超次元サッカーへの挑戦   作:黒ハム

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VS野生中 ~頑張ってもダメな事ってあるよね?~

 あれから試合当日となりました。壁山の高所恐怖症は80cmまではクリア出来たが後は……。そしてイナズマ落としは遂に完成しなかった。あれが完成しないと相手からは点が取れなくて勝てないらしい。……あぁ……いろんな意味でヤバいなぁ。

 で、野生中にバスで来たのはいい。いいんだが……

 

「本当に大自然に囲まれてるなぁ……」

 

 ジャングルの中に中学校。通うの大変そう……

 

「コケッ、コケッ、これが車コケッ。初めて見たコケッ」

 

 すると、オレたちの試合を見に来た雷門お嬢様が乗ってきた車に群がる人(?)たちが。というか今の奴、車を初めて見たとか言ってたが冗談だよな?

 

「タイヤが4つも付いてるチータ」

「すげぇ、中は機械で一杯だゴリ」

 

 ……冗談だよな?後、その取って付けたような語尾なに?え?お前ら人か?というか、ゴリラはゴリって鳴かねぇよ。

 

「何なの……」

「あ、あの人たちですよ!野生中のサッカー部!」

 

 …………嘘だろ?こんな人間かもよく分からん奴らと戦うの?え?嘘でしょ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そしてグラウンドに移動。野生中の生徒が沢山応援に来ている。いやさぁ。応援はいいんだけど……お前ら普通の人間なのに、何でサッカー部員だけあんな動物みたいなの?ついでにアンタらの監督、一目見たけど絶対生きてる時代間違えてるから。

 で、ほとんど向こうの応援。だが、我らが雷門中を応援に来た人たちもいる。壁山の弟とその友人たち。そして、

 

『やっぱり、お前も来たのね』

『言った通りだ。今は試合に集中しろ。負けたら許さん』

 

 ついにアイコンタクトで意思疎通を図れるようになってしまった、八神大先生も来てます。昨日の時点で今日見に来るとは言っていたけど、本当に来たようだ。ただし、木の影から見ている模様。……恥ずかしがり屋?あ、はい。何でもないです。

 

「よし!行くぞ!」

 

 そしてフィールドに入っていく。今回のフォーメーションは尾刈斗戦同様4ー4ー2。各々、前回と同じポジションに付く。前回居なかった土門はベンチスタートだ。

 ちなみに、角間がまた実況に来たがそのことはスルーで。

 

「どうかイナズマ落としをやらなくてすみますように」

 

 隣では壁山が祈るようにしている。…………はぁ。

 

「そう堅くなるなよ。出来るものも出来なくなってしまうぞ」

「十六夜さん……」

 

 ピー!

 

 ホイッスルで試合開始。オレたちボールで試合は始まった。

 

「アーア、アアァァァー!」

 

 そして吠える相手監督。アンタほんとに人間?

 

「他山先生がこの試合に勝ったらおやつ食べ放題だってさ!皆やるコケッ!」

「待てやコラ!お前らふざけてんの!?」

 

 相手キャプテンのニワトリが恐ろしいことを口にする!オレたちどんだけ舐められてんの!?後、あの監督にそんな財力があるとは微塵も思えない!

 と、ツッコんでる間にもボールは風丸に渡り、そこから染岡へ。

 

「野生中の実力!見せてもらおうか!」

 

 ゴール前に高く蹴り込む。豪炎寺へのパスだな。いやぁ、あの高さだし、行けるんじゃないの?改めてみてもあの高さに普通の跳躍で到達するの無理……

 

「…………は?」

 

 豪炎寺がファイアートルネードを撃とうとする……が、空中でボールを相手キャプテン、ニワトリが確保。その跳躍力は豪炎寺を超えてきた……。本当だったのか……

 ニワトリからチーターへボールが渡ろうとする中、1つ些細なことを疑問に思う。いや、本当に些細などうでもいい疑問なんだが……この世界の走り高跳びのギネス記録何mだろうか?あ、棒高跳びでもいいよ。

 

「速い!」

 

 チーターをマークしにいく半田。が、チーターの高速ドリブルに半田は追いつけない。

 

「壁山!中を頼む!」

「は、はいッス!」

 

 少林、風丸と突破されてしまったのでオレがチェックに行く……が、センタリングによりゴール前にボールを上げられてしまう。ッチ!オレじゃ間に合わねぇ!

