超次元サッカーへの挑戦   作:黒ハム

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雷門VSザ・ジェネシス ~エイリア学園~

 そしてオレたちは富士山に到着。キャラバンで山道を登っていくとついに、エイリア学園の本拠地が見えてきた。

 

「な、何ッスかあれ!」

「富士山にこんなものが!?」

「U、UFO!?」

 

 本拠地が見え、バスの中が軽く騒ぎになる。

 

「十六夜君、あれが……」

「ああ、間違いない。あれがエイリア学園の本拠地だ」

 

 オレとしてはずっとあそこにいたから……というか今更だがあんなところだし、ずっと高所トレーニング状態だったのでは?まぁ、それも今日で終わらせるつもりだから何でもいいけど。

 バスはそのまま閉じられた入り口へと向かう。

 

『承認コードを入力してください』

 

 ああ、懐かしいな。確か、最初来たときもそんな感じだったな。まぁ、その後は入り口なんて使わなかったが。

 瞳子監督がコードを入力すると、入り口が開く。もしこの人が知らなかったら、オレが開けないといけなくなるところだったが……流石に、そんな阿呆な展開はなかったらしい。

 そして、これ以上このキャラバンでは進めないところまでやって来た。そのためオレたちは、全員ここで降りることにする。

 

「監督、ここは何のための施設ですか?」

「吉良財閥の兵器研究施設よ」

「吉良財閥?」

「吉良って……監督の苗字も吉良じゃ……」

「そう。瞳子監督の父さんである吉良星二郎がトップを務めてる。自らの作り出した兵器で世界を支配しようとしている」

「世界を……支配する?」

「そうだ。そしてその人こそ、このエイリア学園の騒動の黒幕だ」

「「「…………っ!」」」

 

 皆に衝撃が走る。そりゃそうだ。オレたちの倒すべき敵は、世界征服を企むほど巨大な存在。そして、そんな黒幕の本拠地に居るという現状に、皆それぞれ思うところがあるらしい。

 すると、オレたちを待っていたかのようにドアが開く。

 

「行くぞ」

 

 建物の構造は全部把握している。だから、オレは一切迷うことなく開かれたドアの先へと進んでいく。そして、そんなオレに続くようにして皆も付いてくる。

 

『シンニュウシャアリ。シンニュウシャアリ』

 

 通路を少し進むと、待ち受けるのは数体の警備ロボット。足元にはご丁寧にサッカーボールがある。

 

『ハイジョハイジョハイジョ』

 

 一斉に蹴り出されるボール。迫り来るボールの嵐にオレ以外の全員が脇の通路へと避難する。

 皆が慌てている中、

 

「あー懐かしいな」

 

 オレは一人懐かしさを覚えていた。あぁ、あの時はウルビダが警備システムを解除してなかったせいで今と同じような目に遭ったっけ?あー凄い昔に感じるなぁ……

 

「お、おい!十六夜!」

「危ないッス!」

 

 警備ロボットたちは標的をオレのみに定める。なるほど、既にオレを仲間として認識はしてないか……。

 迫り来るシュートの嵐。ご丁寧に蹴り返して差し上げてもよろしいが……

 

「別に、壊していいんだろ?」

 

 ピ──!

 

「行け、ミサイルペンギン」

 

 放たれた二十を超えるペンギンたち。あるペンギンはボールを弾き返し、あるペンギンはロボットたちに突撃していく。

 シュートの嵐に対してペンギンの嵐。そして、ペンギンの嵐がやんだとき、

 

「じゃあ行こうか。皆」

 

 そこには大量のロボットの残骸()が転がっていた。

 

「「「…………」」」

「ん?どうした?」

 

 あまりの光景に固まる皆。

 

「いやぁ……お前……え?」

「えげつねぇな……おい」

 

 どうやらロボットのなれの果てを見て引いてるらしい。

 

「段々、お前の呼べるペンギンの数増えてないか?」

「ん?あー制御を考えないなら今みたいに二十三十は呼べるな」

 

 最も、現段階でこの数を試合中に使おうものなら、制御しきれずに相手選手とか味方とかに行きかねないからな。まだまだ練習が足りない以上、この数は呼ばないけど。

 今にして思うと、このエイリア学園の騒動が起きる前って、オレが呼び出せるのペラーだけだったんだよなぁ……それが気付けばこんなに。というか、ペラー曰くまだまだ呼び出せる可能性があるらしい。いや、オレは何を目指しているんだろうか?

