

 

一方その頃、「ERIKA」のオペレーションルーム内は、電話対応で大忙しだった。進吾「あぁ〜もう!高宮君はどこですか!隊長は防衛軍との会議でアメリカに居るのに…」

「パムムゥ…」蓮加「進吾〜。高宮君は、まだマケット怪獣の調整中みたい…。はい、これ。『喋りかけないでください』だって!もう!」ハネジロー「パムッ!」

ケント「まあまあ、御2人とも!そうカリカリしたらダメですよ?ほら、通報してきた事を僕がまとめておいたから。見てくれないかい?」

 

進吾と蓮加は、夢日のパソコンの画面を覗き込む。

ハネジローも覗き込もうとするが、2人が邪魔で見えない。ハネジローはしょげて、わ自分の寝床に入っていった。

 

進吾「うわぁ…。結構まとめましたね…」

ケント「えーっと…。『ビルの上に巨大な卵』『仮面公園によくわからない怪獣の像』『道を歩いていたら、緑色の巨大な影が通った』『会社のビルの壁に魚の化石』『東京中の信号機がおかしくなって危ない』『時々目が光る雪だるまが、雪も降っていないのに家の前にある』などだね。どれもこれも、おかしな話だ」蓮加「いったい何があったんですかね…?」ケント「一応、避難勧告を出しておいたけど…大丈夫なのかな…」

 

避難した人は、遠くの方から異常現象の様子を見ていた。

 

「あっ!気球船が降りてきた!」

「バイオリンもだ…」

 

「まずは貴様らだ…。目覚めろ!バッドバアロン!ギーゴンよ!」

 

気球船と巨大バイオリンはまばゆい光を放つと、2体の超獣へと変化した。

気球船超獣 バッドバアロンと、バイオリン超獣 ギーゴンだ。

 

「現場の有希です!謎の気球船とバイオリンは、怪獣へと変貌しました!繰り返します!怪獣へと変貌しました!」

 

2体は楽器店などを破壊すると、東京中で暴れ始めた。

 

蓮加「東京都内に超獣と思われる2体の怪獣が出現!」

ケント「やっぱり超獣でしたか!チーム『ワイバーン』に出撃命令を…」

ゲン「はぁ…はぁ…。夢日ケントさん!僕が行きます!」

 

疲れ切ったような高宮が、駆け込んで来た。

 

ケント「た…高宮君…!だけど…大丈夫かい?目の下にクマもあるし…」高宮「大丈夫です!『パル』が手伝ってくれたのもあって、すぐ終わりましたよ!マケット怪獣達の、初舞台です!」蓮加「もう一体、超獣出現!」

目が光る雪だるまが真っ二つに割れた時、雪超獣 スノーギランも現れた。

ビルを凍らせるなどして暴れる。

ゲン「進吾くん、蓮加ちゃん。君達も協力してくれるかい?」進吾「あ、うん良いぜ!」蓮加「別に良いですわ…」

 

 

 

 

