超次元サッカーへの挑戦   作:黒ハム

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 過去編をやると何故か一気にお気に入り登録者数が減っていく現象……謎だなぁ。まぁ、最新話投稿すると大体その日はお気に入り登録者数減っているので今更ですが。
 ちなみに、作者はお気に入り登録者数とかほとんど気にしていないです。減ったなー増えたなーって感じですね。気にしているんだったら、前書きと後書きで遊んでいません。お気に入り登録したい人がする。したくない人はしない。それでいいんです。

 ということで君のことが大大大大大好きな100人の彼女は1話から面白かったです。(どういう流れだよ)いや、本当に原作で流れを知っていても笑いましたね、はい。本当にぶっ飛んでいる作品ですので、観て欲しい。現時点の最推しもアニメに登場するので、マジで観て欲しい。ちなみにサッカー要素は現時点ではなかったはずです。

 とまぁ、こんな感じですが本編戻ります。


深まる謎

「ねぇ」

 

 日本に帰った次の日の昼。昨日は帰国後、久遠監督の指令を終わらせ、夜には行動を起こしていた。

 自宅の自室にて、パソコンを見ていると背後から声をかけられる。声を聞いて思わず振り返ると……

 

「…………不法侵入って知ってるか?」

「知ってる。正当な理由がなく、他人の土地・住居・建造物などに侵入すること」

 

 声の正体は現在協力してくれているAと名乗る少女。

 

「おう、知ってたか」

「常識」

「お前がやってることは?」

「正当侵入?」

「侵入している時点でアウトだわ。どうやって侵入した?」

「何でもいいでしょう?」

「何でもよくねぇよ」

 

 窓は全部閉まっているし、玄関には鍵も掛かっている。招き入れた記憶が無いと言うより、そもそも論として彼女に家の場所(ここ)を教えた記憶が無い。どうやって侵入した以前にどうやってこの家(ここ)を突き止めたのか……恐怖しかない。

 

「お前……まさか、ストーカーか?」

「そんなわけない」

「…………」

 

 本当は鬼瓦刑事(知り合いの刑事さん)に引き取って貰いたい。だけど、ここで彼女を失う訳にはいかないのは事実。考えても仕方ないし、受け入れるしかない。そう思って色々なことに目を瞑ることにする。決して、誰かに言ったところでどうにもならないんじゃないかと思ったわけではない。

 

「ユニコーンの分析は順調?」

「あ、ああ……一応、ユニコーンの出場した試合で、手に入ったものは見ているが……」

 

 オレがやるべきことは事件の調査もだが、次のユニコーン戦への準備もある。勝つためにも彼らの分析を疎かにすることは出来ない。一応、他の奴らから聞けばいいんだけど……どうにも100%信用出来ない自分がいるからな。やっぱり、自分も実際にやって、その上で共有ならいいんだけど、自分が何もやらず結果だけはどうにも受け付ることが出来ない。

 

「そう……1ついい?」

「何だよ」

「あなたって目が悪いの?視力を上げる方法とか調べていたけど……」

「お前ほんとにいつからいたんだ!?それ1、2時間前の話だぞ!?」

 

 さっと距離を置こうとする。え?オレに気付かれずにずっと背後に居たってことか?え?その気になれば、オレは余裕で殺されていたってこと?嘘だろおい?

 

「いつからって……3時間くらい前?」

「…………」

 

 え?全く気付かなかったんだけど?もしかして、忍びの方ですか?

 

「まぁ、いいや」

「何もよくねぇよ。オレの精神衛生上何一つよくねぇよ」

「本題は別にあるから」

「……何だよ、本題って……」

「お腹空いた」

「マイペースか」

「何か作って」

「女王様か。どっかで食べて来い」

「そんな気分じゃない」

「…………」

 

 まるで駄々を捏ねる子どもみたいだ。いや、子どもの方がマシなんだけど……仕方ねぇ。

 

「オムライス」

「…………は?」

「『その問答が面倒くせぇし。適当に作るけど何がいい?』って言おうとしていたから先に答えた」

「…………」

 

 こえぇよ。もはやコイツとの会話には怖さしかねぇよ。いや、存在自体恐怖しかねぇよ。え?何なのこの自由人、怖すぎなんだけど?