 さらに進んでいくオレたち。突如、通路の照明が落ちた。

 代わりに壁に見えていたところが開き、新たな通路が現れる。ご丁寧にその通路には明かりが灯っているので……ああ、こっちに進めと。確かこの先は……ホロビジョンルームだったかな?

 

「行こうか」

 

 その通路をドンドン進んでいく。別にトラップがあるわけじゃないので一切警戒していないが。

 その通路の先には、巨大な自動扉。そこがオレたちを認識して開いていく。

 

「さてと……」

 

 そこは真っ暗な部屋だった。全員が入ったことを確認してか、背後の扉が音を立てて閉まる。

 閉まると同時に空中では吉良星二郎の立体映像……ホログラムが映る。

 

「お父さん……!」

「この人が……」

 

『日本国首脳陣の皆様。お待たせしました。これよりプレゼンテーションをはじめさせていただきます』

 

 ……オレたちに向けて言っていない?この言い方から察するに……映像を首脳陣の皆様にお届けしているって事か?

 そして映るのはいくつかの映像。ジェミニストームやイプシロンなどの試合や学校破壊の様子。

 そこから伝えられるのは……まぁ、オレからすれば調べた事実を復唱しているだけ。

 エイリア学園。事の発端は五年前、富士山山麓に飛来した隕石。そこから人間の潜在能力を発揮するエイリア石が発見される。エイリア石の研究は進み、人間の身体能力を飛躍的に向上させることに成功。総理にこの力を使い強い力を持ち戦うために生み出す人間、ハイソルジャーに関することを提案。しかし、その提案は棄却される。

 そこでハイソルジャーの事を分からせるため、総理の好きなサッカーでその力を示そうとする。それがエイリア学園によるサッカーでの襲撃だった。

 

「なんてことを……!」

 

 最強にして究極のハイソルジャー、ザ・ジェネシス。そしてその能力を実演するとのこと。オレたち雷門イレブンを相手に。

 道が開かれる。現れた研崎が案内し、連れて行った先……そこは日本庭園だった。

 

「プロモーションはどうでしたか?」

 

 そこにいたのは、吉良星二郎本人。

 

「お父様は間違っています。ハイソルジャー計画をやめてください!」

「どうやら分かってないようですね。お前たちも私の計画に組み込まれていたことを」

「どういう意味ですか?」

「エイリア学園との長い戦いで鍛え上げられた雷門は、最強のチーム、ザ・ジェネシスの最高の実験相手となる……違うか?」

「素晴らしい。流石はザ・ジェネシスに所属していただけのことはありますね」

 

 それぐらい分からない訳ではない。簡単に推察できる。ただ、残酷なのは……

 

「瞳子。お前は私の期待通りの働きをしてくれました」

「私が……エイリア学園の……」

 

 これまで、このハイソルジャー計画を崩すために奮闘してきた瞳子監督が、実はその計画を完成させるのに一役買ってしまっていた、という事実だろうか。

 

「さぁ、試合の準備をしてください。ジェネシスが待っていますよ」

 

 そして去って行く吉良星二郎。静かにオレたちの方へと振り返った瞳子監督。

 

「皆……私は今日までエイリア学園を倒し、ハイソルジャー計画を潰すためにやって来た。でもあなたたちを利用して来てしまったことになるのかもしれない。私に監督の資格は──」