進吾と蓮加と高宮は、超獣達が暴れまわっている東京都内にやって来た。

まだ逃げ遅れた人達が居たようで、進吾達は必死に避難誘導をする。進吾「パン屋さんですか?早く逃げてくださいね!」パン屋のおじさん「ありがとうございます!」

避難も一安心した所で、高宮は本題を進吾と蓮加に話す。

高宮「良いかい?スーパーガンの先端にこのカプセルを取り付けて、相手にめがけて撃つ!そうしたら、マケット怪獣が召喚されるよ。マケット怪獣の制限時間は3分間。ビジターと同じだがらわかりやすいかな。進吾くんには、ウインダムとシルバゴンとエレキングを!蓮加ちゃんには、ミクラスとレッドキング、ミラクロンを!僕は、アギラとリトラとゴメス!わかったかい?」進吾「アドバイスありがとう!じゃあ!みんな無事でね!」蓮加「進吾もコケるんじゃないわよ〜」進吾「うっ…うるさいなぁ!転んだりしないよ!」進吾「よーし…。行け!ウインダム!」蓮加「行っけー!ミクラス!」高宮「行ってらっしゃい!アギラ!」リングのような物が積み重なって、カプセルのようになる。その中から、マケット怪獣達が姿を現わす。高宮「やった…!成功した…!」その様子をまじまじと見るヤプール。ヤプール「ふん…。こんな事は想定内だ…。どれ…お手並み拝見とするか…」ウインダムは生真面目過ぎる知能にしてしまったせいで、テストプレイなどでは命令が無ければ動く事も無かったのだが、データの作り直しによって自分で攻撃の判断が出来るようになった。ウインダムはギーゴンに立ち向かっていく。ギーゴンは脳波破壊音波『デス・サウンド』を出して攻撃するが、ロボット怪獣であるウインダムには通用しない。ウインダムは、頭部からのレーザーショットとチョップで、ギーゴンを圧倒していく。進吾「流石…超獣よりも強くなってる!高宮君!大成功だよ!」高宮ゲン「うん!こっちもさ!アギラ、ツノで攻撃だ!」弱気な性格のアギラは、データの入れ直しも怖がって拒絶していた問題児だったのだが、弱気な性格もデータの入れ直しにより解消。バッドバアロンの出す風を利用してエリマキをはためかせて気合いを入れる。

自身の頭部にある二本の鋭いツノが武器だ。

バッドバアロンのムチ攻撃と突風攻撃を、アギラは素早い動きでかわしていく。そして、バッドバアロンの腹部に強烈な頭突きを叩き込んだ。

おもわず吹っ飛ぶバッドバアロン。アギラは頬杖をつきながら挑発する。

怪力自慢のパワーファイターであるミクラスは当初、力の加減が上手く合わず手当たり次第に辺りの物を壊してしまっており、そのせいでデータにプログラムされていた筋力と自身の力が比例しなかったので、途中で不具合を起こしてしまっていた。

だが、データの作り直しによって不具合を修正し、筋力と力も比例するようになった。

先程も述べた通り、怪力の持ち主であると同時に、頭部のツノと分厚い体表も兼ね備えている。

スノーギランが吐く冷凍ガスも、ミクラスの分厚い体表は通さない。冷凍ガスを物ともせずに、スノーギランに体当たりをお見舞いする。「「「トドメだ!」」」ウインダムはレーザーショットをギーゴンの弦に向けて、横一文字に放つ。たちまちギーゴンの弦は、火花を散らしながら切れる。そのままウインダムは、ギーゴンの頭部に最大出力のレーザーショットを放射。ギーゴンは、頭部から爆散して果てた。アギラの挑発にしびれを切らしたバッドバアロンは、腕のムチを振り回しながらやって来る。アギラは、今だと言わんばかりに猛ダッシュし、バッドバアロンの腹部に頭部のツノを突き刺す。ツノを突き刺したまま、苦しむバッドバアロンを道路に張り倒すと、全体重を使ってツノをめり込ませる。耐えきれなくなったのか、バッドバアロンは苦しみながら爆発した。ミクラスの渾身のボディプレスが、スノーギランに炸裂する。うめき声を上げるスノーギラン。冷凍ガスが効かないことが分かっているので、パンチや光線などで応戦するものの、ミクラスははねのけて行く。そして、スノーギランにラリアットを食らわして気絶させると、ミクラスはすかさず口から赤い光弾を発射。

スノーギランはその場に倒れ込んで果てたのだった。

進吾「戻れ!ウインダム!」

蓮加「お疲れ様!ミクラス!」ゲン「ありがとう!アギラ!」

役目を果たした三体は、カプセルへと戻っていった。

ほう…ここまでとは…。さぁ!超獣達よ!目覚めるのだ!マケット怪獣を倒せ!倒すのだ!」

 

ビルを突き破って怪魚超獣 ガランが。

怪獣像から火花を散らして、暗黒超獣 ブラックサタンが。

狂った信号機の光が一点に集中した所から、信号超獣 シグナリオンが。

ビルの上の卵が孵化し、そこから古代超獣 カメレキングが。

東京中を動き回っていた緑の影から、鈍足超獣 マッハレスが。

超獣達が次々と東京に現れた。蓮加「うわっ!何なのかしら?あの数!」ゲン「残りの怪獣達も使わないといけないみたいだね…」「よし!高宮君!蓮加ちゃん!行こう!」

 