 

「円堂!」

「ああ、来い!」

 

 するとワシ?みたいな奴がその空中のボールに向かって、跳ぶ。そして、

 

「コンドルダイブ!」

 

 そのまんま!いやそのまんまというかおかしいだろ!空中のボールにダイブ!?というか何かオーラのようなものを纏っていた気がするがアレ何!?

 

「ターザンキック!」

 

 すると、そのシュートに対し更にゴリラが必殺技を放つ。

 おい待てやそこのゴリラ。テメェが掴んでる蔓?はどこから生えてんだ!明らかにおかしいだろ!

 

「何!?させるか、熱血パンチ!」

 

 ゴリラのせいでシュートの軌道が変わったが、辛うじて円堂がパンチングで弾く。弾いたボールはそのまま風丸の下へ。

 

『しかし恐るべき野生中の個人技!雷門中誰1人付いていけない!』

 

 いや、個人技云々以前の問題だと思います。彼らに対して言っちゃ悪いが、明らかに文明が遅れてます。何でサッカーやってるのか、不思議なくらいです。

 ……ただまぁ、分析してみるとニワトリは高く跳べるが、ペンギンを使えば張り合えるだろう。チーターも確かに速いが、別に凄い脅威って程脅威じゃない気がする。…………というか、相手チームにペンギンはいないの?居てもいいと思うんだけど。

 

「あれだけ特訓したのに……」

 

 そう呟く風丸。後は、相手チームには司令塔がいない気がする。いやまぁ、うちもいないけどさ……。

 ボールは風丸から豪炎寺へ。しかし、豪炎寺には3人のマークが付く。

 

「豪炎寺!」

 

 それを見た染岡がパスを貰おうと前線へ上がり声を出す。ボールはそのまま染岡へ。よし、フリーだ。

 

「ドラゴンクラッシュ!」

 

 染岡さんの必殺技!しかし、シュートを撃とうとしたその瞬間!相手のライオンが転がりながらタックル!染岡さんをフィールドの外の柵(?)みたいなところまで吹き飛ばした!

 

「染岡!」

 

 足首を抑える染岡さん。あれ?恐ろしい威力でタックル(?)され、柵のようなところに激突して足首を抑える?ん?何かおかしくね?

 

「……って、審判!あれファールですよね!?というか絶対カードものですよアレ!」

 

 とりあえず審判は試合を中断させる。

 さすがに、今のプレーは危険すぎるだろう。元の世界だったら一発退場で済めば可愛いだろうね。じゃあ、この世界は?

 

「しんぱあぁぁぁん!?アンタ今のに注意の1つすらないの!?今のプレーどう考えても危険すぎますよね!?常識で考えてもカードものですよアレ!」

「君。あまり抗議が過ぎるとカードを出すよ」

「ぐっ…………!」

 

 抗議したオレが注意され、挙句カードを出されかける事態になる。ここでカードを出されるのは非常にマズい。ちなみに向こうの選手は御咎めなしだ。解せぬ。何故正当な抗議をしたオレだけが……!

 ちなみに染岡は足首を捻ったらしい。……おかしい。あの状況でよく捻っただけで、終わったなぁ。というか、何処で染岡は足首を捻ったんだ?疑問は尽きないが、次の試合(負けたらなくなるが)には影響がなさそうでよかったが……この試合の得点源が減った。これは本格的に壁山と豪炎寺に託すしかない。いや、最初からその予定だからそこまで変化はないんだが……

 

「…………あの審判どうしてくれよう」

「間違っても手と足は出すなよ」

 

 どうやらこの世界は選手もぶっ飛んでるが、審判の頭のネジもぶっ飛んでるらしい。クソが。オレは聖人君子では無いんだ。今のでオレが注意されるのはさすがにいただけねぇ。後で神様に文句言ってやろう。

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