 

「卵がふわふわなやつ」

「……その前に買い物に行かねぇと材料ねぇんだよ」

 

 米は昨日買ったヤツがあるけど、生憎材料はねぇ。いくら神様が建てた都合のいい家でも、家電製品とかはあくまで普通のやつだからな。

 

「うん、行こう」

「へーへー」

 

 パソコンを閉じて出かける支度をする。

 

「ずっとおもりをつけてるんだね。昨日寝ているときからつけてたでしょ?」

「まぁな。可能な限りつけている…………って待てコラ。何で寝る前からつけてること知ってるんだ?」

「……じゃ、走ってスーパーまで行く。その方が練習になるでしょ?」

「無視すんな。結構大事なことだぞ?オレはお前を謎の協力者からイカレストーカー女に認識を改めざるを得なくなる」

「酷い。あなたほどいかれていない」

「いや、お前に言われたくないんだが……」

「とにかく行く。ご飯が遅くなる。ちなみに夜ご飯はハンバーグがいい」

「なんで夜ご飯もお前に作ることが決定しているんだよ……ああもう、分かったよ。で、お前、どれだけのスピード出せるんだ?」

「ライド・ザ・ペンギン……私はこれで追いかけるから。お好きなようにどうぞ」

「あ、はい」

 

 もはや、普通にペンギンを呼び出せて普通に乗っていることには疑問を抱かない。透明なペンギンって意味の分からないのを出せるからな。

 

 

 

 

 

「まだ?」

「もう少し待ってろ」

「分かった」

 

 あれから近くのスーパーで買い物をして、買ったものはA(のペンギン)に運んでもらってオレはダッシュで帰宅。そこから料理をしているんだが……

 

「ほら、出来たぞ」

「いただきます」

 

 ……よく分からない感情だ。コイツは協力者……数日前に初めて出会ったはず……そして、今日もとんでもないことを何度かしでかしているはず……なのに。

 

「どうしたの?」

「……いや、何でもねぇ」

 

 何というか……買い物中も思ったが、親近感が湧くって言うのか?根本から嫌いになれねぇというか、突き放せないというか……そうだな。まるで家族みたいに感じると言うか……

 

「子どもを見守る親の気持ちってこんな感じか?」

「……むっ。失礼、今のあなたと同い年」

「はいはい……で?何しに来たか、そろそろ目的ぐらい話してもいいじゃねぇのか?」

「居候」

「は?」

「半分冗談。向こうに戻るまでの間だけ」

「いや、許可してないけど?家主、許可してないけど?」

「でも、許可しないとあなたが困る。ユニコーン戦に間に合わなくなるよ?」

「……なかなか響く脅しじゃねぇか」

 

 間に合わせたいなら要望を聞けってことだろ?アルゼンチン戦が不完全燃焼なのに、アメリカ戦もってのはいただけないな。

 

「へいへい、分かったよ」

「うん、そう言うと思って荷物は既に運んである」

「……そうかよ」

「適当な部屋使わせて」

「後で案内する……ところで、もう片割れは?そいつも泊まるのか?」

「ブラザーのこと?彼はやるべき事があるから別行動」

「やるべき事……ね。で?もう一回聞くけど肝心の目的は?少しくらい話しても良いと思うんだけど?居候させてやるんだから」

 

 と言っているけど、見方を変えるとオレも神様の家に居候している立場だからなぁ。そんな上から言う資格ないよな。

 

「……そうだね。十六夜綾人はバカじゃない。それに、ただただ大人しくついてくるとは思えない。理解できるかはともかく少しくらいなら話す」

 

 コップに入った水を飲み干し、空になったコップを置くと告げた。

 

「未来を変えに来たって言ったら信じる?」

「内容次第」

「信じないとは言わないんだね。どうして?」

「この流れでくだらねぇ嘘をつくならそれまでだ。オレは二度とテメェを信用しねぇ」

「頭ごなしに否定するんじゃなくて、あくまで聞いてから判断か……らしいと思うよ」

「で?お前は未来を知っていて変えようとしている……なんて、面白いこと言いに来たのか?」

「そうだね」

「…………」

 

 未来を知っている……ね。まぁ、何というか……目が本気だな。言葉は淡々としているし、無表情だが騙そうとする意図を感じない。それに何より、目から偽りの色を感じない。

 