進吾はシルバゴンをカメレキングに、エレキングをブラックサタンにめがけて召喚した

蓮加はレッドキングをマッハレスに、ミラクロンをシグナリオンに、高宮はリトラとゴメスをガランにめがけてそれぞれ召喚した。

 

(ウルトラマンビズファスよ…)

「はっ!誰だ!?」(私はヤプール…後ろのビルの屋上に来るのだ…)ヤプールは進吾にテレパシーで語りかけて来た。「俺は、ビルの上から怪獣達を援護しておくよ!」

「あっ…ちょっと!進吾!」進吾は、指示されたビルの屋上に到着した。「お前がヤプールか…」

「いかにも、私がこの宇宙を絶望へと叩き落とす者!異次元人 ヤプールだ!」

「先日のドラゴリーと、この超獣軍団もお前が操っていたのか?」

「その通り。ドラゴリーの件は世話になったぞ…。ムルチを上手く使って、ドラゴリーと共に人間共を大混乱に陥れるつもりだったが…まさか人間の芯があそこまで強かったとは…。少し見くびっていたよ…人間をな…」

「今はマケット怪獣が、超獣達を追い詰めているぞ!さぁ!観念しろ!」

「ほぅ…観念か…。貴様は気付いていないのか?まだもう一体、隠し球が居るんだよ…」

「何だと!?」

「目覚めよ!一角超獣 バキシムよ!」

 

まばゆい閃光が空に発生したと思うと、空がガラスのように割れ、そこから一角超獣 バキシムが現れた。

バキシムは空を突き破り、地上に現れる。

 

「いくら超獣よりも強いマケット怪獣であろうと、あのバキシムの前では造作もない。さぁ?どうする?ウルトラマンビズファス…」

「くそっ…!ビズファァァァ〜〜〜〜ス!」

 

進吾はメタモビジターを掲げて、ウルトラマンビズファスに変身した。ゲン「あっ!ビズファス!」蓮加「ビズファス!そのオレンジと青の超獣をお願い!」

 

ビズファスはコクッと頷き、バキシムの元へと駆け出す。

カメレキングを相手にしていたシルバゴン。

元々、視力がとても悪く、動いているものしか判別出来ないという致命的な弱点があったシルバゴンだが、データ改良によって改善。猪突猛進のパワータイプだ。

時たまにお茶目な一面を見せてくれるので、一部の『ERIKA』女性隊員から絶大な支持を得ている。

カメレキングのガスに苦しむものの、翼をもぎ取ってローキックを決める。

カメレキングは、シルバゴンのツノを持ったまま振り回そうとしたが、逆に手を掴まれ、シルバゴンは一本背負いをカメレキングに食らわせた。

 

強力な電撃技と、長い尻尾による攻撃を得意とするエレキング。

メトロン星人が持って来たデータを元に作られたので、オリジナルにとても近いらしい。

実体化成功時には、巨大な原寸大サイズ、実体化失敗時には、両手で抱き抱えれる位の大きさのリミテッドサイズ(通称、リムエレキング)になる。

エレキングは、ブラックサタンに口から三日月状の電撃光線を浴びせる。

対するブラックサタンは、尻尾からのミサイルや高熱火炎で応戦する。

エレキング自慢の長い尻尾の一撃が、ブラックサタンに決まる。

ブラックサタンは、思わず弾き飛ばされる。

 

暴れ者のレッドキングは、その有り余るほどのパワーと、凄まじい闘争本能をどう調整するかが課題だった。

その結果、子育て時のメス個体のデータに、オス個体のパワーをインプットする事に成功。

性格は比較的温厚になり、元々レッドキングは仲間意識が高い怪獣だったのもあってか、他のマケット怪獣を敵だと認識しないようにする事にも成功。

命令に忠実なパワーファイターになった。

マッハレスの高速移動に、思わず目を回すレッドキング。

レッドキングが目を回しているすきに、マッハレスは体当たりを食らわせようとするが、背中にある『マッハラジエーター』をたまたま掴んだレッドキングがもぎ取り、速度が鈍くなる。

めまいが回復したレッドキングが放ったドロップキックを食らい、マッハレスは派手に吹っ飛ばされる。

 