「違う!」

「──円堂君」

「監督は俺たちの監督だ!監督は俺たちが強くなる作戦を考えてくれた!次に繋がる負け方を教えてくれた!俺たちの挑戦を見守ってくれた!だからここまで来られたんだ!」

 

 皆もその意見には同意のようで、思い思いに監督への感謝や気持ちを伝えていく。

 

「監督!俺たちには瞳子監督が必要なんです!最後まで一緒に戦ってください!」

「皆……!」

 

 オレたちは控え室へと移動する。

 一人一人、準備を進めていく中、オレも静かに準備を進めていた。

 スパイクを履きながらふと右足につけたミサンガを見る。

 

「ああ、そういや……」

 

 ずっとつけていて、今や身体の一部って言っても差し支えないその存在。

 そしてこの黒が基調で青っぽい色のストライプがいくつか入ったスパイク。今となってはかなり馴染んでいて、それでいて少しずつボロボロになり始めている。

 オレは改めて決意する。オレはお前に……いいや、オレはお前らに勝つ。たとえ、どんなに壁が高くても、絶対に勝たなくてはならないのだから。

 

「行くぞ皆!この戦いは絶対に負けられない。俺たちの戦いは地球の運命を決めるんだ!」

「今度こそ、本当の最終決戦という訳だな」

 

 円堂を中心にオレたちは瞳子監督と向き合う。

 

「あなたたちは地上最強のサッカーチームよ。だから、私の指示はただ一つ……勝ちなさい!」

「「「はい!」」」

 

 監督の言葉を受けてオレたちは最終決戦の舞台へと上がっていくのだった。




活動報告での宣言通り本日より1日空き投稿を少しの間、行います。
また、活動報告を見ていただいた方はご存知かもしれませんが、皆さんの意見のもとで今後の展開(世界編)について以下の二つからアンケートを取りたいと考えます。

一つは、原作(アニメ)のイナズマジャパンのメンバーに十六夜を追加しただけのパターン。アンケートでは、原作ルートとさせて頂きます。

もう一つは、メンバー候補を皆様から募集し、イナズマジャパンのメンバーを何人か入れ替えるパターン。アンケートでは、変更ルートとさせて頂きます。

簡単に補足、並びに違いについて。
原作ルートはそのままです。十六夜君をメンバーとして追加。八神さんをマネージャーとして追加します。途中離脱、加入なども変えずに行きます。

変更ルートは既存のイナズマジャパンのメンバーの何人かを入れ替えるもの。また16人が原作の枠ですが、18~20になる見込み。(原作ルートだと17枠です。十六夜君を追加しただけなので)。そして、女性選手の参加可能とさせて頂きます。その影響で相手チームにも些細な変化が起きると思われます。
また、変更ルートの場合、現状ジャパンのメンバーとして確定しているのは円堂、鬼道、豪炎寺、十六夜、八神の五人。他のメンバーを活動報告などを用いて募集していきます。(詳細はこのルートに決定次第活動報告にて)

イナズマジャパンのメンバーの違いによる、試合展開、登場必殺技などが少しずつ変わっていくと思われますが、一番の違いはヒロインである八神さんの動きです。
原作ルートは、八神さんが試合に出るのは天使と悪魔の1戦のみです(予定では)。基本はマネージャーとしてのチームのサポートに徹します。
変更ルートは、選手なので試合に出ます。(ただし、十六夜君含め、全試合フル出場とは限らない)だから、共闘する機会が原作ルートより多いです。

以上二つのルートでアンケートを取ります。
作者が皆さんの意見も参考に悩んだ結果、この二つのどちらかで行こうと思います。
期間は3月15日午前6時まで。終了時点で1票でも多い方を採用。
今回のアンケートはこの作品の今後に関わりますので、どうか協力してもいいよという方、お願いします。

世界編について

  • 原作ルート
  • 変更ルート
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