「変えたい未来がある。だから……」

「それ以上はいい。どうにもテメェは本気らしいから」

 

 二度と信用しない……協力者としての最大限の脅しを吹っ掛けたがまるで動じなかった。

 

「もし、それがデタラメな嘘なら見抜けなかったオレが悪い。それに未来を変えたいってのが本気なら理由も、背景も、きっと何も理解できないだろうし、やれることも限られているだろうからな。気になることはあるけど、全部説明されたところで3割理解出来ればいいだろう」

 

 仮にそれが本当なら、聞いた時点でオレはコイツの問題に足を踏み入れることになる。影山の裏に潜む黒幕打倒に世界大会本戦……そこにコイツの抱える問題とかはっきり言って割く余裕がない。コイツはコイツの目的があって動いている。それさえあれば十分だ。互いの利害が一致し、利用し合う……それが協力関係として正しい姿だろう。

 

「そう……じゃあ2つだけ。1つはあなたの脅しは効果的。あなたに私が必要なように、私もあなたには協力してもらわないと困る。端から見れば私が上であなたが下の協力関係でも、実際はあなたが思っている以上に対等な協力関係なの」

「そうかよ……実感湧かねぇし、その割にはのびのびやってくれてるみたいだがな」

「もう1つは既に変わっていること。私たちが介入したことで少しずつ未来が変わっている」

「だろうな。お前たちが本来なら関わることのない相手だとしたら、オレがアルゼンチン戦に間に合うことはなかった。あのままイタリア代表のグラウンドで一歩も動けず試合を眺めていただろうな」

「そうだね。そのままイナズマジャパンは敗北していた」

「たとえ、未来が変わっていても本来の未来を知らない以上、オレ視点では何も分からねえよ」

「そうだね。だから、別に気にしなくていいと思うよ」

「そうか……ただ1つだけ言っていいか?」

「どうぞ」

「……その変えたい未来が、お前の都合の良いように変える……そのためにオレを巻き込んだのなら、オレを操りたいなら精々計算間違いしないようにな」

「と言うと?」

「オレはオレのやりたいようにやる。誰かが敷いたレールの上をただ歩くなんてしねぇってことだ」

「だろうね」

 

 誰かの敷いたレールを歩くなんてつまらない真似はしない。オレの未来はオレが決める。

 

「ごちそうさま。とりあえず食器はシンクに入れておいてくれ。まずはお前の荷物からだ」

「うん。ここから忙しくなるから覚悟して」

「上等……というか、サッカーの練習時間はあるのか?」

「安心して。それは確保する」

「ならいい」

 

 流石に疎かに出来ないからな……こうして、昼はサッカー、夜は調査の生活が幕を開けたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 あれから時は流れ、アメリカ戦前日の夜。ライオコット島に戻ってきて、調べたことを監督たちに報告していた。

 一応、オレが居ない間にあった大きな出来事は吹雪の帰還、栗松の離脱、冬花の入院だろうか?吹雪と栗松に関しては知っていたが……冬花が入院しているとは思わなかった。何でも、倒れて病院に運ばれたとかなんとかで……こっちの事件に関係はないよな?

 

「――――ということで、40年前の円堂大介の事件から、影山には協力者が居るのは濃厚。今回の協力者が、影山に力を貸していた可能性が高いですね」

「そうか……」

「それで、怪しい人物の見当はついているのか?」

「流石と言うべきかなんと言うべきか……相手もバカじゃないんで、そんな証拠は綺麗に消されていますね。ただ……」

「ただ?」

「鬼瓦刑事にも話したんですが、一番怪しい人間をあげろと言われたら……ガルシルド・ベイハン。このFFIを開いた主催者であり、大会の会長……彼が怪しいと睨んでいます」

「……そうか」

「ですが、根拠も乏しいですし、もし彼が黒幕なら……この島にいる警察も何も信用できなくなってしまいます」

「会長が相手なら、権力でどうとでもなる……か。で?どうするんだ、お前は」

「ガルシルドが黒幕であれどうであれ、まずは黒幕の目的の把握。後は黒幕を含める敵の正体と証拠を掴み、潰す算段をつける……でしょうか。流石に子どもじゃどうしようもないですので、権力者たちの力もお借りしたいと思いますが……」