『マケット怪獣の完成形』と称される程、当初の欠陥が無く、パワー調整も上手く成功したのがミラクロンだ。

シグナリオンが放つ破壊光線が、ミラクロンを襲う。

ビルにぶつけられたりされたが、ミラクロンは手からの電撃攻撃で逆襲。

シグナリオンの身体に付着している光線発射用の装飾を、次々と電撃攻撃や怪力で破壊していく。

 

元々、敵同士だったリトラとゴメスだが、協力攻撃用のプログラムへと改良したことにより、抜群のコンビネーションで攻撃することが可能になった。

強酸『シトロネラアシッド』の連発などもデータ設定により可能になり、ゴメスも体内に核エネルギーがインプットされた為、爆発的なパワーを手に入れた。

ガランの右肩付近に、リトラは『シトロネラアシッド』を連射する。

右肩の集中攻撃に苦しむガラン。

そこにすかさず、背びれを発光させたゴメスが、口から熱線を放射する。

ガランの右腕が集中攻撃によって吹き飛び、その場でガランは悶絶する。

 

 

シルバゴンは、渾身のパンチをカメレキングの腹部に叩き込む。

泡を吹いて倒れるカメレキング。そこにシルバゴンは、口から青い光弾を放射する。

カメレキングはたちまち大爆発を起こし、倒れた。

 

ブラックサタンがエネルギーを供給しようとするが、エレキングはツノから妨害電波を放射。地団駄を踏むブラックサタン。

ブラックサタンはヤケクソでエレキングに突進するものの、勢い良く頭から石油タンクに突入する。

そのすきにエレキングは、ブラックサタンの身体に長い尻尾を巻きつける。

そして、身体から大量の電撃を放つ大技『エレキングコレダー』を発動。

既にオイルを被った身体に、大量の電流が流れ、ブラックサタンの全身から炎がメラメラと燃え上がる。

その後、間も無くしてブラックサタンは大爆発を起こして果てた。

 

爆発性のある岩石を、レッドキングは口から放出する。

マッハレスに直撃した岩石爆弾は、派手な音を立てて爆発する。

たまらず吹き飛んでしまうマッハレス。

レッドキングはのびているマッハレスの首を持ち上げ、両手でマッハレスの首を力一杯絞める。

「メキッ」と鈍い音が鳴ったと思えば、マッハレスは白目を剥き、口から泡を吹いて倒れた。

 

シグナリオンは、身体の装飾を光らせて放つ三色破壊光線をミラクロンに浴びせる。ミラクロンはその光線を必死に耐える。

シグナリオンの猛攻が途切れたのを確認したミラクロンは、念力光線『ミラクロン・エレキネシス』を発射。

シグナリオンは吹き飛び、頭部の赤い発光体を道路にぶつけた。

赤い発光体が砕け散り、シグナリオンはうめき声を上げたかと思うと、光の粒子になって消滅した。

 

リトラとゴメスのコンビネーション攻撃に、タジタジになるガラン。

片腕を吹き飛ばされたものの、ガランガスをがむしゃらに乱発させるガラン。

リトラは身軽な動きでガランガスを避け、ゴメスに至ってはガランガスを逆に吸収し、核エネルギーへと変える荒技を披露する。

リトラが『シトロネラアシッド』をガランの両足に放出し、ガランの動きを鈍らせる。

そこにすかさずゴメスが熱線を放射し、ガランの腹部に直撃。

ガランは大爆発を起こして死亡した。

ゲン「やったぜ!」

マケット怪獣達は、カプセルへと戻っていった。蓮加「残るはあのオレンジと青の超獣だけだわ…!頑張って!ビズファス!」バキシムが手から出すミサイルで、ビズファスに先制攻撃をけしかける。バク転でミサイルを避けるビズファス。ミサイルの1つを足で蹴り飛ばし、バキシムにぶつける。

苦しむバキシム。ビズファスは追い打ちで光の光弾『ビズファースラッシュ』をバキシムに向けて放つ。

バキシムは『ビズファースラッシュ』を腕で受け止め、頭部のツノを勢いよく飛ばす。バキシムの必殺技『ユニコー・ボム』だ。『ユニコー・ボム』は、ビズファスの腰に直撃し、ビズファスはビルに突っ込んでしまう。ビズファス「グワァッ!」蓮加「あっ!ビズファス!ちょっと高宮君!マケット怪獣貸して!ビズファスを援護するから!」

