ピー
審判のホイッスルと共に試合開始。雷門中のキックオフではじまり、豪炎寺から染岡、再び豪炎寺でまた染岡とパスを回し、染岡が斬り込んでいく。迎え討つは先日お会いした向こうのエースストライカー。ディフェンスを仕掛けに来る……
「何!?」
……と、思いきや全く動かずあっさり染岡を通した。
「ディフェンスフォーメーションγ3」
が、ガンマスリー?そう思っていると、一斉に動く御影専農。というか、あの電極なに?頭に付いてるけどいいの?
で、豪炎寺にパスを出すが、豪炎寺の行くルートを潰すように、守備陣が立っている。ということで、染岡にボールを回し、
「ドラゴンクラッシュ!」
ドラゴンクラッシュを放つ……が、向こうの四人の守備の間を通っただけで、シュートの威力はほぼゼロになりあっさりキャッチされる。
……今の必殺技か?判定が難しいな。
「驚くことはない。君たちの攻撃は完全にデータ通りだ。従って簡単に予測できる」
うわぁ。本当にデータ通りにやるんだ。
「オフェンスフォーメーション
杉森から下鶴へボールが繋がる……。
「は?」
『おっと御影専農の攻撃!だがこれはどういうことだ?9番山岸が十六夜をマークしているぞ!』
オレがコイツをマークするのは分かる。だが、何故コイツがオレをマークしているんだ。
振り払って下鶴へチェックに行こうとするも、コイツのマークが外せねぇ。は?どういうことだ。
そんなこと思ってる間に風丸が1度ボールを奪う。しかし、それでもオレへのマークが外れない。すると、マークする奴が
「こいつら……まさか」
そんなことを考えてると、風丸がボールを奪われボールは10番へ。軽くマックス、栗松を抜き去り、シュートを打つと見せかけ、山岸へパス。そのまま山岸はシュートを放った。
「……やっぱりかよ」
シュートを辛うじて防いだ円堂。しかし、問題はそこから。オレたちは全員御影専農にマークされている。ディフェンスも例外なくだ。
「振り払えねぇ……」
ご丁寧に2人がかりでマークされてるオレ。そんな中風丸が飛び出して、そこに円堂からパス。さらに、風丸は豪炎寺へとパスを出し、
「ファイアトルネード!」
豪炎寺がシュートを放つ。
「シュートポケット!」
だが、杉森の必殺技に弾かれる……?ん?弾かれた?前は難なくキャッチされてたのに?
「豪炎寺!行くぞ!」
こぼれ球に向かって走る染岡。そして、
「ドラゴントルネード!」
染岡、豪炎寺の連携技が発動する。
「シュートポケット!」
再び弾かれるボール。……なるほど。後少し威力が足りないわけか。
そして前線に走り込む壁山。
「イナズマ落とし!」
3連続シュート。しかし、杉森はこれを。
「ロケットこぶし!」
ちょっと待て!右手からロケットパンチ!?お前はロボか!明らかにロボットのアレだろ!
で、そのロケットパンチ……間違えた。ロケットこぶしによって弾かれるボール。
今回ばかしは敵に渡った……が。
「コイツら!オレを戻らせない気かよ!」
ディフェンスへ戻ろうとするオレを向こうのMF陣が防ぐ。何とか突破しねぇと!
ボールは10番へ。そのままドリブルであがっていく。
「ディフェンス!囲め!」
下がっていた風丸と土門がチェックに行くが、山岸へパス。そのままシュートを撃つと見せかけ走り込んできた下鶴へパス、そのままダイレクトでのシュート。
山岸がシュートだと思い跳んだ円堂。ギリギリのところで着地し、方向を変えながら下鶴のシュートに熱血パンチを放つも体制が悪くボールは横へ弾かれる。
『あーっと!円堂辛うじて防いだ!走り込んできた山岸これをヘディング!』
そのボールに喰らいつくのは山岸。そのままヘディングをする。
『あー!ダメだ円堂戻れない!』
「間に合えぇぇっ!」
瞬間ボールがまるで空中に止まったような感じが訪れる……が、そんなの構ってられない。オレはダッシュでボールに追いつき、
「おらっ!」
空中にあったボールをなんとか弾くも、そのままのスピードでオレ自身はゴールへと刺さった。
「十六夜!?」
「まだ来るぞ円堂!」
オレの弾いたボールを今度は10番が合わせる。
「熱血パンチ!」
円堂がボールを外に出す。
『十六夜と円堂!2人の活躍で御影専農中の猛攻を防ぎ切った!』
「よく戻ってきたな十六夜!」
差し出された手を掴み立ち上がる。
「たく、あの守備突破するのに一苦労だわ」
スローインで試合再開。……が、今度は向こうのDF陣がオレのマークにつく。
ッチ。確かにこっちのシュートは、今のままじゃ杉森1人に止められてしまう。守備に人を割く必要がないと向こうが、思ってもこれは酷すぎるだろうが。
「何でオレばっかマークすんだ?お前らの攻撃だろ?」
努めて優しく問いかける。すると、
「十六夜綾人。攻撃、守備において最も警戒が必要な人物」
「え?」
いや、守備はまだしも攻撃も?
「故に守備をさせず攻撃にも参加させないのがベストとデータから判断」
「いや、攻撃なんてオレより豪炎寺の方が……」
「3試合分を分析する限り、豪炎寺より十六夜を抑える方が雷門の攻撃力は下がる」
3試合?えーっと、練習試合の帝国、尾刈斗。それから1回戦の野生中。何かやったか?オレ。
えーっと、帝国では何本かシュートを止め、単身突破を試みたな……失敗したけど。
尾刈斗ではゴーストロックが最初から効かず、色々と向こうの思惑を崩したな。
野生中では、シュートを防ぎ1点目に貢献……あぁ、確かに何か色々とやってるわオレって。
「先ほども十六夜を抑え込めていれば得点していた確率が99.99%」
「よって全力で抑えにかかる」
……どうしよう。4人に囲まれてるんだけど。本当にどうしよう。おそらく、このままじゃダメだ。オレが明らかに機能しなくなる。
「あっ!」
こっちが抑え込まれてる間に向こうのシュートの嵐の前にこちらの守備が崩れ、点が入ってしまった……。スコアは0対1で、向こうが先制。
そして、その後の残りの前半の時間は向こうは自分たちがボールを死守することに専念。やはり、オレは封じられてしまう。そのまま前半終了で引き上げる。……ダメだ。多分だが、このままだとマズい。どう考えてもな。
「よし!イチかバチかだな」
向こうがデータデータ言うなら一まず、簡単にそれを崩してみよう。