「そうか……試合はどうする?十六夜」

「どうする……とは?」

「敵は強大……そんな相手を片手間に相手できるほどお前は強くない。それに、サッカーも同じだ。世界の壁は、それ以外のことに注力していて超えられるほど低くはないぞ」

「……なるほど。黒幕打倒に全力を注ぐか、全てを警察に任せ試合に注力するか……ですか」

「ああ」

「……オレは両方やります。こんなことをしているヤツを野放しにしたくない。だけど、世界一を競うのも諦めたくない。わがままな返答ですが、どちらかを切る選択はないです」

「そうか」

「監督はもしオレが試合に集中できなかったり、技術が及ばなくなったりしたら遠慮なく切ってください」

「……いいだろう。それがお前の覚悟なんだな」

「はい。では、失礼します」

 

 そう言って部屋を出て行く。

 

 

 

 

 

「響木さん。どう思いますか?十六夜の話は」

「確かに、ガルシルドが黒幕なら辻褄が合う……それに40年前の大介さんの事件は影山1人では不可能なことは前々から分かっていた。ただ決定的な証拠がない。……俺たちは何も知らない体で行くべきだろう。影山を疑いはするも、世界一を目指している……相手に悟らせないことが重要になってくる」

「そうですね……ただ、そこまで行くとやはり子どもを巻き込むべきではないと思いますが……」

「心配するな。アイツに無茶はさせない」

 

 

 

 

 

 自分の部屋に戻ると月の光でカーテンにシルエットが浮かんでいた。

 

「協力関係継続でいいよね?」

「ああ」

 

 窓際に背を向けて立つ。

 

「全部話さなかったでしょ?」

「聞いてたのか?」

「ううん。でも、分かる。刑事さんにすら話していないことを、あなたが話せるとは思えないから」

「…………ほんと、お前は何者だよ」

「協力者A。それ以上でもそれ以下でもない……明日はやめ。試合でしょ?」

「助かる」

「……明後日からいよいよメスを入れ始める。いいね?」

「下準備は済んでる……始めるぞ。奴らに気付かれる前に……」

「心臓を潰す武器を手に入れる……でしょ?」

「言い方が物騒だな……おい」

「…………ちなみに今ならまだ引き返せるけど?」

「アホ抜かせ。引き返す選択肢なんてねぇよ」

「そうだね。そう言うって知ってたけど確認だよ」

「はいはい……頼りにさせてもらうからな」

「こっちこそ頼りにするから。足引っ張らないでよ」

 

 そう言って気配が消えた。協力者A……交流を通して改めて分かったが、ヤツは全てを知っている。……ただ、

 

「どこでヤツは事実を知ったんだ……?」

 

 それに未来を変えに来たという発言……一体、何でヤツは未来を知っているんだ?気になる点はあるものの……とにかく、明日の試合に意識を切り替えようか。ただ……

 

「影山が金を送り続けている謎の存在『R』で、相手の居場所はイタリア。……何か思い出せそうなんだよな……」

 

 Rと聞いてピンとくるような来ないような……それに、

 

「小野正隆……久遠冬花の本当の父親……冬花と話したかったが、今日はかなわないらしいな。……ただ、これは限りなく事実に近い……だとすれば、円堂。お前の爺さんは……」

 

 オレはある人物にメールを送ると、その日は眠りにつくのだった。




 この主人公、愛想はよくなく見えるけど押しに弱いですね……いや、何しているんだよ。

 協力者Aについて補足しておくと彼女(ともう1人)は神様が弄った(ルナティックモードに突入した)影響で(目の前に)現れた存在です。2人とも転生者ではありません。
 一応、現時点での彼女たちが関わらなかった世界線(ノーマルモード)との違いとしては、

・アルゼンチン戦に十六夜参戦、その影響で試合結果が変更(敗北→引き分け)
・アルゼンチン戦後に病院送り、またユニコーン戦前に帰国(2つとも元々の世界線では発生しない出来事)
・十六夜がユニコーン戦前に黒幕の正体を知る(元々の世界線では、円堂たちとほぼ同じタイミングで知ることになる)

 ここから先も徐々に乖離していきます。
 そして、次回よりユニコーン戦です。


登場必殺技
ライド・ザ・ペンギン
使用者 A
もはや便利な移動技である。一応ドリブル技なのだが……
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