「ちょっとちょっと!待って下さい!マケット怪獣は再チャージまで1時間はかかるんです!」

 

ビズファスは腰を抑えながら立ち上がる。

カラータイマーが赤に点滅する。

バキシムは、追い打ちをかけるように腕からミサイルを発射する。

バキシムの集中放火を浴び、膝をついてしまうビズファスそのまま立ち上がらない。蓮加「あっ!ビズファス!」

ヤプール「バキシムよ!ウルトラマンビズファスにトドメを刺すのだ!」バキシムは『ユニコー・ボム』を発射させた。ビズファスに一直線に向かって来る。もうみんながダメだと思った時、ビズファスは『ユニコー・ボム』を受け止めた。あの時、ビズファスは集中力を高めていたのだ。ビズファスは『ユニコー・ボム』をバキシムにぶつけ返す。うめき声を上げるバキシム。ビズファスはすかさず、必殺光線『ビズニウム光線』を放つ。

ビズファスは、バキシムの『ユニコー・ボム』て負った傷に光線を集中させる。耐えようとしたバキシムだったが努力もむなしく、大爆発を起こして死亡した。

 

「やったー!」

「凄い!凄いよ、ビズファスか!」

 

傷つき疲れながらも、必死にバキシムを倒したビズファス。

そんなビジターに、ヤプールが語りかけて来る。

 

「はーっはっはっは!待っていたぞ!この時を!ウルトラマンビズファス!貴様をバキシムと戦わせておいて良かったよ…。もう貴様の身体はボロボロだ!このヤプール自ら、貴様を倒してやる!」

 

そう言うと、ヤプールは持っていた最後の風船である4つを割った。

 

「カウラ!マザリュース!マザロン人!ユニタングの怨念よ!主人である私に集え!私に万物を破壊する力を、全てを支配する力を与えよ!見よ!ウルトラマンビズファスよ!これが最強超獣 ジャンボキングだ!」ヤプールはそれぞれの超獣達の魂を吸収し、宙へ浮かぶとヤプールの身体がドス黒く光る。

そして最強の超獣 ジャンボキングへと変貌したのだった。

 

「もうビズファスはボロボロなのに…。もう一体の超獣!?」

 

ジャンボキングは、体力が残り少ないビズファスを徹底的に痛めつける。

目から放つレーザーや、圧倒的な腕力でビズファスを地面に叩きつける。

腹部を踏まれながら苦しむビズファス。

そこへ、ジャンボキングへと変貌したヤプールが語りかける。

 

「貴様らウルトラマンなどという奴らは気に入らなくてな…見るだけで虫唾が走るんだよ!ウルトラマンビズファス!消えろ!はーっはっはっは!はーっはっはっは!」

その時だった。道路に先ほど、進吾が避難させたパン屋の夫婦が現れた。

パン屋の夫婦の指には、『A』と書かれた指輪の先端部のクリスタルが光っていた。北斗「ヤプールめ…。思った通り、この世界にもやって来ていたか…」夕子「行きましょう。久しぶりに!」

パン屋の夫婦は、少し距離を開けると、叫びながら走り出した。北斗「夕子ぉぉぉぉぉぉぉぉ!」南「星司さぁぁぁぁぁぁん!」

パン屋の夫婦はそう叫ぶと、天高く飛び上がり、空中で一回転を決め、指輪を着けた右手を合わせてこう叫ぶ。

2人「「ウルトラタッチ!」」

 

パン屋の夫婦がまばゆい光に包まれ、その光の中から、伝説のウルトラ戦士 ウルトラマンエースが現れた。

 

えっ?」

「もう1人の…ウルトラマン…!?」

 

ビズファスも呆然とする。

エースはビズファスの方を少し見て、その後ジャンボキングに語りかける。

A「ヤプール、そこまでだ!」ヤプール「何だと!?貴様、ウルトラマンエース!この世界でも私の邪魔をする気か!させんぞ!」A「セブン兄さんから、貴様らがこの世界で潜伏しているとの情報があったからな、来てみれば案の定だ。ヤプール、今度こそ覚悟しろ!」ヤプール「ふん!こちらこそ良い機会だ…散々、貴様に邪魔された恨み…ここで晴らしてくれる!」

 

ジャンボキングは目からのレーザーで攻撃をしかける。

バク宙で避けるエース。ジャンボキングに『ストップ光線』を浴びせ、動きを止めさせる。

そしてエースは、ボロボロのビズファスのカラータイマーに、自身のエネルギーを分け与えた。

たちまち、赤く点滅していたビズファスのカラータイマーは青に戻った。

感謝するように頭を下げるビズファス。

エースもコクッと頷く。

 

ビズファス「シュワッ!」

A「テェェェン!」『ストップ光線』を強制解除させたジャンボキングは、業を煮やして目からのレーザーを放つ。

エースは光の壁『ウルトラバリア』でレーザーを防ぐ。

そのバリアの奥から、ビズファスが『ビズニウムショット』を放つ。ジャンボキングの腹部に直撃したものの、ノーダメージのようだ。

ジャンボキングは、手からユニタングが使用した強力な糸を放つ。

絡め取られるビズファス。身動きが取れなくなる。

エースは、『フラッシュハンド』を使用。ジャンボキングの両腕ごと、糸を切断する。

両腕を切断されたジャンボキングは悶絶する。そこに、エースは『スター光線』で追い打ちをかける。

ビズファスも、両腕をクロスさせて放つ光線『ビジニウムクロス』をジャンボキングに向けて発射し、ジャンボキングにダメージを与える。

 

「くそぉぉぉぉぉぉ!ウルトラマンビズファス!ウルトラマンエースめぇぇぇぇぇぇ!」

 

ジャンボキングは口からミサイル、目からレーザー、身体から電撃を放射し、狂ったように2人に突進していく。

ビズファスは『ビズニウム光線』を、エースは『スーパーメタリウム光線』をそれぞれジャンボキングに発射する。

合体光線の直撃を食らっても、倒れないジャンボキング。

エースはトドメとして『ギロチンショット』をジャンボキングに向けて放つ。

『ギロチンショット』はジャンボキングの首を切断した。

 

「グァァァァァァァァァ!!!おのれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!許さんぞ〜〜〜〜!ウルトラマンA〜〜〜〜!」

 

ボトッと地面に落ちるジャンボキングの頭部。

そして、ジャンボキングの胴体と頭部は大爆発を起こす。

まるで、ヤプールの悪事が完全に潰えた事を暗示させるように。

ビズファスから戻った進吾は、先ほどのパン屋の夫婦に問いかける。

進吾「ありがとうございました…!あなた方は…いったい…」北斗「私は、北斗 星司。そしてこちらが…」

南「南 夕子です。ウルトラマンビズファスさん。あなたが援護してくれたのもありました。私達だけでは、あの超獣を倒す事は出来なかったでしょうから」

進吾「いえ…だけど…本当にヤプールは、滅んだんですかね…?」南「あぁ。ヤプールは滅んだ。だが、超獣の生き残りがまだ居るかもしれない。その時は君がやるんだ。優しさに満ちた、君がね」

「でも…」北斗「…優しさを失わないでくれ。弱い者をいたわり、互いに助け合い、どこの国の人達とも、友達になろうとする気持ちを失わないでくれ。たとえその気持ちが、何百回裏切られようと…。それが私の、君への願いだ」南「北斗さん…」南「私達はこの世界を、もう少しで去ります。あなたはこの世界を、仲間達と共に守る自信、覚悟はありますか?」

進吾「…ええ!」南「ふふっ…。良い返事です。頼みましたよ。ウルトラマンビズファスさん」

北斗「では、この辺で」

 

2人「「ウルトラタッチ!」」

 

北斗と南は、ウルトラマンエースへと再度変身する。

 

A「ヘァッ!」

 

そしてエースは、空高く飛んでこの世界から去って行った。

進吾は1人、見送りながらポツリと言う。

 

「……有難う御座いました!ウルトラマンエースさん…!」

続く

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。